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麒麟児
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麒麟児の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.87pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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・勝海舟を描くとなると、彼の「氷川清話」を如何に越えるか、これが今流で云えば『壁』となる。 この小説でも、「一人称」に非ずともそれに近く、べらんめえ口調の筆致で、海舟の手柄話が主体。 具体には、慶喜を筆頭に幕府要人は、海舟を登用した阿部正弘や共に幕末処理に当たった大久保一翁を除き、挙って能無しで右往左往する体たらく、海舟だけが時勢を完全に読み、僅かに山岡鉄太郎・西郷隆盛の理解を得、手配り鮮やかに江戸無血開城に漕ぎ着ける、となる。 「光圀伝」を、大所高所から描き切った冲方氏にしてこの様か、「清話」を脱し切れずに、敢えて上梓が残念に思えて仕方ない。 | ||||
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第25回中山義秀文学賞最終候補に挙げられ、11月10日白河市で開催された公開選考会に かけられたが、受賞はならなかった。 (受賞作は河治和香『がいなもん 松浦武四郎一代』) 私は当日参加に赴く前のTwitterに、 >あまりにも知られた話で読む気になれない。 と感想を書いたが、選考委員(高橋良夫、中村彰彦、朝井まかて、清原康正の4氏)も大方は 同じような感想だったので、大いに意を強くした。 登場人物やその歴史的経緯は大部分の読者がすでに熟知している話である。 それでは何か新しい事実の掘り起こしや、新視点によって人物像に新味が加えられているかと 言えば、そんなこともない。 要は、著者の執筆意図がよく分からない作品なのであり、それは作家としてのアイデンティ ティに関わる。 選考委員の中では中村氏の指摘だったと思うが、著者の真剣度の希薄さは参考文献リストに 出ているとして、いくつか具体例を挙げられていた。 『勝海舟全集』はあっても、何故か『西郷隆盛全集』がない。 『史談会速記録』には復刻版(オンデマンド版)も出ていて参照可能なのに、ダイジェスト版 しか挙げられていない、など。 高橋、中村両氏のいつもの過激(?(笑))評論は痛快だったが、熱心な冲方ファンが聞いていたら、 さぞかし腹を立てたことだろう。 著者の視点と、登場人物の視点ということで、評者が特に感じた点は、選考委員の方はどなたも指摘 してなかったが、勝の木村芥舟及び福沢諭吉への悪感情の告白シーンであった。 勝の想いは歴史的事実なので嘘ではない。しかし、最近では木村の日本海軍創設における貢献は 正当に評価されているし、木村(及びその遺族)と福沢との交流は歴史上、感動のエピソードとして 紹介されている。 一方的に勝サイドの想いだけをあえて述べるのは、木村や福沢の間違ったイメージを広めることに なるし、勝=著者の歴史観・価値観と受け取られかねない。 私がもし著者なら、たとえ勝を主人公にしても、木村や福沢への悪感情は触れないほうが歴史への 公平さではないか、と思う。 それが勝のためでもあったろう。 | ||||
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この作者の本は疲れて途中で読むのをやめてしまう。体力がないのだろうか。 | ||||
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