■スポンサードリンク
手のひらの京
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
手のひらの京の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.68pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全37件 21~37 2/2ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
鮮烈な芥川賞受賞から何年たったのか。 今まで、若い作家の角物語として 理解ができないと思い込み、読んでこなかった。 京都を舞台としたところ、三姉妹の物語、着物を着る場面、 と、現代版 細雪 と評されている。 が、 そのように読まなくても、 小さな世界である公との町で育つ三姉妹のお話として 十分楽しんだ。 それぞれの人物が語る思いや、理解している人間への洞察力、 なるほどね、と思わされる。 実力があるのだろう。 短い物語ではあるが、すぐにその世界に入っていける。 ほかの作品も読んでいきたいと思った。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
元々りさファンの京都に住む自分にとって、待ちに待った作品です。 じっくり読ませていただきます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
娘の高校の先輩である京女綿矢りささんなので期待して読んでみました。 3姉妹を通して京都の四季折々の風情や文化、人情が味わえます。 京都が持つ呪縛のような力、10年前に越してきて住み続けている自分にはなんとなくわかる気がします。 代々続く家ならなおさらでしょう。一方でその縛りから抜け出たいという凛の気持ちも若さゆえかもしれない。 この家族のそれからが楽しみな、続編を期待したい一冊でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
いま京都にいるからこそ感空気鮮明に思い描くことができるその季節の空気や情景が目に浮かんでくる。 嫌らしくもなく、どこか懐かしさを誘い、温かい物語。 家族っていいね。だったり、人間関係のやきもきにおこる感情の起伏がほんとうに上手いこと描かれている。 ここはあそこかな、それともここはもしかして?など京都にいるからこそ勘ぐりしてしまう。それも楽しい。 他の方も書かれているが やはり「大文字焼き」じゃなくて「(五山の)送り火」にしてほしかったかな。 東京を舞台にする本がありふれているなか、現代の京都を舞台に書く物語は少ない。サスペンスや時代物語、京大生を主人公にしている某作品以外では。 凜の実験内容は最近まで同じようなことをしてたからか親近感がわく。 羽依は特に自分を見ているかのようでわらけてしまうし、きっとずっと京都で育ってきてたら、性格はこんなんだったのかしらとも思える。 次女の最後のオチは予想内だったがやっぱり上手くいってて欲しくてやきもきしてしまった(笑) 綿矢りさ の書は 蹴りたい背中 にて初めて知った。あのころの書き方等も身に迫るものがあって楽しめたけれど、手のひらの京 のほうが遥かに身に染みてくる。歳を重ねたからこそそう思うのか。 それにしても久々のヒット!な小説。 この本はデータ化せずにしばらく置いておこうと思うくらいお気に入りになりそうだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
前半は主語や句点の挿入位置に違和感があったり、晴れ間が差してという誤表現も残ったままなのが、 後半はテンポよく読めるので、複数の人の校正が入っているのかなと感じました。 花や葉の中で3人が踊っている装画が良いですね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
京都弁が自然に感じられた。 盆地で周りが山で閉じられた世界の京都 だからこそ守られてるという感覚を住民はもつのか。 京都を出て東京に行くということがそんなに大きな出来事なのかと思うほど 高いハードルみたいにかかれてると思った。 でも家族のつながりや、地域の中で生きるということ、若い人と老いた人との差 これから新しい生き方をするんだっていうこと いろんなことを改めて考えさせられた一冊でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
京都に住む友人から「この本面白いよー」と勧められ、数年ぶりに著者のこのタイトルを手にしてみました。 著者が京都出身だからこそ物語の中にも今の京都や関西の文化が丁寧で繊細に書かれていて、勿体無いと感じてしまい何度か休み休みに読み終えました。同じ関西人だからこそ、クスっと笑えるところや爆笑できるところがありました。 物語の最後は気になる終わり方ではありますが、私は余韻が残り3姉妹とその家族がどうなるんだろう?と想像力を沸かせるところが私は気に入っています。 スピード感はありませんが、その分丁寧に読みたくなる物語でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
京都が好きなので、楽しんで読みました。 京都の風景と重なる三女・凛の心理描写もステキですが、 長女・綾香の淡々とした生活ぶりに惹かれました。 綾香を主人公にした続編を妄想しています。 ただ、 北大路橋が架かっているのは、「鴨川」ではなくて「賀茂川」では? あと、地元の方は「大文字焼き」って言うととても嫌がりませんか? この2点が気になりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
