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4.20/5点 レビュー 50件。 B ランク

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平均点4.20pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全53件 41〜53 3/3ページ
No.13
(3pt)

古典とされる作品なのだが…

 かの江戸川乱歩を筆頭に、絶賛以外の評価を目にしたことがない作品だった。推理小説に新機軸をもたらした古典と聞いていた。当然、期待満々で購入し、徹底的に堪能するつもりで、長期出張に1冊だけ携えて出たのだが…。
 確かに前半は面白かった。衝撃的な幕開け、現実感のない「神の如き名探偵」ではなく英仏の刑事が互いに連絡を取りながら積み重ねていく地道な捜査、情景描写の妙、読者を翻弄する謎また謎の展開。しかし、後半に入って謎解きが進むに従い、一気に疑問が膨らんでくる。
 推理小説の種明かしはルール違反なので詳述は控えるが、重要な手がかりや伏線になるかと思われた内容が、実は単純な偽装だったり、満足な説明がないまま消えてしまったりする。一つだけ言わせてもらうと、筆跡とはそんなに簡単に真似られるものなのだろうか? 謎を解く探偵役の登場も何か唐突で必然性がない気がしたし、激情に駆られて人を殺したはずの犯人が直後に一転して冷徹な策略を巡らせるというのも不自然ではないだろうか。クライマックスも、それまで描かれてきた人物像とはあまりにかけ離れた展開で幕が引かれてしまい、結局最後まで納得がいかないままだった。
 一応それなりには楽しめるものの、全体的に見て、特に傑作とも、古典の名に値する作品とも思えない、しかし衆目は「名作」「古典」ということで一致している、自分の感覚はおかしいのか…。読み終えたあと、しばらく悩んでしまった。皆さん、どうなのでしょう?
樽 (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 樽 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150736049
No.12
(4pt)

派手さはないが、しみじみと胸に沁みる佳作

クロフツと言えば、鉄道時刻表トリックのアリバイ崩しが有名(らしい)だが、本作は魅惑的な謎と意匠に満ちたミステリの醍醐味が味わえる名作。
冒頭に読者を惹きつける謎を提示し、証言者の話が次々と食い違っていく筋立ても魅力的で、
どのように展開していくかがまったく予測不可能で最後まではらはらしながら読むことができる。
薀蓄が語られたり、描写力が格別すごいわけでもなく、
ひたすら謎の解明に主人公達が挑んでいくストーリーなので飽きがきてしまうかもしれないけど、
推理の手際のよさが無駄なく明晰なので野暮ったくない。
樽 (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 樽 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150736049
No.11
(5pt)

スゴイ作品であった

 ノンフィクションしか最近読んでいなかったのだが、急に推理小説が読みたくなって手に取った本。
 読んでびっくりで、こんなに精緻に人を陥れる計略がめぐらされた推理小説は見たことがない。これを一人の頭の中で考え出せるということ自体がすばらしいこと。古典的名著といわれるのは納得。クロフツすごいぞと伝えたくなる一冊。
樽 (創元推理文庫 106-1) Amazon書評・レビュー: 樽 (創元推理文庫 106-1)より
4488106013
No.10
(4pt)

樽の動きについて行けませんでした

作者の代表作であると共に、ミステリ黄金時代のアリバイ崩し物の代表作。当時、最も構成美を誇っていたヴァン・ダインの「グリーン家」を上回る構成と賞賛を浴びた。作中、センセーショナルなのは冒頭の船着場の死体出現場面だけで、後はひたすらアリバイ崩しである。作者の前歴は鉄道技師で、そのため鉄道を使ったアリバイ・トリックが多いのだが、イギリスという地理的条件から、英仏海峡を跨いだ作品も多い(「英仏海峡の謎」という作品もある)。クロフツの影響を受けた日本の代表的作家は鮎川哲也氏だろう。
クロフツはクィーン等と異なり華麗なトリックこそないが、とにかく手堅い。本作は、クロフツが練りに練ったアリバイ・トリックを披露したもので、私も樽が一つのうちは謎解きについて行こうと思ったのだが、樽が二つ存在することが分かった時点で追うのを諦めた。まさしく精緻な構想である。
ミステリの黄金期を飾るアリバイ・トリック物で、後世に大きな影響を与えた名作。
樽 (創元推理文庫 106-1) Amazon書評・レビュー: 樽 (創元推理文庫 106-1)より
4488106013
No.9
(5pt)

自分も推理したい人向け

奇抜なトリックやよけいな情景描写は無用、ただただ自分も一緒に推理することに喜びを感じる、という人ならば間違いなく十指に入る傑作と思うはず。「推理小説は二度読んで本当の良さがわかる」と言われるが、本当に二度読もうと言う気になる作品はなかなかないのが本当のところ。「樽」なら確かに二度目も十分に面白い。
樽 (創元推理文庫 106-1) Amazon書評・レビュー: 樽 (創元推理文庫 106-1)より
4488106013
No.8
(5pt)

推理小説の醍醐味満喫

三部からなっており、それぞれに刑事(=探偵)が殺人事件を追っていくわけなんだけど、まずは樽がドンと出てきて読者の興味を引くわけよね。ついで事件となり刑事が事件を追うわけなんだけど、次々と状況証拠が揃い犯人があがるわけ。今度は犯人と思しき男の友人達が無実を証明するという観点から捜査を始めていく。
こういう組み立てで主役交代があって視点が二転三転するけど、それすらも気にならないほどよくできている。余計なものは一切なくただひたすらに足を使って証拠を集め、推理を組み立て、犯人の嘘を見抜いていくという展開に心は躍ったよ。
名探偵が推理を披露し暴いた犯人は意外な人物だった・・・という派手さはないが、とても堅実でしっかりしたストーリーに大満足の一冊。最近の作家さんにはないものがあって逆に新鮮でもあり面白かった。
樽 (創元推理文庫 106-1) Amazon書評・レビュー: 樽 (創元推理文庫 106-1)より
4488106013
No.7
(4pt)

