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ハリー・オーガスト、15回目の人生
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ハリー・オーガスト、15回目の人生の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.43pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 1~20 1/2ページ
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何度死んでも同じ時代の同じ日に生まれてしまう得意体質の人物が主人公。 前の記憶を残したまま数百年(千年?)を生き続けているので、あらゆる言語に習熟し、医者であり科学者、物理学、数学の大学教授、スパイでもあります。 序文からしてワクワクします。 引用: 「これを、私は君に宛てて書いている。 わが敵。 わが友。 もうわかっているだろう。 君の負けだ。」 個人的には主人公がソヴィエトに潜入する場面にハラハラしました。作者はどうやってあの時代の雰囲気を知ることができたのでしょう、とてもリアルな描写でした。 他の方もおっしゃっていますが、拷問シーンが何度も何度も出てきます。こういうのが苦手な方には辛いかも。 | ||||
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どこかの書評ブログで紹介されていたので、珍しく衝動買い(Kindle版)。数ページ読んだ後、やれやれこの手の話かと後悔、放置。 その後、しばらくして秋の夜長に暇つぶしにと思い再読。 結論、めちゃくちゃ面白かった。 仕事をサボってトイレでも読み耽った小説は久々。沢山の時間を消費した。リニアの人生のなんと儚いことよ、、。 | ||||
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主人公は何歳で死んでも、ゼロ歳から人生をやり直す、すべての記憶を引き継いで!これなら何回も人生をやり直したら、大天才になれる。主人公の出生は不幸だが、これはうらやましい。ケン、グリムウッド、に読ませてみたかった。 映画化を希望。 | ||||
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映画にしても小説にしてもいわゆるループものと呼ばれる作品には心惹かれます。 過去の小説だとケン・グリムウッドの傑作「リプレイ」や北村薫の「ターン」、映画だと「バタフライエフェクト」「トライアングル」「ミッション8ミニッツ」「All you need is Kill」、アニメだと押井守監督の「うる星やつら2ビューティフルドリーマー」や虚淵玄脚本の「魔法少女まどか☆マギカ」などが思い出されます。 そして、ここにあげた作品のいずれもが記憶に残る心揺さぶる作品で、何がそんなに心を騒がすのかと考えてみると、今までの人生で得た教訓や記憶を生かし次の人生では前回とは違ったことをやり直す、といった現実にはできないことを実現してくれるという物語に心が惹かれているのではないかと思います。 ところが本書の主人公ハリーは、これまでのループもの作品とはまったく逆の立場をとります。 つまり、できる限りこれまでの世界に影響を及ぼさないよう、物議を醸しだすような十数年後の知識を披露することなく、何度も何度も同じ人生を淡々と永遠に繰り返す道を選ぶのです。 では、なぜそのような人生を送らなければならないのか。 それは「世界の破滅が早まる」から。 本書では主人公ハリーの敵として、ヴィンセント・ランキスという男が登場します。 彼もハリー同様、何度も人生を繰り返す体質を持つ男ですが、彼の理想は、人生を繰り返すたびに新しいノウハウを身に付け、科学技術の進歩を加速させることで、「我々がなぜ存在するのか」との謎を解くとの志を持っています。 私自身は、このヴィンセントの考え方の方が前向きでしっくりくるのですが、どうでしょうか。 永遠に同じ時代の人生を繰り返す体質を持つ人間が生まれた目的が、人類の進歩を促すためのものと考えることがなぜだめなのか。 本当に「本来の進歩過程を超えた科学技術の加速的進歩=世界の破滅」につながるのでしょうか。 同じ人生の繰り返し(しかも何十回、何百回と永遠にループする)に満足できるのでしょうか。 本書は物語の発想がオリジナルな印象を持ち、なかなか楽しめる作品ではありますが、上記のような点が気になり、主人公の考え方に共感できず、ライバルのヴィンセントに同情してしまいます。 「人類は得た知識のせいで自滅すると言うつもりですか」 とのヴィンセントの叫びが痛切です。 | ||||
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「千年近く生きた人間の知性や行動をどう書くのか?」と思いながら読んだが、人物の描き方に違和感がなく十分楽しめた。 前半は生まれ変わりを体験した主人公の混乱や試行錯誤、クロノス・クラブと呼ばれる結社の秘密などが明かされる。 後半は一転して宿敵との知恵比べ。 拷問の描写が真に迫っているのは、多分評価すべきポイントでしょう。 時代背景ごとに様々なやり方を体験できます。 読んでるだけで痛いです。 | ||||
