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星々たち
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星々たちの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.77pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 1~20 1/2ページ
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母から娘、孫娘に受けつがれていく愛着障害の悲しい現実、だが、孫娘の世代になってようやく世間並みの幸せが訪れるかも、、、その一点でいくらか救われる。「案山子」との冷酷なタイトルは、障害者に対する作者の無慈悲な差別感、人間としてのオソマツさを自ら証明している。 | ||||
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安定した面白さ。 | ||||
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2022年、初読みは、桜木紫乃さんに決めていた。ヤッパリ❗納得。北海道を舞台に、様々な男と女の関係。母子の繋がり方。引き込まれます。女性作家でありながら、女を容赦なく書く所、気に入ってます(笑) | ||||
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気持ちよく読むことができます。ありがとうございました。 | ||||
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久しぶりに著者の作品を読んだ。 哀しい感じ、寒い感じ、孤独な感じ、つつましかな感じ、やっぱりいい。 桜木節が聞きたいなぁ~と思ったとき、思った通りの桜木節で応えてくれる。 それと本作は、微妙なエロも隠し味にあって良かった。 | ||||
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一つ一つ短編になっているのですが、全てが繋がっていてラストが本当にそれぞれの人生が見えて本当に心に残る作品でした | ||||
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今の日本の社会は、ある一定の価値基準があって、それについていけない人は、はずれているような、あるいはそれを超えている人は勝者のような。その基準に合わせようとみな必死になってる気がします。 この本の中の登場人物たちは、いわゆる普通の生活からもはみ出した人たち。まして偉業を成し遂げることもなく、せめて良くしようとも思わない人達。 それが星々たちで、それなのにキラキラと輝いていた。だれも裁かれる筋合いもく、、、 その感覚が私には心地よかった。 | ||||
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秀逸でした。 桜木さんお得意の、身も蓋もない不幸な貧しい人たちの悲しい物語。 一作一作は短編なのに、どれも主人公千春とのつながりがあって、その関係性が気になって、毎回、次はどんな関係性の人が出てくるのだろうという期待で、次が気になってどんどん読み進めてしまいました。 最終的に不幸な話で終わるのかなぁと思いきや、最後3代目のやや子で、少し明るい兆しが見え、読後感も悪くなかったです。 桜木さんの本、たくさん読んでいますが、この小説は私の中では上位に入ります。 | ||||
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かなり新品に近くて驚きです | ||||
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暗く重い話のはずが、ほのかな透明感を感じるのはなぜか。まるで雪の夜の、あの影が青い感じ。北の港町って、私が育ったところかと思ってドキッとした。 | ||||
