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ほろびぬ姫



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【この小説が収録されている参考書籍】
ほろびぬ姫 (新潮文庫)

ほろびぬ姫の評価: 3.33/5点 レビュー 3件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.33pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(5pt)

読者に受容を求める完璧な構成

ラストシーンが初めから決まっていたのか、あるいはタイトル(のイメージ)が最初からあったのか知らないが、結果的に出来上がった物語の構成が完璧。
 タイトルがこうならば結末は他にありえず、よって読者が無明の闇に落とされ、結末の需要を迫られる。
 ……とはいえストーリィあるいはプロット構成には実は決まったルールなどなく、帰結としての結末があれば、当然、非「帰結としての結末」も存在し、第三またはそれ以上のずらし方もある。
 けれども作者が「帰結としての結末」を選んでしまったため、読者が受容を迫られるのだ。
 井上荒野さんは、わりとそういった小説の書き方をすると思う。
 殆どの著作を読んでも常に「不恰好な朝の馬」まで引き摺り戻されるのは、この先いつまで続くのだろうか(例外は「結婚」。つまり……)。
ほろびぬ姫 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ほろびぬ姫 (新潮文庫)より
410130257X
No.2:
(3pt)

姫のお話

よくわかりませんでした。

文体がむずかしいとか、ストーリーがややこしい訳ではなく、
「あなた」と「あなた」もちゃんと分かるように書いてあるな…という点には感心しました。

そもそも弟の方を「あなた」と呼ぶことからして、理解できないのですが…。
見た目がそっくりなので、病気になる前の「あなた」を象徴するモノということでしょうか?

登場人物の誰に共感することもなく読み終えて、少々戸惑うほどでしたが…

妻を残して死ななくてはならない夫が、彼女を虞美人に例えるような呪文をとなえ、倒錯的とも思える行動に出る…
可憐な子鹿に例えられる…
結局は登場する男たち全ての心をとらえる…
そんな姫様のような女性のお話だ!と思うと、やっとしっくりきた感じです。
ほろびぬ姫 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ほろびぬ姫 (新潮文庫)より
410130257X
No.1:
(2pt)

二人称が多すぎて

夫の双子の弟、そして夫を「あなた」と呼ぶために
ややこしいです。これ、必要でしたか?

夫が死を覚悟してからの行動は、はっきり言って
愛情でもなくただのエゴと自己満足です。
妻は23歳のれっきとした大人の女性なのですから
過保護にしすぎると「頭悪いの?」とさえ思えます。

実際夫のお見舞いに来た教え子達への「挨拶も出来ない」
ヒロインですから、確かに心配ですが(笑)
情緒不安定なんでしょうが、もう少し魅力的に描いて欲しかった。

双子の弟の心情も曖昧です。ツンデレなのかコンプレックスなのか
よく分かりません。
人形も意味深に出てくる割に何もオチが無かったし・・・

ラストはいきなり照明が落ちて暗転!という終わり方です。
やはり夫はいびつな愛情の持ち主だとしか思えませんでした。
ほろびぬ姫 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ほろびぬ姫 (新潮文庫)より
410130257X

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