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(短編集)
噛みあわない会話と、ある過去について
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噛みあわない会話と、ある過去についての評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.02pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全61件 41~60 3/4ページ
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確か2~3年前に読みました。この方の全作品を読んだ訳ではないですが一番しっかり書けているような気がします。デビュー作なんて主人公の名前を自分自身と同姓同名にするちょっと痛い方ですけど・・・ | ||||
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辻村深月さんの本を初めて購入したのは、「東京会館とわたし」でした。これは作家というよりもタイトルと内容の説明に惹かれて購入しました。その後は手にする作品がなく、辻村作品は久しぶりに「かがみの孤城」を読み、やっぱりこの作家は上手い、私の好みと合う、と感じました。そしてこの作品。こちらは読後楽しくなる、余韻が残るという作品ではなく、後味は良くなく、もう一度読み返したいと思う作品ではありませんでした。ですが、感情の表現を言葉にできる、また私には気付くことのできない人の感情が表現されていて、感激しました。 特に「パッとしない子」にはハッとさせられました。唯一、「ママ・はは」は感情は理解できましたが、事象についてはちょっと、、、でしたが。 人の気持ち、感情について思いを巡らせることが出来る小説です。ただ手元に置いて、何度も読み返したいかと言われればそうではないので、星を一つ減らしました。 | ||||
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過去の怒りや悔しさ、哀しさなどの想いを回想しながら、現在に問いかける内容となっているのだが、どの話も当事者には分からないような闇の部分があるヒヤっとする展開で楽しめた。 個人的には「パッとしない子」と「ママ・はは」が好きだった。 「パッとしない子」は、国民的人気を誇るアイドルとなった教え子が小学校に来る話。教え子と当時の話を楽しくできると期待していた松尾(旧姓佐藤)先生だが、驚愕の展開が待ち受けていた。 「ママ・はは」は、真面目すぎて強迫観念の域に達した母の元で育てられて教師になった女性の話。子育ての正解とは何だろうという問いに対して、「成長した子どもが、大人になってから親の子育てを肯定できるかどうか」という答えは共感できた。成人式の着物のくだりはあまりの展開にびっくりした。極端すぎる母に反発しながらも、一枚の写真をきっかけに母親との関係性が変わっていく不思議な話だった。 | ||||
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たまたま、どなかかのブログで絶賛されていた (というか、この傑作をちゃんと認めない今の日本がダメという趣旨だった) ので、つい、興味を惹かれて読んでみました(それまで辻村深月氏は読んだことがなかった)。 ブログを書いていた方のいうとおり、傑作だと思いました。 なんというか、人の心の中の傲慢さ、無神経さ、残酷さをうまく、形にしているなあ、と感じました。 4つの短編のうち、3番目の「ママ・はは」だけ、ちょっとホラー色が強いけど、 あとの3編は、そういう仕掛けはあしません。 でも、心理的には十分ホラーでした。 それぞれに、どんでん返し的な楽しみがあるので、ネタバレしないようにこれ以上書きません。 ただ、最初の話のナベちゃんは、私は幸せなんだと思うし、 勝手な傍観者の言うことを気にしない強さを持ち続けられたら、その幸せが続くと思う。 それが、難しいんだけどね…。 | ||||
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辻村さんファンでずっと読んで来ましたが この作品が始めて、決定的に共感できなかった作品です 特に二部と四部 弱者だった側が、強者に回り 過去の不平と、今の強い立ち位置を武器に、強者(現時点では弱者)に殴りかかる内容でしたが、過去や人となりの掘り下げが少ないせいか、どちらの行為も幼稚に見えました どちらも加害者になってしまい、一切共感できない 殴られて殴り返しただけの話です その一切共感できなさも、そこをフォローする文章があれば、作品として成立したかなと思います 暗くて、学生っぽくて 分析屋っぽい内容は好きなので 多めに二つ星をつけますが 他の人の評価が穏便でビックリしています このくらいの攻撃性って 今や普通なんでしょうか | ||||
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誰のことも傷つけず、誰からも傷つけられずに生きてゆけたらよいけれど、ほぼ不可能なのが現実。 今後の人生において、残念な思い出と後悔を最小限に抑えるための教訓にもなる短編集。 「パッとしない子」: ”口は災いのもと” の典型例。 「ママ・はは」: 主人公が ”子育ての成功の尺度” について語る場面があり、読むと子育ての方針が変わってくる人もいるかもしれない。影響力がありそうな作品。 | ||||
