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宰相A
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宰相Aの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.92pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全26件 1~20 1/2ページ
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新刊でなくても特に問題なし。 | ||||
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読むのが苦痛。途中でやめれば良かった。デストピアにしても不毛すぎる気が。 | ||||
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多くの作家が通るジャンル(パニック系小説など)の一つだと思いますが、設定が良いと思いました。 男性原理(父性)/女性原理(母性)などの対立項の軸が分かり易く、後書きに参考文献の紹介があり良かったです。 | ||||
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田中文学としては初の試みである、かなりSF色の濃い作品。日本が戦争に負けてアメリカの植民地になっていたとしたら、という仮定からここまでの小説を書けるのは、さすがの想像力といえるだろう。Tが繁々と繰り返す母からの言葉が、筋の良さとはまた別にスピード感を出すことにも成功している。そこまで全面に出てくるわけではない宰相Aをあえてタイトルに持ってきたというところまで含めて、凄い小説だと思った。結末には少しの恐怖さえ覚えた。ちなみに単行本刊行当時のインタビューで作者が「この小説を笑えなかったらやばいですよ」みたいなことを言っていた。 | ||||
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安倍政権賛美で一緒くたの日本でよく書いたものだ これはイデオロギーや政治思想を超えたところにある勇気への賞賛である ここのレビュー欄も案の定低評価が多い だが重要なのは彼もこれを予想した上で本書を上梓したであろうということである | ||||
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話題作ということで楽しみに読みましたが 正直今一つでした。 作者の才能は感じました。 設定も面白いです。 でも他は受け付けませんでした(ストーリーはあって無いようなものでした、個人的には)。 書いた後に読み直してみましたか?と聞きたくなるくらい読者への配慮が下手です。 先に書いた通り、才能のある方なだけにこの内容では人前に出してはいけない状態だと思います。 まあ、ギリギリ読めますけど、本当にギリギリです。 結構苦痛でした。 文章がだらっとし過ぎです。その上長いです、そのだらっとした部分が異常に。 その上連携もなければ、適切な導きもない。 おそらく主人公の最後の状態から、あくまで書き起こされたものとしての見方をさせる上での取り組みだったと思いますが、 そしてそれ故にあの支離滅裂な文章になるってことでまとめようとしているのかなと推察しますが、 文章と構成が噛み合ってないので非常に分かりにくいし、読みにくいのです。 むしろ、読みにくいだけです。 私の推察が正しいと仮定して、読み終えた時の読後感ですが、特に感動や驚き、凄みを感じることはありませんでした。 才能はある人なんだな それだけです。 まあ、私が読者として才能が無いだけかもしれませんけど。 | ||||
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自分はこんな文章が書けるんだぞ的な独りよがりな文章で、読んでいて疲れる。主人公の求める「紙と鉛筆」はつまり「自由」の象徴なのか。しかしとにかく言い回しがまだるっこし過ぎて、一つも面白くなかった。多分この人の作品はもう読まないと思う。 | ||||
