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イン ザ・ミソスープ
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イン ザ・ミソスープの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.92pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全76件 61~76 4/4ページ
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| 日本は世界でもっとも早く民主主義社会の限界に行きずまったのかもしれない。それを象徴する様な「日本的共同体」。 主人公ケンジはそのただなか、新宿歌舞伎町の夜の街を「異様な皮膚を持つ男」フランクと歩く。フランクが起こす数々の惨劇をまのあたりにしながら、ケンジは自覚する。「意思」を発さなければ殺される。 作者は日本的共同体の「危機感の無さ」「相互依存」「閉塞性」 を攻撃しながらも、そこに存在する形容しがたい癒しの感覚をミソスープと表現する。 フランクは予言する。 「これから、僕の様な人間が世界の主流になって行くと思う。」 はたして、日本の”ミソスープ”は外からの殺りく者であるフランクを癒したのだろうか? | ||||
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| 悲しいとも爽快とも言える、なんとも奇妙な気分になる一冊でした。 主人公のケンジが、アメリカ人客フランクの世界にみるみる引きづり込まれていく様子がよく描かれています。 読んでいながら次の展開が気になって、はらはらどきどき、次は一体どうなっちゃうのーっ???と引き込まれました。 気持ち良いほど残酷な本を読みたい方にお勧めです。是非お試しを。 | ||||
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| 異邦人フランクの怖さに怯えながらも、一気に読んでしまった。 フランクのような人にとっては日本人等、所詮は家畜の群れなのか?閉鎖的な島国でのんびりと生活している我々に、彼のような怪物を止める術はない。出来る事は彼のような人物に出会わないことを祈るだけである。彼を知ってしまった後日頃ニュースで報道される残虐な事件も妙に子供っぽく感じてしまう。「事実は小説より奇なり」そう嘯く輩が多い今日この頃、そういう人はもっと本を読むべきだ。 | ||||
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| この作品を読むと村上龍の才能を改めて認めざるを得ないだろう。 日本人として読むべき傑作のひとつである。 私はこの本を友達に薦める時にこう言う。 「もし、自分がフランクと出会ったら、フランクは自分をどう見るかを考えながら読んで欲しい。」と。 読みながら、自分と照らし合わせて読んで頂きたいです。 | ||||
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| 村上龍の作品中、最もむごたらしいと私が思う惨殺シーンがあり、 数日は頭から離れません。目を背けたくなるシーンにも関わらず 次はどうなるのだろうと、また読み進めてしまう、読んでいない と読みたくなる。 残酷な描写と日本文化に対する痛烈な批判を、外国人の精神異常 者の目から表現しています。 しかし最後は酷い殺人描写も何故か懐かしいと感じてしまうくら いエンディングのシーンが鮮明な映像のように表現されています。 これも天才村上龍のなせる技でしょう。 | ||||
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| 近年の村上作品の中ではかなりの傑作だと思います。 フランクという外国人を通してこの国の欺瞞と不思議を 明らかにしたのはかなり刺激的でよかったです。 海外ですごすことの多い村上ならではの労作だと思います。 依存しながら自立していると思い込む日本人を殺しまくる 箇所は読んでいてある意味で爽快です。 単なる憂国や風刺ではなく、この国の声にならない叫びを 切実にトランスレートしたこの本は歴史に残る名作だと思います。 殺戮描写がむごたらしいですが、その陰でこの国の文化 と優しさをさりげなく描き、ラストは希望のある終わり方が また感動をそそりました。 | ||||
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| 村上龍の作品はたくさん読んでいますが、この小説は面白かったです。 日本に観光にきた外国人に東京の風俗店をガイドする仕事をしている主人公が、ある日ガイドを依頼してきた白人の男性の仕事を請け負ったために大量殺人事件に巻き込まれていく、、、といった内容です。 ミステリー系のストーリー展開、殺人シーンのグロテスクな表現、風俗店のことも少しでてきたり、、、飽きずに読むことができました。 しかし、最後の展開が理解できなかったので☆3つ評価です。 ミステリー好きな方にはよいかも。(推理のトリックものではないです。) | ||||
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| 村上龍はどんどんダメになっていくとおもっていたが、その理由がこの本のあとがきでよくわかった。この国が酷い状態になっていくのに併せて文学としての存在を問いつづけている結果、酷くなったんだなと。酷い社会と隔絶してモノを問い掛けても誰も応えない。酷い社会に対するぎりぎりの闘いを村上龍はしているのかと思ったら、また応援したくなった。この作品はフィクションだけれど、書いている最中に神戸の事件があって、つまり日常がフィクションを追い越してしまう現代社会の狂気化へのスピードにどう対処していけばいいのか。あきらめるのは簡単だ。だからもこれからも闘って欲しい。 | ||||
