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(短編集)
母の記憶に
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母の記憶にの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.62pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全16件 1~16 1/1ページ
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小気味よい話が多い、1話の話は短めでちょうど良い 表題作はイマイチだったが他ので良い話がいっぱいあるのでご安心を 中年女性のサイボーグ探偵の話が好きだった、珍しいタイプの主人公 今回は中国色や歴史色は薄め しかし、多才な題材を書ける人だなと思う この人の本でオオハズレは先ずない | ||||
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ジャンル分けはあまり意味がありませんが、いわゆるSF、デストピア小説などと呼ばれるもの中で、「1984」「動物農場」「三体」など、登場人物たちが、粗くステレオタイプでいかにも作りものに見えてしまいますが、このケンリュウの人物造形、ストリー展開は秀逸です。 特に「草 を 結び て 環 を 銜え ん」、「レギュラー」が凄い。 緑鶸(みどりのまひわ)と雀という名の苦界(花街)に生きる美貌の遊女と雑用少女が、揚州大虐殺の惨劇の中で策を使って三十一名の命を救ってゆき、最後は美貌の遊女は本当の鳥の鶸(マヒワ)に昇華転生し、雑用少女は弾詞語りとなり、清朝で禁制の揚州大虐殺を密かに市井で語り継いでいく展開ですが、胸にこみ上げるものがあります。人間と歴史、権力が見事に描かれています。 「レギュラー」は、チャンドラーばりの推理探偵もの、この女探偵も娘を救えず亡くした悲哀を抱えながら、凶悪犯人を追い詰める展開が凄い迫力、ここにはロボット人間や眼球インプラントの近未来の仕掛けも用意されていますが、何より元刑事の女探偵の人物、苦悩、脇役たちの造形が素晴らしい。 他にも秀作が多数。 | ||||
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電子書籍作りに忙しくて読んでいない。でもなんか雰囲気が銀の匙っぽかった気がする。きっといい作品に違いない。 | ||||
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昔から医療機器作製・運用、人命に携わる仕事をされている方の心労や、昨今だと新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)での通知トラブルなど、エンドユーザーに対しても意識はしていたはずの中で人為が絡むシステムで万全であれば救えたかもしれないという可能性。 そのシステム形成の中での合意・決定そのものも遡って追跡が可能で、この話ではその責を任せることを自動化したかったはずなのにどこかには残る。。 また、責を歴史にもとめる場合もありまさにどこまでも続くLoop、人の営みの円環。 | ||||
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本編もバラエティ豊かな佳作揃い。 未来の母娘の葛藤と最後にしんみりとした余韻を残す表題作「母の記憶に」、ファンタジーの世界に仮託して変化する勇気に暖かなエールを送る「状態変化」、複層的なものの見方と正義について考えさせられる「カサンドラ」など。 SFというジャンルに関係なく、お勧めです。 | ||||
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ケン・リュウの情報・知識量に圧倒される。「レギュラー」はこの作者にはめずらしいハードボイルド風で、テーマ、題材の多彩さもすばらしい。 | ||||
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草を結びて環を銜えん は特にお気に入りの話です。 ケンさんにはよく泣かされます。 とても心を動かすストーリーが多く、 いつも次回作をチェックしてしまう作家さんの1人。 今後も良い作品をよろしくお願いしますʕ•ᴥ•ʔ。 | ||||
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AIやバイオ技術の急速な進歩に期待と不安を多くの人々が思う為か多くの未来予測が多く出ている。それらを読むのも面白いが、SFとして割り切って楽しむのもありかと思った。SF短編集。その中で特に未来のSiri を彷彿させるパーフェクトマッチが良かった。 | ||||
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昔は、SFは好きだったけど、最近のは理論とか難しいし、オチも良く理解できないし…、 と、ここしばらくSFから離れていました。 でも、「ガイコツ書店員、本田さん」というコミックスの4巻で、 主人公の書店員さんが最近の中華系SFがアツいと言って 「折りたたみ北京」のことなどを語っていたので、 なんだか気になりだし、本屋で見かけたこの本を買ってみました。 これが正解で、「重荷は常に汝とともに」のシニカルなオチにクスリと笑い、 「ループのなかで」は、これは近未来ではなく、 すでに現在がその状態になりかけているのでは、と考えさせられ、 「状態変化」はイメージ喚起力に感心し、 「レギュラー」はミステリー小説としても楽しみました。 次の中国色が強いという「草を結びて環を銜えん」もぜひ酔いしれたいと期待しています。 | ||||
