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数字を一つ思い浮かべろ
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数字を一つ思い浮かべろの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.57pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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本書は、深い問題を抱えた登場人物たちに驚くべき自己開示の瞬間を迫るという、絶妙なプロットのサスペンス小説です。 ニューヨーク市警のトップ殺人捜査官を退職し、現在はニューヨーク州北部で妻のマドレーヌと新しい生活を始めたデイブ・ガーニー。 「数字を一つ思い浮かべて見ろ!」 彼に元にこのような文面の手紙が何週間にも渡って届き続けます。この手紙は、ガーニーにとって退職後のマンネリ化した日々に刺激を与えるものでした。しかし、ほどなくして大規模な連続殺人事件が発生し、ガーニーは捜査に巻き込まれることになります。 手紙の主は、脅しと警告に満ちた韻を踏むのが好きで、証拠を残さず捜査陣をいつも煙に巻く一筋縄ではいかない人物です。これに対し、捜査活動の中心人物となったガーニーは、ほどなく地元警察を驚愕に陥れるほどの推理力を発揮することになります。あたかも千里眼のように見える相手と知恵を競い合うガーニーですが、悲劇に彩られた過去は次第に彼を悩ませ、いつしか結婚生活に危険な断崖絶壁を予感させることになります。 この本で私が印象に残った点は、随所で発生する法執行機関の不可解な決定と不信感が漂ってくる点です。途中から、アメリカの刑事ミステリの王道である警察機構内部の対立構造が絡み始め、捜査活動とは別の圧力で苦悩するガーニーの姿が非常にもどかしくなるところもGoodでした。 | ||||
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どう考えても不可能な数字のトリックを解き明かしながら犯人に迫っていくストーリーはめっぽう面白い。久しぶりに一気に読み上げた。ミステリーファン、必読。 | ||||
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シリアルキラーと心に傷を負った刑事、という最近のサスペンスの定番ではありますが 本格推理モノをほうふつとさせる不条理な謎、それを解決する合理的な推理も存分に味わえる。 科学捜査がフィクションの世界でも当たり前になった現在、もう滅びてしまったと思われた 頭脳派探偵の復活です。 しかしながら、そういう本格推理モノにありがちな「登場人物の記号化」もない。 一筋縄ではいかないキャラクター描写は人間ドラマをじっくり味わわせてくれる。 それでいてどの要素も破綻がない。 欲張りで贅沢なミステリーでありサスペンスです。 | ||||
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謎解き9割、家族の物語1割。 ハウダニットのトリックはこれくらいシンプルなほうが「やられた感」があって好き。 専門知識は不要で、まさに頭の体操といったところ。 家族については、主人公と妻、息子の関係がメイン。 主人公と父、母の間に何があったのかをもっと丁寧に描いてくれたら、 犯人との対比が面白いものになったのでは。 | ||||
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新聞書評で気になってキンドルで買ってみました。 翻訳小説は登場人物が覚えられず、あまり読むことはないのですが、本作は謎が謎を呼び、大変リーダビリティが高かったため、一晩で読んでしまいました。 頭を整理するために、謎が出るたびにノートに書きだしていたのですが、ハウダニット・ホワイダニット・フーダニットと次々出てきて(全部で15個くらい?)息をつく暇もありませんでした。 一体どうやって解決するのかと思ったらクライマックスの急展開。 面白かったです。 | ||||
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およそあり得ないような謎をいくつか提示して、論理的且つ合理的に解決にしている点は素晴らしい。スタイルは警察小説の変形だが、内容は本格探偵ものに近い。 ただ事件が始まるまでを含めて全体がやや冗長な感じがすること、謎だらけの犯人にどう辿り着くのかと思っていたら、エンディングが安易なドタバタの活劇風で面白くないことがマイナス。 この主人公のシリーズは本国では本作で6作目ということであるが、前作は今後翻訳予定があるのか気になる。 | ||||
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すごい。もし脱ニートしてミステリー書くならこんな感じの描きたい。 大胆で大味なトリック。 そんで広げた風呂敷をただたたむのではなく鶴を織り上げてみせたみたいな感じの展開。 すごい。 普段小説読まないけどこういうのだったら読みたいですねー。 | ||||
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シンプルに謎解きが楽しいミステリです。 いろいろ現代風なストーリーの味付けはあるのですが、基本は古典的な本格ミステリだと思います。今年の収穫でした! | ||||
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普段はノンフィクション系の本ばかり読んでいて、ミステリーをほとんど読んだことのない者の感想です。ただし、子供の頃にホームズや明智小五郎の活躍に胸を躍らせたことはあります。雑誌の書評を見て、読んでみようと思いました。 1、ストーリーがテンポ良く進んでいくので、最後まで一気に読めてしまいます。おもしろいです。 2、この小説は、「どのようにして」「なぜ」「だれが」という三つの要素を上手に組み合わせて物語を構築しています。その組み合わせがこの小説の肝で、それぞれの要素自体の出来栄えは、驚くようなものではないと思います(この点は、私自身がミステリーをほとんど読んでいないので、他の作品との相対評価ではなく、絶対評価としての個人的な感想です。)。 3、たとえば、「どのようにして」については、複数の興味深い謎が提示されますが、いずれの謎も提示された時点か、その少し後で、「こうじゃないの?」と見当がつくところがあります。特に少しでも手品の知識のある人にとっては、そうだと思います。また、「だれが」についても、「どのようにして」が小説の中で解決された時点で、ある程度目ぼしがつくのに、紙幅の関係なのか、警察の捜査がその方向に向かうわけではない点に不満が残ります。 4、このように要素自体に多少の弱さは見られますが、三つの要素の組み合わせ方がうまく、ストーリーがテンポ良く進んでいくので、全体としてはとてもおもしろい小説に仕上がっています。私は一気に読んでしまいました。秋の夜長をこの小説とともに過ごすのは、悪いアイデアではないと思います。全体的な評価は3.5点です。 | ||||
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大枠は現代アメリカの警察小説だが、描かれるのは怪犯罪者と名探偵の智力の闘い。ディーヴァー、コナリー、カーリー、スレイドと、巨匠異才居並ぶ現代本格ミステリに、さらなる新たな書き手が登場したことを心から祝う。読み出したら途中で止められず、気づけば600ページ近い厚さを一気読み。2018年の翻訳ミステリの、大きな収穫の一つだろう。 | ||||
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