ママがやった
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私は荒野と書いて「あれの」と読む事や本名である事や女性である事や御父上が文学作家の井上光晴さんである事も恥ずかしながらまるで存じ上げておりませんでした。79歳の妻が72歳の夫を突然に殺した理由は言葉で具体的には語られませんが、やはり長年の間に溜まって来た感情が一気に爆発したのでしょうか。この永遠の女たらしの男が全ての元凶で、生きるのが下手な二女一男の人生に影響し、妻は夫が永遠に繰り返すだろう大勢の女達への罪深い行いを止めたかったのでしょうね。 本書のカバーとタイトルは何となくホラーかなと錯覚させますが実際はとぼけたユーモアの味はありながらも芯はごく真面目で深刻な一風変わったファミリー・ヒストリー小説なのですね。ママは大らかなようでいて実は相当に我慢強い女だったのでしょう。長女の時子は結婚しない女、次女の文子はまずまず幸せだけど娘が堪え性のない女、長男の創太は素直になれない気難しい性質なのですね。そして全ての元凶のパパはまさに死ななきゃ治らない適当でいい加減な女たらしの嫌な野郎だったのでしょうね。でもこういう男が女にモテルるのも事実なんですよね。 | ||||
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なんとなく本屋で買って読み始めたら、すごく密度の濃い純文学で驚いた。ヴィヨンの妻にでてくるような男と女と、その子供の話。この作家さんの他の作品も読んでみます。 | ||||
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タイトルからするとミステリーぽいもので、純文学作家である井上荒野からするとちょっと意外な作品名に、思わず手に取ってしまいました。 内容は、表題作から始まる連作短編集になっており、79歳の妻が72歳の夫を殺してしまったことを子供たちに告げ、善後策を家族で話し合う場面からスタートします。 その後の話は、なぜ夫を殺してしまったのか?を直接説明するのではなく、過去の様々なエピソードを連ねて、それを読者に想像させる作りになっています。書かれていない空白部分を埋めてゆく楽しさのある作品です。その意味では、限りなくミステリーに近いのかも知れません。 小説は、日常のぎりぎりの生活の中で、ひょんなことから人を殺してしまったり、逆に殺されてしまうこともありうることを語っています。しかし、それ以上に考えさせられるのは、「家族」とは何か?ということです。その一人一人の他の「家族」との繋がり方を、コミカルなタッチで描きながら、その根本に迫ってゆく作品だと思います。それは、同時に、読者に対しても「家族」について考えるきっかけを与えてくれる作品だと思います。 | ||||
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父殺しの母と子供達が筍ご飯を食べながら死体処理の相談を始めるというプロローグで度肝を抜かれ、一気に読みふけってしまった。犯罪を描いた小説では「罪の意識」がテーマになりがちだが本書にはそれが微塵もない。世俗的なモラルで描かれた小説は世間一般の常識を押しつけてくるだけで嫌気がさすし、全然文学的だとは思えない。本書のように犯罪も日常も同じ次元にあるという前提こそが小説としてのリアリティと説得力になっている。 | ||||
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井上荒野さん、他にも数冊読んで 好みだったけれど、、今回はどうにもこうにも。父親を母親が殺すという所から始まるのだけれど、その後は家族4人の過去や思いが散文的にダラダラと続くばかりで、殺人は何処へやら。こういうのを如何にもな感じで“日常に潜む歪み云々”とか言うのかも知れないけれど、私的には単純に“つまらない”としか感じられず。面白そうな題名だと思ったのになぁ、残念。 | ||||
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