■スポンサードリンク
(短編集)
ナポレオン狂
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
ナポレオン狂の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.04pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 1~20 1/2ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この単行本にはいくつかの短編が収められていますが、 昔、読んだことがある『ナポレオン狂』だけが 奇妙に印象に残り再読しました。 やはりナポレオンの一編だけ読み、ゾクッと 奇妙な感覚をが秀逸で満足です。 一編だけが特に心に残り、他がかすむという点では 三島由紀夫の『憂国』も同じで、あまりに迫力が あるために、他の数編がどうでもよくなってしまいます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
短篇集『ナポレオン狂』(阿刀田高著、講談社文庫)に収められている『ナポレオン狂』の最終ページの3行を目にした途端、大きく、のけ反ってしまいました。 大学でヨーロッパ近世史を教える「私」は、ナポレオン狂と呼ぶしかない二人の人物と関わりを持ちます。一人は、実業で成功し、ナポレオン記念館を建て、全てをナポレオン関係物の収集に注ぎ込んでいる南沢金兵衛。もう一人は、ナポレオンそっくりの風貌のため、自分はナポレオンの生まれ変わりと固く信じている村瀬某。 ナポレオンのことをもっと知りたいと訪れた村瀬に、それならと、私は南沢を紹介します。 その後のことを、私からお話しすることは、とてもできません。未だに衝撃に打ちのめされているからです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
40数年ぶりに読み返しました。やはり面白かったです。所謂”奇妙な味”の可笑しみと不気味さ。文章の滋味深い巧さ。堪能しました。 そして阿刀田さんは今も健在でいらっしゃる。これも嬉しいですね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
短いので、少し時間が空いた時に読めます。読むと想像力をかきたてられます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
昔読んだ再読のための購入ですが、殆ど忘れられていた内容でした。 新鮮さも斬新さも感じられません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読み進めているうちに、ほとんどの話の先が読めてしまう。 暗いニュースがありふれた現代では こういったブラックユーモアもすでに現実でさえある。 優れた作家の古き良き作品を純粋に楽しめなくなった自分が悲しい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ちょっと不気味な話を集めた短編集(怖くないものもある)。解説にあるように、正面からはっきり描かないからこそ恐怖は際立つのだろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最後がすごいってことでしたが、私には想定内で、もうひと捻りあるのかと思っていました。 作品が大分昔のモノで、今の作家さんの小説ように設定や結末がややこしすぎない。 阿刀田さんは、若い頃だいぶ読んで、最近の作品は文章が薫り高いけど、昔のモノの方が強烈に感じました 自分が歳を取ったのか、阿刀田さんがまるくなったのか… それでも、ショートショートは星新一以外では、 この方でしょう | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
阿刀田さんの著書「新約聖書を知っていますか」が、とてもためになったので、 別の本も読んでみようとこの本を選びましたが、淫らな表現や性的な描写が多くイメージと違いました。 全体的に古臭さを感じました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
もう止しにして欲しい! 「ナポレオン狂」はこれで直木賞? 余程適当な作品がなかったのですね。収められている作品の何れもが、単なる思い付きでしかない筋や、忌まわしい事件から抓んだ落ちばかりで、情けないやら、腹立たしいやら。いくらブラック・ユーモア(ジョーク)の類いにしても、文学としての品性を欠いてよいものでなく、星一つも惜しい! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
商品は可ではなかったにもかかわらず、黄ばみがひどく、どうみても薄汚れたものでした。これなら可の¥1の中から選んだほうがましでした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
