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ささやかな手記
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ささやかな手記の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.62pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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主人公が奴隷めいたというよりはむしろ奴隷以下の立場に置かれて、その状況によってどのように精神が蝕まれていくのかということをじっくりと描いた作品。したがって「老兄弟の隙をついて脱出を試みる」エピソードも物語の中盤にあるほとんど唯一の「山場」であって、しかもそれで物語の流れに何らかの変化が起きるわけではない。それゆえ本書に何らかのカタルシスを求めるのは無駄なことだ。一種の僥倖のようなものによって結末が訪れるが、それまでに描かれるのは重苦しい「家畜」としての生活と、その主人公を包み込む「自然」の美だけである。 | ||||
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なんだか読後感良くありません。人里離れた山奥の農家で、年老いた兄弟二人に奴隷にされ、農作業に酷使され、監禁された男の話です。なんの救いもなくただただ、貧しさと、暴力と、汚なさと、それだけが印象にのこりました。 | ||||
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フランスの田舎といえば、プロヴァンスやアルザスなどの美しい村、牧歌的な風景、ジャムやチーズを作って、といった幻想が粉々になりました。 オーストリアの残酷な事件のニュース映像で映り込んだ少女の「前近代」的な顔つきに、衝撃を受けたことを思い出します。 人は放っておくと、動物になる(場合がある、と思いたい)。 ナチスの狂気は、ある特殊な集団のものではなく、人間みなが抱えるほの暗さなのだ、と思い至りました。 | ||||
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今年の私のベストワンです! 作品名通り派手なところは無く、じわじわ来る作品です。 主人公の心がゆっくりと確実にポキポキ折られていく感じがリアル過ぎて怖いです((( ;゚Д゚)))ガクブル …ブラック企業に勤めていた頃を思い出します。 読んだあとは確実に嫌~な感じで胸一杯になれるけど、極限にいる人間を描いたとても深い作品です。 しばらくは読み直したくないけど、次の作品出たらすぐ買います! サンドリーヌあんた本当にスゴイよ! | ||||
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お勧めしません。気分が悪くなるし、退屈で途中だいぶとばしました。お金を払って読むものでない。 | ||||
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人間もうまく描かれていないし、ドキドキしないし。タイトルどおりささやか。ミステリーとしては不十分。 | ||||
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老兄弟に囚われたテオが、じわじわと精神をむしばまれていく過程をリアルかつ生々しい描写で描かれている。よく読むと、先住者リュックの状況がテオの行く末をどうしても想像してしまうホラー的な恐怖と、老兄弟の人間関係と、テオの過去および現在の関係が合わせ鏡のようになって、読者の心理的な恐怖や洞察を誘い、ただのホラーと一線を画す小説構造となっており、この小説デビューの作家がフランス推理小説大賞等を受賞したのもうなずける。 テオの状況は多かれ少なかれ現代人にも起こり得る状況であり、自由への希求を他人が当たり前のように尊重してくれるという安易なヒューマニズムに対し、大きな疑問符を呈しているとも思われる。現在の世界情勢の不安の根源も感じさせる良書。 ただし、読み手にとって、この生々しさをどう消化するかが課題となるため、通常のミステリーとは異なり、かなりチャレンジングな小説といえる。 | ||||
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刑務所を出所したばかりの主人公の男は、やっかいごとを起こして追われる身となり、田舎の森にある民宿に身をひそめる。ある日、民宿から森へ散策へ出かけた先で、狂った老人に突然襲われ、暗い地下室に監禁されてしまう。手足を鎖でつながれ、奴隷として扱われ、暴力を受ける、地獄のような日々が始まった・・・。 本書のジャンルは、ミステリーというより、ホラーに近い分類だと思います。かなり怖いです。 暴力シーンや、残酷シーンが続くので、そういうのが苦手な方は避けたほうがいいでしょう。怖いもの上等、という方は、おおいに楽しめると思います。 囚われの身となった主人公が、肉体的にも精神的にも、痛めつけられ追い詰められ、これでもか、これでもか、というくらい、ギリギリの極限状態が延々と繰り出されていきます。 読んでいる読者のほうも、神経をすり減らされるように極限状態で読むことになるので、もう勘弁してくれと言いたくなりました。 恐怖を描くことが主体になっているようですが、主人公の過去や心の動きも描かれており、特に、主人公の中に潜む憎悪やゆがんだ精神が、自分を捕えた相手の心の中にも同じものがあると気付いて、それ自体に自ら怯える、という展開になっており、そこに、「罪悪」というものが、この小説の裏テーマになっていると思いました。 | ||||
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