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(短編集)
死神の精度
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死神の精度の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.24pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全325件 261~280 14/17ページ
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読み進むうちかなり引き込まれたので、読み終える時にはずいぶん寂かろう、と思っていましたが、寂しくない。 素晴らしい脚本の映画を一本見終わったようです。 結末の無い物語もありましたが、逆にそれが物語に広がりを与えているのではないでしょうか。 死神が無感情に登場人物達を観察するので、逆に人間達の寂しさとか必死さとかに共感する事ができました。 | ||||
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文中に出てくる死神は何かと細かいことに引っかかるし、異常に無感動だし普通の人間ではないことは確かだ。そんなことも知らないのかよ!少なくとも2000年以上生きてるんだろ!と、つっこみをいれたくなるくらいだ。 でも、そんなことは置いておいて、この作品は二つの面から興味深い。 一つは伊坂作品の特徴でもある、物語同士の関連性、読者の目を離させない洒脱な文章、つまりは伊坂節とでもいえそうな文体だ。読み終えた後に、相変わらず面白いなーと、思わず感嘆の声を出しそうになった。 二つ目は死神の目線である。これはまさに著者が日ごろから感じていることを素直に小説の中に入れ込んでいるとしか思えない。些細な言葉尻に疑問を抱いたりするシーンはその典型だろう。そう考えていくと、これは伊坂幸太郎自身の内面を知りえる貴重な一冊だといえるだろう。 だからこそ、これは伊坂初心者にも伊坂マニアにもおすすめの一冊なのだ。 | ||||
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「死神から見た人間模様」という設定は共通するが、あるときはミステリー、あるときは恋愛小説と、多彩なスタイルの巧妙な物語を楽しむことができる短編集になっている。 「千葉」と名乗る死神はその人間が本当に死ぬ価値があるのかどうかを 見極めるのが仕事。 彼がOKを出せば、その人間は死ぬし、 OKを出さなければ、その人間は死なない。 最終的には彼はOKを出すんだけどれど その最期は時に切ないものがありました。 それぞれが独立した短編でありながら、 ちょっとした時間軸をずらしつつ ほんの少しだけ絡み合いながら 意外な『おっ!』っていう発見があり、 読ませ方が上手い。 また彼の小説には別の小説の登場人物が良く出てくる。 今回もある短編に『重力ピエロ』という作品の登場人物が出てきたりして、 伊坂作品ファンにとっては非常に楽しく読めるものだった。 | ||||
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今までの伊坂作品同様に、淡々とテンポ良く話は進んでいく。死を扱う話のわりには、軽くあっさりしている。 前の作品の『重力ピエロ』で春が言っていた「本当に深刻なことは陽気に伝えるべきなんだよ」という言葉が思い出される。 『死神の精度-死神と藤田-吹雪に死神-恋愛で死神-旅路を死神-死神対老女』 この物語は、クールでちょっと抜けた死神が出会った6人の人生で創られる。 その6つが微妙に絡み合う流行の構成。 読み終えて、 感動のあまり涙を流し飯ものどを通らない。 オチに驚愕し興奮のあまり夜も眠れない。 そんなことはない。 けれど、読み終えたら心にそっと暖かいものが宿る感じ。 さわやか、それでいて力強い心に響く音楽を聴いた後のような感じ。 今回の作品も、他の伊坂作品読んだ人にのみ分かる特典(?)もついています。 | ||||
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「死神」の主人公に惹かれて買ったのですが、おもしろいっ!この本で伊坂さんのファンです。 どこがいいかって、設定、死神の性格、6人の人生、最後のラストも泣きはしませんが感動でした。 細かい設定がうまく生かされていると思います。でもひとつ言うならば、短編の終わりがもう少し続きが欲しかったものもあったなぁという感じですね。 「死」についてこんなにも軽く重く、うまく描かれているのは珍しいんじゃないでしょうか。(死がテーマの小説もあまり無い気がするけど) 読んでみて、まず損は無いと思います。 | ||||
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最近よくある短編小説と同様、個々の話がばらばらのようでいて、最後の一章で一つにしっかりとまとまっている。もう慣れた展開とはいえ、心地いい。 この小説に関しては、まじめな感想として、「死」に対して一つの新鮮な捉え方を印象付けてくれる。それは自分で決められるようなものではなく、どうしようもないこと(この話では死神が決めること)なんだよ、と。ありのまま受け入れるしかないんだよ、と。 なかなか興味深い。 | ||||
