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シャーロック・ホームズ対伊藤博文
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シャーロック・ホームズ対伊藤博文の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.43pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全66件 41~60 3/4ページ
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あのラインバッハの滝で、モリアーティ教授とともに滝に落ちたはずのホームズは実は生きていた。そして、少年の頃に出会った伊藤博文と日本で再開する。日本滞在中に起こった大津事件の謎解きに挑み、日本とロシアの緊張関係を解き放った。フィクションとノンフィクションを緻密に構成し、融合させた本作品に圧倒された。 ただ唯一、気になるのはタイトルである。決してシャーロック・ホームズと伊藤博文は対決しているのではなく、むしろ心からの信頼関係で結ばれている。タイトルにやや違和感があったが、それでもホームズ作品を読んでいない人も歴史が苦手な人でも、十分に楽しめるミステリーであることは間違いない。 | ||||
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ホームズと実在の日本人が共演するパスティーシュという点から、同趣向の記念碑的傑作「漱石と倫敦ミイラ殺人事件」(島田荘司)を想起させつつ(ホームズと副主人公の嫋々たる別れの場面など恐らく「倫敦ミイラ」がイメージソースの一つでは)、更に強いエンタメ色と衒学的快感に満ちた、ホームズファンには必読の作品になっている。細部まで読み込むほど楽しいです。 そんな風に楽しんで読みましたが気になった点も。ホームズを通して語られる生硬な日本人礼讃がいわゆる「日本マンセー」風で些か鼻白んだのと、大津事件やロシア貴族関係の地の文があまりにWikipediaの記事の文そのまんまなのが引っ掛かりました。 | ||||
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歴史を題材に、しかもかのシャーロック・ホームズを登場させてのストーリーに、最初は少し懐疑的に読み始めましたが、気づくとすっかりストーリ展開に没頭していました。正直言って、タイトルからは想像のできないミステリーの世界に魅せられるのは請け合いです。 私もシャーロック・ホームズ作品は読み込んだ方ですが、全く違和感を感じさせないホームズがいて、いつものお約束どおりの活躍にワクワクさせられました。文庫本でこれほど楽しめるのは、本当に読んで損はないと思いますよ。 また違う形でのチャレンジを是非期待したいです。 | ||||
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本格ミステリ好きはもちろん、歴史好きも大満足の作品だと思います。 これは史実?と錯覚するような感覚は、松岡圭祐さんの作品の面白さそのもの。 こんなに深く読み楽しめる作品に出会えて感動です。 | ||||
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全く思いつかない様な組み合わせの妙と、史実をしっかりと検証した上でのひねりの効いた作品の構成は、きっと読者を大きな驚愕と感動に導いてくれます。よくもこういう発想ができるものだと感心するばかりです。松岡ファンのみならず、是非広く読んでほしい一書です。 | ||||
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タイトルを見て、フィクションの探偵と歴史上の人物を対決させてどうするんだろう?おもしろいんだろうか?と半信半疑でしたが、読み始めたら先が気になって止まりませんでした。 二人が共闘して難問に立ち向かっていくさまは痛快でした。 | ||||
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シャーロキアンが読んでも面白いのかどうかわかりませんが、シャーロック・ホームズは数冊しか読んだことがない私には面白かったです。 大津事件を巡り物語が展開しますが、虚実ないまぜで実在の人物や実際に起こった事件とシャーロック・ホームズとがうまく絡み合って描かれるので、途中からまるでシャーロック・ホームズが実在していたかのような気になってきます。明治という時代が好きな人にはたまらない作品ではないでしょうか。 書名から想像していたものとは異なり、読み応えのある歴史物でした。 | ||||
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子供の頃に読んだホームズと歴史上の人物伊藤博文との対決!?と思いきやそうでもなく史実と虚構がないまぜになって知らなければ、全部が本当の世界になってしまいそうです。単発ではなくて、難しいとは思うのですが、再び日本を訪れるとかで、ホームズの活躍を待ち望みます。史実に縛られない自由な活躍を期待するのですが無理でしょうかね。ホームズって、こんなにも気難しい人だったっけと昔の記憶をたどりながら読みました。出てくる人の人物、キャラクターの設定が面白いかもしれません。 | ||||
