路上のX
評判
路上のXの評価:
3.96/5点 レビュー 71件。 B ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全140件 121〜140 7/7ページ
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路上のXの評価:
3.96/5点 レビュー 71件。 B ランク
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そうではない人間はごく一握りしかいない。
そして、ごく一握りのそんな人に出会えたとしても、それぞれの孤独はちょっとずつ違っているから、すべてを分かり合えるわけではない。
だから、自分の人生の落とし前は自分でつけなければならない(たとえ16歳でも)。
このことがよく描かれていると思った。
真由とリオナの関係には out の雅子と師匠がオーバーラップした。
女子高生が主人公だから リアルワールド の2016年版(執筆時)といったところかと思い手に取る。
そういう面もあるにはあるが、細かな点では違っている。
これが読んでいくうちに分かってくる。けれども、失望することはなく、むしろぐいぐいと引き込まれる。
out や グロテスク や リアルワールド のような形式、つまり、もともと知り合いだった四人の女たちが、とある男の起こした事件をきっかけとして、実はそれほど仲がよいわけでもないことがしだいに浮かび上がってくる、という形式、これが桐野夏生の真骨頂といってもよいと思うが、路上のx はこの形式ではない。
視点が二人なこと。事件は先に挙げた作品ほど陰惨でないこと。出会いを描くことなど。
メインとなるのは真由とリオナの二人。真由から始まり、章ごとに交互に視点が代わり、全五章の構成。
女子高生は他にも登場するから、視点を四人にしようと思えばできたはずだが、そうはせず二人に絞られている。
しかし、真骨頂と思われた形式から抜け出しても、二人の視点があれば充分なんだと思わせるほどに 路上のx の読み応えは確かなものでした。
真由とリオナはもともと知り合いだったわけではなく、物語が始まってから知り合う。
もともと知り合いだと出会いは描けない。描くとしても回想形式となる。回想形式では出会いの鮮度が落ちてしまう。
タイトルの意味、路上 は渋谷のこと、広く街のことだけど、 x って何のことだろう。作中ではなにも語られない。
x は 誰か ってことかもしれないし。交差するってことかも。どちらにしても誰かと出会うってことかな。
そういえば 路上のx に神泉駅は幾度か出てくるが、その側にある グロテスク 執筆のモデルとなった OL が殺されたアパートには触れられなかった。
人間の身勝手さが描きたい本質なのだとすれば、必ずしも陰惨なものを描かなくてよいのだし、別段そうした事件に触れなくともよいのだ。
(レイプが出てくるだけで陰惨だとみる向きもあるかもしれないが、比較的という意味で)