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望み
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望みの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.78pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全68件 41~60 3/4ページ
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久しぶりに1日で一気読みした。 実際には昼間はずっと仕事をしていたので、一晩で、ということになる。 この著者の小説は傑作か駄作かに分かれ、その中間がないとぼくは常々思っているのだが、ひとつ気になるところはありつつも、これは傑作の部類だと思う。 ネタバレしない程度に書くと、埼玉県のある街で高校1年生の死体が見つかる。 現場から2人の少年が逃げたのが目撃される。 同級生で行方をくらましているのは3人。 そして、殺された少年がもう1人いる、という噂が流れる。 行方不明の少年のうちの1人の家族は、自分たちの息子が加害者なのか、被害者なのかで揺れ動く。 その振幅を描いた心理ミステリーである。 ぼくの住む東松山でも、先月、15歳の少年がリンチで殺されたばかりで、犯人たちも同世代の少年たちだった。 誰でも、加害者の親にでも被害者の親にでもなりうる。 すでに子育てを終わったぼくだが、どちらの立場にも感情移入でき、というか引きずり込まれるようにして、読み終えた。 唯一気になったのは、心理ミステリーとはいえ両親が余りにもメタ認知しすぎること。 自分の振る舞いをその都度、客観化して捉えてみせるのが、ちょっとうるさくはあったが、心理ミステリーなんだから仕方がないか。 | ||||
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途中から読み進めるのが苦しくて苦しくて、でも止まらなくて、読み終えた後は涙が止まらず、とても考えさせられた結末でした。 自分が親になった今、実際同じ立場に立たされたらどう思うだろう。 私だったら、やっぱり母親と同じ考えだろうな。 自分の子が何をやったとしても生きていて欲しい。 何十年刑務所に入ったとしても、やっぱり生きていて欲しい。 一緒に罪を償うから、やっぱり生きていて欲しい。 そう思うでしょう。 読後の爽快感は全くなかったけれど、深く深く考えさせる本でした。 さすが雫井脩介さん。天才です。 | ||||
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中盤から、救われない結末を予感して哀しくなりました。 少しクドいかなと感じました。 | ||||
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高校生の長男が帰って来ない。心配する父の一登と母の貴代美。そして、この長男規士の中学時代の友人が無残なリンチを 受けた死体となって発見される。情報が入ってくるにつれ、その死体から逃げたのは2人、そして捜査が進む中で未だ 行方が分からない高校生は、長男の規士を含めて3人。つまり、規士は加害者として逃げている可能性も被害者として 殺されている可能性も残されていることになる。 苦悩する家族。この作品は、その規士の行方が最後まで分からないという推理小説的帰納法の進め方で、読者を惹きつ けるが、大きなテーマは、二つの可能性の中で揺れ動く家族の心であろう。父の一登は、息子の性格から加害者ではあり えない、いや加害者であった場合自分たちはこの場所で生活も仕事も出来なくなるという将来を憂う。母の貴代美は、 息子は加害者であっても生きていてくれればいい、どこかでやり直せるという立場をとる。お互い、究極の道しか残さ れていないことに、読んでいるものも心が痛む。父親的であり、母親的と言える二人の考え方ではあるが、自分では 選べない究極の道が切ない。案の定世間は、こういう場合殺された高校生の立場に立って、この一家を加害者側と 決めつける。容赦ないマスコミ攻撃。偽善ぶる奴らの心無い攻撃。仕事相手すら逃げていく現実。 推理小説でもアクション劇でもないが、次に何が起こるか、そして規士はどうなっているのか、ページを捲る手が止まらな い。さすが、雫井修介、こういう題材で読者をうならせてくれた。 | ||||
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タイトルを書いただけでネタバレ的ですが、自分や自分の家族に当てはめて考えさせられました。正解!は中々見つけられそうにありません。 | ||||
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本作品は、テレビのニュースで報道された殺人事件に外出中の息子が関係している事が明らかになった家族の姿を描いている。 仮に息子が加害者なら生きているが、加害者家族への世間からの風当たりは強く、父親は職を失い、妹は志望校にいけない、一方被害者側なら殺されているかもしれない、といった究極の状況。 ネット社会の中で、こうした犯罪者を取り巻く家族の姿が巧く描かれており、一気読み必至の作品であった。 マスコミ報道のあり方なども考えさせられた。 | ||||
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読んで良かったです。とても深く考えさせられました。先が気になり読み飛ばした部分もあったので、これから改めてゆっくりと読みたいと思います。 読み直して・・・ とても良かった。とても良かったけど、個人的にはこの父親と母親の感情は逆だともっと私の中にしっくりきたかも。 子供と常に接している母親だからこそ、子供の性格を理解し、子供の正義を信じるのではないかなと思いました。切なくなりました。涙も出ました。苦しくなりました。でも、読んで良かったです。 | ||||
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先が気になり一気に読んでしまいました。 いろいろ考えさせられる作品です。 | ||||
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雫井作品は大好きです。 今回の「望み」は、究極の選択に苦しむ家族の物語。どちらも望みのない考えであるのに、すがってしまう家族の姿になんとも言えない感情がわいてきました。 不安は結論が出たときにはそれ以上大きくならないが、先が見えないときには大きくなるといった表現がありましたが、まさにその通りだと思いました。 | ||||