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淡々としているようで、激しいパッションが隠れているようで、冷たいようで温かいようで…。死神ってこんな感じなのかもしれませんね。この世界そのもののような。何度でも読み返してしまう、詩的で清潔な、この著者の傑作だと思います。 | ||||
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おもしろかったです。 あっさりと、淡々とお話が進んでいき、 ラストも思い切り泣けるわけでもなければ 「なによ〜〜〜!!これ!!」って歯噛みするほどのおちがあるわけでもない。 でも、なんか、いいんですよね。 ちょっとずれた死神のキャラもいいし。 このレビューのタイトルの意味は、 もし、メインのお肉がスッゴクおいしかったら、 【ン〜〜〜!!!おいしい!!】って叫ぶでしょ。 でも、前菜のサラダがおいしくても叫ばないよね。 そーゆ〜感じ。 | ||||
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直木賞受賞候補作品 伊坂 幸太郎によれば死という普遍的な、 そして重いテーマであっても軽やかな印象を与えられてしまう。 キチンと仕事をまじめにこなす、雨男な死神。 という存在も想像するには難しいはずなのだが、 テーマである「死」と共にハッキリとした形を持って描ききられている。 案山子といい、死神といい、 設定の突飛さをなぜか自然に受け入れさせてしまう、 世界観の構成力、ストーリー展開はさすが。 僕たちの命は平等ではない。 それは死神のような存在によって判別されているのかもしれない。 でもこの本のように、ある意味で人間らしい死神に判断されるのならば、 それも悪くないんじゃないかなと、思ってしまうのはこの本の世界の魅力に惑わされているからか? | ||||
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死神が主人公って…おい。 と思いながら、読み始めたのだが、 かなりいい味出している。 この人、ちょっとずつずれた登場人物とか書かせると ほんとうまい。 音楽に対する死神の愛情、渋滞に対する死神の嫌悪感……。 とても共感しました。 これ読むと、ものすごーっく“ミュージック”を聴きたくなります。 面白いもの、書くよね。 伊坂作品の中でも、好きな作品です。 個人的には… 「死神の精度」「死神と藤田」「恋愛で死神」 …の三作品がおすすめ。 | ||||
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天然&クールな死神が繋ぐ6つの短編集。 「死神」の特徴設定が面白いし、推理・サスペンス・恋愛・哲学など各種風味が取り揃えられている。 ラストに「ああ、なるほど…!!」という捻りもあってスッキリ&GOOD。 ★私の購入ポイント★ 1)帯文言 「俺が仕事をするといつも降るんだ」 2)本文冒頭 「ずいぶん前に床屋の主人が、髪の毛に興味なんてないよ、と私に言ったことがある。」 3)タイトル 「死神の精度」(精度…死の「精度」なんてクール!と思った) | ||||
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「死」を扱う内容にもかかわらず負のオーラを感じさせず、かといって「死」を軽く見てるわけでもなく不思議な感じがしました。伊坂さんの著書の中で1番好きな小説です。文中にちょろっとでてきたけど伊坂さんの描く「天使」もみてみたいな〜 | ||||
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伊坂幸太郎、おもしろいじゃないですかぁ! というのが読後の感想ですね。死神のキャラクターがしっかりできていて、そこに乗っかってくる人間のキャラがさまざまで、どのストーリーもときに笑いながら読めます。そして、最後にはちょっとしんみりさせます。 こういう、誰も考え付かないようなシチュエーションこそが、伊坂氏の持ち味ならば、もっと読んでみようという気持ちになりました。 | ||||
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冷淡な様でいて時に人情家な一面も見せる奇妙な死神・千葉(仮称)を主人公とした短編集。 短編集とは言え、主人公は共通です。各話間でこっそりリンクする部分が書かれている演出も心憎いですね。此れによって若干の矛盾(そんな言葉も知らないんじゃ人間界に溶け込めねぇだろ、等の矛盾も)や時間軸への疑問が浮かび上がってしまうのですがそこは御愛嬌。 各話に登場する人物が皆個性的で好感が持て、登場したキャラクター皆についつい「死んで欲しくないなぁ」と思ってしまいます(大抵亡くなられてしまうのですが)。死神(主人公以外も含)の方も負けず劣らず個性的且つ魅力的です。小説に登場する人物の殆どに好感が持てたのは恐らくこの本が初めてでは無いかと思います。当然、悪役と言うか、気に喰わない奴もいるのですが、いないと話が成り立ちませんしね。 常に冷静な死神の性格も手伝ってか、終始テンポ良く読め、気持ち良く読み切る事が出来ました。伊坂幸太郎氏の著作を読ませて頂くのは此れが初めてですが、想像していたよりもずっと取っ付き易い文章を書かれる方でした。私と同じ様に勘違いしている方は是非、お読み下さい。 軽く読めるので時間の無い方にもお勧めですよ。 | ||||