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翻訳シンジケートの課題本として読了。ケン・リュウのSFものはとても読みやすくほっこりするところがあります。中国系アメリカ人のSFです。 | ||||
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評判が良くて買ったけど共感できず。なんかどこか違和感がある。スッキリしない。特に期待していた熊の物語も、熊嵐の愛読者にとっては怖さなど微塵も感じられず、あの展開からオチまでを考えると途中で大幅変更があったんだとすら思え、むしろ騙された様な気すらする。 | ||||
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驚くほど多様な話が収められています。 近未来のSFも面白かったのですが、この短編集に2編収録されていた揚州大虐殺の話は力作でした。 揚州大虐殺は1645年に満州軍によって行われたそうです。揚州から命からがら逃げ出した商人が書いた揚州十日記は清朝において禁書となりましたが、後年、日本を経由して中国に逆輸入されたそうです。 筆者はその書物から着想を得て、揚州大虐殺を経験した遊女の物語と、揚州十日記を守り抜いた貧しい男性の物語を書きました。 ところで、私はテッド チャンのファンなのですが、この作家がテッド チャンの影響を受けたとインタビューで答えているのを見て嬉しくなりました。 | ||||
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ケン リュウの世界を堪能しました。時空を超え、情を超え、死を超えて立ち上がる意志と美しさ。 | ||||
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ふーー、やっと読み終わった。二段組み500ページというボリュームもさることながら、 内容が濃いので読み流すことができず、やたらと時間がかかった。 16篇収録の第二短編集だ。 アイデアの奇抜さは前作のほうが上だが、小説としてしっかり読み応えのある作品が多く収録されている。 ほとんど外れなしの高品質だ。 『烏蘇里 羆』歴史改変世界における猟師とヒグマの死闘を描く。凍てついた山岳の描写が素晴らしい。読んでいるだけで寒くなってくる。 『草を結びて環を銜えん』清朝が明朝を亡ぼした際の楊州大虐殺がテーマである。 SFではない。が、めっぽう面白かった。弱者のしたたかさに心打たれる。 『重荷は常に汝とともに』滅んだ異星の言語を、わずかな図版を頼りに解き明かす。知的で洒落たコントといったところ。 表題作はSFでおなじみの例の効果を通して親子関係を描く。東洋的価値観とSFアイデアが見事に融合した一篇である。 ショートショートなのに表題に選ばれたのに納得。 『レギュラー』正調・未来ハードボイルドだ。ギミック配置の巧みさに感心した。 『残されし者』シンギュラリティ期が訪れたら、バーチャルな幸福に身を委ねるべきか、辛くても現実に踏みとどまるべきか。 重いテーマである。 『訴訟師と猿の王』これも揚州虐殺がテーマだ。主人公の口八丁手八丁ぶりは痛快だ。 でもこのネタは漢字圏の住民にしかわからない。日本人でよかった。心にパートナーを持つものは幸いにして強靭である。 『万民調和ー軍神関羽のアメリカでの物語』100ページ近い中編で、普通小説だ。初期の中国系移民と地元白人の交流を描く。 しっかりと文学的な読み応えを感じる。最も気に入った。ローガンの語る関羽は水滸伝の好漢が混じってるな。 ローガンとリリーの友情よ、永遠に。 うむ、やはり凄い。現代のアメリカSF界で最高の作家ではないか。今後も追いかけます。 | ||||
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前回の短編集に引き続き、今回の日本独自編集短編集も、表題作は母の愛情をテーマにした作品--そしてこのAmazonの「内容紹介」でピックアップされている「存在」も、その系統の作品です。 こういった作品が読者の琴線に触れるというのはよくわかります。読み手の立場によっては身につまされるような気がするというのも...作品が良作であるだけに尚更。 ただ、ケン・リュウは決して切なく優しいタイプの作品だけの作家ではありません(何といっても「蒲公英王朝記」を書いてるくらいですし)。古典的なワンアイデアものもあれば、SFハードボイルド中編もあり、特に前者はバリエーションも豊富で、この作家自身、エンタテインメントとしてのジャンルSFが大好きなんだろうな、と感じさせてくれる作品ばかりでした。 「切なく優しい」から感動する、というだけでは、この作家のごく一面しか見ていないことになるんじゃないだろうか... ジャンルSFの歴史を理解し、自身の出自も踏まえた上で色々な技を繰り出してくれるこの作家に、もっともっと別の面を見せてくれるよう期待したいと思います。 | ||||
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本当に様々な意味でわれわれアラカン世代のSF心を十二分に満たしてくれる作品ばかりでした。著者にありがとうと言いたい。 | ||||
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