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クワイエットルームにようこそ
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クワイエットルームにようこその評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全37件 1~20 1/2ページ
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どうしても反面教師の為、購入しました。 | ||||
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映画から原作を手に取りました。 原作の方が松尾スズキ節が炸裂している感じ。 映画冒頭が文字だとこういう表現なのかとまた映画を観たくなりました。 大好きな作品の一つ | ||||
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最初に読んだときは衝撃を受けました! 精神病院とは、こうゆう場所なんだ!! クワイエットルームとは、そういう意味なんだ!!と。読みながら想像し、段々と面白くなって読むのが止まらなくなって、最後まで一気に読んでしまいました。ページ数が少ない中で、リアルで濃厚な本でした。 | ||||
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「17歳のカルテ」(映画と原作を見,読みました)とは,時代背景も,背景となる日本社会も,全くちがいます。この作品は,原作者が脚本・監督した映画もあります。映画も傑作です(とくに大竹しのぶさんの“トリック・スター“的活躍・演技は秀逸です)。薄い本ですが,中味は濃いです。心理職,精神科医を目指す人は,ぜひ。 | ||||
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一気に読んだ。 薄いし、ちょっと持ってでかけるのに良い。 たしかに、文体に癖があるけど、 私には読みやすかった。 映画も見たくなって見た。面白かった。 大竹しのぶさんがずば抜けていた。 | ||||
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あまりにもお下劣な冒頭だったので、人の関心を引くためのに舞台設定も精神病棟にしたのではないかと勘ぐってしまったが、最後まで読めば、よくできた構成の面白い作品でした。 | ||||
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友人の薦めで買いました異色で面白かったですよ。クワィエツトルームの意味を書くと、ネタバレになるので書かないけどね。 | ||||
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切れ味のある短編だったと思う。 精神病院を舞台にした設定はありがちかな。 文章に勢いがあったように思う。 | ||||
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この小説を友人から勧められた時、確かに私は「何か新しい小説を読んでみたいんだけど」と言ったはず。だがその要望を無視したように、内容的には昭和っぽい気がした。村上龍の『トパーズ』かなんかを模倣したのかしらとさえ思ったほど。・・・と、あれこれイチャモンをつけてしまった私は、何も知らないおバカさんだったことが、今ならばよく分かる。 著者の松尾スズキという筆名はインパクトがあって良い。名字が二つ連なっているような、珍しい名前だ。もともとこの人物は劇団を立ち上げ、役者、兼脚本家、兼演出家として活躍していた。そんな松尾スズキのマルチな才能をろくに知りもしない私は、この作品も大して期待もせずに読んだのだ。短編でもない代わりに長編でもないことも幸いして、私は2度ほど読んだ。なるほど、新しいとはこういうことかと、やっと気が付いた。 それはつまり、小説らしからぬ不思議な感覚の、語りの構造を持ち合わせているということだ。 ストーリーそのものは、精神病院の閉鎖病棟が舞台になっていて、主人公はデパスか何かを過剰摂取したせいで薬物中毒になってしまうという設定だ。きっかけは恋人との酷い喧嘩なのだが、昭和の文学なら絶望と孤独に打ちひしがれた、哀切極まりない展開になるだろう。だが時代は変わった。平成の文学は、もっとドライでリズミカルでそして柔軟性に富むものだ。 主人公・明日香は、同棲している男と大ゲンカをしたことが原因で、家に置いてあった薬を過剰に飲んでしまった。その薬というのも、明日香が元亭主との離婚にまつわる軽いうつ症状に悩まされている時、心療内科で処方された精神安定剤やら抗うつ剤などだった。その現場を発見した同棲相手は、急いで救急車を呼んだ。運ばれた先は本格的な精神病院で、危険度レベル3の、病室にはマイクが設置され、ナースセンターに全て状況が把握されるという徹底した施設だった。そこには様々なタイプの患者が入院していて、正常と異常との境界がつきにくい環境なのだった。 この作品を読了してつくづく思ったのは、この先、純文学はますますその立場が微妙になって行くだろうということだ。正統派の純文学路線を突き進むことは、昭和の文学を模倣するか、あるいは素朴で単調化してしまう危険性を孕んでいるからだ。逆に斬新さを追求しすぎると、万人に受け入れられにくくなる恐れがある。他者との差別化を図った作品は独特だけれど、必ずしも皆が読みたくなるものかどうかは分からない。 『クワイエットルームにようこそ』は正に平成の純文学で、しかも新しい。 しいて言えば、変わった読書傾向のある人向きかもしれない。 | ||||