随分昔に読んだことのある「ナポレオン狂」を不意に 読みたくなりました。新の注文だと大きな封筒でポストに入らず 中古注文。ポスト到着はありがたいけど1円ときて表紙のみきれい。 なかはヤケひどく当初は読む気になれず。 しばらくして意を決して読み始めました。これぞ短編!お手本 見本となるべく発想のすばらしさがぎっしり詰まってました。 最後のさいごまでグイグイでありました。 中古はアタリ・ハズレがあるからもう一度新を注文するか今 他のも読みたいし迷ってます。 ※ ※ 「ナポレオン狂」は直木賞受賞、次に読んだ「来訪者」は 第32回日本推理作家協会賞受賞作品。わけのわからない 恐怖が緻密な構成によりその後の展開に引きずられるように どーんどん息つく間もなく読まされてしまいます。 こういうの好きだなぁ。他に「サン・ジェルマン伯爵考」 「恋は思案の他」「裏側」「甲虫の遁走曲」「ゴルフ事始め」 「捩れた夜」「透明魚」「蒼空」「白い歯」「凶暴なライオン」 「縄ー編集者への手紙」と続いてます。 本のヤケには目をつぶりこのまま本日読んでしまいそうです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
直木賞受賞作「ナポレオン狂」と日本推理作家協会賞受賞作「来訪者」を贅沢に収録する著者の魅力が開花した二冊目の作品集です。著者の作品には主人公が必ず破滅するという法則はありませんが、けれど吉凶のどちらにせよ何処かに必ずや不幸が潜んでいると申し上げてよろしいでしょう。まあもしも我が身にこんな不幸が降りかかったらと思うと、ぞっとしますが「これは完全なフィクションの絵空事なのだから」と割り切っておっかなびっくりの怖い物見たさの心境で飛び切りブラックな物語をたっぷりと楽しんで頂きたいと思いますね。 『ナポレオン狂』ナポレオンに心酔しあらゆる関連アイテムを蒐集する熱狂的なコレクターと自分がナポレオンの生まれ変わりだと信じ切っている男が対面したらどうなるのか?狂人は倫理とか常識とかを軽々と飛び越えて恐ろしい領域に踏み込んでしまうのですね。『来訪者』病院で娘を出産した時に世話になった雑役婦の女が何故かその後も自宅へ時々訊ねて来るのだった。入れ違いに現われた刑事が間接的にもたらす衝撃の真実とは?最後にタイトルがダブル・ミーニングだと気づかされる著者の巧みの職人芸ですね。『サン・ジェルマン伯爵考』父の遺言は何とフランスで会ったと言う永遠の不死者サン・ジェルマン伯爵との再会の約束だった。この日に生まれた男の子がやがて成長し再び父の遺言を聞いて不死者と邂逅し、こうして歴史は永遠に繰り返されるのだろうなと思えますね。『恋は思案の外』娘が悪い男に騙されて会社の金を不正に使い込んだと知った父は愛犬を利用した子供の誘拐事件を企むのだが・・・・。この話も題名が二重の意味になっていて人間には理解しようのない思わぬ計算違いに苦笑いしますね。でもこの主人公は誠に気の毒な事情なので情状酌量されて欲しいと思いますね。『裏側』夫が妻の素行に不審を抱き興信所に調査を依頼するが明確な結果は出ず遂に自分で見張るのだが・・・・。これも題名通りでニヤリと笑える茫然自失となるオチの完全なファンタジーですね。『甲虫の遁走曲』会社が倒産しモグリのタクシー業を始めた男が追突事故でムチ打ちになって入院していると何と不意に愛車のフォルクス・ワーゲンが病室の外から話しかけてきた。幻想と現実が入り混じって真相が不確かに思えて来て不安になるSFとサイコ・ドラマの不気味な融合ですね。『ゴルフ事始め』十七世紀末にスコットランドとイングランドの貴族の間でどちらがゴルフの技に優れているかを賭けた勝負が行われる。公正な法治国家なぞは存在しない昔は殺人も日常茶飯事の恐ろしさにゾッとしますが、最後は笑える何ともとぼけたオチですね。『捩れた夜』婚約者との結婚を控えた男のベッドに夜毎見知らぬ女が忍んで来る内にやがて結婚式に続く新婚旅行のホテルで妻が何者かに殺されてしまう。理解し難く捉え所のない奇想天外なストーリーで最後には時間も空間もねじれてしまうのですね。『透明魚』喫茶店で男が出会った女との白昼夢の様な幻想譚。この話には明確な答がなく唯々不思議な感覚を味わうべきなのでしょうね。『蒼空』「空は無気味なほど蒼かった」という一文で始まる憂鬱なサラリーマンの男の運命はやはり・・・・。思えば題名が「青空」ではなくて「蒼空」なのが不吉その物でしたね。『白い歯』出産を間近に控えた少し変わり者の妻が夫に「歯がいいと頭がよくなるのよ」と話す。ちょっと考え過ぎかなとも思えますが、もしかしたら「歯が悪い」人間はいない方がいいという信念を行動にうつしているのでしょうか。『凶暴なライオン』二十一歳で結婚して娘を産みその後夫を病気で亡くしてから母の実家に帰って来て暮らす自由な女が十年後の今妻子ある男に心を魅かれ始める。ソフトな残酷さという一見相矛盾する表現も可能なのだと証明する戦慄のラストですね。『縄−編集者への手紙−』依頼された原稿がさっぱり書けないで悩む男が自分の経験した奇妙な怪奇譚を手紙で打ち明ける。この話も不幸な人の死にたい気持ちを助ける縄が本当に存在するのか?それとも全てが男の無意識の行動による自作自演なのか?真実は一体どちらなのかの判断に迷わされる非常に巧妙なストーリー・テリングの怪異譚ですね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