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文句なしの名作。この評価は真っ先に書いておきたい。 本書はタイムスリップものの小説で、1919年生まれの「わたし」ことハリー・オーガストの視点で描かれていく。ハリーは死んでも、記憶を残したまま1919年に、同じ状況で生まれ変わる体質を持っていた。 ここでケン・グリムウッドの『リプレイ』を思い出す人も多いだろう。ただ『リプレイ』が死んだら記憶を残して18歳からやり直しという、わりとお得な設定であるのに対して、本書は0歳スタートである。記憶は3歳くらいから思い出し始め、非常に退屈な幼少期を過ごさねばならない。 さらに、同じ体質の人が50万人に1人いるという点も斬新であった。こうした体質の人たちは、生まれ変わりの人生3回目くらいまでは精神的に混乱して幼少期に自殺したり、精神病と診断されて入院させられたりする。そこから徐々に自分の人生を受け容れ、「500歳や800歳ぶんの知識をもった20歳」のような人生を送る。 あまり多くを書くとネタバレになるので控えるが、とんでもなく面白い小説だった。ただし、最大のクレームを出版社に出さねばならない。というのも、文庫本の裏表紙あらすじ、それからAmazonの商品説明に、盛大すぎるネタバレが書いてあるから。ミステリ要素も入った小説で、ここまでひどいネタバレもなかろう。 絶対に面白いので、このネタバレは読まず、あらすじも知らないまま読むことをお勧めする!! | ||||
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友人から勧められて読了。 かなり話が長いので途中何度かだれてしまったが、設定がとても面白い。未来から過去に情報をリレーするというのはこの設定ならではと思う。 自分がヨーロッパ史に疎いため所々理解できないのが残念。 | ||||
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作者自身がカーラチャクラなのではないかと思えてくるほどの不思議な重厚感とリアリティ。 ずっしりと重く味わい深かった。 意識を持ったままタイムループすると言う設定上で、 未来から過去へ、過去から未来へメッセージを伝え合えると言うアイデアもすごい。 「ネモニック」と言う特殊体質や、 「忘却」と「胎児期に死ぬと二度と生まれ変わらない」というサブ設定もすごい。 すごいすごい尽くし! 全編に渡り男性視点で綿密に描かれていながら、 情景描写やハリーのモノローグすべてが女性ならでは描けるきめ細かな物悲しさで溢れている。 15回分の人生を生きたなら、人は経験すべてを無意識に回想する時、 実際このようなあちこちの記憶へと彷徨うだろうな、と思わせる、 これまた綿密に練りに練った構成。 ともあれ、こんな風に歴史が改変されたり時にはパラレル化したりしながら 実際に時はループして存続しているのかもしれない・・ リニアの人も全く違う時代に別人として(もちろん記憶もなくして)生まれ変わっていて、 そうしてなんどもやり直しながら世界がよりよくなることをゴールとしているのがこの現世だったりして。 なんてあれこれ妄想が膨らみ、新しい時の捉え方が満喫できました。 | ||||
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気になった点をいくつか。 ・時系列順に物語を書いてほしかった。 ・拷問シーンが異様に強調されていた。 ・最後のまとめ方(落ちのつけ方)は非常にさっぱりと書かれていて驚いた。 | ||||
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この小説の何が怖いって、冒頭から身も蓋も無い真実語っちゃうところよね。 ------以下抜粋-------------------- 女の子はにっこりし 、私が言わんとするところを理解すると耳元に口をよせた 。 「世界の終わりは世の常よ 。でも世界が終わる日が早くなっているんです。 」 -------------------------------------- そう、初めから「世界は終わる」前提。 ハリーがヴィンセントから、量子ミラーの完成から世界を救おうとも、恐怖の大王はいづれ現れる。 これ読んでる間、ずっと「シンギュラリティ」について考えてた。AIが人類の知能を超えるXデイについて。 「シンギュラリタリアン」と呼ばれる人々は、私の悲観を何をか況やと一笑に付すだけだろうけど。賢い人たちが何を思って、未来に向けて何をやろうとしてるのかなんて、私にはわかりっこないんだけどさ。 ミヒャエル・エンデが存命だったならば、かつてお金や時間について私たちに語ってくれたように、AIについて、シンギュラリティについて、何を語ってくれただろう。 | ||||
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とてもおもしろかった。読んでいて常に次が気になったし、読み終わった後ももう一度読んで味わいたくなった。 | ||||
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これも好きなはず、と人に勧められました。こっちも面白かったです。 | ||||
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死んだら、記憶を持ったままで もう一度赤ん坊からやり直し。 生まれ変わるのではなく、 同じ母親から同じ自分として生まれるんです。 人生をやり直すことになる。 世界中にそういう人間がたくさんおり、 よって人生は毎回少しずつ変わる。 どうにも妙な設定です。 その設定の発想だけで書き進められた小説です。 いろいろ違和感や無理を感じますが、 それでも最後まで面白く読めました。 | ||||
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死んだら記憶を持ったまま生まれた 過去へ戻る 永遠に この設定を理解したら後は一気読み | ||||
