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(短編集)
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ぬしさまへの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.38pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全58件 21~40 2/3ページ
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「しゃばけ」シリーズの第2弾。 小編6部作。 長崎屋の若だんな「一太郎」が、知恵を効かせてさまざまな事件を解決する。 まあ、ある意味江戸時代を舞台にした推理小説っぽく、また、妖(あやかし)が登場するファンタジー的な小説である。 軽い気持ちで読み進むことが出来、しかも、なんか、のんびり、ほのぼのとした気持ちになれる。 また、江戸時代の人々の生活も付加価値的に読み取ることができるのも良い。 | ||||
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「しゃばけ」に続くシリーズ第二作。趣向を変えて短編集にしているが、相変わらず若旦那と御馴染みの"妖"達のユーモラスな掛け合い、江戸の風情が味わえる。 タイトル作「ぬしさまへ」は"妖"ならぬ人の中に棲む鬼を題材にした皮肉な作品。安楽椅子探偵を演じる若旦那は颯爽としている。「栄吉の菓子」は栄吉が作った饅頭を食べた隠居老人が亡くなると言う発端で大いに笑わせてくれるが、解決には無理があろう。最後の栄吉の哀感が印象に残る。「空のビロード」は若旦那の兄の松之助が主人公。犬猫連続殺害事件を発端にして、人間の持つ悪意と善意、生きる希望と宿縁を巧みな構成で描いた秀作。「四布の布団」は一人の人物の人生観に翻弄される周囲の人々の悲喜劇を描いた作品だが、やや単調か。「仁吉の思い人」は若旦那の御機嫌取りに伊達男(妖)仁吉が語る失恋話。仁吉の恋した"妖"と人との千年に渡る悲恋物語だが、一番辛かったのは...。最後のオチが秀抜。「虹を見し事」は若旦那が誰かの夢の中の登場人物となる幻想的な物語だが、その中で現実の厳しさを垣間見せる手腕は見事。 短編集とあって、一作々々作風を変えて読者を楽しませる工夫が感じられる。身体は相変わらず病弱だが、精神的に逞しくなった若旦那も微笑ましい。このまま若旦那の成長物語となるのであろうか。今後も楽しみな、ファンタジー時代劇。 | ||||
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江戸時代を背景とした、鬼平犯科帖シリーズといった時代物は数点読み堪能しました。また、奇譚ものも嫌いではありません。それが合体して上質なエンターテインメントとなったのが本書です。花のお江戸の大商人の病弱な若ボンボンが妖怪に助けられながら難事件を解決するというものですが、なんともほのぼのとした語り口で、正月、お屠蘇気分で堪能しました。ファンタジーサスペンスというべき新境地を開いた1冊だと思います。特に、このシリーズは若い世代には大うけするのではないでしょうか。しかしじっくり読むと、若ボンボンの「もっと大人になって、人々の話を聞き逃さないようになりたい」という真摯な若者の気持ちが物語の伏線として書かれていたり、悲しいラブストーリがちりばめられていたり、著者のサービス精神にも感服しました。 | ||||
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人より並外れて体が弱い若旦那・一太郎とそれ故、人より並外れて過保護な父母や妖達が6本の短篇集の中で大活躍。 仁吉が貰った文の謎、栄吉の饅頭が発端の謎、などなど次から次に一太郎と妖らが「事件」を解決していくのですがただ単に最後は事件解決してあっぱれというわけではなく、事件が起きた裏の事情には必ず人間なら誰もが抱く「暗」の部分や悲しさ、やりきれない思いというのがあるのです。 ヒョウキンにする登場人物達の中にもそれらが必ずあるのでこの作品はわかりやすい文章にしてあっても考えれば奥が深いと思います。 個人的には「空のビードロ」と女性としてせつなくなる「仁吉の想い人」がお気に入りです。 | ||||
