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紫色のクオリア
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紫色のクオリアの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全69件 21~40 2/4ページ
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周囲の人間のことがロボットに見えるという少女を友人に持つ中学生の話。 女の子ばかりが登場するライトノベルだが、 内容はかなり入り組んだSFになっており、 並行世界やタイムスリップネタなどが豊富に含まれる。 スロースタートな上にスローペースな展開なので なかなか面白味を感じる部分に入らなくて疲れるが、 伏線と設定を活かした中盤以降は割と盛り上がる。 量子力学や思考実験の要素が強く、難解ながら不思議な体験ができる。 ただ、主人公がそこまでして友人を守りたい気持ちに説得力が薄く、 何もかもを捧げて試行錯誤する原動力が理解できなかった。 また、かなり引っ張った割に 張り合いのない結末は好みが分かれるだろう。 | ||||
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全体的にスゴく色々な要素を取り入れておきながら見事一つにまとまっています。 SF好き、ラノベ好き、あとは年齢的にも、幅広く、実にたくさんの人が楽しく読める作品に仕上がっていると思いました。 文章はこの作者だからやっぱり途中で変な感じにはなっていますが、『悪魔のミカタ』のように致命的に読み辛くはならなくて助かりました。 絶妙に上手い文章と素人並の文章が混在している辺り、この作者の文才って、きっとたまたま身についたものなんだろうなって思います。 それでも頭の中の世界をこんなにも上手に表現できるからスゴい。 | ||||
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突飛な設定から始まる物語は急転直下の結末を迎える。 『人がロボットに見える少女』の隣にいる少女がこの作品の主人公である。 前半はその設定を活かした秀逸な短編、という感じなのだが、後半が圧巻。 主人公『達』が友人の少女を救うため、無限にも等しいループに挑んでいく。 加速を始めた物語はまさしく光の速度に達し、結末へと辿り着く。 SFや哲学など、広範な知識が大量に詰め込まれており、しかし読み易さは失われていない。 圧倒的な加速度が生むトリップ感が心地良い読後を与えてくれる。 まどマギやシュタゲの前に書かれている作品だということも重要。 本当に素晴らしい作品。至高のループもの。 一応百合もの、でもある。 | ||||
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これ一冊で完結するほど短いが、間違いなく私が読んだラノベの中でも五指に入る名作である。 百合好きならなお楽しめるが、そうでなくともこのSFぶりはただ事ではない。 シュタゲやまどマギよりも以前の作品であることに注意。 | ||||
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死んだ友人を救うべく確定されない多重世界を彷徨うといったお話ですが、 この結末に救いや解答はあったのだろうか? 作者自体、答えを見つけられずに最後はぶん投げたって感じがして仕方がない。 最後にもやもやは残りましたが、とりあえずは楽しめたので、★4つくらいはあるかな・・・・ | ||||
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自分以外の人間がロボットに見えるという紫色の瞳を持つ少女、ゆかり。 そして、ゆかりと友達となった「アタシ」。 物語は「アタシ」視点で語られる。 ゆかりとの不思議な日常が語られる物語かとおもいきや、「アタシ」はとんでもない事件に巻きこまれてしまう。 そして、ゆかりを救うために「アタシ」は、気が遠くなるような無限の選択肢、可能性に挑戦する。 本作は本格的なSFだ。 ライトノベルにありがちな、なんちゃってSFとは一線を画する。 まるで、海外の良質なハードSFを読んでいるようだ。 私は、物語にグイグイと引き込まれてしまった。 そして、本作は息をもつかせない展開を見せてくれる。 ラストシーンを読んで、この物語をどう思うかは読者しだいだろう。 ハッピーエンドなのか、結局はバッドエンドなのか… この余韻こそが、小説の醍醐味だろう。 本作は名作であり、是非とも読むことをお薦めする。 | ||||
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本来1つの時間に縛られるはずの人間が並行世界を操作できるようになることが、本人に何をもたらすか?、という点は、考えると非常に難しく、また恐ろしく感じられるアイデアなのだが、 その点を真摯に描くことで感動をもたらした、2000年代の代表的SF系ライトノベルの一冊だと思う。 | ||||
