寒い国から帰ってきたスパイ

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評判

寒い国から帰ってきたスパイの評価:

4.08/5点 レビュー 84件。 A ランク

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平均点4.08pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全207件 161〜180 9/11ページ
No.47
(4pt)

楽しめました。

昔なつかしい冷戦中のスパイものは如何にも有りそうな感じが楽しめます。
元々スパイ物が好きな人にはお薦めです。
寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174) Amazon書評・レビュー: 寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174)より
4150401748
No.46
(4pt)

昔みた映画が蘇った

昔、映画でみた原作を読んで、改めて面白かった。
現実に近い展開だと思うが、実際は不可能だろう。
スパイと二重スパイ入り乱れた諜報活動の一端が伺えて興味深いが、実際はこんなことでは誰もだまされないだろう。
小説は小説だが、面白かったのは事実だ。
寒い国から帰ってきたスパイ (1964年) (ハヤカワ・ノヴェルズ) Amazon書評・レビュー: 寒い国から帰ってきたスパイ (1964年) (ハヤカワ・ノヴェルズ)より
B000JAEIO0
No.45
(4pt)

昔みた映画が蘇った

昔、映画でみた原作を読んで、改めて面白かった。
現実に近い展開だと思うが、実際は不可能だろう。
スパイと二重スパイ入り乱れた諜報活動の一端が伺えて興味深いが、実際はこんなことでは誰もだまされないだろう。
小説は小説だが、面白かったのは事実だ。
寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174) Amazon書評・レビュー: 寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174)より
4150401748
No.44
(3pt)

誰もが手のひらの上で踊っていた。

東西冷戦時代のスパイが主人公の物語。
正直、ちょっと古くさいかな?と思いながら読み始めました。

登場人物たちの思想や役割、疑念、野心。いろんなものがからまって物語が二転三転。気づいたときには物語に引き込まれていました。
ラストに向けての裁判シーンは圧巻。罠にかけたと思っていた相手は疑似餌で、真の標的はその奥にいた人物なのか、いや実は主人公自身が食べられてしまう餌だったのか。そんな疑惑がどんどん膨らんで、それでも唯一本当だと真実だと思うことを守ろうと。
消耗品だった個が意思をもった個人に戻っていく。戻ったがゆえに、迎えたラストシーン。

冷戦については、物心つく頃にベルリンの壁が崩壊し、実際の社会の情勢や背景は教科書でしかしらない世代ですが、作者がこの物語でう伝えたかったことは、“思想のために犠牲となる個人”への警鐘だそうで、実際に机上で消えていく命のなんと軽いのか。それを感じさせるラストで最後の一行を読み終えたとき、しばらく呆然としてしまいました。

ただ、電子書籍でページが重複している箇所や、突然片言になる台詞まわしが気になってしまったのが残念なところ。
寒い国から帰ってきたスパイ (1964年) (ハヤカワ・ノヴェルズ) Amazon書評・レビュー: 寒い国から帰ってきたスパイ (1964年) (ハヤカワ・ノヴェルズ)より
B000JAEIO0
No.43
(3pt)

誰もが手のひらの上で踊っていた。

東西冷戦時代のスパイが主人公の物語。
正直、ちょっと古くさいかな?と思いながら読み始めました。

登場人物たちの思想や役割、疑念、野心。いろんなものがからまって物語が二転三転。気づいたときには物語に引き込まれていました。
ラストに向けての裁判シーンは圧巻。罠にかけたと思っていた相手は疑似餌で、真の標的はその奥にいた人物なのか、いや実は主人公自身が食べられてしまう餌だったのか。そんな疑惑がどんどん膨らんで、それでも唯一本当だと真実だと思うことを守ろうと。
消耗品だった個が意思をもった個人に戻っていく。戻ったがゆえに、迎えたラストシーン。