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久しぶりに一気に読んだ作品です。今まで私が関わってきた沢山の人達の記憶の中で、私はどんな人間としてインプットされているんだろう…私が忘れていても相手は鮮明に覚えてる出来事はどの位あるんだろう…そう思ったら恐ろしくて今後絶対同窓会なんて行けない。 | ||||
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初めての作家の初めての作品を読了。タイトル通り、過去の記憶が噛み合わない女子たちの短編集。変わった観点を題材にしていて、読み終えて、嫌な感じの余韻が残ります。 | ||||
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「あれ、微妙」って言い方あるよね。 「ちょっと、なあ」っていうときにつかう。 で、この短編集を「これ、微妙」っていう人、 いるだろうね。 でも、それは、表現する言葉が ないほど、繊細な世界が描かれているからなのだ。 微妙ではなく絶妙、といえばいいか。 掲載誌も発表年もバラバラな四つの短編だが、 寄せ集めではなく、順番に読むことで、 テーマを浮かび上がらせていく。 それは、ざっくり言えば、ひとを見下すということについてだ。 四つの短編は 男女関係のなかった男友達を、 目立たない生徒を、 母親が娘を、 同級生の「霊感少女」を、 知らず知らずのうちに傷つけていたと判明する展開。 全体では四コマ漫画の起承転結みたいだ。 起「ナベちゃんのヨメ」 大学時代、仲のよかった友人の結婚を機に 明らかになる亀裂。 絶対、仲間になれないようなヨメ、でも、彼の 幸福はそちら側にあるのだ。 承「パッとしない子」 小学校時代の教え子の兄が人気アイドルとなり、 彼とのちょっとした思い出を事あるごとに語って いた教師。亀裂は前作より深く、 こんなに恨まれていたの、とびっくりする。 転。「ママ・はは」 アルバムの写真をきっかけに友人と母親との 確執が語られる。いままでと異なり、「母親の見下しを 告発する娘」側の視点。 しかも、母娘の確執は、世界そのものを歪ませていく。 ファンタジーともいえる、まさに転。 結「早瀬とゆかり」 小学生時代、目立っていた子と霊感少女、 その久しぶりの再会、。 嘘をついて、クラスの注目を集めていた「痛い子」を 避けていただけ。なのに、 あなたのようなクラスの中心人物になにがわかるのか、と 嫌いな相手ならほっておいてくれたらよかったのに。 突きつけられる問いかけは、「まるでいじめ」にまでに発展。 最後まで、双方の歩み寄りはまったくない。 「どうして他人にそんなに興味があるの?」 そうだよなあー。ゆかりの告発から逃れられるひとはいない。 なにかが、すっきりするわけでは決してなく、 かといって、僕はもやもやしたり、うんざりはしなかった。 よくも、こんな微妙なことを小説にできたよなあ、とひたすら感心し、 そして、興味本位でひとについて語ることから逃れられないにしても、 注意はしようと思った。 この作品における「加害者」へのハードルは恐ろしく低いのだ。 | ||||
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タイトルが気になって購入しました 云いたいことも解るし、作者の伝えたいこともなんとなく解るんですが なんというか、う~ん、という感じでした おそらくこの作者の表現の仕方が 私の好みと噛み合っていなかったんだと思います | ||||
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短編好きの私には面白かった!先が気になって一気読み。 | ||||
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全4編の短編集。タイトルだけ読んでも、あまり物語の想像がつきませんが、読むと何となく理解出来ます。2作目の「パッとしない子」が特に印象的でした。自分の発言が意図しない別の解釈を生み、それがこんなかたちで返ってくるなんて、まさに奈落の底に落とされた気分になり、恐ろしくもあります。特に、主人公に浴びせられる言葉が強烈で、そんな物語を創る作者の実力を改めて感じました。 その他3編どれも水準が高く、「ママと母」なんてホラーとしても面白いです。 | ||||
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辻村深月好きなのですが。タイトル通り私の好みとも噛み合わなかったようです。 | ||||