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今回の作品は伊藤博文とホームズという下手をすればキワモノ作品になりかねない組み合わせですが、読んでみると信じられないことに不協和音はありません。始まりから終わりまで無理な部分がありませんでした。さすが、松岡さんです。しかも物語には他にも歴史上の人物が絡んできて歴史絵巻のような豪華さを醸し出しています。推理もしっかり練られていて飽きない作品でした。 | ||||
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大津事件の裏にロシアの深謀が!若き日にロンドンで知り合った伊藤博文とシャーロックホームズの友情が、日本を救う。シャーロックホームズの孤独な人生観が癒される。……何という発想!松岡圭祐の大胆な発想力、膨大な知識に脱帽。読み応え十分です! | ||||
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この二人が、どうやって、かかわっていくのか、興味がありました。 あまりにも、有名な方々ですからね。 歴史と創造を、うまくとらえ、どうなるのか、次から次へと読みたくなりました。 お互い、おおきな声では言えないことをした、ふたりでしたが、ホームズが日本とロシアの戦争を回避したのは言うまでもありません。 日本語がわからないホームズですが、ちょっとした違和感で、日本を救うことになりました。 それに対しての伊藤博文のホームズへのお返し。 できる方々は、素晴らしい。 歴史は苦手で、万能探偵士Qシリーズが好きな私ですが、楽しくドキドキしながら読むことができました。 | ||||
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今回の作品は日本で起きた事件をシャーロックホームズが推理し伊藤博文がサポートするという 自分の中では考えつかなかった発想に驚き最後まで一気読みしてしまった。 シャーロックホームズの知と伊藤博文の武が織りなす事件を解決までの流れがスムーズで面白かった。 | ||||
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タイトルからして何かワクワクさせられるものがあった。あのシャーロック・ホームズが、これまたあの(と、日本人ならきっと言いたくなるだろう)伊藤博文と丁々発止と知恵と力を使って事件にかかわっていくのだろうと思わせられたからだ。 それが何と、単に事件にかかわるだけでなく、舞台も日本だし、これまた日本史上での有名な事件の隠された事実を解き明かしていくというものだったのだからすごい。さらに、歴史の大きな流れの中で、かくもありなんという話が繰り広げられるのだから、450ページを超える話でありながらついつい読み進めてしまったではないか。 ホームズと言っても特にシャーロキアンでもなく、その昔児童図書にシリーズで読んだことがあったりする程度なので、きっともっと本家ホームズの物語を踏まえた話が随所に盛り込まれていたのだろうが、それが十分にわからなっかたのが残念だ。 また、日本史についても知っているようで知らないこともあるので、どこがどう虚実織り交ぜられているのかはっきりしないところもあった。 しかし、そういったことを抜きにしても十分面白い。 ただし、読み終わってわかるけれど、決してホームズと伊藤博文は対決していないと思うけど。本編中にも「対決」ではなく「対立」として2回あった、3回目は望まないというホームズの言葉があるが、2回の「対立」も明らかな対立とは言いにくいもののように思える。 そんな時ふと思い出したのが、1960~70年代の子ども向けの映画のタイトルだ。例えば「マジンガーZ対デビルマン」とか。あれも、決してマジンガーZとデビルマンが相対して戦ったりするものではない。本書のタイトルもこれと同じようなものだと思えばいいのかもしれない。東西の有名人がある時は競い合い、ある時は協力し合い、さらに別のものと相対していくということだ。 著者・松岡圭祐氏についても、作家以前の経歴やデビュー作『催眠』やその後のエンターテインメント重視のように思えた作品群からの印象しかなかったけれど、意外な作風で見る目が変わった。 | ||||
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いままで松岡圭祐さんの作品はいくつか読みましたが、今回は、歴史小説で、いつもの松岡さんとは、ひとあじ違う感じがした作品でした。史実をベースにされているから、とても分かりやすくて、入ってきやすいと思います。 これからも魅力的なこのようなシリーズが また読みたいです。 | ||||
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小学生の頃ホームズにハマり好きでよく読んでいたのですが、今回はまずホームズ対伊藤博文??というタイトルに衝撃を受けて読み始めました。歴史に詳しくもない自分ですが、本当に日本にホームズはいたのでは?と楽しめました。 | ||||
