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鹿の王
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【この小説が収録されている参考書籍】
鹿の王の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.01pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全245件 81~100 5/13ページ
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この2巻が、というのではなく「鹿の王1〜4巻」を通してですが、よい話に出会った印象が強いです。内容にはあまり過激な表現は出てきません。激しい戦闘シーンやグロテスクな病のシーンもなくて、どちらかといえば淡々とした語り口で物語が進行するのですが、読者はぐんぐん世界に引き込まれます。描写も細かく、映画を見ているかのようです。なぜ病気になるのか、治す方法にはどんなものがあるのか、それでも治らない場合にはどう病と向き合えばいいのか。テロとは何なのか。民族の悲しみとは、怒りとは、理不尽とは何なのか。処罰とはどうあるべきなのか。いろいろなことを考えさせてくれます。たとえば現代社会には、病原菌を使ったテロの危険性が十分考えられます。映画化されたダン・ブラウンの「インフェルノ」も病原菌を使った世界規模のテロの話です。問題提起としては似たテーマを扱っているし、どちらもある種のサスペンスです。どちらも疾走感のあるテンポ良いストーリー展開ですし、知的好奇心もくすぐる。でも圧倒的に「鹿の王」には暖かさがあります。よい小説でした。 | ||||
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わかりやすく面白い。 ラノベも読むけど、小説とラノベの違いって何? 私の中で、最近境目がわかりづらくなってきた。 | ||||
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おかしいとは思っていたんだ。後追い狩人の中でも素晴らしい腕を持つというサエが、怪我をしていたとはいえ、なぜ2年の間ヴァンの前に現れず、ヨミダの森で偶然のように遭ったのか。しかし、その時から怒涛の展開が始まっていたのである。 「鹿の王」は書き下ろしだ。この書だけで、一つの世界を造ってしまったのだから、一つの書に「書かれていない」様々な思惑を入れ込むのは、当然かもしれない。以前の作品よりもかなり大人向きの書物になっている。ホッサルとミラルの大人の恋も描いているし。 敵対する大国の狭間に存在していた小国の、生き残り戦略、小さな部族の、しかし忘れらない恨み、その真髄を知ってもなお、「戦は、自らの手を汚してやるものだ。おのれの身の丈で、おのれの手が届くところで」と言い切るヴァンの強さ。複雑な国のパワーゲームのなかで、人の生きる道をさりげなく示す。これも、確かに大人の物語ではある。 2人の主人公がいるということでも、かなり異色の物語である。物語の終盤に入った3巻の最終章で、ついに出逢う2人。おそらく、これ以降、ラストに向けて突っ走るのだろう。 2017年8月22日読了 | ||||
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散り散りだった主要人物がとうとう接触。丁寧に、わかりやすく物語は進んで行きます。早く先が読みたい! | ||||
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1巻を読んで見事にはまりました。ユナちゃ、おちゃん、おばちゃ・・・口癖になります(笑) | ||||
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守人シリーズもよかったですが、こちらも面白かったです。 ラストのその先がとても気になりますね(笑) | ||||
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ファンタジーなのに、細い描写にとても現実感があって、ぐんぐん引き込まれました。一巻ずつ読もうと思ったけど、我慢できなくてすぐ次巻に行ってしまいます。 | ||||
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何の予備知識もなく、著者の作品もはじめての者です。 普段、ファンタジー物はほとんど読まないので、若干の不安がありましたが、 物語の背景もしっかりと練られ、文章からも美しい世界観が伝わってきて なかなかよかったです。 他のレビューで指摘されている読みづらさはあまり感じませんでした。 歴史小説など普通に読みこなしている方は、違和感感じないレベルと思います。 先が気になるので、さっそく下巻を読みたいと思います。 | ||||