冷戦については、物心つく頃にベルリンの壁が崩壊し、実際の社会の情勢や背景は教科書でしかしらない世代ですが、作者がこの物語でう伝えたかったことは、“思想のために犠牲となる個人”への警鐘だそうで、実際に机上で消えていく命のなんと軽いのか。それを感じさせるラストで最後の一行を読み終えたとき、しばらく呆然としてしまいました。

ただ、電子書籍でページが重複している箇所や、突然片言になる台詞まわしが気になってしまったのが残念なところ。
寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174) Amazon書評・レビュー: 寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174)より
4150401748
No.42
(5pt)

知性で勝負するイギリス諜報部

この本は、主人公の超人的身体能力で敵側の重要な情報を入手、敵を撹乱殲滅するという007等のスパイものとは違い、知性を使い、敵に対して、謀略を仕掛けるスパイが描かれています。

 小説の視点がコロコロと変わるので読みにくいのは確かです。

 しかし、それを補うだけの、国際的な謀略が、緻密に、時に、大胆に展開されていくので、読者は引き込まれていきます。

 ところどころに、散りばめられた伏線が、また、読み進める中の楽しみとなります。
寒い国から帰ってきたスパイ (1964年) (ハヤカワ・ノヴェルズ) Amazon書評・レビュー: 寒い国から帰ってきたスパイ (1964年) (ハヤカワ・ノヴェルズ)より
B000JAEIO0
No.41
(5pt)

知性で勝負するイギリス諜報部

この本は、主人公の超人的身体能力で敵側の重要な情報を入手、敵を撹乱殲滅するという007等のスパイものとは違い、知性を使い、敵に対して、謀略を仕掛けるスパイが描かれています。

 小説の視点がコロコロと変わるので読みにくいのは確かです。

 しかし、それを補うだけの、国際的な謀略が、緻密に、時に、大胆に展開されていくので、読者は引き込まれていきます。

 ところどころに、散りばめられた伏線が、また、読み進める中の楽しみとなります。
寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174) Amazon書評・レビュー: 寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174)より
4150401748
No.40
(2pt)

長い

執筆されてから長い歴史の在る本ですが、内容も長い!
秋の夜長にはよいかな・・・・
寒い国から帰ってきたスパイ (1964年) (ハヤカワ・ノヴェルズ) Amazon書評・レビュー: 寒い国から帰ってきたスパイ (1964年) (ハヤカワ・ノヴェルズ)より
B000JAEIO0
No.39
(2pt)

長い

執筆されてから長い歴史の在る本ですが、内容も長い!
秋の夜長にはよいかな・・・・
寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174) Amazon書評・レビュー: 寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174)より
4150401748
No.38
(3pt)

007は?

やはり、ソ連を中心とした社会主義ブロックはつぶれるべくしてつぶれた。
寒い国から帰ってきたスパイ (1964年) (ハヤカワ・ノヴェルズ) Amazon書評・レビュー: 寒い国から帰ってきたスパイ (1964年) (ハヤカワ・ノヴェルズ)より
B000JAEIO0
No.37
(3pt)

007は?

やはり、ソ連を中心とした社会主義ブロックはつぶれるべくしてつぶれた。
寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174) Amazon書評・レビュー: 寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174)より
4150401748
No.36
(5pt)

「間接的アプローチ」の教本

やや古いスパイ小説だ。孫崎享氏が『日米同盟の正体』で「間接的アプローチ」の教本として紹介されている。

1960年代の冷戦の頃、イギリス情報部中枢は、東ドイツ情報部の重要幹部の抹殺を狙って、ある作戦を発動する。しかし、抹殺と言っても、相手は、情報部の奥の院に鎮座するトップであるから、ゴルゴ13のように路上で暗殺するわけにはいかない。そこで、イギリス情報部が考案したのが、東ドイツ情報部の防諜機関に、その幹部がイギリス側のスパイ、内部通報者であるかのような偽情報を信じ込ませ、敵側による粛清を仕組むという戦略だった。どうやるかは読んでのお楽しみだが、この小説の結末は、もうひとひねりしてあって、イギリス情報部中枢が欺瞞しようとした対象が、実は全く相反していたという展開が用意されている。この戦略も素晴らしい。

