黒き微睡みの囚人
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夏季休暇中にふと思い出してレビューした一冊。 独裁者の代名詞たるアドルフ・ヒトラーが、権力獲得直前で「大転落」と呼ばれるアクシデントでドイツを追われ、亡命先のロンドンで何故か私立探偵で糊口を凌ぐといった小説作品。 請け負った失踪事件やその捜査中で出会した殺人事件などを追うといったハードボイルド調でありながら、孤高の騎士を気取る反面、SМに興じる(ヒトラーこと“ウルフ”はМ!)姿には、思わず吹き出さざるを得なかった(#^.^#) ただ謎解きとしては物足りなさを感じました…どうせなら、史実を大胆に改変したこの作品世界の深層ー大転落の原因等ーに迫るような血と暴力と謀略が渦巻くスリリングなモノにしてほしかったですね。 また、中盤以降はアウシュヴィッツで刻々と死の時を迎えつつあるとある作家の日々ー現実世界ーとの交差で、この作品世界がその作家の想像(妄想)であることが示唆されているのですが、そのアイディアには面白みを感じるものの、二つの世界を上手く捌ききれているかと言えば、これまた不十分に感じました。 それでも、イギリス・ファシスト党の支援でヒトラーの権力復帰への光明が見えたと思いきや、ゲーリングでもゲッペルスでもはたまたハイドリヒでもない“ダークホース”の登場により、エルサレムへと追放される“オチ”を評価しまして、☆3つと致します♪ | ||||
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何を言ってもネタバレになりそうですが少しだけ キャラクタとしてのヒトラーを魅力的に生き生きと描かれていますね。 また、普段小説を読む習慣の無い方にもオススメ出来る頭に入りやすいストーリーと語り口です。 ひと月以上かけてゆっくりと読みましたが、ストーリーを忘れることもなく、遡ることもなく読み終えることができました。 内容については...触れない方が面白いですが ヒトラー氏...その... 開発されすぎでは? そういう描写はなかなかアダルトな内容だとは思います。 ともあれ 肩の力を抜いて読める作品です。 弄られまくる宿命の悪役としての歴史上の人物を魅力的なキャラクターとして描いている名作だとおもいます。 | ||||
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ドイツで共産主義が勝利し、ナチスが政権掌握に失敗した世界のロンドン。イギリスに流れ込んだドイツ人は排斥される立場となり、かつて総統であったヒトラーは『ウルフ』と名乗り冴えない探偵として燻る日々を送っていたが、ある時ユダヤ人の美女が持ち込んだ依頼によって転機が訪れる。 地位も後ろ盾もないヒトラーは時に虐げられ、時に蔑まれながらも孤独に戦い、ナチス勃興に寄与したであろうその激しいルサンチマンと根性を武器に事件を追っていく…という歴史改変ハードボイルド小説。 いちばんの見所は、全てを失ったヒトラーと事件を追う先々で出会う元ナチ幹部との邂逅。現実ではありえない情勢と立ち位置でかつての『総統』と対峙する彼らは、虚構でありながらもどことなく本物らしさを感じさせる。 史実で彼の周囲を彩っていたレニ・リーフェンシュタールやユニティ・ミットフォード等の女性達もまた物語を彩ってくれるが、個人的に最も歴史の妙を感じさせてくれたのは、史実ではドイツとイギリスの開戦に絶望し拳銃自殺を図ったユニティがこの世界ではヒトラーに同情する立場となっていることだった。 現実と比べるとあまりにも皮肉の効いた世界で探偵である『ウルフ』がどのような結末を辿るのか、最後まで目が離せないのはやはりヒトラーだけでなく他の歴史上の人物達までもが生き生きと描写されているためだろう。 ちなみに肝心の探偵部分だが、これはこれで楽しめる水準であるものの、やはり第三帝国とその中心にいた幹部達についての知識があるのと無いのとでは大分面白さが変わってくると思う。あくまで歴史改変モノとして前提としている史実情報を知っている方が楽しめるだろう。 他のレビューでも指摘されているように、アウシュビッツの作家視点で時折差し込まれるパートが、この物語が『枠構造』であるということを示す以外に大きな役割はないように思えるので印象が薄いのが唯一惜しいところだろうか。 | ||||
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もし、ヒトラーが私立探偵だったら・・・という歴史改変もの 史実ではナチスが政権を握り、国会議事堂の放火をきっかけにして共産主義者や左翼勢力は大弾圧をうけることになったわけですが、この世界では共産主義者が政権を握り、ナチスは徹底的に弾圧されてしまいます 辛くも弾圧から逃れたヒトラーは難民としてイギリスに亡命しますが、かつての栄光を完全に失い、しがない私立探偵として、毎日の生活をなんとか送る日々 そんなうらぶれたヒトラーのもとにあるユダヤ人女性から依頼がきて・・・というところから物語は展開していきます ドイツから大勢の難民を受け入れたイギリスでしたが、そのせいで難民排斥をとなえる極右勢力が台頭してしまうというところも現代の世相を取り入れて皮肉が効いてます この小説は安っぽいパルプフィクションという形式をとっているせいか、エログロ描写が多く、その辺はかなり好みが別れそう ヒトラーが主人公だから、当然といえば、当然ですが、ユダヤ人に対する差別描写もわんさか出てきて、これは著者がユダヤ人だからこそ書けたんでしょう ナチスに詳しくなくとも楽しめますが、ルドルフヘスやゲッペルスなどナチスに詳しい人ならだれもが知ってる人物も大勢出てきますので、ナチスについて詳しいとより楽しめると思います | ||||
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翻訳者も「訳者あとがき」で書いているように、これは正しく「パルプフィクション」です。 過大な暴力描写、性描写に、読んでいて「胸が悪くなり」ます。 折角1200円も払って買った本なので、我慢して読みましたが、「文学的」に「美しい描写」は、「レニ・リーフェンシュタール」との「再会」の場面だけ。読もうか読むまいか思案している方には、「読まない方が良いですよ」と言いたいです。 細かい事ですが、プロの翻訳者なのだから、カトリック教会の「牧師」という「誤訳」に気づいて欲しいと思います。 昔、「カストリ雑誌」という代物があったそうですが、この本は、それに相当すると言えるでしょう。 お勧め出来ない一冊です。 | ||||
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