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人間がロボットに見える=人間をロボットのように組み替えられる 認識の違いが現実を変えていく話は うえお久光さんがデビュー当時から得意とするところですが、 SFとからめられて尚面白くなっています。 青春ものとしてはいったら、 いつのまにか宇宙規模の話になっていて ぐいぐいひきこまれます(といっても地球を救うとか食傷気味な展開ではない) 身近なひとが亡くなった時、 それをあきらめられない主人公は悪魔のミカタのころからのテーマですが、 今作ではそれに対して一つの解が出ている気がします。 | ||||
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量子干渉に量子コンピューター、平行宇宙、干渉性、フェルマーの原理、シュレディンガーの猫、万物の理論、人間原理、そしてクオリア(感覚質)。量子力学に認識論を掛け合わせ、SFの大物ガジェットを次々に投入し、魔法少女まで持ち出し、アルフレッド・ベスターの超名作「虎よ、虎よ!」へのレスペクトの上に描かれた愛のお話。 まなぶが偶然に実感したゆかりの体重と体温。この実体を守りたい、・・・。なんと熱いストーリー。 ストーリーが動き出した後半は一気に読まされた。加速に次ぐ加速で後半は足下が見えない感もあるが、大風呂敷の広げ方も、その畳み方も良し。1冊単独のライトノベルでここまでできるとは驚異の作品だ。間違いなく★5つ。 古いSF読みであるレビュアーにはたまらない傑作。科学と一般意味論を掛け合わせたヴァン・ヴォークトのワイドスクリーン・バロックが思い出された。 蛇足:本作の登場人物アリス・フォイルの名は「虎よ、虎よ!」の主人公ガリヴァー・フォイルからだろう。 | ||||
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ライトノベルとして出版されるべきではなかったと思う。 表紙のイメージと全然違うし。 ラノベくくりにするから、「納得」とか「理解」とか 「キャラ」について言及されるんでしょう。 | ||||
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メインのお話はいわゆるループもの、いくつもの平行世界を渡り歩いて時間を繰り返し、振りかかる悲劇から友人を守る。という定番のものです。 題材としては面白いのですが、超展開のせいで安っぽい印象を受けてしまいました。 唐突に「平行世界が無限にあるのなら、その中に一人くらい魔法が使える自分がいるに違いない」と、世界観を完全無視して魔法少女になったり、 なんの説明もなくいきなりものすごい能力を身につけたりします。 「大事なのは結果であって、そうなった理屈は必要ない」だそうですが、便利な能力をとってつけただけで何でもアリな感じです。 数えきれないほどのループを繰り返し、やっとの思いでたどり着いたはずの答えも「それくらい普通ループ初期段階で試すでしょ?」と言いたくなる程度のもので、見せ場として非常に弱いものでした。 名作と聞いていたせいで期待しすぎたのかもしれません。 | ||||
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クオリアという単語に過敏な反応を示してしまった……悔しい。 面白さという意味では「毬井についてのエトセトラ」が飛びぬけていました。いや、2編しか載ってませんが。 モノの見え方という、知覚と心の問題を上手い具合に物語にまで落とし込んでいたのが凄いです。よくもまあ、こんなことを思いついたものだ、と驚きに浸っています。 人がロボットみたいに見える以上の能力があるところは、やや不満ですが。 もう一つの話も、観測者の問題を扱っているのか、真の意味での第三者は存在しないという大きな問題を上手い具合に使いこなしていたように思いました。 なんで、こいつにはなれないの? という読中の疑問もしっかりと説明されていましたし…… とはいえ、毬井についての〜のインパクトが大きいために、二つ目のお話をおまけみたいになってしまっていたのが勿体ないなあ、と思います。 実に面白い一冊でした。 | ||||
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2つの短編とエピローグで構成される短編集。作品ごとに印象が異なるので、別々に記述します。若干ネタバレを含むので注意してください。 <毬井についてのエトセトラ> やや無理やり設定を拡大している感が否めないものの、人間がロボットに見えるという設定を上手くストーリーの展開に組み込んでいるように思います。単なる認識の相違にとどまらず、この特異な設定を展開しているように思いました。特にラストの「人を信じる大切さ」とのコネクトは、感受性の高い人ならホロリを涙を流してしまうでしょう。 冒頭がやや説明的で流れが悪いところを除けば、起承転結もしっかりしており、短編としてはかなりの秀作だと思います。 <1/1,000,000,000のキス > 前作が良かっただけに、こちらは若干目劣りしているように感じました。いわゆるループものなのですが、同時に存在する並行世界云々の設定を過去や未来への改変にまで拡大させているのは、やりすぎなように思います。話が複雑化しすぎて、読者をおいてけぼりにしています。ラストも「仲間の大切さ」を主張してはいますが、結局は元の木阿弥で進歩がありません。設定としてはとても面白く、上手に活用すればシュタインズ・ゲート並みの作品になっていたと思えるだけに残念極まりないです。 毬井についてのエトセトラを星5、1/1,000,000,000のキスを星3とし、二つの平均を取って星4とします。 | ||||
