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望み
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望みの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.78pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全68件 61~68 4/4ページ
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決して面白い作品ではない。でも、そっと心に寄り添う、そんな内容だ。 物語の大半は特に進展のないまま、夫婦それぞれの望み、葛藤、覚悟が語られる。それが、これでもかと丁寧に書かれている。途中、飽きそうになって、今回はハズレかな?と思ったけど、中だるみしたのはその一瞬だけ。やはり、丁寧に紡ぐ筆力は凄い。何より、重要なのはキャラクターがぶれてない所だ。序盤と終盤で登場人物の性格に齟齬をきたす作品がたまにあるけど、この作者にはそれがない。安心して物語に没入できる。 本当の勇気とは、周りの人を助けるのだな。 最後には、心地よい余韻が残る秀作でした。 | ||||
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息子が犯罪者?これから、仕事はどうしたらいいんだ・・・・・ 兄が犯罪者?勉強しても無駄なの?受験は・・・ 生きていてくれたらそれでいい!私が一家を支えていく!! それまで穏やかだった一家の気持ちは決して一つにならない。 それはエゴではない普通の感情と思えるだけに折り合いのつけようがない。 少ない情報に翻弄される関係者。そして憶測から展開される事態。 作者は、特にストーリーや表現をこねくり回さずに 素材を生かした調理で皿の上に出しただけ・・・。素晴らしい構成だと思う。 | ||||
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行方不明になっている息子は加害者なのか被害者なのか... 怖くて怖くてたまらなかったのに、読み終わった今もう一度読み直したくなっている。 もしこの状況が自分の身に降りかかっても現実を直視できないだろう。 雫井さんはすごいものを書いたと思う。 | ||||
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息子は加害者なのか被害者なのか、という謎だけで延々と心理描写やマスコミを含めた周縁関係者の対応エピソードが続く。ストーリーはほとんど進展しない。空気は重く澱んでいる。息苦しい。かったるい。それでも見えない力が最後まで読みきることを強いる。読み終わって、意外性も驚きもない。しんみりともしない。しかし、読んだことを後悔はしない。この作品にめぐり会えてよかったとさえ思う。そんな稀有な作品です。 | ||||
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★★★★★ イッキ読み。息子が外泊し連絡が取れない。そこに起こった息子の友だちの殺人事件。2人の高校生が現場から逃走。ネットでは殺されたのは2人という噂も。息子はどちらなのか?逃走している加害者の1人で良いから生きていて欲しいという思い。息子は絶対に犯罪者では無いと信じたい思い。犯罪者では無いとしたら息子は2人目の被害者なのか?マスコミの取材攻勢。玄関にぶつけられる生卵、ペンキ。離れて行くビジネスパートナー。その中で真実は?犯罪者家族。被害者家族。どちらの立場に立たされても家族は辛いもの。責められるべきでは無い。 | ||||
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こんなに泣ける本を読んだのは久し振りです 「望み」親としてどっちを望むのか、、 息が苦しくなるほどの「望み」 是非いろんな立場の人に読んで感じて貰いたいと心から思った本です | ||||
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高校1年生の息子が行方不明中に、近隣で発生した死体遺棄事件。 被害者は息子の友人。 息子が事件にかかわってる可能性をほのめかす事象が次々と出てくる…。 息子は被疑者なのか、更なる被害者なのか? 息子が被疑者であった場合の、崩れゆく生活への恐れと、 被害者であった場合のこの上ない悲しみの狭間で、揺れ動く 親としての心の深さを丁寧にリアリティー感を持って描く。 親戚や、かかわる人間たちの身勝手さやドライな現実、 面白おかしく絡み付いてくるマスコミやネット住民のうっとおしさと、 息子の友人たちから聞く、親として知らなかった息子の 言動情報が混ざり合い、現実逃避と利己主義的な思考も より現実的な気がして、フィクションでありながら、拙私も 子を持つ親として、深く考えさせられた重厚作である。 やや、冗長的な展開かなと思いつつも、そのじれったさが 逆に心の機微を深くうまく表しているのだということに気付く。 結末はどうなるのかと、読む手が進むにつれ、作中に引き込まれた 読者は、結末が知りたくないと思うほどの臨場感やある種の恐れを 感じるのではないだろうか…? 自分の子供が日頃何を考え、どう行動しているのかを改めて考えさせられる とともに、子供といえども、ひとりの人格を持った個人であるという通説に異議を 唱えたくなる。 そして、親としての責任感の重さと、親といえども個人の損得を考える人間の弱さ、 夫婦間の信頼感の危うさ…いろいろ考えさせられる意味で、親であろうが子であろうが、 既婚未婚問わず、今作を読んでいただきたいと切に願う…。 我々は必ず親から生まれてきたことを実感し、良いも悪いも親から子への思いを感じてほしいからだ。 | ||||
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雫井 脩介さんの最新長編 読み終わって数日経ちますが、未だ引きずるくらい重くて切なくて悲しいストーリーでした。 少年犯罪を扱った著書は数多くありますが この本は少年達ではなく事件に関わった息子の家族の葛藤に焦点が当てられています。 石川一登(いしかわ かずと)と、妻・貴代美(きよみ) 高一の息子・規士(ただし)と中三の娘・雅(みやび) 一見、どこにでもいそうな普通の4人家族です。 ある日、規士の友人である倉橋与志彦(くらはし よしひこ)が遺体となって発見されます。 現場から逃げた少年は2人、行方不明となっている少年は3人 この矛盾から、石川夫婦の辛く長い時間が始まって行きます。 息子、規士は加害者なのか?それとも被害者なのか? 加害者だとするなら殺人犯、もし被害者になっているなら当然それは我が子の死を意味します。 どちらにしても親としてこれ程辛い事はありません。 息子の無実を望む一登、しかしそれは死を意味し 生きていて欲しいと望む貴代美、それは殺人犯を意味します。 夫婦の気持ちの擦れ違い、揺れ動く心、移りゆく気持ちが丁寧に丁寧に描かれていて 自分だったらどちらを望むのか考えながら読ませて頂きました。 産みの性である女と言う立場からもし自分の立場だったら息子には生きていて欲しい でも本当にそれで良いの?と自身も石川夫婦に感情移入し悩み続けました。 そして結末を知りたい気持ちと、知りたくない気持ちが交差する中、終盤に至っては涙が溢れて来ました。 全て読み終えて、加害者・被害者と自分の立場にだけ気を取られ 最後に一番大事な事、忘れていた事に改めて気づく事も出来ました。 読み応えのある1冊です。 | ||||
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