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| この小説を読んで単純にやっぱり村上龍は凄い。 ここまでメッセージ性の強い本はなかなかないと思う。 村上龍みたいに人間の性だとか暴力だとかドラッグだとかを扱う作家は 数限りなくいるけど、彼等の小説の多くは、それらをただ描写するのみだ。 それらに深いメッセージだとかを含ませることはあまりない。 (出来ない、のかもしれない。) この本の紹介文にある「セックス」だとか「カブキチョー」だとかを見て、 「おいおい、そっち方面の奴かよ。えへへ」とか思う人いるかもしれない。 でも、この本はメッセージであるし警告である。日本人に対しての。 もちろん、それを受け取れない人もいると思う。 でもその人はミスチルのおじさんやマキになるかもね。 | ||||
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| 今このレビューを書いている時点で、 長崎で起こった幼児誘拐殺人事件の犯人が補導された。 「補導された」と書いたのは容疑者が中学生。12歳の少年だからだ。 今回の事件といい、6年前の神戸の連続殺傷事件や、 数年前の池袋通り魔事件などの容疑者に共振している自分がいる。 社会を形成している「道徳・法律・常識・共同体・理想・・・」などに嘘と偽善の匂いを嗅ぎ取ってしまうからだろうか・・・。 そんな社会に馴染めず、それを破壊しようとする一部の(動機はどうあれ)犯罪者や異常者に憧れのような共感を感じてしまうからだろう。 この作品のフランクにも似た思いを感じたのは言うまでもない。 全ての人間が生まれながらに持っている「欲望や衝動」を否定し、 同情と協調と禁欲などの!精神的去勢を道徳的に正義(義務)とする風潮。 それを利用して発展し維持されてきた共同体。 そこに従属と安心感を見出す人間は「普通」であること「皆と同じ」であること、または「似ていること」を「一体感を感じる」ことを幸福だと信じている。 「獣性」こそ人間の本性なのに、それを「悪」とみなす共同体。 「壊してしまえ。」・・・、俺の中のフランクがそうつぶやく。 | ||||
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| 読み始めは、ありがちなセックスと暴力を描いたホラーなのかと思いました。セックスワークと新宿と外国人。しかし、最後まで読むと、風景は一変します。これは、日本人が失いつつあるものとその埋め合わせに入り込んできたもの、その埋め合わせに入り込んできたものの醜さを描写する作品です。 これから本書を読む方のためにも内容は詳述しませんが、本書の文章は非常に読みやすく、身の毛もよだつ恐怖を淡々と表現する言葉はテンポがよい。「醜きもの」に対する作者の残酷なまでに皮肉な文体は冴えわたり、大量虐殺者の言葉には、一体何が善で何が悪なのかわからなくなる迫力があります。 ミソスープの話は、この小説の一番最後になってはじめて出てくる言葉なのですが、それが象徴するもの、そしてその功罪、これから日本人はどうなるのか、色々読後感はあるストーリーでありキーワードです。 ただ、まずはそんな思索はあとにして、この小説の世界にどっぷりはまり、善と悪が倒錯し交錯する世界を堪能して、その上で、この小説の世界が語るものに思いを致す・・・そんな奥深さがある小説だと思います。 | ||||
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| 主人公は、来日してきた白人アメリカ人に、都内観光を提供する。実はそのアメリカ人は殺人鬼で……という小説。 村上龍独特のタッチは活きてますし、ラストも村上龍ソノモノの終り方でした。毒もなければ褒めるところもない、するっと終ってしまう小説でありました。 | ||||
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| 今の日本社会の怪奇さを描くのが村上龍である。 衝撃的な内容で、悪夢のような本である。 悪夢の中で、登場人物が、ニッポンという社会のヘンテコさを語ってゆく。 不気味であるがその不気味さが現代である。おもしろい。 | ||||
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| 読んでいる間は、気分が悪くて悪くて仕方がなかったけれど、それでも読まずにはいられない・・・ そんなパワーを持った作品でした。 猟奇的な殺人を犯す登場人物の告白場面の筆致は圧巻です。彼を見守る主人公の独白もすんなり共感できる。 ただし体調の悪い時、気分が沈んでいる時は避けた方がいいかも?! 時代を切り取ることにすぐれた村上龍の本領が発揮された一冊です。 | ||||
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| 途中がちょっとマンネリ化したというか、難しすぎたというか、よく意味がわからないところがありましたが、それを忘れるほど「奇妙」で面白い話でした。こういう変な人は、どうしてそうなってしまったんだろう・・と考え込んでしまいました。いわゆる「変人」のお話ですが、不気味だし、でも次に何をするか気になるし、主人公ケンジの気持ちもこういう感じだったのだろうとかなり感情移入してしまいました。 | ||||
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| 私はこの本の帯に引かれて買いました。青年犯罪が絶えない世の中 だったので「子供の殺人に原因はないよ、幼児が迷子になるのに 原因がないのと同じだ、親が目を離したから?それは原因じゃなくて 子供が迷子になる過程の一つにすぎない。」私には意味を考えれば 考えるほどわからなくなっていく文だったけどどこか納得できる。 人の怪しさ、世の怪しさがよく表現されていて面白い作品だと思います。 | ||||
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