偽情報を信じ込ませ、強制ではなく、自発的意思により、相手を誤った行動に誘い込み、自滅させる。しかも、戦略の目標とする対象そのものが、欺瞞工作によって巧妙に隠される。相手方に、Aが目標と信じ込ませ、偽情報によって誤った行動に誘い、真の戦略目標であるBを獲得する。間接的アプローチの真髄だ。

対日開戦時の米国は、日本の南部仏印進駐を阻止するためと見せかけて、対日石油全面禁輸を行い、真珠湾奇襲攻撃を誘いながら、その実は、ヨーロッパ戦線における対ドイツ参戦のための世論喚起を狙っていた。モンロー主義のもとで米国がヒトラーと戦うためには、日本との開戦が必要だったわけだ。
寒い国から帰ってきたスパイ (1964年) (ハヤカワ・ノヴェルズ) Amazon書評・レビュー: 寒い国から帰ってきたスパイ (1964年) (ハヤカワ・ノヴェルズ)より
B000JAEIO0
No.35
(5pt)

「間接的アプローチ」の教本

やや古いスパイ小説だ。孫崎享氏が『日米同盟の正体』で「間接的アプローチ」の教本として紹介されている。

1960年代の冷戦の頃、イギリス情報部中枢は、東ドイツ情報部の重要幹部の抹殺を狙って、ある作戦を発動する。しかし、抹殺と言っても、相手は、情報部の奥の院に鎮座するトップであるから、ゴルゴ13のように路上で暗殺するわけにはいかない。そこで、イギリス情報部が考案したのが、東ドイツ情報部の防諜機関に、その幹部がイギリス側のスパイ、内部通報者であるかのような偽情報を信じ込ませ、敵側による粛清を仕組むという戦略だった。どうやるかは読んでのお楽しみだが、この小説の結末は、もうひとひねりしてあって、イギリス情報部中枢が欺瞞しようとした対象が、実は全く相反していたという展開が用意されている。この戦略も素晴らしい。

偽情報を信じ込ませ、強制ではなく、自発的意思により、相手を誤った行動に誘い込み、自滅させる。しかも、戦略の目標とする対象そのものが、欺瞞工作によって巧妙に隠される。相手方に、Aが目標と信じ込ませ、偽情報によって誤った行動に誘い、真の戦略目標であるBを獲得する。間接的アプローチの真髄だ。

対日開戦時の米国は、日本の南部仏印進駐を阻止するためと見せかけて、対日石油全面禁輸を行い、真珠湾奇襲攻撃を誘いながら、その実は、ヨーロッパ戦線における対ドイツ参戦のための世論喚起を狙っていた。モンロー主義のもとで米国がヒトラーと戦うためには、日本との開戦が必要だったわけだ。

このような間接的アプローチは、TPP信仰にのめり込んだ野田佳彦首相には、もちろん「想定外」だろう。真の目標は、北方領土であり、TPPは、欺瞞工作であるのなら賞賛するが、これは能力的にあり得ないな。
寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174) Amazon書評・レビュー: 寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174)より
4150401748
No.34
(5pt)

「スパイ小説」を超えた「スパイ文学」

1963年に出版された作者の第三作にあたる諜報小説史に燦然と輝く記念碑的作品。
本書を知ったのは早川書房の『冒険・スパイ小説ハンドブック』のスパイ小説部門で
第一位に選ばれていたからである。先日に再読してあらためて名作との意を強くした。
この物語ではベルリンの壁が存在感をもって迫ってくるのだが、壁が築かれたのは
1961年で、東独が壁の敷設を断行しなければ本作は生まれなかったということだろう。