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ある家族の、3代にわたる女性を主人公とした物語ではあるが、3代ということにたいした意味・継続性はなく、それぞれの時代に生きる特定の個人を主人公にしての短編集です。・・・・・でしょ? この作品も著者お得意の短編集であり、そこを貫く主題は本のタイトル 『星々たち』 で隠喩されているように、やがて消えてゆく普通の人々の、普通の人生の哀しさなのでしょう(本文とは少し違う解釈です)。 どの作品をとっても、緩やかに堕ちてゆく人生の様を精緻な筆で表現しております。 この短編集の登場人物、とりわけ主人公たちの行き着く先が、暗く、ときに絶望的な場所であることは、殆ど動かないことを感じさせます。そこには微かな希望とか、ひとしずくの救いのようなものも殆ど感じられない。 巻末で、解説書評家(松田)は 「暗くて重たいだけの物語ではなく、ある種、光を感じることができる」 と評しているが―――感じ方は10人10色とはいうものの――― あまりに、ステレオ・タイプで浅薄な論評・・・・かな?、と思う。 【試験問題: 以下の解釈のどちらが正解だと思いますか?】 【 僅かながらも光を予感させる未来 (A) VS. そこに上昇気流が吹いているのかも定かでない人生の継続 (B)】 ◎大学受験国語問題: (A) ◎「小説の中で」、実際に生きている生身の人間: (B) 《要望》 著者の作品は3人称 (神の視座) で描かれるため、主人公の内面をより精緻に表現しやすい。ただ、この特性を使いすぎると、読者にとって、登場人物の精神のゆらぎの説明が過剰になってしまう。 桜木さんは文章が上手なので、登場人物の内面を、つい過剰な言葉で描いてしまうのでしょうが、読者には―――少なくとも私は―――そある意味で、過感情で過剰な記述が気になる。 一度、1人称で、自分の手足を縛って、書いてみるのは如何ですか、と言ってみたい。 【トリコロール】 理髪店の前にある、上に向かって昇っているように錯覚する赤・白・青3色 (トリコロール:フランス国旗) の斜めのラインの「サイン・ポール」 の赤、青がそれぞれ動脈、静脈を意味していることは知っておりましたが、残りの白が白衣を意味していることは、この作品で初めて知りました。 この粒ぞろいの短編集のなかで、あえて1つの作品を選ぶとすれば、今の心では、この 「トリコロール」 かな・・・・・・。 ただ、違う心持ちの時に問われれば、恐らく、この短編集の異なる作品に自分の人差し指を向けることでしょう。 それくらい優れた一冊だと思います。 | ||||
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千春を中心に母、娘の女性三世代を描いた連作短編小説。 親子の情が薄く、男に翻弄される、それぞれの薄幸の人生を描く。 長編小説のようにも読めるが、連作短編として読んだ。 この小説の最大の長所は、書きすぎていないこと。 多少ネタバレになるが、千春が作家になることをもくろんでいる短編があり、次には、もう野たれ死ぬ寸前の短編がある。 この間になにが起こったかは、長編なら書く必要があれど、短編なら、読者の想像に委ねられる。 しばらく会わない友達が、転職していていたり、離婚していたり、大病を患っていたり、というような、リアルな他人との関わりあいに類似した感覚で読めた。 他人からみれば、下手な生き方でも、本人は至って淡々と人生を歩む。 そして、淡々と子を産み、淡々とこの世を去る。 ふと細かく注視すれば、どんな人にも、それぞれのドラマがあるだろう。 他人に言えないこともあるだろう。 そんな、いびつ人生をそっと肯定する小説。 | ||||
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主軸となる塚本千春と母・咲子、娘・やや子の三世代に渡る物語である。 桜木紫乃の生まれ故郷である北海道で、昭和から平成にかけた三世代の母娘が様々な運命に翻弄される。 「星々たち」に収められている短編はどれも不幸な題材が多く、暗くそして重い。しかし、どの作品からもわずかな一縷の望みを感じる。 母も娘も決してホームランのような一発逆転を狙った幸せを求めていない。男といるほんの小さな幸せを痛々しいほどに噛み締めながら生きている。 個性のある登場人物の感情がそのまま頭の中で再生されるかのような文章であり、最後の章まで読み終えた時のこの清々しい気持ちは人と共有したいものであった。 2017.4.6 読了33冊目 | ||||
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恵まれない家庭環境を再生産する女三代を描いた連作短編集。皆、気立てはいいが身持ちが悪い。 今風に言うなら、愛着形成の不全かなあ。親子の情愛、肉親の情愛かあるにはあるのだが、淡白だ。自己肯定感も低い。北海道の中心都市を外れた町村を舞台に、確かなよりどころのないまま流れ流れて生きている。 ただ、二代目・千春の晩年はすごい。生きていることそれ自体が一編の詩のように壮絶な存在と化している。 使命などなく、目的もわからないまま、それでも人は生きていく。ただ、生きていく。 | ||||