表題のナポレオン狂をはじめ、短編は面白い。個人的には短編は好きではないが、この作家さんは独特の味わいがあり、好きである。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
レビューではないです。審査のときにひっかかる読んでもらえると思い書いています。当該書籍の写真がまちがっています。読書メーターにも、間違って表示されるので、差し替えていただきたいです。よろしくお願いします。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
短編なので、さらっと読めますが、読んだ後に不思議な感覚になる傑作が沢山収録されています。 やはり、「ナポレオン狂」が最高です。 登場人物を巧みな描写で描き、読み終わった後に考えてしまうストーリーが続きます。 単なる「ホラー小説」ではない、独特の世界観を感じることが出来る一冊だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
阿刀田さんの短編はブラック・ユーモア的で、不気味なもの、どんでんがえしのあるものが多いように思う。また、不倫とか、ホテルが舞台にあんるものも結構ある。ロアルド・ダールの影響を受けたことを本人が書いていたので、直木賞受賞のこの短編集を手にとった。 「ナポレオン狂」はあきらかにダールの「女主人」をヒントにしている。偏執と不気味が漂い、最後の一行「約束のみりん干しはいまだ届かない。村瀬氏が立ち去って以来、ただの一度も・・・・」がナポレオン関連グッズ、資料の収集狂、南沢氏によって「ナポレオンの剥製」にされたlことを暗示している。村瀬氏はナポレオンそっくりさんだったのだ。 「来訪者」も怖い。赤ちゃんのすりかえ犯罪。他に「ゴルフの事始め」「「白い歯」「狂暴なライオン」「捩じれた夜」「透明魚」がお勧め。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
表題作のナポレオン狂 はオチが読めてしまった。その他の作はオチの割りに短編としてまだ長く、読み疲れした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
先生の本はほとんど読みましたが、これがやはり最高傑作のように思います。場の空気、温度、風、匂いまでを感じさせてくれるような描写。本当に実在する人間を目の前にしているような、不思議な気持ち、ゾッとした気持ちにさせてくれます。ラストを知っていながら手放せず未だに何度も読んでしまいます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
アンソロジーを読んで、その中にあった阿刀田高の短編を読んだら 10数年ぶりに阿刀田さんの本を、再読したく手に取った。 あの当時、ブラック・ユーモアという言葉がなんとなく新鮮だったが 今も変わらず楽しませてくれた。 1982年発行だというのに、そう古さを感じさせない。 何だか懐かしくて、嬉しくて今更ながらにレビューを書きたくなった。 ●ナポレオン狂 ナポレオン収集者と、ナポレオンそっくりな者の出会い。 ●来訪者 裕福な恵まれた者と、その反対にいる者。生れもった運命とも言うべきものに… ●サン・ジェルマン伯爵 歴史書でも読んだことのある、かの有名なサン・ジェルマン伯爵。不老不死とは? ●恋は思案の外 娘のために企てた誘拐劇。上手くいったはずだったのに… ●裏側 日に々、美しく妖艶に変化していく妻への夫の疑惑。 ●甲虫の遁走曲 入院中の白タクの男の代わりに、愛車の車が稼ぐ。 ●ゴルフ事始め 時代がゴルフの起源に遡る。ヨーク公が登場して現実味があって面白い。 ●捩れた夜 結婚前に揺れ動く、主人公のもう一つの別の生き方。 ●透明魚 喫茶店にあった熱帯魚を眺めている男の、空想か現実か…の世界。 ●蒼空 サラリーマンがふと、違う電車に乗って会社を無断で休むことから始まる。 ●白い歯 妻は自慢の丈夫な歯を、お腹の子に受け継がせたいと… ●狂暴なライオン 恋に溺れたくないのに、溺れている自分。 そのせいで、自分の生活のリズムが崩れるのをどこかで許せなくて… ●縄 原稿がどうしても書けない新人作家の叫び。摩訶不思議な縄が追ってくる… 相も変わらず、さくさくと読みやすい。そのくせ、最後にヒヤッとさせる。 ブラックであったり、幻想的であったり、SFっぽかったり。 表題作と、日本推理作家協会賞「来訪者」は当然として 13編全てが様々に様子を変えてくる。 ピリッとどこか風刺の効いたストーリー。 まさに阿刀田ワールドの、奇妙な世界を味わえるのは嬉しい。 ハズれのない短編集を読みたい方は、是非手に取ってください。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!