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名もなき星の哀歌
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名もなき星の哀歌の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.78pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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第5回新潮ミステリー大賞受賞作。記憶を売買できる「店」で働く良平と健太は、「店」を利用し路上シンガーソングライターの星名の過去を追う。 物語の肝の記憶を売買できるという要素をより活かすためか、老夫婦の話が長過ぎたり、また医者一家焼死事件の真相も物足りなく感じました。 各章の合間に記憶のエピソードを差し込む工夫もあり、設定も良く練り込まれていると思いますが、物語の大枠は目新しいとまでは言えず、ミステリー大賞作品として手に取る読者には、違和感があるかもしれません。 | ||||
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第5回新潮ミステリー大賞受賞作。一部ネタバレがあるので、未読の人はご注意下さい。 記憶を売買できるというファンタジーめいた内容の青春小説。ミステリー的要素はあるが、それはあ くまでもファンタジーの中での謎であり、論理的な解決を目指す「本格推理」の要素は皆無に近い。 新潮ミステリー大賞の受賞作は、正直言ってこれまで裏切られ続けてきたので、今回も何も期待せず、 いや、「どうせまたダメだろう」という先入観をもって読み始めた。 読み始めてしばらくは、「やっぱりミステリーじゃなかった」、「特に面白い話でもないな」と感じ、 ページをめくる気力があまり沸かなかった。 しかし我慢して読むと、最後のシーンでは思わず涙する程だった。これだけであれば☆5個を与えて も良い。その意味で、お勧めの小説ではある。読んで損はない。が、それまでの部分に瑕疵が多いこと を考えると、手放しでは誉められない。その理由は…… ・星名ひとみと初めて会ったとき、良平は変装していたが、その後変装なしで会うのだから、その良平 こそがナイトだと、(中学生以降会っていないとしても)その時点で確実に分かるのでは? ・星名が襲われて包丁で切りつけられた、つまり殺されかかった。なのに、その相手(ジュン)に会い たいと星名が言い出したとき、すんなりと良平と健太が応じるのはおかしい。 ・実際に星名がジュンに会ったとき、何事もなく仕事(記憶の売買)の話をするだろうか? ・良平は記憶を「売り」、かつ他の記憶を「移植」したから、良平が過去の健太の記憶を持っていない のは分かるが、単に記憶を「移植」されただけの健太が良平のことを覚えていないのはあり得ないの では? ・健太も良平も共に過去の記憶がない、という前提だったとしても、過去に係わっていた二人がまた、 たまたま巡り会って物語が始まるのは偶然が過ぎる。つまりこれらの「ご都合主義」が多すぎる。 ・記憶の売買方法や、移植、改ざん方法などに関する説明がやや複雑で分かりにくい。 ・過去の記憶と現在のシーンとかがめまぐるしく入れ替わるので、頭を整理しないと混乱してしまう。 ・ちょっと詰め込み過ぎ。ミステリーだから推理の要素を入れようとしたのかも知れないが、医者一家 放火殺人事件とか政治家の話とか、いろんな要素が絡んでいて、複雑さを増している。その割に、い かにして確実に死ぬように放火したかの説明がなされていない。 ・そもそもこれが「ミステリー」と呼べるのか? 新潮「ミステリー」大賞の受賞作だと期待している 読者は裏切られることになる。 よって、☆3.5個くらいとしたいが、ないので3個とした。 | ||||
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ファンタジーノベル、マンガの原作としてなら、そこそこ良作。話の展開はなめらかだし、いろいろな要素の絡め方もうまい。 幼馴染の純愛もので、ノスタルジックな味わいだし、悪人が出て来ない後味の良さもある。そういう話が好きな人ならおススメ。 だが新潮「ミステリー」大賞でしょ? これは貴志先生が「釈然としない」と怒られるのも無理はない。 ミステリとしては欠陥品です。そもそも「記憶を売買できる」という設定は、全然「大胆な発想」じゃないし。 それこそ「世にも奇妙な物語」にありそうなレベル。それでも物語世界がそれを包み込んで構成されているならまだいいけれど、舞台はリアリズムで書かれているので、違和感が強くてシラけてしまう。 しかもご都合主義的なアイテムてんこ盛り。人間の脳内を監視してコントロールできる「錠剤」とか、もう呆れてしまう。これだけご都合主義だと、どんなに意表を突く展開でも、「どうせなんでもありなんだもんな」と全然驚かない。 | ||||
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