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文体はかなり個性的。好き嫌いがあると思うので最初の一文を抜粋してみる。 ――わたしはとにかく赤の他人の目の前で、シラフで裸で仁王立ちで、普通に地味な雑誌のライターだっていうのに、いわゆる「見世物」としておっぱいやら陰毛やら丸出しで、なのになぜだか恥ずかしくもなく、ましてやハイになってるわけでもなく、その昭和の匂いほの香る映画館の2間ばかりのステージ上で、ひたすら冷えて孤独で別に悲しかあないけど馬鹿みたいだった。―― とまあこの一文を読んでみるとわかりやすく苦手だと思う人と、逆に惹かれた人とで別れたと思う。自分は後者だった。よくわかんないけどなんだか凄いと思った。 読み終わってみてもやっぱり凄かった。 文章は歯切れよくパッパッと進んでいって、なお且つ展開も魅力的でスピーディー。 ただ一見してエンターテイメント作品のようだけど、そうじゃない。 テーマも内容も列記とした文学的作品だった。 芥川賞を逃したのは惜しいけど、審査する人間の価値観がやたら偏ってるから仕方ない。 | ||||
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オーバードーズや精神病といったヘビーなテーマを扱っていますが、院内で起こるさまざまな出来事が、実にユーモラスに描かれていてものすごく楽しめめました。 表現は悪いかもしれませんが、精神病棟の様子はまるで見世物小屋のようで、個性豊かなキャラと相まって、読むものの笑いを誘います。 ところがラスト、一番まともだったと思われた女性が……という結末に、オーバードーズの笑えない無限地獄を知り背筋が寒くなります。 ユーモアを交えつつ、きちんと病気の本質をついている作品だと思いました。 | ||||
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05年に文藝春秋社から刊行された作品の文庫版。 なんとなくへこんだときに、なんとなく手に取って読み返してしまう作品。重たい話を軽く書くのは、重たい話をそのまま重たく書くよりも筆力が必要だと思う。何度読んでも笑える。ゲロで「うがい」は文学史に残る?強烈な書き出しだ。 この作品、商品紹介等では「絶望から再生への14日間を描いた」と書かれ、主人公明日香の「再生」の物語と評されている。「わたし」で始まり「わたし」で終わる章の構成や最後に起きること、クワイエットルームの使われ方などを考えたりすると、この読み方が普通なのだと思う。へこんだときに読み返すくらいだから、評者も大体はそのように読むことがほとんどだ。 だが、時折、退院時に(物理的に)全てを吹っ切った明日香は、本当に(精神的)にも吹っ切れたのではなく、吹っ切りたい、という願望の段階に止まっているのではないかという思いに駆られることがある。 (以下その理由を書きます。できるだけ抽象的に書くようにしましたが一部具体的な内容に触れています) 最終章「わたし」で、明日香は、大暴れの果てに精神病院で入院患者に一番言ってはいけないとされることを叫んでしまい、クワイエットルームに再度収監されてしまうが、そこであるがままの自分を受け入れる。そして、すべてを吹っ切って退院する。 これを暗示するものとして作者によって提示されるのが、入院患者達からの寄書きの扱いであり、メールアドレスが書かれた紙切れの扱いであり、恋人鉄ちゃんに対する「あたし、うっとうしい?」という問い掛けである。 評者は、明日香の色紙の扱い(心でごめんなさいと唱えているが)もそうだが、メールアドレスの書かれた紙切れの扱い(やっと○○することができたと書いているが)とそのタイミングをどう解釈してよいか、特にタイミングをどう解釈してよいかがわからなくなるときがあるのだ。 (あまり具体的に書くとそれこそネタばれになるのでこのへんにします) 本当に精神的に吹っ切れた(受け入れた)のであれば、反対の選択になるような気がしてしまうのである。まだ、吹っ切りたい、という願望の段階なので、メールアドレスの書かれた紙切れの扱いとタイミングがそうなったような気がしてしまうのである。 一語一語を丁寧に読むと、たぶん、この読み方は違うのだと思ったりもするし、さらに、精神病院が現実世界をカリカチュアライズしたものだと考えれば、明日香の最後の姿は現実と折り合いがつけられず放り出してしまったことになるので、明らかに間違っているのだと思ったりするのだが、どうしても最後の場面が気になってしまうのである。 | ||||
