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牡牛の柔らかな肉



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【この小説が収録されている参考書籍】
牡牛の柔らかな肉
牡牛の柔らかな肉 (文春文庫)

牡牛の柔らかな肉の評価: 3.80/5点 レビュー 5件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.80pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(2pt)

冗長なだけで、"冴え"(ミステリ的手腕)が全く感じられない作者としては珍しい駄作

作者としては異色作と言えるだろう。男を「(去勢された)牡牛」に喩え、「男たちの駆け込み寺」の庵を営み、「日本中の男を自分のものとする」と豪語する謎に満ちた美貌の尼の業を描いた作品なのだが、物語として詰まらない点が作者としては異色なのである。私が作者に期待しているのは、中編集「夜よ鼠たちのために」(傑作)の様な読者の"見た目"を一瞬の内に反転させてしまう"冴え"(ミステリ的手腕)なのだが、500頁を越す大部の本作は冗長なだけで、その"冴え"が全く感じられない。

尼が庵を拡大させて行く様子は、良くあるインチキ新興宗教の布教活動の様だし、作中で尼を含む登場人物達が付き合う"嘘"もありきたりなものばかりで曲がない。尼にとって都合の良い登場人物(その中にはヤクザもいるのである)しか出て来ないのも作者の手前勝手過ぎる。どうしてこんな詰まらない話を長々とするのか読んでいて疑問に思ったものだが、ラストに至ってもその詰まらなさが解消されないのには唖然とした。せいぜい短編のネタになる程度のテーマではないのか。作者の意匠が皆目不明の作品だと思った。
牡牛の柔らかな肉Amazon書評・レビュー:牡牛の柔らかな肉より
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