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文庫本が欲しかったのでちょうどよかったです。 どうもありがとうございました! | ||||
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時代はおそらく古代の設定しかわからず読みすすむ。 奴隷たちが狼犬に襲われ死んでしまい、生き残ったヴァンとユナの冒険が始まる。 他の地方でもこの狼犬たちに襲われて生死をさまよう人のため医療行為を試行錯誤するところでは まるで現代からタイムスリップしたドラマ「JIN」の大沢たかおを連想してしまった。 ヴァンとユナの体が咬まれたことにより変化がおこりつつあり、とても面白いところで上巻終了。 いざ、下巻へ。 | ||||
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上橋菜穂子さんの作品は、登場人物が本当に魅力的だと思います。ひとりひとりに、それぞれの人生があるのだという、当り前で何より大切なことを繰り返し示してくれています。死んでいい人間なんて一人もいないのだという強いメッセージを感じます。 バルサもエリンも強く賢く優しい女性で、私は大好きです。だから、この本では、サエとミラルについ気持ちがひかれます。自分の道をしっかり歩くことのできる力・技術・スキルをもっている。そのうえで人を思いやる心も十分持ち合わせている。ヴァンもホッサルは主人公だけれど、この二人の女性がいなかったら、きと主人公として成り立ってなかったと思います。バルサにタンダがいたように、エリンにイアルがいたように、それぞれの二人にそれぞれの関係がある。その物語を、もう少し描いてほしい気がしました。この登場人物たちのキャラクターを描き切るのには、4巻では足りなかったかなと思います。だから、☆4つにしました。 上橋菜穂子さんの作品は大好き。だから、この本に対して☆1つという人がいるのは残念。でも、仕方ないかなとも思います。好き嫌いはだれにも押しつけられることではないので。 | ||||
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2冊合わせて1000ページを超える物語をわずか数行で語ることは到底不可能です。でも「面白かった、感動した」以上の何かが心の底にこびりついています。それは、国と国の争いに巻き込まれた個人の苦悩なのか、身体の内側にある目に見えないもの、理解不能なものに対する恐怖なのか。病とは?何故私が選ばれたのだろうか? 助けてください!と必死に訴えている作者の無言の叫びなのかもしれません。そして、ミラルの言葉に自分の祈りを込めているのだろうと思うのですが・・・。 | ||||
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大抵のフィクションは、- 多分 - 映画のカット割りのようなシーンの描写を積み重ねて、読者の頭の中に全体像が浮かんでくるような構成を取るのだと思います。著者の作品は、そのシーン毎の描写が深すぎず、浅すぎず、ちょうど良い頃合いで、読ませ切ってしまう。上手いなぁ。幸い、英語が苦では無いので、海外のファンタジーと比較してしまうと、やはり少し日本的な湿り気が合って、「あぁ、自分はこういうのが好きなんだ」と改めて自分を発見しました。 | ||||
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このレビューが多くの方の目に触れることを考え、星4つとしました。 いわゆる、ベストセラーは中学2年が理解出来るレベル、というならば、少し難しいかな、と思ったからです。 高校生以上であれば星5つでもいいと思います。 獣の奏者を読んだ時にも感じたのですが、上橋さんは思惑の作家だな、ということです。 この作品にもいろんな人物が登場しますが、どんな脇役であっても上橋さんは描写をおろそかにしません。 だから登場人物ひとりひとりの思惑が読者の心に入ってきます。 その思惑に思いをはせると、壮大な物語世界が浮かび上がってきます。一方で思惑に振り回されて、読んでいるうちに混乱をしてしまう方もいらっしゃると思います。また登場人物の中で、私のお気に入りは◯◯です、と様々な名前が上がってくる作品かも、とも感じます。 医療とファンタジーを融合させた、かなり苦労をされた作品と思いますが、医療面の説明が非常に丁寧なので、そこがやや難しいと思われ高校生以上としました。 | ||||
