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余命10年
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余命10年の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.51pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全382件 341~360 18/20ページ
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(著者の小坂流加さんは病気によりすでに亡くなられているということだが、今回はあえてその件とは切り離して作品の評価をしたい。) 余命10年の宣告を受けた二十歳の少女「茉莉」を主人公として、交友や恋愛の軌跡を追う、という形式。 10年の歳月をみっちり描いて文庫本350ページということで、ところどころ端折っていたり、淡々とした文章であったりする部分もある。 しかしそれでも☆5評価なのは、きちんと描いている部分が濃密であるからに他ならない。 この本のコンセプトは「茉莉が生きた証」ということで、普通の闘病日記とは目指すところが違う。 ゆえに茉莉だけでなく、恋人の「和人」や友人の「沙苗」が茉莉に感化されて成長するシーンも綿密に描かなければならないわけだが、『余命10年』においてはこの部分がとても誠実である。 例えば和人。もともとは家元の使命から逃げてのうのうと暮らしていた彼だが、茉莉への恋が再燃し、その茉莉本人に厳しく叱られることで自分の未来と向き合う覚悟をし、立派な一人の大人へと生まれ変わっていく。 この「成長」は一朝一夕でなるものではなく、それこそ10年の長い年月がなければなしえないことである。 そしてかかる時間が長くなるほど、小説を書くのが難しくなる。 2つを両立して物語を完成させている点こそ、最大の長所だろう。 また、この手の作品の宿命として「前半がダレがち」というのがある。『余命10年』についてもこれは同じで、前半の日常描写はやや退屈だ。 しかしこの退屈さ、長所と言い換えることもできないだろうか。 茉莉にとって10年とは、短いとはいえ決して一瞬ではない。退院して普通の生活を送りはじめ、2年3年と経過すれば、運命がわかっているとしても、命の貴重さを忘れてしまう。だれしもありうることだ。 前半がなぜ退屈か。それは茉莉が命の短さを忘れ、のうのうと暮らしていたことの証左だ。 その証拠に後半は間違いなく面白い。突然意識を失って自分の「後のなさ」を痛感した茉莉が、和人との関係をきれいさっぱり断ち切ったり、夢に向かってひた走ったりする様にはすごく心を打たれる。 前半が退屈なのは、作者の小坂氏が茉莉の複雑な心理を描き切ってみせたからこそのものであると考えている。 ともすれば、読者への追体験も伴うという意味で、なんと卓越した表現力であることか。 そして、「きれいに終わらない」というのも特徴だ。 (別に「締まらない」という意味ではない。ラストシーンの伏線回収は実に鮮やかだ。) 病状が悪化してからは、茉莉の闘病生活の概略という記述方式に切り替わる。 ここが、すさまじく、リアルだ。 ものを満足に食べられなくなる、トイレに一人で行けなくなる、闘病の末に体形が衰えていく……という、決して美しくない描写が事細かになされる。このシーンがある限り映像化は難しいだろう、といえるほどに。 このリアルな部分が、作品にさらなる深みを持たせ、我々読者に訴えかけてくる。茉莉にわずかな嫉妬心が芽生えたり、和人への思いが最後に蘇って嘆き悲しんだり。 等身大の悲しみが描かれるからこそ、日常風景の描写がさらに生きてくるのである。 ということで、総じてとてもメッセージ性の強い快作だった。 小坂氏がすでに亡くなられているということが、本当に本当に悔やまれるばかりだ。 | ||||
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最初は主人公にあまり共感できず、また、 無理に言葉を装飾しすぎて陳腐に感じる表現も多く 期待外れ感をもちながら読み進めていました。 ところが、自分を受け入れるところから、 一気に読み進めるようになってしまいました。 最後の淡々と収束していくところなどは、 無理矢理泣かせるような演出をせず、かえってリアルに感じました。 私も難病指定されている特定疾患を患っていますが、余命宣告は受け手おらず、 病状は落ち着いています。 でも、一時はとても死が近かったので、茉莉の気持ちが少し分かる気がしました。 面白かったです。 | ||||
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薦められて読み始めましたが、死をちらつかせるとこにより悲劇のヒロインにしようとするような展開に閉口。 目の前で親が死ぬとか、最近のアニメに多い展開だなと。 5ページも読まずに閉じたのですが、Amazonのレビューを見たところ作者さんが実際に病で亡くなったと知り、居住まいを正して再読しました。 が、あまりに文章が稚拙。 ライトノベルの様な文体で読む耐えず、コスプレ登場のところで読了しました。 若い人ならいいのかもしれませんが、おじさんには合わなかった。 | ||||
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帯にあるような潔い話かと思えば 心は揺れに揺れます ラストもですが 話の途中途中で切なくなりました 作者の次回作がもう世に出ることはないと思うと残念です | ||||