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主人公の一太郎は、寝込みがちで体は弱いが、 頭脳明晰で江戸の町で起こる数々の怪事件を 名推理で解決したりしていく。 「しゃばけ」の続編であり、 さらにワールドが広がっていく感じで、 自分も吸い込まれていくような、とても 身近に感じてしまうくらい、情景描写も見事。 一太郎のお守り役の手代の一人、仁吉の色男ぶりも 描かれていて、一方で叶わぬ恋に身を焦がす様も とても素敵だった。 (「仁吉の思い人」の話) 時代を超えた素敵な恋物語がなんとも ロマンチックで、ファンタジー要素もあれば ミステリー要素もあり、 盛りだくさんに楽しめる一冊! | ||||
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前作のしゃばけは一冊で一つのお話ですが、今回は短編。 しかも、毎回推理ものというわけでもなく、バラエティー豊かです。 しかし、この話だけ読んで寝よう、とか思っても気づけば全部読んでいました・・。 特に、「空のビードロ」は胸にきゅんと来ました。 松之助さんと一太郎は立場的にはとても複雑なのに、一太郎の純粋なやさしさの前ではそんなことは全く意味がない。 松之助さん自身も一太郎に会えて救われた、という思いがせつなかったです。 作品全体に漂うあたたかさ、読み終えた後にほっこりとくる心地よさがたまらないです。 | ||||
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前作「しゃばけ」が気に入った方なら、間違いなく楽しめます。 内容は、前作で主人公の脇を固めていたキャラクターを主役にした短編集です。 キャラクターの設定が掘り下げられる事で「しゃばけ」の世界感に深みが増し、寄り楽しめるものとなっています。 「しゃばけ」シリーズはどの巻から読んでも楽しめますが、私は順番に読む事をお勧めします。 後の作品から読むと前作についてネタばれしてしまう部分も有りますし、前作で触れなかった事が続編で描かれている事で「ああ、そうだったんだ…」と感じられる場面が少なからずあるからです。 | ||||
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『しゃばけ』に出会って、すっかり若旦那と妖たちの虜になりました。長編もよかったけど、短編集もいいですね。今回は、事件の話ばかりでなく、妖の手代・仁吉や一太郎の腹違いの兄のエピソードもあり、期待を裏切らない楽しい作品でした。 私が気に入ったのは、「空のビードロ」と「仁吉の思い人」。「空の〜」は若旦那の義理の兄、松之助の奉公先での話。やっぱり兄弟なんでしょうか、気だてのいい若旦那と同じで、とても優しいんです、松之助は。自分が生まれたことについてはいわくがあるとはいえ、弟が大店で悠々と暮らしているのに、どうして自分だけこんな暮らしなんだ・・・と普通ならひねくれて性根もねじ曲がりそうなものを、まじめに生きていればいいことがある、と奉公先でがんばる松之助。そこにちょっとした事件が起こり、店を出るはめになるのですが、『しゃばけ』で出てきたシーンとかぶるところがあるので、ああ、ここでこういう風に話がつながるんだ、と納得。二人の兄弟がいい関係を築いていけるといいなと心が温まる話です。 「仁吉の〜」は端正な顔立ちで女性からの付け文が絶えることがないというモテモテの仁吉(本人は若旦那の世話以外に興味なしなのですが)が振られたという話。相手の女性は?嫌がおうにも興味が高まる、そこは早く話して!とせがむ若旦那と同じ気持ちで読みました。はかない恋の物語、だけど読んだ後にほっとする。 妖たちとの暮らしは、それは楽しいものなんでしょうね。からだが弱く、あまり外出できなかった若旦那には菓子屋の栄吉の他には友達らしい友達もいませんから、家族のような、兄弟のような妖たちとは、もう切っても切れない仲なんでしょう。最後のエピソードは、若旦那の妖たちへの愛情(?)のようなものがよくわかります。 今回は、続けて2度読んでしまいました。それほどおもしろかった。 | ||||
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「しゃばけ」シリーズの第2弾で,前作は長編でしたが,今回は短編集です。 このシリーズについては,僕は,まだ前作と本作しか読んでいないのですが,シリーズの特徴がはっきりしてきたと思います。 すなわち,主人公「一太郎」を中心とした‘人情物’ということです。 もちろん,「あやかし」たちも登場し,また,事件に関する推理も盛り込まれていますが,それらがメインではないという印象を受けます。 また,江戸時代を舞台にした‘ファンタジー’ということです。 ‘幻想奇譚’と表記するほどのあやしさやおどろおどろしさは感じられないことから,まさに‘ファンタジー’と呼ぶのがぴったりです。このあたりが,読みやすさのもとなのかもしれません。 本シリーズのおもしろさは,一般的には‘非日常’であるはずの環境が主人公にとっての‘日常’であり,その上で,一般人・主人公双方にとっての‘非日常’である事件が起こるところにあると思います。主人公側とそれ以外の者たちの,事件という‘非日常’への関わり方のギャップがおもしろいのです。畠中さんの筆力の冴え渡るところです。 星4つとしたのは,個人的に「あやかし」たちの活躍に物足りなさを感じるからです。ただ,前作のレビューにも書きましたが,この点を重視しないならば,星5つのお薦め作品です。 | ||||