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太平洋戦後に日本がアメリカの植民地になったと書いておりますが そもそも太平洋戦争末期ですら日本人は7000万人もおり、これは 当時1億3000万人いたアメリカですら空爆で焼き払っても絶滅を させる事は無理でした。つまりアメリカは上陸後、天皇制も残したのも 日本を大統領制にして白人を移住させるのは不可能だと思って、 国民の象徴である皇室を残して旧ソ連や中国を敵として認識する様に マスメディアを利用しました。だから宰相Aの様な統治では効率が悪いのです。 もし日本をアングロサクソンが支配すると描きたいのであれば、明治維新が 失敗し、日本はイギリスとロシアに分割支配されたと書いた方が自然です。 そしてアパルトヘイトの様に先住民である日本人は差別されています。英語や ロシア語が出来ず、農村で奴隷の様に働かせられ、中には大学へ行っても 人種差別で就職できない日本。宗教は全てキリスト教で、白人のイエスを 神の子として崇め、テレビを見れば白人の俳優が大河ドラマを演じており、 アニメキャラは全て白人。ファッションや広告は全て白人になっており、まるで 日本は最初からヨーロッパの国の様になっていた。将来的に先住民の高齢者が 居なくなり、白人の出生率が下がった日本はアメリカ政府と共謀し、肉体労働に 従事する奴隷を移民として募集する。小説の主人公は先住民の日本人男性で まともな大学に入れず、派遣社員として黒人や中国人と一緒に働くとかの方が まだリアリティがある気がします。国民の大半は安倍政権によって日本が戦争 出来る国になるより、若者が働きづらい日本になっていく方に関心が高いかと。 | ||||
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体動かせ。中国や韓国に生まれたら最高権力者を揶揄するような小説書けないぞ。何故香港の書店弾圧には沈黙するんだ。最近チベットやウイグルの情報が地上波から消えている方がずっと怖いぞ。 | ||||
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反安倍政権の人々はただ単に半安倍というだけで持ち上げるんだろうが、ぶっちゃけつまらない作品である。政治的思想とはまったく関係なく、ただ単につまらないオナニー作品なのだ。だれか「王様は裸だ!!」のように「この作品は糞つまらん!!」と叫ぶ評論家や書店員(笑)はいないのだろうか?まあいないんだろうな。反安倍的作品に異を唱えたら反知性主義と言われる時勢だから。こうやってつまらん本をもっともらしく新聞広告やPOPで持ち上げて、それを真に受けて一般人が購入して、「なんじゃこりゃ??」と面食らう。こうやって本はますます売れなくなっていくんだろう。自称知識人たちの緩やかな集団自殺。 | ||||
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一目見た時に、現在の国家を映し出したものかと錯覚したが、どうやらそうでもないらしい。 純文学という前提に於いて、まず最初に文章の中に、緻密な世界と精神を形作る、というものがあると思う。そしてそれを鑑賞する、読者という人間がいるので、その形作り方は退屈なものであってはならない。 果たして、この作品は私にとっては退屈なものではなかった。しかし、だからと言って感動するものでも無かった。世界は常に、精神における感動の種をそこらじゅうに撒き散らしているものだ。と、するならば、この作品は文学として不徹底なものではないかと思う。 宰相AのAとは、安倍晋三のAであり、アドルフ・ヒトラーのAでもある、と作者の田中慎弥は言った。確かにそうかもしれない。読んでいく限り、そう見受けられる箇所も点在する。それなのに、その点在する主題を、最後にはほっぽり投げて、結局内容は主人公の内面に帰る。私にはそれが、少しばかり軽薄であると思える。主人公の内面を抉る小説ならば、わざわざ宰相Aのいる世界などを、主題にしなくとも良いではないか。それとも宰相A自体を書きたいのならば、もっと滑稽なものが出来上がったはずであるが、どうも最後まで中途半端に終わってしまったような気がする。 その中途半端さに、何を作者は見出していたのだろうか。もしかすると、私が真意に気づけていないだけかもしれない。文庫化したのちの解説を待ちたい。 | ||||
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3.11以後の日本を良くあらわしています。 以後ネタばれがありますので、気をつけてください。 去勢された精神、従順さ、中でのいがみ合い、貧しさ、アングロサクソンによる支配、垂れた目と、むくんだ顔の首相A、平和のためにアメリカとともに戦争をする国家、民主主義を叫ぶ独裁など、今の日本を想起させます。 また、セックスのシーンも含めて、えぐいところがみられます。 だからといって、現在の生々しさを感じるわけでもありません。その点、フィクションとしても読めます。 田中慎弥という作家の特徴なのか、文章が句読点で区切られておらず、また、描写方法も言葉の羅列で、驚くほど読んでいてその場面での光景が浮かんでこないです。頭や心の中で書いているような感じです。 それから、本の作りについてですが、せっかくハードカバーにしたのだから、中に挿絵を入れるとか、章立てを入れるとか、あとがきに、評論も入れて欲しかったです。 | ||||