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難病に侵され、余命10年と言われた主人公の人生を描いた物語。 日常生活が送れる中でも自分の将来が描けないことを嘆いたり、体が衰弱していってからは迫りくる死の恐怖の中で、今までの人生の来し方を振り返ったり・・、そんな毎日が赤裸々につづられています。 若くして死ぬとはどういうことか、現実を突き付けられた気がしました。 同時に自分の健康に感謝しました。未来があることは当たり前ではない。辛かったけど読んでよかったです。 | ||||
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タイトルから、主人公が亡くなることは予想されたものの、死に至るまでの主人公の心情があまりに切なく、主人公の心の葛藤が何度も胸に突き刺さってきました。特に、(少しネタバレになるかもしれませんが)和人と別れてからの一歩一歩死へ向かっていくときの主人公の気持ちの変化の描写には、鬼気迫るものがありました。これは単に著者が主人公と同様の(同様の、というのは私の思い込みかもしれませんが)病気に苦しんでいるから、というだけでなく、著者の巧さに尽きるのだと思います。ラストの一節は物語の構成としても秀逸です。 感動した、などという言葉では言い表せないほど、素晴らしい作品です。★10個でも足らないと思います。 | ||||
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治療法の見つからない難病にかかり、余命10年と宣告された茉莉。「オバサンになるなんて嫌だし、丁度いいじゃん」とハタチの彼女には怖いものなんてなかったが―――。同じ病気の患者の死を目の当たりにし、彼女は若さが作り出す無敵という能天気な強さを失う。そして早々に夢見る事や仕事への憧れを捨て、恋も結婚も子供も諦め、最後には友達や恋人も自ら手放す。誰もがいつか死ぬのだけれど、命の終わりを知り、その時を待つかのように生きるのは辛い。この話に少なからず作者の実体験が含まれているのかと想像すると、更に切なくなりました。 | ||||
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すっと入ってくる物語と実感のこもった言葉。 ティーンズハート出身ということで大人が読むには軽いと思われるかもしれませんが、素直に感動します。 何気なく手に取って読み始め、読み終えてほーっと息をついていたところ 著者の紹介「刊行を待つことなく、2017年2月逝去。」この文字で涙が出そうでした。 大人から10代まで、幅広い年代にお勧めできます。 | ||||
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気に入ったことは、病気を抱えたヒロインが医師に余命10年と宣告されながらも前向きに生きる姿です! 病気と恋愛を絡めた作品で、僕も恋愛小説を書いていますが、恋愛+病気など、何かしら絡めたほうが面白い作品になることを実感していますし、再確認できました。作者・小坂流加さんにはもっと生き続けて執筆して欲しかったです。 | ||||
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読みました。しかも、一気に。読み応えありました、が、よくあるライトノベルかと読了。再度本を眺めて愕然。ただただ愕然としました。こちらも蔵書入りです。非常に気に入りました。 | ||||
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これに星1した人のレビューみたけど、「この人たちが泣ける本なんて、多分存在しないなぁ」「可哀想な人たちだなぁ」っておもった。逆にその人たちに泣くほど感動した本を紹介してほしいわww | ||||
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最初は「なんかつまんねーなー」って思いつつ読んでましたが、次第に面白いなと思い始め読み切った。 面白いんだけど、最後の方は淡々としてた。 | ||||
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すごくよかった。死に近づいていく緊張感、暗さと明るさのバランスに読みいってしまった。たんたんと書かれる文章で、読んでよかったと思わせるものでした。 おすすめしたいです。 | ||||
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なんというか、文章が稚拙。 何故これが売れてるのか本当に不思議だったが、作者が死んでいることが最も大きいだろう。 多分作者が死んでなかったら売れていない本だと思います。 これで25万部突破って、日本人の日本語力を疑いますね。泣きたいなら他の小説を当たるべきです。 実話として読むのが1番良いかと。 | ||||
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完全なドキュメンタリーにも完全なフィクションとしての物語にもしなかったのは、作者様の明確な意図があったものと想像します。それと思われる記述は本作の中にちりばめられています。 仮にどちらか一方に特化したならば、それはそれで、それぞれ高いクオリティを持った作品となったに違いありません。 意図と覚悟を感じつつ読みました。 作者様の魂の安らかならんことをお祈りします。 | ||||