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しゃばけの第二作。 今回は、短編6作が収録されています。 体は弱いが頭は切れる若旦那と、彼を慕う妖怪たちの ファンタジー、ミステリーです。 とはいえ、今回はミステリー色が薄いお話もあります。 そのぶん、各キャラクターにスポットをあてて、 その過去や気持ちを浮きたたせています。 若旦那の義理の兄が主役の「空のビードロ」 若旦那につかえる妖怪仁吉の昔の恋が語られる「仁吉の思い人」などなど。 時代物語ですが、時代物語好きの方でなくとも 楽しめる、佳作です。 | ||||
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2003年に出た単行本の文庫化。 「しゃばけ」シリーズの第2弾。 6つの短篇が収められている。 この巻から短篇がメインになっているが、これは成功だったと思う。 短くまとめることで、無理な部分が少なくなり、キャラクターの魅力も増したように思う。 特に、登場人物の一人一人に光を当てたエピソード(いわゆる外伝的なもの)が見られるようになったのが良かった。 軽いノリの捕物帳を目指すシリーズのようだが、残念なことにミステリの部分は相変わらずいまいち。 | ||||
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妖それぞれの性格がさらに厚みを増し、 かなり満足のいく内容になったと思います。 私は「仁吉の想い人」に思わず心揺さぶられました。 千年という時の重さと、仁吉の想いの重さに切なくなるのと同時に、 仁吉はどのような思いで一太郎を見ているのだろうと・・ 「空のビードロ」は、1巻でなんとなくな終わり方だった 兄・松之助との関係が、きちんとなされて素直に良かったです。 ラスト弟との対面で涙を零した松之助の人柄が良く伝わります。 「虹を見し人」では、若旦那の周りから妖が消え、 手代2人の態度も豹変。今の生活はいつか変わるんだよ、 とでも言われているようでなぜだか私がダメージを受けました。 でも、若旦那の葛藤や、ひしひしとした決意を感じます。 あまり謎解きがぱっとしないお話もありましたが、 その周りに流れる一太郎と妖たち、そして江戸の町の描写が ひとつひとつの物語と調和が取れていて、 「つまらない」と感じさせない運びになっていました。 | ||||
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「しゃばけ」の続編です。 仁吉に付け文をよこした女が殺されてしまったり、栄吉の菓子が原因で人が死んだ!?などなど、若だんなの周りは相変わらずにぎやかです。 病弱なところは妖たちがカバーして、若だんなの頭脳が光ります。 しかも、今回は、仁吉の恋愛話まであって、おおおぅの大満足の作品になってます。 続きも楽しみです。 | ||||
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「しゃばけ」に続く第二弾。 いろんな妖怪がぞろぞろでてきて しかもそれぞれがとてもユニーク! 主人公も身体は弱いがなかなか頭は冴えるし、 ファンタジーだけでなくミステリーとしても一流です。 | ||||
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病弱な一太郎は今回も手代の妖たちと一緒に事件を解決する! 今作は短編が6編。 幼なじみの栄吉の饅頭を食べたご隠居が死んでしまったり、 新品の布団から泣き声が聞こえたり。 ちょっとトボケた妖怪たちも手下となって大活躍。 ついでに手代の仁吉の意外な想い人まで発覚したり。 どの作品も面白いんですが、 特に腹違いの兄、松之助をメインに持ってきた「空のビードロ」が良かった。 前作の「しゃばけ」にもリンクしていて 前作を読んでいると 「あの最後の場面はこういうことだったんだ。」と 分かるようになってます。 一太郎もいいやつだけど、 この松之助もいいやつだ。 普通どちらかが相手のことを嫌ったり、 両方ともが敵対することが多いのに、 この腹違いの兄弟はお互いのことを思いやっていて 読んでいてものすごく泣かせてくれます。 | ||||