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輪廻転生といいますが、両親が違えば遺伝子は別物、生まれた時代と環境が違えば生育歴が異なり、別の人間が出来上がるのではないかと疑問に思っていました。前世の記憶があるといっても有機的に結びつくものがないよねえ。この小説はその疑問に答えてくれました。そうか、まったく同じ両親・時代・環境に何度も生まれ変わるのか、それも記憶を保ったままで。面白いなあ。 怠惰に転生を繰り返していた主人公が、敵の殲滅という目的を持ってからからは、転生が精彩を持ってきた。 小説として面白く読ませていただきましたが、ひとつの妄想が生まれました。主人公は記憶を保ったままこのタイプのリプレイを繰り返していましたが、記憶のないまま繰り返している人がいるのかも。これは恐怖です。 | ||||
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極端に言えばウェブでの自動翻訳を読んでいる感じで、気持ちが入りづらかった。 | ||||
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評判が良さそうなので読んでみましたが、それほど面白くはなかったです。 同じ人生を繰り返すっていう話は使い古されているけども、全然SFぽくないのが新鮮なような気もしました。 ただ、全然SF色がないので、展開が地味な印象は否めません。 いいところで本筋に関係ない何回目かの人生の昔話が、これでもかと差し込まれるのも 勘弁してもらいたかった。 引っ張った割にあっさりと終わるラストだし、生まれ変わる人たちの謎も解明されないしで 絶賛される理由がわからない本でした。 | ||||
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「15回目の人生」というタイトルが不思議なので、読んでみました。 「冒頭」の挑戦状のようなエピグラフも奇妙で、目を引きました。 本書の後半で、「冒頭」と同じエピグラフが再登場したのには、ビックリ。 そして、「これは私の遺言であり証言だ。告白、といってもいいだろう。 勝利宣言、詫び状でもある」と来ました。なにがなんだか分かりません。 遺言、証言、告白、勝利宣言、詫び状を兼ねたエピグラフの言葉に、驚愕。 この作品を読むと、言葉、一語一語の定義の間を隔てている境界線、 相反する概念があいまいになり、溶けて無くなっていくような奇妙で 不可解な感覚がしました。 まるで鏡で自分の顔をじーっと覗き込んでいるような感じです。 「勝利」という言葉をこの鏡に写せば、反対の言葉「敗北」にも見える、 とでもいうような感じです。 この作品の主人公は、九カ月のあいだスイスの洞穴で「量子ミラー」の開発を 見守ります。SF小説の世界です。 それなのに、なぜか故意に「量子ミラー」の完成を妨害してしまうのです。 その結果、「量子ミラー」をのぞくことなく、最後の数日を生命にかぎりある 「人間」として過ごすことになるのです。生命に「かぎりある」人間には 人生は「たった一回」。 創造主、神の目で宇宙を見るための「量子ミラー」は「あまり深くのぞきこむと、 神が見つめかえす」そうです。ゾッとしました。怖い鏡。 この作品は、SFエンターテインメントです。 思い切りゾッとして、背筋を凍り付かせてくれた作品でした。 | ||||
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何度も死んではまた生まれ、前世の記憶を保ったまま人生を繰り返す能力を持つカーラチャクラである主人公の、15回分の人生の多様なエピソードが、全編にわたって濃密に詰め込まれています。 女性作家らしいといえば、男性同士の友情と対立が、愛憎入り交じりの同性愛ぽくなってしまっているところぐらい。 そこがなければ男性作家による著作としか思えず、いい意味で、感傷的、情緒的ではない乾いた文章で物語がつづられています。 アイデアの独自性とその生かし方や、科学や歴史などの多岐にわたる膨大な情報量は、とても20代の作家ひとりの手によるものとは思えず、著者は実は主人公のように、何度も人生を繰り返しているのではないかと勘ぐってしまうほど。 よくもまあこれだけの話を最後まで書き上げたものだ、と感心します。 以下はマイナスポイント。 話のはこび方に関しては、エンターテイメントとして見た場合、あまり吸引力があるとは言えず、個人的には期待を超えるものではありませんでした。 約千年分の人生の様々なエピソードは、その数の多さゆえにあまり一貫性がない。 しかも、必ずしも時系列順ではなく時間を行ったり来たりするので、読む方は結構しんどい。 中盤あたりで主人公が戦う事になる敵が明らかになり、ようやく話が進み出すかと思いきや、盛り上がりそうなところで、過去のそれほど重要でもないエピソードがはさみ込まれるので、その都度話の流れが滞ってしまう。 せめて終盤の展開ぐらいは、テンポよく進めてくれたらなと思いました。 敵を倒す動機が正義ではなく復讐のためだったり、直接間接関わらず多くの殺人を犯している主人公に、強くは共感はできません。 むしろ、成す事の結果を別にすると、その純粋すぎる動機や性格から、敵の男の方に感情移入してしまう部分もある。 最終的に、ある機械によってカーラチャクラの生まれ変わりの謎が解き明かされるのだろう、と想像する読者は多いはず。 ところが結局、その謎は謎のまま残される。 ここはやはり、科学的、哲学的、どちらでも構わないけれど、何らかの解答が欲しかったところです。 | ||||
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このミスランキング19位ということで読んでみた。 他のランキング入り全然読んでないけどこれがベストではないか思った。 19位どころか少なくもベスト3には入るだろうと思われる出来。 ただ、パラレルワールドが前提ならヴィンセントの邪魔する必要はないんじゃないのかなあ。 でも面白いから読もうかどうか迷ってる方は読んだほうが良い。 | ||||
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