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人は、自分が思いたいように出来事をこじつけるものだ。 故郷でも、病が流行るたびに様々な噂が流れた。 咳が長く続く病が流行ったときは、神が宿っておられる木の根に唾を吐いた者がいるのだと囁かれ、腹下しをする者が次々に現れたときには、川を穢した者がいるのだと、川清めの儀式が行われたりした。 子どものころは、大人たちの言うことを信じていたが、いまは、そういう話を聞くたびに、怒りが胸に動く。 息子の明るい目が思い出され、無邪気な笑い声が耳の底で聞こえた。 (あの子には‥‥) 病に罹らねばならぬ、なんの理由もなかった。 呪いを受けるべき者が、この世にいるとするなら、それは、神々のご意思を、自分の思いたいように語る輩だろう。 だが、そのような人々でさえ、いや、もっと凄まじく残酷な罪深い人々でさえ、天寿を全うして幸せに逝くこともある。 生と死は、人の思惑の中で語れるようなものではない。(133p) 直感で物事を考えるヴァンは、このように、生と死と、医療と信仰と、生活と政治のことを考えていた。 静かに、大きなテーマが立ち上がりつつある。 | ||||
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上巻はまず物語の背景となっている地域や地理的要因、文明の進化度、民族の成り立ちなどを頭に入れるところからスタート。自分で地図や家系図や組織図などのチャートを書いてみると案外楽しいし、ストンと理解しやすくなる。黒い獣の襲撃からたった一人生き残ったヴァン。黒狼熱という致死率の高い感染症の治療に専心する医術師。この二人を中心に物語は進んでゆく。 ・病に打ち勝った人(生き残った者)と亡くなった人の違いはどこにある?身体の内側で何が起きているのか? ・黒狼熱の広範な疫学調査(これも結構スリリング) ・自然との係り、個と個、民族間の係り 等々。それぞれ興味のポイント満載。上巻だけですべてを語るわけにはいかない。下巻もぜひ読みたい。 | ||||
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最初は名前と国とか把握するのに手間取りましたが、その関係性が頭のなかで整理がつくと、作者の世界観をがっつり楽しめました。 違う国。違う民族。国を失っても損なわない『民族』 その中で主人公が他民族の子供とともに、また別の民族に助けられ、助けながら生活を組み立てて行く。 その中で見え隠れする異変。 う~~~続き気になる~~~~!! あれこれ気になる~~!! 二巻目を一緒に買っておいて正解! 三巻目が出る前に読みきらないようにしてます。 | ||||
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本屋大賞受賞作がやっと文庫化された。全四巻なので、急がずゆっくり一巻づつ買うことにした。何故ならば、危惧した通り、買った日の当夜、一晩かけて読み切ってしまったからである。まとめて買ってしまうと、愉しみが直ぐになくなって仕舞う。 一巻目はまだまだ、世界観の説明と登場人物たちの紹介。今回のテーマは「医療」であることは明白なので、それについては他の巻、もう少し展開してから考えたい。 気がついたのは、今回は今までよりも明確に民族的な特徴を描き分けているということかもしれない。 ヴァンが頭だった戦士団「独角」、飛鹿に乗る氏族の考え方には、台湾狩猟民族の思想が入っている気がした。台湾最大の抗日戦争だった霧社のセデック族の思想が参考にされている気がする。彼らも「勇敢に死んでこそ、あの世で先祖の魂に出会える」ことになっていたし、山岳を縦横に駆けたから日本軍を翻弄出来たのである。 一方で、稲作民族その他の民族の思想が混じりあった世界も展開する。最終巻において、それらの民族が分かり合える時が来るのか、来ないのか、見届けたい。 また、かつてない数の料理レシピが出てきたのも、今回の特徴かもしれない。 2017年6月読了 | ||||
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ほかの方も書いているように、守り人シリーズや獣の奏者のような「歴史物語」を期待して読むと違和感があるかもしれません。 私は「物語ること、生きること」を読んで、上橋さんの書きたい世界観・生命観に触れていたので、「鹿の王」ではその部分がとくに意識的に前面に出ていたように感じました。 獣の奏者も様々な生命のなかの人間が描かれますが、こちらが「個の総体としての社会」を強く感じさせるのに対して、「鹿の王」では「社会のなかの個」を強く意識させられました。あくまで個人の感想ですが… なので、これまで上橋さんが描いてきた「大河としての歴史」に惹きつけられてきた方には、もっと人間や集団のレベルを取り上げてほしい、という物足りなさがあるのかもしれません。 個人的には上橋さんの書きたかった生命観がよく伝わったので、星5つです。 | ||||
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読み応えありました。上橋さん、大好きです。上橋さんが描く人物に心惹かれます。 | ||||
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