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シャーロック・ホームズと伊藤博文が出会いからすでに「創造」ではあるものの(そもそもホームズは「創造」であるのですが)、 シャーロックが行方不明となった時期に来日(密入国)し、伊藤元首相と一緒に開戦の危機を乗り越える話だけど、 どこまでがリアルで、どこからが創造なのかがあいまいで、 創造物であると分かっていても、「イヤ、もしかしたら2人はリアルに出会っていたのでは??」と思ってしまう。 途中、伊藤博文のウィキなんかで事実を調べながら読み進めました。 読書と同時に調べたくなる小説は2回目で、1度目は前作の「黄砂の篭城」だった。 創造物として楽しむだけでなく、伊藤博文について、シャーロック・ホームズについて、 当時の時代についてなどなどあれこれ知恵がつく松岡節はどんどん冴えてきています。 次回作も楽しみです。 | ||||
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タイトルだけで期待度MAX。ホームズと伊藤博文。架空の人物と実在した人物が織り成す至極のミステリー。しかも、実際に起こった事件が取り扱われているだけに実際にホームズが実在したと錯覚させられるようでした。しかも、公害がこの時代にすでにあったことにも驚かされました。その原因をロシアが隠蔽するところをホームズが見破る。まさにこのトリックこそホームズが実在したと錯覚する原因かもしれません。ホームズと伊藤博文がタッグを組んでわかりあえたとき日本が、そしてホームズが一歩大きく成長していく過程は読んでて心地良かったです | ||||
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史実と虚実の見事な融合と、考証の深さが光る 伊藤博文の2度目のロンドン入りは41歳の時で「まだらの紐」に時期がぴったり符合する 伊藤の住んでいる場所、家族構成も事実と同じ ロマノフ家の面々の性格や外見も事実に基づき、車夫が車夫の服のまま招かれた事など 事実の通りで本当にそうだったのかと思うほど シャーロック・ホームズが2年前に英伊関係の事件を解決したのは「海軍文書事件」 「空き家の冒険」発表時ワトソンは50歳で結婚しホームズは「白面の戦士」で単独行動し 執筆者としてライバル関係だったから、ワトソンの原稿をホームズはチェックできなかった 「第二の血痕(しみ)」事件は短編集「帰還」に入っているが事件が起きたのは「最後の事件」より前で ソールズベリーの名前がデリンジャー卿に変えられていたのも最後に理由が出てくる これほど完璧な時代エンタメ、ホームズ・パスティーシュは読んだ事ない なお本来6月に解決済みの大津事件がロシア側から再度蒸し返されたというのが現実とのパラレルワールド分岐点である 子供でも判ると思うが、そこから本書の物語のオリジナリティとしての展開上、ロシア艦隊が来た事が 史実に即してないとの批判は当たらない ホームズという人も来ていないのだから | ||||
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松岡圭祐さんは、「探偵の探偵」等々読者サービスの塊のようなエンタメ精神にあふれた作品を多く世に送り出してきましたが、作家20周年を期に「黄砂の籠城」を出版。これは浅田次郎を思わせるようなマジ歴史小説で、「ああ、松岡さんは本当はこんな話を書きたかったんだ」と思った作品でした。そして今回の「シャーロック・ホームズ対伊藤博文」では史実をベースにした独自のパラレルワールドを作り出してしまいました。 ライヘンバッハの滝でシャーロックホームズは死んでいなかった。モリアーティ-教授を滝に突き落としたホームズは、兄の手配で以前知り合った伊藤博文を頼り日本へ密航する。そして未だしっかりした政治基盤ができていない日本に圧力をかける大国ロシアの陰謀を暴き、大津事件を解決に導く。 これからもこの路線が続くのかなと思いますが、魅力的なヒロインが活躍するかつてのようなシリーズもまた読みたいです。 | ||||
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「巧妙な嘘の吐き方は、嘘の中に真実を織り交ぜることだ」 初めにそう言ったのは誰だっただろうか。 本作もその論理に違わず、虚実を巧みに織り交ぜて作られている。 (最も嘘と称するのは失礼にあたるかもしれないが、 ここでいう嘘とは創作、フィクションのことと了承頂きたい) 「シャーロックホームズと伊藤博文? どうしてこの2人が?」 初めてタイトルを目にした時、そう首を傾げる向きが多数だろう。 しかし読み進めてみると、その疑惑は良い意味で裏切られることになる。 どこまでも説得力があり、いつしかこれが真実だと錯覚すらさせられてしまう。 もちろんいちエンターテイメント作品としての魅力は、それに引けを取らない。 スピード感のある展開、巧妙に練られた構成、それを活かしきる文章力。 特に終盤の息もつかせぬストーリーラインは見事の一言で、 まさかこの作品で涙することになるとは思ってもみなかった。 明治日本で実際に起こった大津事件。 三年に及ぶホームズ失踪期間の謎。 これはその二つが融合し昇華された傑作だ。 | ||||
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