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主人公の死神は人間に執着しない、音楽好きの死神。 この死神、結構淡々とした性格だから語りもあっさりしててスムーズに読めました。 作品は六つの短編なんだけど、全部の物語が雨の日だったりする。 それが、最後の『死神対老婆』に良い感じに効果を出していると思う。 長編が苦手だと言う人は、どの話から読んでも大丈夫だからお薦めです。 | ||||
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伊坂幸太郎は「砂漠」「魔王」のように、政治とか社会情勢 が如実に入ってくる少しテーマが重め作品と、本書「死神の精度」 のようにさらっと読める作品があるか、個人的には後者の方が好き。 伊坂幸太郎が描く「死」はかなりすがすがしい感じがして、 死を前向きにとらえることができる。 (魔王のときもそうだった) 「死神対老女」がいい。 深い感動とか考えさせられるとか、そのような本ではないが、 万人が楽しめる本なので、ぜひ。 | ||||
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第134回直木賞候補作。 短編がまとまってひとつづりの物語になってます。 《収録作品》 死神の精度…死神登場編。『ミュージック』を愛する死神と、クレーム処理にうんざりする女性の話。 死神と藤田…いまどき任侠なやくざと死神の話。 吹雪に死神…吹雪の洋館での連続殺人。ミステリな死神。 恋愛で死神…片想いの青年とストーカーに怯える女性、そして死神の話。 旅路を死神…殺人犯と旅する死神の話。 死神対老女…総集編な死神。 サスペンスあり、ミステリあり、純愛あり、ドラマあり、 それぞれが無関係で時代を超えた死神視点でつづられるのが面白く、 内容も盛りだくさんな一冊です。 どれも『ああ!なるほどね!!』と言わせるオチがあり、面白いです。 『恋愛で死神』の、スタンダードな切なさ、 『死神と藤田』や『吹雪で死神』『旅路を死神』の、 あ、そっか!って、納得したときの爽快感が好きです。 | ||||
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デビュー作が面白かったので、 それ以来、著作のほとんど読んでいますが、 この作品で、一段ランクが上がったように感じます。 伊坂幸太郎といえば、 悪に対する青臭い程の憎しみが定番ですが、 この作品は、そのようなオピニオンも無く、 しいていえば、大人の作品になっています。 引用されたミュージックの雰囲気もいいです。 伊坂幸太郎は熱狂的なファンもいる代わりに、 とっつきにくと思ってる人も多いようですが、 これはそんな人にもお奨めです。 | ||||
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死神の仕事ぶりを覗き見て、何だかほのぼのとした気分になる。そんな、変な話の集まりである。ふつう、「死」について考え始めれば、相対的に「生」のコントラストも強くなるのだろうと予想してしまうのだが、そんな感じでもない。真正面から「死」に向き合っているシリアスさもなく、かといってシニカルでもない。何かを主張する人物も出てこなければ、否定する人物もない。人が事故死するまでの1週間を(必ず死ぬとは限らないが)、死神の目を通して見せられるわけだが、死ぬ瞬間の描写があまりないせいか特に嫌な気分にもならない。全編の特徴といえるのは、主な登場人物が、死神も含めて皆その人物なりに真面目であることだろう。それは、多分、著者の人柄の投影なのだろう。ところで、人を見下す死神族が一様に愛するのが人のつくったミュージック、という設定はいったい何だったのだろう? 一種のアイロニーか、あるいは人も死神も所詮は同じ普遍性のようなものを求めているという象徴だったのか? | ||||
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初めて伊坂幸太郎さんが書いた本を読みました。一つ一つの話が思ったより 短かかったんですが、内容的にはすごく満足がいくものでした。 あの短い話の中の何人もの人生を道していろいろ考えさせられました。しかし死神の話なのにさいごには、この短い短編集が最後には一つになったような不思議な爽快感がありました。 すごくよかったです。 | ||||
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