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読んでいて,手塚治虫の「火の鳥」の人間が石塊に見える主人公を思い出しました。 この小説を読んで量子力学や脳科学に興味をもつ人もいると思います。 文章にも読みづらいところはなく割りとさっくり読めました。 読み終わった感想は,「まあ面白い」くらいです。 しかし「クオリアや量子力学を扱った小説を書きたい」というところが先行しすぎて, お話としての詰めが若干甘くなっているんじゃないかという気がします。 そのせいか登場人物にあまり魅力を感じませんでした。 着想はいいので,もっと小説的な面白さを詰めて欲しかったです。 | ||||
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ここのレビューが良かったので期待していたのですが、あまり面白くなかったです まず主人公の考え方がぶっ飛びすぎてて感情移入ができませんでした なぜそこまで自分を犠牲にしてゆかりを助けたいのかがわかりませんでした もっと主人公とゆかりの絆の深さがわかるエピソードが欲しかったです ストーリーも色々な理論を持ち出して、無理やりその理論にこじつけて、魔法使いだなんだとなんでもありの状態 文字通り超展開になってしまいついていけませんでした ラストもなんかいい話みたいな感じに終わらせていますが、それまでの展開からしてこの終わりかたではハッピーエンドにはならないのでは? このラストには納得いきませんでした 個人的にはつまらなかったですが、絶賛してる人もいるし、合うか合わないかだと思うので気になる人は一度読んでみるといいと思います。 | ||||
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量子力学・科学論・理論とパラレルに話はぶっとんでいきますが、根底にあるのは 人に対する想い。 誰でもしたことがある、ゲームでのセーブ。 いい結果を求めて枝分かれにあれでもない、 これでもないと探し求めるGOOD END。 主人公マナブちゃんは、友達ゆかりのために奔走します。 ずっと一緒にいたいから。 | ||||
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この小説は300ページでしょうか? 少なくともぼくは、この300ページの小説を読み終える頃、もしかしたら自分は別の300ページを読んでいたのかもしれないという錯覚に陥りました。 錯覚でしょうか? もしかしたら本当に読んでいたのかもしれません。 量子論にまつわるあらゆる要素や過去SF作品のオマージュ、引用がこれでもかというほど盛り込まれているにも関わらず、文章に濃密さがなく、とても読みやすいです。 そして、このボリュームで話を畳み込む潔さと、圧倒的な技術。実はこれ、死ぬほどすごいことです。読み終わってからしばらく呆然としました。 あまりにすごすぎて、逆になんでもない文章に見えてしまいます。 ややもすると、一見さんお断りになりがちなテーマと要素を、平易な語彙と文章でまとめ上げ、的確/スピーディに物語を展開。 これは作者が的確な知識と端的に説明できる言葉をもっていなければ出来ません。 この本に出てきた内容だけでも、普通に書けば文庫3冊以上はいけるはずです。掘り下げればいくらでも書ける内容です。 それを、あらすじのピュアさを失わないよう潔くまとめあげています。作家としてのプライドと、作品に対する真摯な向き合いかたが感じられます。 毬井には、読んでいてときどき寒気がします。かわいいけれど不気味で、途方もない闇があるように見えます。 マナブのも寒気がします。愛がありすぎて、圧倒的すぎて。 けれど、別の300ページを読んだ自分も、果たしてそう思ったのでしょうか。そこにあった文章は、同じ文章だったでしょうか。 そうでないといいです。多分そのほうが、おもしろい気がしますから。 | ||||
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こうゆう作品にたまに出会えるからラノベ読みを止められないのかも知れない。 | ||||
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これもループ系作品とカテゴライズしていいと思います。 前半と後半でかなり読み方が変わってくる作品だと感じました。 「こんな展開は悲しい」と思いながら読み進めると ラストで救われました。 このラストじゃなかったら、即売りに出していたかもしれませんw オススメです。 | ||||
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作者が日常物ながらSFやファンタジーについてしっかり知識を持っていることがわかる。 文章力も確かで表現も気を使われているようで、陳腐なラノベと違いまた読み返したくなる出来です。 この作家さんの他の作品も読みたいですね。 | ||||
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