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毒殺魔
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毒殺魔の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全15件 1~15 1/1ページ
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映画化を期待しますが、水貴の最後はヤンバルの森であってほしかった。 | ||||
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長らくテレビ業界で仕事をしてきた著者ならではの劇場型 映像が見える 今すぐにでもテレビドラマ化、映画化できそう 1人でも多くの人に知ってほしいこと | ||||
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何気なく読み始めたが、非常に引き込まれた。この事件はいったいどこにいくのか? 謎めいた風俗嬢の過去とは? ミステリーを読むうちに沖縄の歴史を知り、今日に続く差別と暴力の問題に気づかされ、沖縄の人々が本土の人間に抱く憎しみや絶望に胸を突かれる思いだ。でもだからといってあんなことをしていいのか? 主人公はネットで調べた内容や報告書、受け取った手紙などで謎が解き明かされていくが、これは小説というよりも、ミステリーという体裁をとった教科書という気がしてきた。物語を読んだという気がしない。装丁はとても印象的でいい。 | ||||
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この一冊に、収まりきれない「沖縄」が詰まっている。 これほど広く深く沖縄に切り込んだミステリー小説は初めて。客観的で冷静な視点、緻密で説得力のある言葉、「毒殺魔」は、起こるべくして起きた現実だと錯覚させる驚きに満ちたストーリー展開は見事。読み進むうちに主人公と一体となり、驚愕のラストへと一気に引き込まれてしまった。 また前半に登場する、テレビ局制作ディレクターである主人公の企画ネタの数々も興味深く、小説に深みを出している。 色々な意味で心を揺さぶられる、現代人必読の一冊だ。 | ||||
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本書をセンチメンタル、感情的と評す向きがあるが、その批判は当たらない。 なぜなら、本書は沖縄の悲惨な状況に置かれた人たちの感情を題材にしているからである。 私は沖縄に肩入れはしないが、沖縄への無関心や政府の横暴については普通に疑問を感じる。 批判される方は、一度でも沖縄に住んでみてはどうだろうか。 「沖縄に住んでいない活動家が沖縄で活動している」との誹りに対しても、明確に反論している。なるほど、と思った。 北朝鮮に住んでいない人は一切北朝鮮を非難できないのだろうか。よく考えるべき。 | ||||
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若一先生の書く世界が好きです。 内面に没入していくような文章のタッチに惚れ惚れしました。 今回の舞台は沖縄です。 ミステリーの体裁を取ってはいますが、それ以上のことを訴えかけてくる息詰まる展開でした。 もっともっと読みたい作家です。 | ||||
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半分近くまで、主人公の社会人とは思えない幼稚な思考と、本筋とはほとんど関係ないテレビ局の企画の話がたっぷり。 そして、延々と語られる沖縄の抱える悲劇と問題。 作者が沖縄の悲劇的な状況を訴えたかったとしたら、沖縄の人の心情及び状況と、こんなとんでもない犯罪をむりやり結び付けて書くなんて、完全に方向性を誤っているのではないだろうか? 主人公の中学生並みの思考能力、そして最後の犯人の独白も、あまりに稚拙でげんなりしました。 | ||||
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タイトルや内容紹介からは社会派ミステリーと連想されますが、少し趣が違います。当然、犯人捜しがメインでもありませんし、犯人対警察といった構図でもなく、他の方の指摘にもあるように、タイトルと内容が結びつきません。 残虐な事件の背景には、日本が抱える大きな問題を据えています。新聞やテレビの報道もあり、大分知られてくるようになった本作の大きな問題ですが、それでも戦後約70年が経過し、その当事者達が経験した過酷な運命まで他の人が伺い知ることが出来ず、結果このような事件を引き起こすことになる可能性もあるのかとも思いました。 勿論、それは許される行為ではありませんが、ラストの衝撃も踏まえ遣り切れなさが残る作品です。 | ||||
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若一光司の作品なので、ミステリーと云っても、東野圭吾のようなエンタメ系ではなく、松本清張の「帝銀事件」のようなドキュメンタリータッチを期待したのだが、予想外の沖縄だった。 最近の小説らしく、インターネットを駆使して手際よく展開していく手法は見事な反面、それが探偵の報告書や、週刊誌の記事、犯人の手記のような形で延々と続くと、小説そのものの風味と云うか、味わいと云うのが殺がれてしまう難点がある。ちょうどナレーションの多いテレビドラマ観ているようで、ドラマならドラマ、小説なら小説の醍醐味を活かして欲しいのだ。 タイトルも不満だ。「毒殺魔」のつかみは良いが、私のような勘違い人間もたくさん居たはずなので、内容的には「ヤンバルの復讐」や、「報復・死者たちの沖縄」くらいにして欲しかった。しかし、それなら平凡で、手に取らないのだろうな。 と、ここまで不満ばかり述べてきたが、作品そのものは大いに買っている。沖縄は米軍、米軍基地ばかりが注目を浴びるが、琉球王国まで遡ると、その試練の歴史は半端じゃない。それを背景に据え、重いテーマを重いながらも、このような形で昇華させた力量は素直に評価すべきだろう。 | ||||