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短編のほうがこのキャラクターたちには向いてるのかもなと思いました。 長編でじっくり読みたい、という気持ちもありますが。 一巻目の「しゃばけ」で中途半端になっていた部分がかなり補完されていい感じでした。 相変わらずというか、前回に輪をかけて若だんなはかわいかった。 『ぬしさまへ』 始まりがおもしろかった割には、普通なところに落ち着いたかも てか表紙絵の若だんな、かわいすぎ。 『栄吉の菓子』 謎自体は「ないだろう」と思ったけど、最後の最後の終わり方が結構好きでした。 『空のビードロ』 「しゃばけ」でちらりとでてきた、お兄さんのお話。 一巻目のサイドストーリーで、かなり好きです。 『四布の布団』 若だんなの甘やかされっぷりがひたすらかわいい。これもまた、事件自体はまあ 『仁吉の思い人』 かなり早い段階でわかるものの、ちょっとおもしろいです、この話。 薬が飲めない若だんながかわいい<こればっか 『虹を見し人』 ちょっと異質な感じのお話です。 話の趣向が変わった感じ。若だんなの葛藤がわかっていいです。 どのお話もキャラクターがとにかく魅力的で、おもしろかったです。 ただなんか、事件とかないほうがおもしろいんじゃないかな、このお話。 あと、あまりオリジナリティーはないのかもしれないなと、二巻目まで読んで思いました。 続刊に期待。 | ||||
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シリーズ2作目なので、設定もなじみになり、シリーズ作品の魅力である登場人物への愛着をもてて、安心感をもって読めます。若だんな一太郎はずいぶんしっかりしてきて、事件をめぐる推理をリードするようになっています。主人公の成長が見えます。 本作では一太郎と妖怪の関係、因果が説明されています。一太郎と妖怪の関係は読者にとって最大の謎であるというのに、気前よく2作目でその答えを披露しています。この謎解きをもっと引っ張ってもよかっと思いますが、作者の出し惜しみのない作風はいいですね。 欲を言うと、新しいキャラがほしくなりました。抜群の安定感のため、2作目にしてすでに予定調和の気配が濃いなと思いました。欲張り読者としては、もっとはらはらさせてほしいのです。 | ||||
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江戸を舞台に、身体の弱い若旦那が妖怪たちに助けられながら謎を解く「しゃばけ」のシリーズ二作目です! ほんわかした感じやひょうひょうとした感じが魅力の「しゃばけ」シリーズ。 二作目は前作よりもさらに、ほんわか度やひょうひょう度が増した感じです。 そして、松之助や仁吉などのエピソードも盛り込まれ、それぞれのキャラクターに厚みが増しています。 短編集なので、「しゃばけ」以上に気軽に読めると思います。 それぞれ話が独立しているので、「しゃばけ」を読んだことがない方が読んでみても大丈夫だと思います。 | ||||
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前作と違い、今回のほとんどの事件は妖怪ではなく、人間の仕業。 「かくも恐ろしきは人間かな」ということなのでしょうか。 もちろん、今回もかわいい妖怪達の手伝いがあります! 「空のビードロ」では、若だんなの腹違いの兄、松之助が長崎屋に来るまでのお話で、ちょうど時期も前作しゃばけと同じで、裏側を見ている様でした。 切なかったけど、松之助が救われてよかったなぁ、と思いました。 。 一番よかったのは、「仁吉の思い人」! 仁吉の切ない片思いと、長崎屋に来るまでのお話が書かれています。 今作は短編と言うこともあって、前作よりもさらにテンポよく、さくさく読めました♪ | ||||
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時代小説+妖怪のしゃばけシリーズ2冊目小説もさることながら装画・挿絵の柴田ゆうさんがとってもよい。 「四布の布団」と「仁吉の思い人」が特に面白かった。 妖しのうち手代の大妖二人よりも鳴家(やなり)の活躍が毎回楽しみだったりする。 「空のビロード」では若旦那・一太郎の腹違いの兄のエピソードが、「仁吉の思い人」ではこれまたファンにとって楽しみなエピソードに触れている。 ネタはまだまだたくさんあるってことですね。 | ||||
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