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もっと奇想天外で諧謔に満ち哄笑を誘う物語を期待していました。たぶん、これはとても私小説的で、作家自身の胸の内を克明に綴っただけのもの。そこには現実の社会の一面もあり、個人的な記憶も幻想もあるけれど、みもふたもない話で、情(じょう)がないと思います。感銘を受けませんでした。でも、通読して、作者がもしかすると謙虚で正直なひとなのかもしれないとも感じました。この人が長年かけて修練を重ねてきたことは、物事をつぶさに見据えて克明に描写すること。それしかないのかもしれない。自分が見たこと感じたこと空想したことを読んだひとが目に浮かべられるように緻密に鮮やかに文章にすることに関してはものすごく自信があるらしい。理想とか信念とか政治的な信条とかいうものはさておいて、どんな状況下でも自分の書きたいことを書く。「紙と鉛筆をくれ。小説が書きたいのだ。それが作家の仕事だ」という主人公の叫びは、そのまま作者の主張でしょう。田中慎弥にとって肝腎なことは、他人がかれをどのように遇しようとも、かれはこの世に起こっていることを見届け書き残し、その作物には必ずなんらかの形で真実の痕跡が刻み込まれる、という確信なのではないかと思いました。この人のほかの作品を読もうという意欲はわいてきません。それは、現実の悪化がこの作家の想像力をはるかに凌いでいるからでしょう。 | ||||
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数年前、「もらっといてやる」発言で話題になった芥川賞作家が、あえてこういう題名の小説を出すからには、 同じ山口県出身のあの政治家を徹底的に揶揄しつつ、現下のこの国の姿を痛烈に批評したものになるのだろうと 誰もが予想しながら読んだはずだが、それ以前にあまりに小説が下手過ぎることには正直驚いた。 パラレルワールド物、あるいはディストピア小説としても、設定はむしろ陳腐と言うべきもので、何ひとつ衝撃を 受けなかったし、ほとんど行き当りばったりもいいところの展開にも、まったく小説としての面白さを感じなかった (最初の数十頁あたりで、女が語る日本の状況を地の文で書いておいてから、その直後に居住区に入った主人公が、 今度は「Jの手記」を長々と読まされるあたり、どれだけ説明の手を抜いているのかと思わずにはいられなかった)。 おそらくカフカや安部公房にも通じるような、「ナンセンスな不条理劇」といった線を狙っているのだろうが、 のんべんだらりと続く文章は強度不足で主題を支え切れていないし、『ゴッドファーザー』や『城』、三島といった 繰り返し言及される話題も、単に書くべきことが何もないので苦し紛れに持ち出されている感がありありで、 読んでいてあまりのつまらなさに苦痛を覚えるほどだった。 それなりのキャリアがある職業作家が書いたものとは信じ難いほどに稚拙な作品で、これでは完全に肩透かしというか、 滑稽なまでの不発に終わっていると言わざるを得ないだろう。ここまで何も褒めるべき点がなく、退屈さにうんざり しながら読み通したことを後悔したくなる作品も珍しい。 | ||||
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母の墓を訪れる為電車に乗った小説家は気がつくと戦後アメリカに占領されたままのような日本というパラレルワールドに迷い込んでいた。 当然ながら以下、私の主観的解釈。 安部首相である宰相Aと彼がつくるであろう国を描く小説かと思わせておいて、実は主役はそこではない。そういった自由なき国の不毛に合わせて、それに抗う人々(これはリベラルな人々も愛国心を持った人々両面あると思う)も不毛なものとして主人公の小説家は感じている。そしてただひたすらに紙と鉛筆にこだわる主人公もまた不毛である。 ニヒリズム的な内容だが、今のこの時期の日本に冷水をぶっかけたような感覚がして、何となく今の自分が感じている違和感を言い当てられたような気持ちになった。 「宰相A」のタイトルから読むと裏切られたと思うだろう。でもそういう人にこそ読んでもらいたい。 | ||||
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「宰相A]とは現首相アベ氏の事であると誰もが知っている。それを無視して読むなどなんの意味もない行為であり、「思考停止」という今の日本を蝕む病理の根底でもあるだろう。チャンプリンの映画「独裁者」をナチス・ヒトラー抜きにして語るに等しい愚かな行為である。 Aの肥大化したモノは病的な国粋主義に浸りきった今の日本人の姿を現している。彼らの醜いレイシズム・排外主義・「愛国」という名でデコレーションした幼稚なエゴ、そのものである。 普通に見れば醜悪そのものであるそれを平気で皆の前にさらす異常さ。それこそが、自分自身の身体を蝕む原因であるにも関わらず「誇りに思う」とのたまう姿は哀れさすら漂う。まさに「井の中の蛙」になった己の姿を恥じない今の日本人そのものではないか。 本書の中で「戦争主義的世界的平和主義」が現実の世界で「積極的平和主義」の名で進行中である。 この本が「予言の書」とならないことを祈るばかりである。 | ||||
