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鏡陥穽
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鏡陥穽の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.80pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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飛鳥部氏の初の本格推理路線ではなくホラー路線の作品と位置付けられている作品だが、もともと怪奇色と本格色を融合した幻想ミステリーとも言うべき作品を多く書いてきた著者のことであるので、それほど今までの作品と違和感はない。 ドッペルゲンガーを主題にした怪奇、猟奇的な異型のこの人にしか書けない独特の世界観が堪能できる。 もちろん今回も絵画が作品全体を象徴しており、タイトルにもある鏡が異様な現象を生み出す。 一般受けはやはり灰汁があり過ぎてハードルが高いかと思うが、飛鳥部氏の著作が好きな人なら納得の出来である。 | ||||
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本格と幻想を行き来する飛鳥部だが、「ひとでなし」な話の中に、純粋な「愛」を感じることが多くある。彼が恋愛小説を書いたら私は涙が止まらないかもしれない。鏡の魔力にしても、本格の方のトリックにしても、たとえそれが陳腐であっても、彼の人物描写が作品を崇高なものにしていると思う。 | ||||
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ある種の「エゴイズム」というのは、作者にとって骨がらみのテーマなのかも知れない。この作者の描く「狂気」は、いつも肉感的な熱気を帯びている――他の作家なら、抽象的な非人性として立ち上げるところを。本作は「エゴイズム」が合わせ鏡の狭間で宙吊りにされるような感触を持つ。「私」の欲望が「私」に奪われていく不条理……そして増殖する「私」。肉体の断片化とそのシンメトリー的な増殖・接合から異形の群れが現前する。うーん大乱歩もうなされそうなイメージの連続っすね。芸術(家)をフィーチャーしたミステリならデカダンス、と相場は決まっているけれど、作者はパンクス要素が実は強かったりするんじゃないか。ふと、この人に楳図 かずお の漫画のノベライゼーションをさせたらハマるんじゃないか、と思った。 | ||||
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