英国諜報部は、東ドイツ諜報部の首魁・ムントを陥れるために一大作戦を計画する。
自らこの作戦の道具となるのがアレック・リーマスで、彼の周到な撒き餌に東ドイツの
工作員が食いついてくる。そこからの心理戦と先の読めない展開にはハラハラする。
そしてラストはとんでもない事実が明かされ、苦い結末が待ち受けているという、ある
意味ではスパイ小説の王道だが、ル・カレ以前はこのような小説はなかったのである。

ル・カレは本作で一躍スパイ小説の大家となったが「僕がこの小説で、西欧自由主義
国に示したかったもっとも重要で唯一のものは、個人は思想よりも大切だという考え方
です」と述べている。この作品にはジェームズ・ボンドはいない。人間としてのスパイで
ある。本作は人を消耗品として扱って恬然とする終わりなき諜報戦への告発といえる。
寒い国から帰ってきたスパイ (1964年) (ハヤカワ・ノヴェルズ) Amazon書評・レビュー: 寒い国から帰ってきたスパイ (1964年) (ハヤカワ・ノヴェルズ)より
B000JAEIO0
No.33
(5pt)

「スパイ小説」を超えた「スパイ文学」

1963年に出版された作者の三作目にあたるスパイ小説史に燦然と輝く記念碑的作品。
初めに読んだのは早川書房の『冒険・スパイ小説ハンドブック』のスパイ小説部門で
第一位に選ばれていたからである。先日に再読してあらためて名作との意を強くした。
この作品ではベルリンの壁が存在感をもって迫ってくるのだが、壁が作られたのは
1961年で、東独が壁の建設を断行しなければ本作は生まれなかったということだろう。

英国諜報部は、東ドイツ諜報部の首魁・ムントを陥れるために一大作戦を計画する。
自らこの作戦の道具となるのがアレック・リーマスで、彼の周到な撒き餌に東ドイツの
工作員が食いついてくる。そこからの心理戦と先の読めない展開にはハラハラする。
そしてラストはとんでもない事実が明かされ、苦い結末が待ち受けているという、ある
意味ではスパイ小説の王道だが、ル・カレ以前はこのような小説はなかったのである。

ル・カレは本作で一躍スパイ小説の大家となったが「僕がこの小説で、西欧自由主義
国に示したかったもっとも重要で唯一のものは、個人は思想よりも大切だという考え方
です」と述べている。この作品にはジェームズ・ボンドはいない。人間としてのスパイで
ある。本作は人を消耗品として扱って恬然とする終わりなき諜報戦への告発といえる。
寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174) Amazon書評・レビュー: 寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174)より
4150401748
No.32
(5pt)

映画のディスク化熱望

前半部に伏線をまき散らし、終盤に向けて回収し、そしてあのラスト。

全くスキなし。

おそろしく上質な、濃厚な満足感を得られる。

相当昔に映画化されているが、
ビデオでしかなく今のところDVDと言った類のものがない。
こちらは未見なので是非お願いしたいところ。

(追記)
ビデオを鑑賞。
モノクロ映像が、テーマやストーリーとのシンクロ率高過ぎる。
これは絶対ディスク化した方がいい作品。
寒い国から帰ってきたスパイ (1964年) (ハヤカワ・ノヴェルズ) Amazon書評・レビュー: 寒い国から帰ってきたスパイ (1964年) (ハヤカワ・ノヴェルズ)より
B000JAEIO0
No.31
(5pt)

映画のディスク化熱望

前半部に伏線をまき散らし、終盤に向けて回収し、そしてあのラスト。

全くスキなし。

おそろしく上質な、濃厚な満足感を得られる。

相当昔に映画化されているが、
ビデオでしかなく今のところDVDと言った類のものがない。
こちらは未見なので是非お願いしたいところ。
寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174) Amazon書評・レビュー: 寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174)より
4150401748
No.30
(5pt)

