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ガーデン・ロスト
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ガーデン・ロストの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.36pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全25件 21~25 2/2ページ
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書店でジャケットのイラストに惹かれて、今回はじめて紅玉いづきさんの小説を読みました。 ファンタジー系のライトノベルは良く読んでいましたが、今作は現代を舞台、というか日常を描いた作品ですね。こういうのは初めてかもしれません。 高校生の、なんというか本当にどこにでもいそうな高校生達の話というか……。 私は読んでいて、分ける必要もないのかもしれませんが、これは純文学の作品みたい、という印象を持ちました。 主要登場人物が4人の女の子でって、らき☆すたみたいですが、ほのぼの系ではありません。 もっと切実な、我々と同じに頑張って生きている、女の子達のお話。 紅玉いづきさんを応援したくなりました。癖になる小説家のような気がします。 | ||||
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紅玉いづきの作品を楽しみにしてました。 年一作くらいのペースで、やきもきしながら待ちました。 今回は、現代の女子高生が、しかも地方にいる設定である、と。とはいえ2010年よりもっと昔になりますね。携帯がまだ浸透していないですから。 四つの季節を、四人の女子高生がそれぞれ一人称で語っていく型。 彼女達の個々の気持ちが章ごとに描かれているものでしたが、正直、半々といった気持ちです。 面白かったところはマル編ですね。最後の一文、恋におちた瞬間。「人を好きになんて、なりたくなかった。」成長の証が凝縮されていて、泣きたくなりました。一瞬。 エカの章もわりと楽しめました。ただ、オズとシバにはもの足りなさがあると言おうか。 半々のもう半分は、辛口ですが、女子のこうした内情やらなにやらを「小説」で読みたいとは思わないです。知りたい部分のない世界、と思うと「小説」でなくなってしまうからです。 ただ、女の子同士の粘着質なモノが描かれてなかった点が、救いでした。 「ガーデン・ロスト」の彼女達はとっくに、自分の捨てられない部分を知っていて、それを大事にしたいと決めている。一種の強味だと思います。 そんな子達が「好き」が溢れる世界でもがくお話だなと思いました。 | ||||
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この作者が紡ぐ言葉のひとつひとつはなぜこんなにも美しいのだろう。 少女たちの感情がありありと読者に伝わってくる。 四人の少女たちの視点から書くことで、 それぞれの考えの違い、その少女たちの心の中にある世界の違いを はっきりと浮かび上がらせていることができている。 世界は救いようがなく、そして息苦しい。 みんな必死に這いつくばり、死にそうになりながらも 形も知らなくて、見たことさえもない愛を求めて生きている。 私と同じ世界を生きているそんな少女たちに共感できないわけがない。 まさに現代小説の名にふさわしい この作者には是非とも活動の場を広め、様々な人の目に触れてほしいです。 | ||||
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まず、感想から。 とてもよかったです。電撃文庫の時から、読んできたのですが、この著者はハズレがありません。ただ優しいだけではない人間関係が、感動を誘います。苦しくて、辛い物語なのですが、「高校生」独特の「許されている」感じがあり、ただ痛いだけの話で終わらず、その先の救いを予感させます。……何とも抽象的な感想になってしまってすいません。 この話の中で、彼女たちが救われることはありません。しかし、この先に救いがあるのでは?と予感させる結末になっています。成長には、痛みがともなうことを知った彼女たちは、きっとこれからも成長し続けるでしょう。 ながながと感想をかいてしまいましたが、この小説は、著者の今までの小説と同じく、賛否両論でしょう。著者の特徴(?)である、稚拙な短い文体が、彼女たちの「痛み」をただの「我が儘」に見せてしまっていると、いえなくもないです。 ただ、今作は著者の始めての現代小説です。「現代」といっても、今から十数年前の、携帯電話が普及し始めたぐらいの話です。二つの意味で懐かしさも感じられます(今までの著者の作品にはないものです)。自分の時を重ねながら読んでみてはいかがでしょうか? | ||||
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文通相手の虚構を受け入れて恋をするエカ、理想を傷つけることを怖れて本気であたれないマル、何気ない一言で自分を縛ってしまっているオズ、そして母親の理想を体現しようとして崩れていくシバ。そんな女子高校生四人組が集まるのは放送室の一室。そこは外の悩みから切り離された場所…のはずだった。 しかし、変わっていく周囲、否応なく訪れる転機。これらはそれぞれを少しずつ変え、変わらないはずの場所にも変化をもたらしていく。 エントロピーが増大を続けるためなのか、望むと望まざるとに関わらず、変化は常に訪れる。そして、変化する中でも変わらないこともある。これはそんな変化の瞬間を切り取った作品。 放って置いても別れの時は来るのに、そこに至る前に壊してしまいたくなるのは何故なのだろう。感情的でもあり、理性的でもある。刹那的でもあり、恒久的でもある。臆病でありながら大胆。そんな矛盾するような感情が渾然となって関係を作り上げている。 | ||||
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