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(短編集)
地下街の雨
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地下街の雨の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.72pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全36件 21~36 2/2ページ
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宮部みゆきって、以前(デビュー当時)はもっといい短編を書いていたような気がするんだけどなぁ。 こっちのハードルが高いのか、宮部みゆきのレベルが下がったのか。 お薦めは「地下街の雨」ぐらい。 ただし、これって、後のあの作品につながるのかなぁっていうのが結構多いような気がする。 | ||||
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種と仕掛けのちゃんとあるものから、ぞくっとしてしまうエンディングのもの、 また、うまいなあ〜〜と宮部さんの長編にみられるように人間の本質をうまく 描いているものまであり、なかなか楽しめる短編集。 | ||||
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結構期待していただけにやや期待はずれかな。この人の短編は「ステップファザー・ステップ」や「鳩笛草」など秀逸な作品が多くそれらと比べると?だった。何でイマイチなんだろうと思っていたらわかった。ページが少なすぎるのだ。全体として20P〜50Pの間の作品集なのでほとんどキャラの掘り下げがなされていない。ショートショートを読んでいる感じであっさり読み終わってしまった。それでも表題作「地下街の雨」はハラハラしながらも読後とてもすっきりとした気分になった。もしかしたら表題作が最初に来てしまったから後の作品に満足できなかったのかも。 | ||||
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電車の乗り継ぎとか、少し余った昼休みとかに読むとすっきり読める短編集。決してえぐくないし、変にもったいぶった展開もないから自分のペースにあわせて読める。かといって、話が単純なわけではない。どれも最初の分から最後の落ちが読めるなんてことはない。そこがまたよい。 印象に残ったのは、「決して見えない」と「さよなら、キリハラさん」。 | ||||
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どんな物語でも、そこに人間の感情があるから、 人生の糧になるのだと思います。 話の筋より人の感情のほうを、より細かく書いてあるから、 この著者の物語は好きでない、と思う人がいるようですが、 私はそれだからこそ彼女の物語にひかれます。 【地下街の雨】は、裏切られた時の気分と似ている。 それでも、傘を持って待っていてくれる人もきっといるから。 赤い糸でなく、黒い糸でつながった人もいる。 それは、【決して見えない】。それも、運命の出会い。 一家心中の原因も、見る人によって千差万別。 【不文律】は、外からは分からないから。 いたずら電話をする者は、いつか退治されてしまう。 【混線】は、退治された人の悲鳴である場合もあるのだ。 口うるさく気難しい伯母が亡くなった。そこへ30年以上前の手紙が。 それは、彼女の【勝ち逃げ】宣言なのか。 哀れにも、魔の時に襲われてしまった人に関わると、 すべての名前が【ムクロバラ】になり・・・。 ひとりぼっちの祖母は、ひとりぼっちのキリハラさんにだけ 告げて行こうとした。【さよなら、キリハラさん】と。 | ||||
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種と仕掛けのちゃんとあるものから、エンディングでぞくっとしてしまうのもの、また、うまいなあ~~と宮部さんの長編にみられるように人間の本質をうまく描いているものまであり、なかなか楽しめる短編集です。 | ||||
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ちょっと、幻想的なお話の短編集です。 ミステリーとホラーのお話が混じって載っています。 どのお話も、やさしい終わり方をするので軽く読み流すことが出来ます。 文章がきれいで若い女性の描写がとくに長けていて楽しめました。 | ||||
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短編が7編収録されているが、どれも読みやすく同じ匂いを感じさせるものがない。ただ、読み終えた後に残るものが疑問であったり、やるせないものであったりするのも特徴だ。個人的には、最終編「さよなら、キリハラさん」がせつなくて好きだ。 | ||||
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偶然手にした1冊でしたが、どの作品もジャンルが少し違った充分楽しめる作品です。最後の室井女優の文書も興味深かったです。この作家長編はまだ読んでないのですが、この短編を読む限り、文書力の高さが伺えるようです。最近いろんな作家の文書を読んでいるので、やはり相対的に見ても宮部氏はうまく、自然と引き込まれるような作品作りができる作家だと感心しました。あと2・3冊短編を読んでから、この作家の長編を読みたいです。宮部入門作としてはお勧めだと思います。 | ||||