映画をディスク化してください

前半部に伏線をまき散らし、終盤に向けて回収し、そしてあのラスト。
全くスキなし。
おそろしく上質な、濃厚な満足感を得られる。
相当昔に映画化されているが、ビデオでしかなく今のところDVDと言った類のものがない。
こちらは未見なので是非お願いしたいところ。
寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174) Amazon書評・レビュー: 寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174)より
4150401748
No.29
(4pt)

「寒い国から来たスパイ」再読

大昔読んで二転三転の単なる人工的なゲーム小説かと記憶していたけど
久しぶりに読むと、確かに当時の諜報戦はこういうものかと幾許かのリアリティを感じました。
そして以外に60年代冷戦の道徳的側面を、こちらが鼻白むくらい
一章さいて批判しているなとも感心。

「チェスの好きな陰険なパリジャン。彼はソ連国内のチェスチャンピオンの才能に嫉妬。一計を案じて匿名の定額為替を彼らに送りつけると、ソ連の秘密警察は、チャンピオンを逮捕した。外国通謀の可能性があるからだ」(ロラン・トポル「カフェパニック」)

作者あとがきで、諜報戦に巻き込まれる市民の悲惨さについて胸を痛めて描いたとか何とかあるけど
たしかに対敵諜報戦で、東西が、たがいに「錯誤」に誘導するため
無辜の市民をだしにする残酷さは、批判されるべき。そういう事実も当時あったでしょう。

ただけしてジャーナリストでないルカレのモラリティが、時代時代に応じてナチの戦争犯罪や、
冷戦の道徳的側面や、カフカズの少数民族や、アフリカの被搾取部族民にとぶと
逆に果たしてこの人は、そこまで道徳家なのか、むしろ「道徳小説家」として、
作品を量産しているだけなのではないか ちらっと思う事があります。

ルカレ自身の血肉としての言葉、小説家としての技量の円熟、精魂傾けた代表作は、
スマイリー三部作とパーフェクトスパイまで待つしかありません
いや名作ですけどね、本作も
寒い国から帰ってきたスパイ (1964年) (ハヤカワ・ノヴェルズ) Amazon書評・レビュー: 寒い国から帰ってきたスパイ (1964年) (ハヤカワ・ノヴェルズ)より
B000JAEIO0
No.28
(4pt)

「寒い国から来たスパイ」再読

大昔読んで二転三転の単なる人工的なゲーム小説かと記憶していたけど
久しぶりに読むと、確かに当時の諜報戦はこういうものかと幾許かのリアリティを感じました。
そして以外に60年代冷戦の道徳的側面を、こちらが鼻白むくらい
一章さいて批判しているなとも感心。

「チェスの好きな陰険なパリジャン。彼はソ連国内のチェスチャンピオンの才能に嫉妬。一計を案じて匿名の定額為替を彼らに送りつけると、ソ連の秘密警察は、チャンピオンを逮捕した。外国通謀の可能性があるからだ」(ロラン・トポル「カフェパニック」)

作者あとがきで、諜報戦に巻き込まれる市民の悲惨さについて胸を痛めて描いたとか何とかあるけど
たしかに対敵諜報戦で、東西が、たがいに「錯誤」に誘導するため
無辜の市民をだしにする残酷さは、批判されるべき。そういう事実も当時あったでしょう。

ただけしてジャーナリストでないルカレのモラリティが、時代時代に応じてナチの戦争犯罪や、
冷戦の道徳的側面や、カフカズの少数民族や、アフリカの被搾取部族民にとぶと
逆に果たしてこの人は、そこまで道徳家なのか、むしろ「道徳小説家」として、
作品を量産しているだけなのではないか ちらっと思う事があります。

ルカレ自身の血肉としての言葉、小説家としての技量の円熟、精魂傾けた代表作は、
スマイリー三部作とパーフェクトスパイまで待つしかありません
いや名作ですけどね、本作も
寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174) Amazon書評・レビュー: 寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174)より
4150401748