著者の作品の中ではトップレベルの一冊。といってももともとのハードルが低いためようやく平均並みといったところ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ふるさとである京都を離れ、異郷の地で孤軍奮闘してきた作者が、結婚、妊娠、出産を経て、新たな視点で故郷を描いた傑作です。 確かに、過去に目の前に広がっていた故郷よりも、手のひらに少しずつ載せて上から見た故郷の方がむしろ光まぶしい気がする。 はんなり三姉妹が主役の本作は、読んでいて、私が同世代という理由からか分からないけど、何だかロールプレイしているみたいで楽しいです。 また新作が欲しいぜ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
京都に暮らす奥沢家の3姉妹、それぞれの恋の行方と覚醒。 綾香は図書館勤務のアラサー女子、羽依は社会人、いちばん 下の凛は大学院生。 人生について、恋について、3人それぞれの書き分けが楽しい。 京都人の「いけず」を伝統芸能というのは初めてだが、しっかり やり方と対策を説明してくれているのは、役に立つかもしれない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ゆるゆるっとたおやかでいかにも京都らしい生活感にあふれた作品。 おとなしすぎてなんだか綿矢りささんらしくないな~と思って読みましたが、 彼女が京都出身だと知り、なるほどそういうことかと納得。 京都ってなにか他の地域とは異なる独特の何かがあるし、そこで生まれ育った作家が故郷を舞台に書きたくならないはずがない。 故郷を慈しむように大切に綴りたい・・・著者のそんな思いが感じられました。 それぞれタイプのまったく違う3姉妹。 でも反目することもなく、家族というかけがえのない集合体の中でワイワイと仲よく暮らしている。 その当たり前すぎる日常感が心地いいです。 私は三姉妹の中では次女の羽依が好き。 ちゃらちゃらしてるけどバカじゃない。いい物・正しい物を見極める目を持っていて、自分の価値も知っている人。 彼女のほんとうの価値に気付ける男性に現れてほしい。 幸せになる彼女が見たいからぜひぜひ続編を期待しています☆ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
20台半ばから30過ぎの女性の心理と生態が活写されているか。そして十年後に奥沢家はどうなっているのか。長女・綾香はすでに嫁ぎ、東京の会社で研究職の三女・凜は(多分)同僚と結婚。残る次女・羽依は華やかな結婚に破れ再婚準備中、そして父・蛍は癌で他界。自分の時間を取り戻した母親だけが依然元気と奥沢家は全く解体iていそうだ。 三姉妹の銘々伝のような体裁だが中心はエキセントリックな二女の羽依。浮き上がってしまいそうな羽依の話に姉妹を絡ませて受け容れ易くしているのが作者の工夫。反面お話としての破綻を避ける余り説明に堕した面もある。 空いた時間に気楽に読めるのが何より。文庫化されたら電車のお供に。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
故郷を題材にした小説は初めてだったんですね。 そんな事は全く知らないまま、単純に作家の大ファンなので買いましたが、ストーリーもやっぱり京都弁丸出しで、「あぁ、関西言葉はええなぁ...」とつくづく感じた次第。 はんなり。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ページをめくる手が止まらず、最後の方は読み終わるのが惜しくて、一旦休憩して読みました。 三姉妹の個性がそれぞれ際立っていて、特に次女の羽依のくだりは、田辺聖子の『言い寄る』を彷彿とさせました。 関西人ならではの駆け引きというのでしょうか、惹き込まれます。 著者はやはり京都を舞台に描くと文章に生命が宿る感じがします。 京都人にしか書けないものをこれからも書いてほしいです。 『蹴りたい背中』『インストール』ではまり、『夢を与える』でがっかりして以来、著者の作品から遠ざかっていて、 今回三姉妹ものというのに魅かれ読みましたが、とても面白かった。 ぜひシリーズ化してほしいです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
個人的には「ザ・生活」系に分類。 芸風が井上荒野さんに似てきてる気がした。 ザ・生活だから、オチを望んではいけないのですが、何等かのオチが欲しかった感じ。 なんとなく楽しかったなあ、という印象で満足です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
季節が移りゆく京都の風情を背景に、三姉妹の揺れる心情が描かれている。 長女の綾香は結婚、次女の羽依は恋愛、三女の凜は就職、それぞれに達成すべきものは異なる。 達成すべきそれらは、過酷な通過儀礼のような性質を持っているのかもしれない。 鴨川や四条通り、八坂神社に貴船神社、ありがちな古風な喫茶店などが舞台となる。 さらに、祇園祭や大文字焼き、「聞こえよがしのいけず」の技術についても、語られる。 京都の街に身をおくかのように、読むほかない。 三女の凜は研究職を目指す「リケジョ(理系女子)」であり、東京での就職を希望している。 しかし、京都を出て行くことに反対する両親と対立し、葛藤する。 それは京都の歴史的な伝統文化と最先端の科学技術との対立、葛藤の暗喩となっているのだろうか。 凜には手のひらのなかに愛おしむように、持ち続けたい京がある。 一方、京は手のひらのように、凜をやさしく包む。 凜のこれからの歩みは、どうなのか。 大部となるように、続編を書いてほしい。 凜だけでなく、綾香も、羽依も成長していくからである。 彼女たちの若者から中年への変貌、さらには美しく老いた姿をも目にしたい、と思う。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!