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二年連続の本屋大賞も狙えるのではないか、と思うくらいの傑作だと思います。 タイトルにもあるように、(1作目をのぞいて)「会話劇」と言ってもいいくらい、一対一の会話で物語が進んでいきます。特に2本目の「パッとしない子」と4本目の「早穂とゆかり」は対立関係にある2人の会話劇で、椅子が1つだけのシンプルな舞台での演劇を見ているような感覚になりました。 1作目を除くと、誰にでもある人生のなかで軽んじられて悔しい思いをした経験を描いているように感じました。被害者側から加害者側への訴えが生々しくつづられるのですが、私自身も被害者として嫌な思いをしたことはよく覚えているのに、加害者になった経験はさっさと忘れてしまう、というよりも、意識すらしていないことに読みながら気づかされました。多分この作品に出てくる被害者も、別の場面では誰かを軽んじているところは絶対にあると思うので、まさに人生はこんなふうに延々と「噛み合わない」まま進んでい行くんだろうなぁ、という悶々とした気持ちになって読み終わりました。 初版だけだと思いますが、リーフレットがついていて、本人のコメント付きの、これまでの講談社作品のリストが掲載されています。とても愛情がこもったつくりになっています。 | ||||
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第三話を除いて、何か解せない内容だった。特に第一話と第二話は、何故ああいった展開になるのだろうか?登場人物の気持ちが何か分からなかった。。。 | ||||
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とにかく 読みやすい。何処にでもある日常 その中にある一人一人の心の中 読み終わった後も ぼーと考えさせられた。 でも なんか こんな考えもあるかもねと 思えた。ちょっと 怖いものみたさで ナベちゃんの嫁に会ってみたい。そして ナベちゃんみたいな人生もありなのかもしれない。幸せはそれぞれ違うから。 | ||||
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相変わらずの辻村深月。辻村深月の真骨頂、という作品ばかりだった。誰もが触れたくない、隠しておきたい、「自分はそんなことしてない」と思ってる部分をわざわざさらけ出してくスタイル。どの話も読んでくうちに心が軋む気がする。「悪気はなくても言った方と言われた方では感じ方が違う」。「パッとしない子」と「早穂とゆかり」は地続きの物語。設定も置かれた状況も違うが、根底は同じで作者が言いたいことも同じ。それをここまで違うテイストで書けるんだなぁ、さすが小説家、と思った。 こういう「人間の嫌な部分、ずるい部分」を書かせたら、若手小説家で言ったら西の辻村深月、東の朝井リョウって感じだと思う。 | ||||
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辻村 深月さん 初読みです。 「ナベちゃんのヨメ」「パッとしない子」「ママ・はは」「早穂とゆかり」の 4篇収録の短編集 タイトル通り、4篇を通して「噛み合わない会話」がイヤな感じで出て来ます。 そしてその原因は全て「ある過去」の出来事とリンクしています。 悪気がなく何の気なしに発した言葉、心の中に狡猾さや毒を持って発した含みのある言葉 言う方と言われた方、それぞれの思惑がヒリヒリと痛いくらいに心に刺さって来る。 人間関係に不可欠な「言葉」だったり行動が、時を経て自分に戻って来る様はまさに因果応報。 読みながら、自分の子供時代からの事を思い出し 自分は誰かに嫌な思いを残していないだろうかと落ち着かない気持ちになりました。 ずっと秘められていた恨みが、表面化する時の なんとも言えない恐ろしさにゾッとさせられた切れ味鋭い短編集 | ||||
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特に、「早瀬とゆかり」。 早瀬の方の立場だけで読める人は、果たしてどの位の割合で世の中に存在するのだろうか? た~いがいの人は「やった事もあるが、やられた事もある。それでチャラ」位なモンだろうなー ↑しかし、やった相手とやられた相手はこれまた通常一致しないから、勝手に自分の中で整合性付けても「やった相手」が整合性付けててくれるかは、定かではない。…と、ふと己の小中学時代を思い出してみたりした 自分の子ども時代を顧みて、小学生だろうと、幼稚園だろうと「無意識」では、ないよね。と、思った。「思いがけない方向に受け止められた」はあるかも知れないが、通常、この手のコトは「のび太の癖に生意気だ」が発露の気がする。←つまり、自覚は、ある。単に言語化出来ないだけで。 言語化できるようになって行く、って正しく「人間になっていく」なんだなあ…と、つらつら考えてみました 楽しく読みました | ||||
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短編集で、内容は4編。 ナベちゃんのヨメ パッとしない子 ママと母 早穂とゆかり Amazon経由で辻村深月を読んで来た人は、何か気付かないだろうか? そう、AmazonのKindle Singleで既に配信されていたもののアンソロジー。Amazon上での宣伝のどこを読んでも、この事は分からなかった。分かったのは、短編集って事だけ。 この4編を初めて読む方、一部しか読んでいない方は、購入してもいいだろうが、既読の方には、お奨め出来ない。私は、「金、返せ~!」と叫びたくなった。とは言え、忘れている内容もある筈だから、再読する意味はあるんだろうけど、それは過去に購入したものを読めば済む。 今回初めて、無料サンプルを読まずに購入してしまう事のリスクを知りました。 | ||||
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