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日の名残り
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日の名残りの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全27件 21~27 2/2ページ
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良いものは良い悪いものは悪いそれだけのこと。ただ、こいつの作品が受賞対象でハルキ・ムラカミが受賞対象から外されたということは恐らくキモい方の男の作品は候補にも挙がってないという証左であろう。来年も再来年も受賞はないと思うね。ハルキストいう人間たちへ。 | ||||
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ノルウェー・ブック・クラブが選んだ 『世界の文学100』冊の中に、 日本人の作品が3冊入っていた。 紫式部の『源氏物語』 川端康成『山の音』 カズオ・イシグロ『日の名残』 正確に言えば、カズオ・イシグロは 1954年に長崎に生まれ、5歳で英国に渡り 英国籍を取得し、以来英国に住んでいるので 日本人と言って良いのか分からないのだが、 分類的には英文学になる。 原題は『The Remains of the Day』で フロイトが使った言葉で『夢』という意味なのだが、 日の名残という直訳はあまりしっくりきていない。 一流の執事とは、執事の品格とは、 というのが作品のテーマで、 戦前のダーリントン・ホールの主に仕えていた スティーブンスという執事の回想録。 ハラハラ・ドキドキするような 劇的なストーリーの展開はない。 それはないが、じっくりと考えさせる作品だ。 しかし、一流の執事というのは何と過酷で 何と献身的なのだろうか? 父との別れ、ミス・ケントンとの切ない恋 自分の一生を犠牲に、主に捧げ、常に一歩下がって、 100歩先を読んで、日本の『おもてなし』に通じる。 エンディングでは夕日の中の桟橋で 「私にはダーリントン卿が全てでございました。 ・・・私には、振り絞ろうにも、もう何も残っておりません」 という独白と共に街灯がともるのを待っている。 これは、作品全体を通じての『日の名残』だ。 主人公の心境の何か切ない感情が深い。 しかし、自分に執事は無理!というのが素直な感想だ。 了 | ||||
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この人の本は結局何が言いたいのか、むしろなにかいいたいのか?と読み終わったときに思っちゃうそんな春樹的な本なきがします。 イギリスのことを書いているのに日本をどこか思わせる部分もあり批評家に指摘されるのもわかる気がします。 | ||||
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執事に注目するという着眼点の面白さ、更には6日間のドライブの中で主人公の回想から過去が次第に浮かび上がってくるという設定、その思い出の中でベルサイユ体制の崩壊とナチスの抬頭が絡んでくるスリリングな展開は、テクニカルで巧みというほかない。文章が非常に滑らかで読みやすく、どんどん読み進められる(訳も秀逸と思う)。 執事の回想という設定はイギリスならではの独自性が出せるだろうが、平板で退屈だろうと予想しつつ、筆力に負けて読み進んでいくと、主人公の執事が仕えた主人が戦前の外交界の大物であり、ナチスに取り込まれ利用されて、そのため戦後、政治生命を絶たれたことが次第に明らかになってくるという仕掛けで、劇的な効果が出ていることに驚かされる。 最後に明らかになるのは、主人公が仕えた外交官の器の狭さであり、その主人を深く敬愛し完璧に仕えることで職業上の品格を実現したと信じていた主人公の、自らの人生に対する懐疑と悔恨だ。その悔恨は、旅の目的である昔の女中頭に会って、彼女の思いを知らされることによって強烈に増幅される。 一口に言ってよくできた面白い小説だ。しかし、「わたしを離さないで」でも感じたことだが、全体の印象があまりに淡い。ガツンと来る一撃、インパクトがない、まったくない。 私はそれが気に入らないのだが、ブッカー賞受賞作品であり、評価される一面があるのだろう。それは多分、他の作家にはない繊細な感覚、優雅な静謐、最後に静かに、しかし強く示される人生の虚しさという諦観、ということではないかと想像する。日本人の血がなせる結果なのかもしれないが、どうにも食い足りないという思いが残る。 | ||||
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Good quality of the paper and easily readable. | ||||
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私が読んだ3冊目のイシグロ作品である。 同じ作者のものを続けて読みたくなるのは久しぶりのような気がした。 それだけ、書き手としての実力があるのだと思う。 本書の主人公は今までに出会ったことのないようなタイプ、主人公としては地味すぎで、 まじめで、一歩間違えば退屈で面白みのない仕事人間なのだが、読み進めるうちに その人柄のとりことなってしまう。 自分のやるべきことをひたすらにやる。 主人公である執事がしているのはただそれだけのことだ。 しかし、ただそれだけのことがどれほど困難か、社会に出て働いた経験がなくとも 挫折を経験した人なら分かるのではないだろうか。 彼が得る満足感というものは、私には想像がつかない。 ただ彼が貫いた生きる姿勢は尊敬に値すると思う。 本作品は人生に迷ったり、途方に暮れてしまったときにヒントになるかもしれない。 | ||||
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イシグロさんの作品は「わたしを離さないで」に続いて二作品目。 ということもあり、小説の作品の展開というより「舞台のどんでん返し」に期待してしまいなんというのか、この作品をうまく楽しむことができませんでした。 その点はちょっと残念。 「わたしを」のような展開の小説ではない、文章や舞台を味わう作品なんだとイメージを入れていたら違った読み方になったかもと思っています。 どんでん返しがいつ、どのように起こるのか、どう暗転するのか、それを探しつつ、いやこの作品はそういった小説ではないんだと気がついた時は物語が終盤にきていました。 もう一度読返して味わうといいのかなと思っています。 ただ、そんなに起伏にとんだ作品ではないように感じました。 ドラマティックにしない、あくまで「冷静」で「品格」を保ち続けるイギリス紳士の物語。 | ||||
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