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桜木紫乃さんの作品は「ターミナル」「氷平線」「凍原」「ホテルローヤル」他幾つか読み、ファンでもあります。 本作品は私が読んだ幾つかの作品の中でも最高!と呼べる作品の一つです。 心にしみます。泣くとか、感動とか、そういうのではなく、ただただ心の深いところに漂いつづけます。 「人って強いなあ」と思います。 女三代の話なのですが、不思議なことに、血のつながる親子3世代とも交わっている時間がほとんどない。 肉親にも見放され、たった一人で生きていきます。 北海道という寒い寒い土地に、女一人で一生懸命に生きていく様を作者が一筋の光を寄せて書かれています。 短編という事になっていますが、メインは「咲子」「千春」「やや子」の3世代。 咲子が飲み屋で働きながら中学生(だったかな?)の千春を育てるところから始まり、やがて千春が大人になり、やや子を産んで・・・・。 という一冊で一つのストーリーとなっています。 ネタバレになるので詳しく書けないのが残念ですが、 一言、 「映画化を強く希望」 もっとみんなに知ってほしいと強く思う作品です。 | ||||
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どんどん引き込まれていく。 ラストがどうなるか、すごく楽しめた。 | ||||
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この作者の作品では、非常に苦難の道を歩く人たちが描かれています。 その苦難の道が、北海道の「冬」の厳しさと相俟って、説得性のある物語になっています。 本作も、咲子・千春・やや子という三代の女性の考えられないような辛苦の人生が、連作短編の形で描かれています。 普通に考えれば、とんでもない悲惨な人生なのですが、読み終わった時、それぞれの人生に「光」の様なものを感じます。 このあたりが、作者の上手さなのでしょうが、苦しい中にも必ず何か温かいものを登場人物たちが感じている様に見えます。 ですから、この本のタイトルも「星々たち」なのでしょう。 傍からみれば、とんでもない惨めな暮らしでも、その中に当人たちは喜びや楽しさを感じる瞬間があるのでしょう。 他人の人生を見る時、単純に外観だけで判断してはいけないのでしょう。 考えさせられる作品でした。 | ||||
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さすらう女性を描かせたら右に出る者のない桜木紫乃さんの逸品。『ラブレス』と同じく、北海道に生きる女性の三代に渡る「女の一生」。しかし、趣はまた異なる。まず、男に躓きながら自由奔放に生きる母・咲子がいて、朴訥としながらも男性を虜にしていく娘の千春、そしておそらく一番しっかりと自分の道を歩む孫のやや子。やや子の性格は、やはり一筋縄では行かないその生涯が語られる父方の祖母で育ての親・桐子の存在が大きく影響しているのだろう。全体を通して北海道の描写が相変わらず素晴らしい。 | ||||
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粒ぞろいの短編集であり、そこを貫く主題は本のタイトル「星々たち」で暗喩されているように、やがて消えてゆく普通のひとの、普通の人生の哀しさなのでしょう。どの作品をとっても、緩やかに堕ちてゆく人生の様を精緻な筆で表現しております。そこには微かな希望とか、ひとしずくの救いのようなものもあるのですが、結局、この本の登場人物たちの行き着く先が、暗く、ときに絶望的な場所であることは、殆ど動かないことを感じさせます。 芥川賞の、いわゆる純文学という基準にどれほどの厳密な意味があり、彼女がすでに受賞している直木賞(ホテルローヤル)との重複が可能なのか否かはよくわかりませんが、著者の最近の作品は、人間の内面をより普遍的に表現しようとしており、芥川賞の方向に作品が向かっていることを感じさせます。 「トリコロール」 が、フランス国旗を源とし、あの理髪店の前にある、赤・白・青3色の斜めのラインが、上に向かって昇っているように錯覚するカラー・ポールのことだと、この作品で初めて知りました。 この粒ぞろいの作品集のなかで、あえて1つを選ぶとすれば、今の心では、この 「トリコロール」 かな・・・・・・。 ただ、違う心持ちの時に問われれば、恐らく、この短編集の異なる作品に自分の人差し指を向けることでしょう。 それくらい優れた一冊だと思います。 | ||||
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硝子の葦が忘れられなくてまた彼女の長編を読みたいと思ってました。これは連作短編ですがこれぞ桜木紫乃!と思える作品でした。今この本を読もうかと思ってる方へ、何も知らなくていい。何も考えてなくていい。ただ手にとって読み進めてください。素晴らしい星々に出会えるはずです。 | ||||
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