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田中慎弥氏の作品を初めて読んだ。 芥川賞を受賞した際の記者会見で、偏屈な人だなと感じたが、その偏屈な人思いのまま書き連ねただけ、といった作品。 確かに、伝えたい思いが沢山あるのは理解出来るし、一定レベル以上の資質を持っている作家だというのは理解出来たが、いかんせん設定も内容も浅いし安っぽ過ぎる。Aは安倍晋三首相との事だが、パロディにさえなっていない。 文章を書くことが生き甲斐と思われる作者が、よくもまぁこんな酷い作品を出版しものだと感じる。 | ||||
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以前、私は著者のレビューに「起承転結の結を書かない」「小道具がうまく使えていない」と酷評したのだが、この小説では前記が上手く処理されている。この類の小説に不可欠と思う「風刺」「パロディ」「ユーモア」も満たしており、私は嫌いではない。ただ読者によっては、救世主Jは秋葉原事件の犯人が著者に似ているという自虐ネタを救世主にパロディしていて、好き嫌いの分かれる小説だろう。 内容は、執筆に行き詰まった作家Tが、列車で母の墓参りに行く。着いたO駅でN・P(ナショナル・パス)が無いため身柄を拘束され、軍の施設へと送られる。作家Tはアングロサクソンの日本人の支配する戦争主義的世界的平和主義の軍事国という異次元へ迷い込んでしまった。先住民であった旧日本人は居住区へと追いやられている。旧日本人たちは救世主Jの出現を待っていたがそこへうり二つの作家Tの登場で活気付く。アングロサクソンの日本人は救世主の出現に慄き、旧日本人へ作家Tの身柄の引渡しを要求、決起した旧日本人たちと一触即発の状態となるのだが……、 笑ったのが、「あの、それ、すごく痛いんだけど」に続く内通者の女との車内でのヤケクソなやり取りと、国家の雄々しい旗印として肥大化した宰相Aの局部の描写、内通者の女が汚物で拷問に遭う場面で、これは著者の持つ毒素的な作風が上手く昇華されておもしろい。 私が読んでいて最大の疑問は、アングロサクソンの日本人の支配する軍事国で、かつての天皇及び皇族はどうなったのか? であろうか。アングロサクソンのやり方が気に入らず反逆し電気ショックで処刑されたのか、アングロサクソンの一員となっているのか、まあ、これを書いちゃうと某小説のように不敬罪として事件が勃発しちゃうのであえて避けたのだろうが。しかし日本国において天皇の存在を曖昧に疎かにして外人の支配が確立すると著者は考えているのなら相当に想像力が乏しいと言えるだろう。また墓地全体が「端から端まで歩いて十五分はかからないほどの広さしかない」P103というが、十四分としても約1.5キロくらいの距離になるのではないだろうか。端から端まで1.5キロになると大墓地になるが……、ところどころ細かな設定に手抜きが見受けられる。 文中には「うんざり」が多用されているが、私も読んでいて(夢オチかと思ったが)オチの電気ショックによる記憶喪失には正直「うんざり」した。 | ||||
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時機にふさわしい小説です。本質を突いた日米関係、安倍のこっけいな役割を、巧みな文章で描写しており、拍手喝采。出版した勇気に敬意。 | ||||
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全体主義国家でありながら米国のポチとして白人の足を舐めて生きる一つの日本、米国からもエスタブリッシュメントからも排除され貧しく愚かなまるで北朝鮮のように這いつくばる一つの日本。そして、その両者のはざまに闖入した私たちの日本にいた男T。 本書は、カフカの「城」がたびたび引用されるなど、不条理劇や昔の安倍公房を彷彿とさせる作風。 どうしてもレビューや関心の方向が、安倍総理を揶揄したAという名の宰相(とは名ばかりで、米国の傀儡として死にそうなのに首相をやらされている)にばかり向きがちだが、本書を読んでみれば、そのパートは「なくてもいい」くらいにしか思わなかった。 本書においては、現代また過去における日本と日本人が、あるときはストレートに、あるときはとても婉曲的に描かれている。 このため、読者は、自身の持つ知識や日本人観のレベルの範囲でしか、本書を読み解けない。 三島由紀夫の名前も出ているとおり、昭和の時代に、日本と米国の距離感、あるいは戦前と戦後の隔絶に、多くの小説の題材を得た作家達の作品と並べてみると、また違った本書の感想も生まれると思う。 とりあえず、AはAという記号で読み飛ばして、自分なりに味わえばよい本だと思った。 | ||||
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