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表題と表紙のイメージからしっとりした作品という印象があったのですが、まったく違ったものでした。地に足がついたオーソドックスな作品は変わり者の叔母の葬式を描いた「勝ち逃げ」くらいでした。表題作の「地下街の雨」からしてややネタが飛んでいましたし(ただし途中までの引っ張りはとてもよかったです)、「決してみえない」「混線」は一種ブラックなモダンホラー、一家心中を題材とした「不文律」は手法として後の「理由」を思わせました(ただし題材が凄惨なのであまりすきではない)。掉尾の「さよなら、キリハラさん」はけっこう笑ってしまいました。宮部みゆきの多彩な作風を見ることができる、ともいえるでしょうが一個の短編集としてみた場合、レベルは高いのかもしれませんが、個々の!作品の感じがバラバラで全体には習作的な印象が強かったです。 | ||||
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宮部みゆきの短編集。宮部は長編を書かせてももちろん非常にうまいが、短編も本当にうまい。短編には短いがために設定の甘さなどが見られる小説家も多い中、宮部の作品にはそれが全く感じられない。短編の中にもしっかりと人物像がなりたって、人物の心の描写も巧みだ。個人的には書名にもなっている「地下街の雨」がいい。設定、文章構成力がとにかくうまい。文句なく★5つです。 | ||||
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宮部みゆきの短編集。 宮部は長編を書かせてももちろん非常にうまいが、 短編も本当にうまい。 短編には短いがために設定の甘さなどが見られる小説家も多い中、 宮部の作品にはそれが全く感じられない。 短編の中にもしっかりと人物像がなりたって、 人物の心の描写も巧みだ。 個人的には書名にもなっている「地下街の雨」がいい。 設定、文章構成力がとにかくうまい。 文句なく★5つです。 | ||||
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この作品は7つの物語から成り立っているが、中でも「地下街の雨」は物語の進め方・結末共にすばらしいものである。主人公の心理描写が細かいところまできちんと描かれているので、自分が本人になったつもりでハラハラしながらどんどん読むことができる。そして、一気にクライマックスまでいくと最後にドカンと真相が分かるという感じに仕上がっているのだが、そこがこの作品の最大のポイントでもある。 | ||||
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たとえば画家や彫刻家は、一つの主題を作品で表現する際に、いくつもの「習作」をつくる。着眼点や手法を試行錯誤するためだ。『地下街の雨』は宮部氏にとって、それにあたるのではないか。といっても、短編集としての質の高さは十分なので、ご心配なく。本書所収の7作品は、バラエティに富んでおり、どれも秀逸。「ムクロバラ」では、人間の心に潜む衝動的な悪意と、その被害者が直面する不条理、極限状態での心理が描出される。「地下街の雨」「混線」は、緻密で意表をつく巧みなプロット。「さよなら、キリハラさん」では、非日常的な描写から日常的な問題を顕在化させる構成を展開。こうした試みの数々は、確実に『模倣犯』のような大作で、交響曲を奏でるように統合され身を結んでいる。その意味で、本書を「習作」だと表現してもよいと思う。因みに私が本書で興味を惹かれたのは、黒澤明の映画を髣髴とさせる描写が目についたこと。たとえば、一つの出来事も受け取る人の如何によってその意味がまったく変容し、何が真実かわからなくなるほど現象が相対化されてしまう「不文律」は、黒澤の『羅生門』(原作:芥川龍之介『藪の中』)を思わせる。また、人が亡くなった後、遺族らが故人にまつわる記憶や故人が残したものを手掛かりに、生前の意外な一面に思いを馳せることで初めて故人が生き生きと人々の心の中に存在感を増してくる様を描いた「勝ち逃げ」は、やはり黒澤の『生きる』の終盤を喚起させる宮部氏のエッセンスを、素描に近い原形的な形で凝縮して楽しむには、お勧めの一冊! | ||||
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著者の作品の特に長編の特徴は、殺人事件の類を持ってきても常に弱者に対する優しい目が感じられるのであるが、本作には、比較的感情移入せずにステレオタイプに描ききって断罪するホラーものなど、短編にすることによってそのあたりをばっさり切った作品も出てくるので興味深い。その意味では少し毛色の違う作品集と言えようか。 そうは言っても、前述の作品と同様にホラー的に描きながら人情味をにじませる(だからよけい怖い)作品あり、星新一ふうにスタートしながらオチは宮部味とか、もしかすると著者はいろいろなタイプの作品に挑戦していたのかもしれない。 長編しか読んだことがない人は必読。 | ||||
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宮部みゆきの作品ジャンルの中に、「都会もの」と位置付けるべき作品群がある。その頂点に「火車」があると私は思うのだが、この短編集はその裾野をでこぼこなしにきれいに形作っている一つと見ていいだろう。 ここでは理想化された人間ではなく、等身大の市井の人、あるいは若い女性、あるいは作者自身の投影が登場する。「不文律」「ムクロバラ」「さようなら、キリハラさん」が秀逸。解説の室井滋の文章も面白い。 | ||||
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