凡人探偵万歳

優れた推理小説はどれもそうだけど、捜査の過程がほんとに面白い。この作品はいわゆる凡人型の探偵が足でコツコツと証拠を調べあげていく。凝りに凝った殺人トリックを、天才探偵が一瞬にして見破ってしまう小説が好きな方には退屈かもしれないが、そんな名探偵コナン風のものをアホらしいと思う大人の読者にはかなり楽しいはずだ。
樽 (創元推理文庫 106-1) Amazon書評・レビュー: 樽 (創元推理文庫 106-1)より
4488106013
No.6
(4pt)

古典ミステリーの傑作

視点となる登場人物が二転三転するため、最初は戸惑うかもしれませんが、読み進めるにつれて事件の展開に引き込まれていきます。難としては、訳が少々古く、「馬方」(「御者」のこと?)などイメージの合わない訳語がところどころ見られる点です。
樽 (創元推理文庫 106-1) Amazon書評・レビュー: 樽 (創元推理文庫 106-1)より
4488106013
No.5
(5pt)

エポック的な作品ですが,人によって好き嫌いがはっきりわかれます

有名ですが昨今の日本の新しいミステリー小説とは,ものすごく雰囲気が異なります。おちゃらけゼロ。ひたすら事件を追っていきます。戦前の作品ですが,イギリスを中心とした時刻表通りに運行される交通機関が舞台の作品です。この作品を気に入った人は,「黒いトランク」がお勧めです。作者が,樽のトリックは間違っている!,といって書いた作品だそうです。でも,どこか間違っているのか,良く読まないと分からないかも。また,「瀬戸内海の惨劇」もお薦めです。
樽 (創元推理文庫 106-1) Amazon書評・レビュー: 樽 (創元推理文庫 106-1)より
4488106013
No.4
(4pt)

”乱歩が選ぶ黄金時代ミステリー”の1作

パリ発ロンドン着の荷物の中にやたらと頑丈な造りの樽が1つ。その中には夜会服姿の美しい淑女の死体が・・・!クロフツ氏はトラベル・ミステリーの元祖だそうです。デビューはアガサ・クリスティと同年。ドーバー海峡を渡る場面が何度もありますが、行程があまり詳しく述べられていない為、最初はうっかり、電車だと思って読んでしまい、????。そうです、当時はユーロスターなんて走っていません(^^;)!
樽―乱歩が選ぶ黄金時代ミステリーBEST10〈9〉 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 樽―乱歩が選ぶ黄金時代ミステリーBEST10〈9〉 (集英社文庫)より
4087488373
No.3
(4pt)

”乱歩が選ぶ黄金時代ミステリー”の1作

パリ発ロンドン着の荷物の中にやたらと頑丈な造りの樽が1つ。その中には夜会服姿の美しい淑女の死体が・・・!クロフツ氏はトラベル・ミステリーの元祖だそうです。デビューはアガサ・クリスティと同年。ドーバー海峡を渡る場面が何度もありますが、行程があまり詳しく述べられていない為、最初はうっかり、電車だと思って読んでしまい、????。そうです、当時はユーロスターなんて走っていません(^^;)!
樽―乱歩が選ぶ黄金時代ミステリーBEST10〈9〉 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 樽―乱歩が選ぶ黄金時代ミステリーBEST10〈9〉 (集英社文庫)より
4087488373
No.2
(5pt)

推理の楽しさ

推理小説の新たな境地を切り開いたとされるクロフツの代表作の一つ。死体の入った樽の行方を追って、刑事が英・仏両国にまたがった捜査を繰り広げ、淡々と犯人を追っていく。天才的な探偵の類は出てこず、その代わり警察・探偵の緻密な捜査を堪能できるのがこの作品の醍醐味といえよう。刑事のひたすら「足」を使った聞き込みや証拠探しに、いつしか自分も参加している。初めは読みにくいかもしれないが、慣れてくるとその一歩一歩進んでいくストーリー展開にはまっていってしまう。地味な作風ながらも、読み応え充分で満足できる。
樽 (創元推理文庫 106-1) Amazon書評・レビュー: 樽 (創元推理文庫 106-1)より
4488106013
No.1
(5pt)

色褪せない古典の魅力

クロフツの「樽」と言えば、E.クィーンやA.クリスティの諸作品と並ぶ古典中の古典。ボリュームもあり、何故今更読む必要があるのかと思われる方もいらっしゃるでしょう。確かに時代背景は古いし、殺人事件が続々と発生するというような派手さもありません。しかし、本書のアリバイ崩しの見事さは、下手な日本のミステリーには遠く及びません。私は本書以後、かなりの数のミステリーを読んだと自負していますが、アリバイ崩しというジャンルだけに限らずとも、本書を凌ぐミステリーに出会うことは滅多にありませんでした。解決不可能と思われた謎が、最後にスラスラと解き明かされる快感は、まさに本格ミステリーの王道。初読から10年以上が経っても、あの時感じた感動は、トリック自体を忘れてしまったにも拘わらず、未だに胸に深く残ります。ミステリーファンを自称する若い人には是非読んでいただきたい1冊です。
樽―乱歩が選ぶ黄金時代ミステリーBEST10〈9〉 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: 樽―乱歩が選ぶ黄金時代ミステリーBEST10〈9〉 (集英社文庫)より
4087488373