(短編集)
Aサイズ殺人事件
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Aサイズ殺人事件の総合評価:
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おもしろい | ||||
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満足しています | ||||
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安楽椅子探偵は生臭坊主。彼の前身は?最終話で明らかになる。昭和を感じさせるエンディング。薦めます。 | ||||
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阿刀田氏の最も純粋にミステリー志向の連作短編集。 安楽椅子探偵もののフォーマットで小気味良い切れ味の短編となっている。 非本格推理作家の氏なので、本格らしい安楽椅子探偵ものとは少し雰囲気が違っており、本格というよりはやはり氏のフィールドと言えるショートショート的なユーモアを重視したテイストになっている。 | ||||
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自分では「禅坊主の屁理屈」と卑下するけれど現職刑事との囲碁の対局の合間に迷宮必至の難事件をほぼ100%解決してみせる異色探偵・方丈和尚の推理連作短編集です。30代の現職刑事の佐村が妙法寺をせっせと訪れる理由は、50代の方丈和尚との囲碁の対局が3割で後の7割が和尚に迷宮必至の難事件を解決してもらう為と言う基本コンセプトで展開する物語は、和尚が一通りの事件説明を聞いた後に必ず刑事に一見事件とは全く関係なさそうな‘けったい’な質問の調査を宿題に出して帰らせ後日の訪問で完璧に謎解きしてみせる鉄板パターンの安楽椅子探偵譚になっています。私は囲碁に詳しくはないですが二人の対局時のしゃべくりは読んでいて面白さが十分に伝わって来ますし、全く説教臭くも偉ぶった所もないとぼけた味のある和尚は、きっと謙虚な中にもさり気なく自信に満ちた‘どや顔’をしていそうな所が嫌味もなくとても好感が持てますね。 『Aサイズ殺人事件』N大学のアマチュア楽団に所属する女子大生の死体がホテルの貯水槽で見つかり彼女以外の10人の楽団員に容疑がかかるが決定的な決め手に欠けるのだった。和尚の推理手法は緻密でなくかなりアバウトですが人間性を加味して犯人の大胆な発想のアリバイトリックを見破る頭脳の冴えがお見事です。タイトルのAサイズは実はそれ程に重要な手掛かりではないのですが中々にインパクトがありますね。『2DK蟻地獄つき』新婚旅行から帰った夫婦がアパートのバス・ルームで見知らぬ男の死体を発見する。殺人動機と殺害方法についての和尚の推理は流石の切れ味だなと感心しますが、同時に警察も被害者を調査してこの程度の裏事情なら暴いて欲しかったなとも思いましたね。『靴と媚薬と三人の女』妻帯者のサラリーマンが朝の四時に建設用地で毒殺死体になって発見され、浮気相手の三人の女が容疑者として浮上するが皆肝心の動機が見つからないのだった。靴と媚薬の手掛かりからこれだけの意外な筋書きを推理してみせる和尚の奔放な想像力にはもう脱帽するしかありませんね。『二重人格の死』電器会社の男子社員が近々に資産家の娘との結婚を控えていながら会社の仮装パーティーの夜に首を吊って死んでいる姿で見つかる。被害者が予定していた二重人格の仮装とはどんな格好だったのか?狡猾な犯人の考え出した殺人トリックは(決して褒めたくはないですが)シンプルだけど恐ろしく効果的で理に叶っていますね。『裸足で天国へ』マンションの屋上から男が飛び降り自殺したらしい状況の事件が起きるが、唯男は住人ではなくまた半年前にも同じ場所で同様の事件が起きていたという。著者は単純ながら誠にぞっとする様な恐ろしい殺人の手口を考え出すのがお上手ですね。珍しくもの悲しい気分になるしんみりとした終わり方が新鮮でしたね。『古物の好きな死体』古物の蒐集が趣味の裕福な若い男が密室状態の自室で、火薬による爆発で頭をブチ抜かれて殺される。これは中々に手の込んだ密室&凶器トリックの秀作で意外な犯人と動機の面でも素晴らしい一編でしたね。『葉桜の迷路』皇室と関係のあるJ家を警戒せよとの投書が警察署へ頻繁に届くが結局は犯人の意図が全く不明なのだった。今回は今時のミステリーとしては珍しいソフト・タッチな趣向で著者ならではの微妙な犯罪ドラマの筋書きにまたもや感嘆させられましたね。『ハーフ・ムーン殺人事件』嫌われ者と言われていた小学校の女教師がピストルで頭を撃たれて殺される。被害者に子供を虐められ怨みを持つ母親が四人浮上するが動機とアリバイの面で決め手を欠くという状況で、著者は巧妙な構成上のトリックを仕掛けておりまして、種明かしをされて初めて変わったタイトルの意味合いがわかるという凝った趣向になっています。本編で一旦は方丈和尚が京都のお寺へ移る事となって誠にお別れが寂しい気持ちになりましたが、まだ若い佐村刑事にはいつまでも和尚を頼ってばかりいないで今後の長い人生の中で実力を発揮して自力でがんばって欲しいと思いましたね。 | ||||
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もともとは1978-79年に『月刊小説』に連載されたもの。その後、単行本(文藝春秋,1979年)→文春文庫(1982年)→本書となっている。 妙法寺の和尚を探偵役とした8編が収められている。完全なアームチェア・ディテクティヴで、持ってくる情報だけを手がかりに、寺を一歩も出ることなく事件を解決してしまう。 話を聞いただけで何もかも当ててしまうのは、ホームズさながら。トリックも切れ味鋭いものがいくつかあり、予想以上に楽しむことが出来た。ミステリファンなら、目を通しておくべき一冊だろう。 | ||||
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