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私がリアル死に直面したのは、高校2年の時。祖母が癌でなくなった。見舞いに行ったときに、オムツ交換をしていて、骨盤が理科室の標本と同じだった。こんな死に方はしたくない。かろうじて意志疎通ができたが、その日に亡くなった。大学の遊び仲間が、奥さんと生まれたばかりの子供を残して亡くなった。白血病だった。知人が膠原病で仕事をやめた。「なんで私なのか。こんな体になって悔しい。」返す言葉がみつからなかった。 前置きが長くなったが、本品を文学の観点からの評価はしない。書き始め、茉莉の問いかけがある。「あと10年しか生きられないとしたら、あなたは何をしますか。」。日々の暮らしの中の出来事で、同情への怒り、健常者への嫉妬。開き直り等揺れる気持ちが綴られる。区切りごとに太字で思いが吐露される。「過去は変えられない。でも未来さえ変えられない。」。 そう、茉莉は、未来が変えられない。 「走り終えた疲労感。・・・・どうかもう、眠らせて。」。茉莉は10年間このようにしました。さて、あなたは何をしますか? 普段は意識しないが、人は死亡率100%。Live as if you were to die tommorow. Learn as if you were to live forever.ガンジーの言葉が頭をよぎる。お涙頂戴の悲恋小説ではない。 | ||||
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文章にやや波があったのが少し残念。それで★4つです。 ただし、ページを読み進めるに従って、文章レベルも高くなり、内容も相当濃くなって行った気がする。 ラノベの雰囲気から始まって、次第に本格的な純文学のような凄みのある心理描写が圧巻だった。 これまでの、ラノベの常識を覆された気がする。 純文学、ミステリー、エンタメ、、ファンタジー、ホラー、ラノベ、童話など、色んな本を読んで来たけど、こんなにも感情移入した小説はなかった。 小説なんかで泣くわけない、って思いこんでいたけど、本気で泣いてしまった。 この先、読み継がれるべき名作だと思います。 | ||||
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高校生の娘から借りて娘より先に読みました。 この本を読んで娘が何をどう感じるのか、、、 はじめの方の描写やストーリーはやや間延びした感じがあり、恋愛小説と書いてあるからには、 きっとこの先なにか展開があるんだろうと我慢して読む感じでした。 オタクにも漫画にも興味がなく読書が苦手な娘ががんばって最後まで読めるんだろうかと、 やや不安に感じたくらいです。 中盤から最後までは主人公の心理描写もテンポもよくなって一気に読めました。 そしてたぶんこれが余命10年のリアルさなんだろうなと感じて切なくなりました。 余命10年ていわれてもはじめのうちはまだ10年あるからとのんびり構えちゃうし、 何を頑張ればいいのかもわからないし、具合が悪かったらすぐには何もみつからなくて、 残り少なくなってきて、頑張りたいことがあったら慌てちゃうし流れる時間もはやくなりますよね。 娘がこの本を読んで、終わりが決まってる人生でも目標を持つことは素晴らしいんだと そう感じてもらえたら、親として嬉しいです。 趣味や恋愛などの価値観は各々だからマツリちゃんの生き方に共感するかしないかは別として、 絶望して自殺したりせずに生を全うしたマツリちゃんはとてもいい娘だなと思います。 私はひとりひとりの人生がどれひとつとして無意味なはずはないって思っているので、 余命宣告をされたとしても、自分の娘にもなにかしらの希望を持ち続けてもらいたいです。 もし人生がずっと続くなら、マツリちゃんは周りの目を気にしてオタクじゃない道を選んでたかもしれない。 もし余命宣告されていなければ、小学生の時の同級生に謝りに行ってなかったかもしれない。 もし謝りに行かなければ、同窓会に行くこともなくて、和人くんとは恋に落ちなかったかもしれない。 もし普通の人生を過ごせていたら、マツリちゃんは自分の中の本当の自分の声に気づいたかな? もし仮に違う形で和人くんと再会して恋に落ちても、背負うものがないマツリちゃんに和人くんが救えたかな? 周囲の目ばかり気にしていたマツリちゃんが、失いかけていた自分の中の本当の自分の声に気づけたのは 余命宣告のおかげかもしれない。。。 そんな意味を持たせたとしても若い子の余命10年は短すぎます。 娘に先立たれることを想像して、ただただたくさん泣いてしまいました。 | ||||
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単純に面白くなかった 題名に惹かれて購入したが、期待して損した。 | ||||
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学生にはよいかもしれませんが、社会人から見たら、考え方が若く、初々しい感じがして、ストーリーにある死との直面にしては、浅い作品に感じました。 | ||||
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