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きいろいゾウ



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きいろいゾウの評価: 3.71/5点 レビュー 75件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.71pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全47件 41~47 3/3ページ
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No.7:
(4pt)

大丈夫と呼びかける声

ゆっくり、そろそろと、物語は進む。特別なことなど何もない田舎暮らし。
当たり前の毎日。ありきたりの毎日。ありのままの毎日。
じわじわと近づく、不快な予感。変化の予兆。
後半になると、ぐったりするほど冗長に感じていたはずの前半の生活が、むしろ壊れてほしくない、そのまま出来事を起さないまま終わらせてほしい気持ちで読んだ。
大人のふりをしながら、初めての恋や初めての死、身がすくむような自信のなさや身をよじりたくなる恥ずかしさ、孤独や不安、子どものままの幼稚な自分を抱えて、大事なことには蓋をしながら、日々を送る。

最後の一行。大きな文字で書かれた、その一行。
こう言い切れることは、存外、素敵に感じた。嫌味でも、説教でもなく、改めて、こういうのもいいなあ、と。
それがそこにあるから、安心して眠れる。そのことに、出会えること。
誰かがいてくれる日常。自分が誰かの日常のなかにある、幸せ。
きっと、この先の日常は、もっと幸せだろう。
きいろいゾウAmazon書評・レビュー:きいろいゾウより
4093861625
No.6:
(4pt)

穏やかな気持ち

ふんわりとした暮らしを、穏やかな気持ちで読み進めてゆく。

ツマの可愛らしさを、ゆっくりと味わう。そんな感じ。

ちょっと現実離れした生活を送るふたりだけど、フィクションだから当たり前。

でも、ちょっと憧れる。穏やかでありたいなあ、と思う。
きいろいゾウAmazon書評・レビュー:きいろいゾウより
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No.5:
(5pt)

そこにあることが当たり前ではないことが大切

背中に飛べない鳥の入れ墨がある、売れていない作家の夫、無辜歩(むこ・あゆむ)ことムコさんと、

どこか頼りなげで、ふわふわしていてつかみ所がなくて、

その上、犬の声や周りの草花の声や木々の囁きや夜の大気の声まで聞こえてしまう妻、妻利愛子(つまり・あいこ)ことツマさんとの夫婦の心の繋がりを、

ほつれたり、一旦はほどいてみたり、またきちんと今度はしっかりと強く結び直してゆく風景が広がる。

淡々とした田舎の時間の流れを軸に、ツマさん目線の日常、ムコさんの日記形式の独白、

「きいろいゾウ」というお月様とその月のきいろい粉を全身に浴びた空を飛べるゾウと、ちょっと身体の弱い女の子の童話、

その3つがゆるやかに絡み合って心の繋がりや、愛情の姿形のシルエットをぼんやりとでもしっかりと映し出してゆく。

近所に住むアレチさんの愛情、登校拒否の小学生大地君の恋情、洋子ちゃんの直情、

漫才コンビつよしよわしの友情、カンユさんという名の犬の母情、

コソクというにわとり、くも、むかで、よる、大気、でっかい満月

それぞれが心の珠に灯している想いが少しずつあったかく、厚みを持って丸みを持って読む人を包み込む。

ぬるめの薬湯にじっくりと浸っているような雰囲気で、ずーっと内側の深いところが気持ちよく、ほぐされて表情も心情も柔和になる。
きいろいゾウAmazon書評・レビュー:きいろいゾウより
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No.4:
(4pt)

こんな生活がしてみたい!

夫婦ののどかな生活は、まるで桃源郷のようにゆったりと流れてく。

土地の人との繋がり、人と動物という括りを越えた近所付き合い。

社会からも流行からも取り残されたような土地での生活は

幸福だった。永遠に続くように思えた。

しかし幸福の裏には、表に出ることのなかった過去の傷が潜んでいた・・・。

この土地での生活に羨望を覚えます。

後半、二人が過去と向き合う姿は読みすすめるのは痛いくらいだったけど、

丁寧に書かれていると思います。

お話自体はツマの視点で描かれているのですが、

各章の最後にムコさんの日記が添えられてあって、

二人の視点の違いがわかるのも面白いです。

けど、タイトルの「きいろいゾウ」。

これが関わってくる件は、妙なファンタジー臭がして詰め込みすぎな印象を受けました。

こんな装飾がなくても充分に伝わる作品になったはずなのに惜しい!

スローライフや精神世界に興味のある人にもおすすめです。
きいろいゾウAmazon書評・レビュー:きいろいゾウより
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No.3:
(5pt)

登場人物が

まるでとなりのトトロの物語の中に出て来るような田舎で生活を始めたムコさんとツマ。二人は夫婦だ。簡潔に表現すると、『きいろいゾウ』は二人の田舎での日常生活と、その中で発生した小さな“ひずみ”のような物を描いた作品です。

ツマは感受性が強くてまるで子供のように純粋で、ムコさんはそんなツマをいつも優しく温かく見守っている。

そして、二人と関わる田舎の人達、名は体を表す畑がいつも不作なアレチさん、ちょっとわけあり小学生の大地君、野良犬のカンユさん。誰もがツマとムコさんの人柄に惹かれて仲良くなっていく。

物語の中の登場人物なのに、読んだ後もあぁアレチさんは今日も縁側でツマとムコさんとビール片手に話をしてるのかなーとか、大地君元気でやってるかなーとか思ってしまう程、登場人物達が魅力的で私は彼等が大好きです。

そしてムコさん、ムコさんが小説を書こうって決めた時のエピソードは本当にムコさんらしくて、例えるなら凄く綺麗な朝日を見た時のような朗らかな気持ちになれると思います。それに日記、ムコさんは毎日寝る前に日記を書いていて、内容はツマのことや執筆中の小説の話など他愛のないことばかりですが、ツマの目線で進行して行く物語に対して、ムコさんの目線で物語を垣間見られる瞬間です。各項目の最後に何度も登場するそれは読み慣れれば読み慣れる程、あぁ今日はどんなこと書いてるのかなーって楽しみになります。

果てしない大きな感動だとかがあるわけではありませんが、胸の奥がそっと温かくなるような物語です。
きいろいゾウAmazon書評・レビュー:きいろいゾウより
4093861625
No.2:
(5pt)

今年一番の本かも!!

ムコさんとツマという田舎で暮らす二人の夫婦の話。

幸せな光景や描写がとても多くて読んでいて

心地よくて大事に大事に時間をかけて読んだ。

この二人を取り巻く人々も何かと良い。

ずっと大事にとっておいて、これから自分の

夫婦生活において新陳代謝が必要になった時は、

またこの本開こうと思う。

いろんな大切な気持ちを思い出させてくれる本。

幸せな光景が羅列されている訳ではなく物語

としても綺麗にまとまっていて、素晴らしい。

この作者の他の本も読んでみたい。

「わかる?わかんないよね?」 この言葉いいなぁ。
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No.1:
(4pt)

期待します

西さんの作品は前回の2作品とも良かったのでこれも買いました!

冒頭のだけ読んだんですが、癒されました。

おいしそうな食べ物が出てきてお腹減ります。

田舎に住みたくなったんですが、今上のあらすじを読んだらこれから色んな事が起こりそうですね。

平和な話じゃ無さそうで^^;
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