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あまりに壮絶な最期を自らに科す主人公の一人リョウ、研ぎ澄まされた言葉で読者を魅了するシンガーソングライターのシトウ・マサト、豊かな自然が育む多種多様な固有の生き物たち、現在に至る沖縄の歴史など、現実なのか、フィクションなのか、混乱するほどリアルで豊かな沖縄がここには描かれています。これが社会派ミステリーの面白さなのかと改めて納得しました。 「その毒と、女のことを、誰も知らなかった。」帯に書かれたメッセージとともに、本書カバーを覆うヤンバルの森は、この物語の、命の原点であり墓標でもあるのです。 戦後70年が過ぎてもなお、米国の占領地のように 不条理な状況が続く沖縄の今を捉えながら、 読みやすい文章、最後まで「えっ!」と息をのむ驚きの連続で一気に読ませる巧みなストーリー展開は、読み始めたら止められません。 久しぶりにのめり込み、感動した一冊です。 また、置き去りにされ続ける人たちへの作者の眼差しの温かさ、真摯さにも感服します。 | ||||
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余りにセンチメンタリズムに傾倒し過ぎていて 感情移入も没入も出来ませんでした。 特定の環境に置かれた方のみが首肯ける のではないかと。 思想の偏りは著者の個性だとしても、 とにかくセンチメンタルな登場者ばかりで こんなにページが重いのは久々でした。 | ||||
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「社会派ミステリの傑作!」との宣伝文につられて手にしましたが、たしかに読みごたえ十分な傑作でした。沖縄の苦悩を背負った男女による毒殺事件をめぐってくり広げられるストーリーのおもしろさに加え、読みやすく考えぬかれた文章のすばらしさが、この小説を別格のものにしています。そして、犯行を告白した人物が語る、「まっとうな人間だからこそ、狂うのです。もう狂うことでしか、自分のまっとうさを証明できないところにまで、来てしまったのです」といったセリフや、主人公の一人であるシンガーソングライターの自作の歌詞(7編もあります)に象徴される、「ことば」の意味の深さ……。読み終えたあと、胸苦しいほどの感動とともに、どんよりとした気分におちいりました。 | ||||
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以前から地名本で親しんでいた作者が、長編ミステリーを出したばかりだと知った。しかも『毒殺魔』という強烈なタイトルなので、なかば興味本位で購入。読み始めたところ、どんどん引き込まれて 、結局10時間もぶっ通しで読了。最後の一ページまで、息つく間もなく物語を変転、加速させてゆく作者の筆力には、舌を巻くしかないスゴさがある。 そして、出口の見えない迷路みたいな沖縄問題(米軍基地の問題だけでなく、かつては独立国だった沖縄が日本の支配下に組み伏せられてきた歴史的経緯も含めて)を非常に緻密でリアルに、分かり易く小説化するのに成功しているという点において、出色の作品だと感じた。 私自身は、副主人公の女性であるリョウの人生を想い、心を打たれたが、もう一人のキーパーソンである男性歌手も含めて、主要な登場人物が決して「沖縄を代表する存在」としては描かれていないことにも、強い共感を覚えた。この種の社会派小説は、えてして「加害」と「被害」の関係を単純に図式化して、一方の被害性にだけ寄り添いがちだが、作者はあくまでも沖縄を美化したり、類型化したりすることなく、腰の据わった誠実さで、沖縄の暮らしの隅々に視線を注いでいる。最後の最後まで説得力が途切れないのも、おそらくそこに理由があるのだろう。 「辺野古移設」を含めた沖縄の米軍基地問題については、多様な考え方がある。私もこの作者とは、スタンスの違いを感じている。しかし、そうした相違点を発展的な議論や施策に収束させてゆくためにも、常に真摯に沖縄の人々の肉声に耳を傾け、過剰な政治性に陥らないよう、各々が自戒する必要がある。この小説は、そうしたことをも、強く訴えているように思える。 | ||||
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届きましたー楽しみにしていました。未だ目次だけしか読んでいないのですが、既にワクワクしています!私をどんなミステリーな世界に誘ってくれるか⁉︎読む前からドキドキしています!又、読み終わったら、ぜひ感想を書かせて頂きます。 | ||||
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本書の大まかなあらすじは、商品の説明・内容紹介に書かれている通りです。その内容とタイトルを見て普通のミステリかと思ったのですが、本書の眼目はまったく別のところにありました。ですから、「毒殺を繰り返す女」のミステリを期待されている方は、当てが外れるかもしれません。 本書で語られるのは沖縄の抱える問題です。元々は琉球という別の国だったのが、江戸時代の薩摩藩による侵攻、明治時代の琉球処分に始まり、第2次世界大戦での被害とその後のアメリカによる占領、日本に復帰してからも現在に至るまで米軍基地の問題等々で、本土とはまったく異なる苦難を強いられ、それなのに本土の人間からは他人事のような無理解と無関心しか得られない‥‥。 1人の登場人物とその身近な人々に、これでもか、これでもかというくらい沖縄の苦難が降りかかるのは、少々リアリティに欠けるように思えますが、小説として不可分なことなのか、それともこういうことが本当に沖縄では珍しいことではなく、「リアリティに欠ける」などと言ったら沖縄の方々にお叱りを受けるのか。 自分の沖縄に対する理解度の低さを改めて感じました。 | ||||
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