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登場人物の心理描写が、素晴らしい、しかし物語の結末は、最悪の事に読み終えて、いろいろ考えさせられる傑作作品。 | ||||
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「望み」。何だろう?この本を手にするまでは何を現したいのか疑問を感じつつ頁をめくっていった。 この作家の特徴だが、人間の心の奥底までえぐりだす巧みな心理描写は他の追随を許さないと思う。難点は内面の描写へ時間を掛けすぎるあまり、時間の経過が極めて遅いこと。ややもすると間延び感を覚えることも。ラストは思いがけずやってくる。果たして望み通りなのか。。叶っていないともいえるし、叶っているとも。最後に胸に突き刺さってくる。 | ||||
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子ども二人の平凡な家庭に平凡な暮らしが急変する。 高1の息子が行方不明に。 緊張が走る。 近くで少年による事件が発生して、それに関与している。 加害者なのか被害者なのか不明。 夫婦の望みは2極に分かれる。 10数年の罪を償ってでも必ず生きていてほしいという望み。 亡くなっていることを受けとめることになるが、この子は正義を貫くはずという望み。 最近の風潮を表現するように、ハイエナのようにたかってくるマスメディアの執拗さに辟易する。 ネットへの風評が立つ書き込み。 偏向しあたかも加害者のようにアプローチしてくる恐怖。 ナイフ所持を諌めたことは果たして正しかったのだろうか、逡巡する。 | ||||
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いや〜。雫井脩介さんは、こういう作品を、書かせたら超一流だなぁ。読み終わったあとは、しばらく、動けず悲しい気分にもなり、ただ、ただ 作品が素晴らしかった、としか、言いようがない。これからも、こういった作品、ぜひ、書いてください!お願いします! | ||||
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息子が、少年殺人事件の加害者か被害者かで懊悩する家族の葛藤をえがく心理的な作品。 事件には発生から解決までタイムラグがある。このラグがこの小説のキーポイントだ。 主人公の父母は、高校生の息子が行方不明なのだが、加害者で逃げているのか被害者で亡くなっているのかで揺れ動く。 殺人事件は被害側と加害側で、事件のその後は大きく変わる。 ことに加害側であることの悲劇は、仕事を奪われる、兄弟姉妹の進学や結婚が阻まれる、巨額の賠償金などなど。 ネットでさらされる社会的なリンチも入れれば、家族が負う負債はあまりある。 そう考えると、被害者のほうが同情されるし、まずもって子どもが正義だったと信じれるからいい、と自分も思う。 しかし、それと引き換えに子供を失うという感性はなかなか追いつかない。 小説の中でも、息子はどっちなのか、で決裂する夫婦がいる。 合理的な男の性と「母」という圧倒的な愛の存在の性差が、見事に描かれていた。しかしながら、つらい結末である。 | ||||
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行方不明の高校生の息子は果たして事件の加害者なのか、被害者なのかといったサスペンスの要素があり、その相反する思いの中で揺れ動く両親や妹の心理描写が巧みで、ページを繰る手が止まらなかった。この著者の作品で初めて読んだ「火の粉」が面白くてインパクトがあり、次々と他の作品を読んだもののずっと期待外れだったが、今回は久々にいい作品に出会えた。決して楽しい内容ではないが、家族の大切さを感じさせてくれる。 | ||||
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先が気になって一気読み。 同じ年頃の息子をもつ私は、貴代美の心情に完全にシンクロ。辛いな…。救いが、辛い…。 | ||||
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加害者の家族の末路は決して幸せになれるものじゃない。 以前佐藤浩市さんと志田未来さんの映画で『誰も守ってくれない』で加害者家族に焦点を当てていた。あれを観ても、この小説を読み進めても父親の一登や妹の雅の被害者家族のほうが世間から冷たくされないという思考がしっくりくる。 読み終わって、今はただやりきれない感情だけが残ってる。 | ||||
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家族の形・母の立場・父の立場・妹の立場 そのどれもがリアルに描かれていて、物語とは思えない臨場感がありました 家族が被害者なのか加害者なのか、家族を心配する気持ち・自分の立場や今後を心配する気持ち 他人事・物語だと思いきれずに読む分、辛く悲しく、考えさせながら読みました 今までにはない角度からの少年犯罪の話でした | ||||
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辛かった。ただしくんが行方不明の時の生きていたらどんなに不安だろおか。もしかして殺害されていたらどれほど怖かっただろおか。一人で何もかも抱えてなぜ親に泣いて助けを請わなかったのか。ただしくんの親なら理解してどうしてでも助けようとしてくれたのではないか。私は病気の息子を不慮の事故で亡くしたので、なぜその時に散歩を止めなかったのか、ついて行かなかったのか、亡くなる瞬間にどれだけ怖くて寂しくて不安だったことかといまだに悔いて泣けて仕方ない。ただしくんが事件に無関係で普通にひょこっと帰宅することばかり、話の展開からあり得なそうだが願いました。子を亡くした親兄弟はもちろん絶望しますが亡くなる本人の気持ちを思うと本の話とは思えなく止めどなく泣けるのでした。 | ||||
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行方不明となった高校一年の息子と何かしらの関係がある同級生が殺害された。息子は加害者なのか、被害者なのか、息子を信じる家族の物語。 息子がどう事件に関わっているのか分からないまま不安な時間を過ごさなければいけない家族のつらさが正面から描かれていて読み応えがあった。 悲しみは事実が確定した時点をピークにして増殖が止まるが、それ以上に厄介なのは不安である。心の中に巣くって、気持ちを乱れさせる。事実が見通せないから、自分の手に負えないほど、どんどん増殖してしまうという気持ちはもっともだと思った。 今、大事なのは覚悟であるといった、貴代美のお母さんの心が胸に刺さった。 父の一登と母の貴代美、それぞれの望みが交錯しながら展開される物語は最後まで目が離せなかった。 | ||||
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