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(短編集)
海の見える理髪店
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海の見える理髪店の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.79pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全93件 81~93 5/5ページ
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直木賞、というわけではありませんが、依然読んだ作家だったので読み始めましたら、ぴったりとはまりました。文章のうまさに加えて、登場人物の心理描写のうまさ、どれをとっても今年の№1でした。 | ||||
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誰にでも認められるような、複数の物語が綴られている。 いずれも小さな物語であり、驚きは感じない。 やはり、懐かしく、あるいは愛しく思うばかりである。 物語は、つくられる。 実在するのは、無意味な出来事である。 複数の出来事をつなぎ合わせて物語とし、そこに意味を見出す。 たとえば、誰かと別れたという出来事の前に、その人と喧嘩したという先行の出来事がある。 このような時間的な前後関係にある2つの出来事を結ぶと、喧嘩したので別れたという物語ができる。 この物語は、今、わたしが孤独であることなどを意味づけるのである。 本書は、大切な人や愛などの喪失という出来事と、それらの喪失を受け入れる出来事を結ぶように物語る。 それが生きることなのだ、という意味を与えてくれる。 換言すれば、受け入れるべき喪失がなければ、生きる意味を得ることは難しいのである。 | ||||
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短編集ですが、さすが直木賞作品。 どれもキラキラした作品に仕上がってます。 | ||||
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家族の関係性は、年月とともに移ろっていく。あるいは離別し、死別し、憎み合う。そしてまた時がたって許し合い、年月を越えてわかり合ったりもする。悲しさにも愛情にも、どちらにも偏らない中庸な感情の揺れを、突然訪れる特別な場面とともに描き出した短編集。 | ||||
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子供をお持ちの方なら共感できる話も多いのでは。 中学校の課題図書のような清々しい読後感があります。 すべて穏やかな話で、私の琴線に触れました。 まさに大人のための“泣ける”物語。 優しい本です。 | ||||
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ホッコリする短編集ですので、お盆の移動中などの待ち時間にちょうど良い感じです。 | ||||
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最後まで、興味深く、読むことができました。 芥川賞にふさわしい作品でした。 | ||||
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「鏡いっぱいに海が広がっていた」 その前で客の髪を切りながら 床屋の店主はよくしゃべる。 「仕事っていうのは、 人の気持ちを考える事ではないか と私は思うのです」 東京から、海の近くに逃げてきた。 店主は、世捨て人の生活を送っている。 それなのに、客の気持ちに寄り添いたいのか。 散髪が終わり、店主のおしゃべりもやんだ。 外は落陽。海がまぶしい。 逆光で、店主の顔は 笑っているのか、泣いているのか 見えなくなった。 | ||||
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短編集なので面白く無いと感じるストーリーも有りましたが、情景が目に浮かんだり、登場人物がイメージ出来たり、基本的には面白い小説でした。 | ||||
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じ~んと心に残る感覚がたまらない本でした。嫁さんにさりげなく勧めてみよう。 | ||||
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家族に焦点をあて、感情を揺さぶる描写が散りばめれていました。 文体も文章も全然ちがうのですが、どこか、重松清氏を思い起こしました。 読むと床屋さんに行きたくなりました。 | ||||
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作者お得意の分野ともいえる家族の絆をメインにした短編集です。泣き笑いの表情になったり、心が温まったり、少し哀しくなったりと、読後には様々な感情が押し寄せてきます。その家族の関係性はそれぞれですが、どの作品も本当に心にまさしくしみじみと染み入ります。 客と床屋の店主が散髪を通じて過ごした時間を書いた表題作や、反発し疎遠になっていた母親に久しぶりにあった娘の葛藤を書いた「いつか来た道」や、時計屋に飾ってある時計の時刻の意味に心打たれ、それを知ることにより亡き父の思い出が蘇り前向きになる男の「時のない時計」が特に印象に残りました。 ほぼ全編において、家族の絆に時間というものを上手く絡めて、切なさをぎゅっと詰め込んだ素敵な作品集です。 | ||||
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『月の上の観覧車』『家族写真』に続く家族小説の連作シリーズvol.3である。2012〜2015年の『小説すばる』に掲載された短編が6作。 やはり、なんといっても、冒頭の表題作がいい。わたくしめ、小説を読んで涙ぐむなんてぇことはついぞないのだが、不覚にもついうるっときちまった。これから本を開く方には、ぜひ次の点を注意して読んでいってほしい。 なぜ庭に支柱も鎖も赤く錆びついたブランコが置かれているのか。なぜ他の客の予約を入れていなかったのか。なぜ一連の所作がことのほか丁寧で入念なのか。とりわけ、顔のマッサージをいとおしむようにやけに長く行なったのはなぜか。なぜみずからの来し方を綿々と述懐するのか。なぜ饒舌なのか。なぜ「僕」がデザインの仕事をしていると聞いてはっとしたのか。 そして、この老理髪師の台詞だ。 「それにしても珍しい場所につむじがおありですね。ええ、つむじっていうのは、お一人お一人違います。いえいえ、変わるものではありません。こういう仕事をしていますから、違いはすぐにわかります」「頭の後ろの縫い傷はお小さい頃のものでしょう」 そして、うるっときたところで、駄目押しのように、末尾の一言。 「いえ、前髪の整え具合が気になりますもので」 ここで、もう、涙をこらえきれない。 もう一度最初から読み返すと、行間にあふれるもろもろの感情を別角度から汲み取ることができる。つごう3回読み返したのは、不肖わたくしめが30代の息子を持つ父親であるがゆえかもしれないが――。 | ||||
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