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すごいおもしろい。 一人の女性のどん底から再生までを描いている。 完璧に女性の視点で描かれていて、これを女性でなくて男性の松尾スズキさんが書いていることにおどろいた。 なみなみならない才能を感じる。 主人公の明日香は、売れないライター。 世間からは外れてるけどなんか言葉の端々がかっこいい女性。 酔っぱらったあげくの薬の過剰摂取で精神病院に担ぎ込まれる。 精神病院での14日間を描いている。 むしゃくしゃしていて明日思いっきり何かしてやろうと思ってるときに読むといい。 | ||||
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「うっとうしい。・・・うっとうしいよ」で泣ける。 現実の病棟ではありえない部分もありますが,かなりリアルに再現されていることには驚きも。 できれば明日,映画を見てきます。 | ||||
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著者は男性で、主人公は女性。 読者と主人公の時間軸が同一で、物語を共有する。 書き方が一人称の口語。 現代版土佐日記かも。 | ||||
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面白かった。松尾スズキ版「魔の山」か。中編でしたが、その割りに随所に重みがありました。 | ||||
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映画でタイトルは知っていましたが観る気はあまり起きませんでした。 しかしながら、このキャッチャーなタイトルが目に飛び込んできて、あっこれが原作か、という感じで読みはじめました。 レトリックの勝った文章にはやや食傷気味なのですが、この小説もいきなり夢の中の描写になっていまして、あっやっぱり、という思いがいたしました。 出だしはノリが悪かったのですが、不思議なもので、状況が呑み込めてくると少しづつ興味が湧いてきます。 この当たり逆に場面展開の上手さなのでしょうか。 登場人物の個性も把握出来始めるとますます面白くなり、ノリはどんどんよくなります。そしてあっと言うまもなくラストシーンが。 一つのエピソードに一人の生き様を凝縮させたような、そんなドラマでした。 読み終えて、青空が広がるような感じです。 | ||||
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久々に小説を読んで思わず笑った作品。 もちろん良い意味で。 蛇にピアスが芥川賞取れて これが候補止まり。 文壇はクワイエットルームなのではないでしょうか? | ||||
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薄い文庫なので、手軽に読むことができる。友人のススメで読み始めてみた。 短編小説のようなテンポで話が進むので、飽きがこずに、話のテンポのよさにのめりこんでいく。私には縁のなかった精神病棟の中が克明に描かれており、その風景が頭にイメージできてしまう。 本編にて、ODで入院はしたが自分自身が正常であると思っていた主人公が、異常な世界にフツーが何か、正常とは何かを見失うシーンがある。同じ入院患者に「アナタはフツー」と言われ、実際に、自分がフツーなのか、それとも、フツーじゃない人にフツーといわれることが、既に自分がフツーじゃないことなのかと思っているだろう。 私がこの本を読みきったとき、「フツーって何?」って思ってしまった。 ココロが弱っているときに読むと逆に危険かもしれない。 | ||||
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大失敗。DVDで、映画化されたこの作品を観てから、読んでしまった。 映画を観た時の感動は もてなかった。 それくらい 映画のインパクトは強かったのだ。 映画の台本、あるいは 原作という 位置づけになってしまった。 しかし、最初から 映画化の構想があったのだろうか。 一人の女性が わずか 2週間の精神科病院の生活で 大飛躍していく姿は、私にとっては『奇跡の人』のヘレン・ケラーを思い出す。ヘレン・ケラーの場合は 20歳のサリバン先生が 熟しはじかれる瞬間をつくった奇跡の人として 位置づけられている。 主人公 佐倉明日香の 人生は あまりにもつらすぎる。重すぎる。彼女が 現実を十分に引き受け相対化し 新しい生き方を固めた舞台は精神科病院である。同棲していた男性の姿が大きい。 精神科病院の現状を軽やかに描きすぎているという不満がのこるが、その中で 凝縮し飛躍していく佐倉の生き方には やはり感動させられる。 しかし、よく 映画は この小説をしっかり おさえて 作られているのだということがわかった。 原作・脚本・監督すべて 松尾すずきなる人物が一人で作ったのだから当然と言えば当然か。 これから、松尾スズキなる 創作者に関心を持ち始めた自己に気づく。 | ||||
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