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望み



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【この小説が収録されている参考書籍】
望み
望み (角川文庫)

望みの評価: 7.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(7pt)

望みの感想

「サスペンスミステリー」というキーワードで、引っかかった作品。
でもこれは、ミステリー小説でも無ければサスペンス小説でも一切ありません。
少年犯罪に関わった4人家族の揺れ動く心理を扱ったリアルな家族小説です。

登場人物は、設計事務所を構える夫、校正の仕事を請け負う妻、サッカー部を怪我で辞めた高校生の兄、高校受験を控えた中学3年生の妹の4人。
あらましは、兄が行方不明になり殺人事件という少年犯罪に関わっていることが判明。数限られた情報から、兄が事件の加害者であるか殺されてしまった被害者であるのか、その2者択一。
こうした状況下で、夫・妻・妹は、兄が加害者と被害者のどちらであることを望むのか、この心理の様をリアルに事細かく描いていく。

特に長男である兄のことを考える夫と妻の心理の対比はリアルです。
ストーリーはほぼ最後までこの描写が続きます。これを良しとするか悪しとするかは、読み手の年齢・家族構成によっても違うでしょうね。
また、この小説をミステリ本と思って手にした方は、正直、何の面白味も感じなかったでしょう。
当方は結構、夫や妻の思考・心理にそれぞれ同調でき、考えさせられました。
まあ、しかし、最後は親の立場として、見舞いに来た妻の母親がアドバイスした考え方が、道理でしょう。

読み手の立ち位置によって評価が分かれる本と思います。
私はある程度高評価のアマゾン評価4点にしました。

マッチマッチ
L6YVSIUN

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