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鏡陥穽



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【この小説が収録されている参考書籍】
鏡陥穽

鏡陥穽の評価: 3.80/5点 レビュー 5件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.80pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全5件 1~5 1/1ページ
No.5:
(3pt)

単なるB級小説ですよね(ネタバレあり)

念のために書いとくと推理小説ではない、あらすじ読んで飛鳥部先生だし推理小説かと思ったがまったく違った
似たようなB級映画みたいな部分があった「黒と愛」なら、一応推理小説とも呼べなくもなかったが、こっちはちょっと推理小説と呼ぶのは無理がある
でもそこらのB級ホラー観た後のような、「時間を完全に無駄にした感」は無い
無駄ではなかった、時間使って読んだ価値は充分あったと思えるのは、毎度飛鳥部先生の書く、なんか良い感じのキャラのおかげだろう
「黒と愛」も推理モノとして楽しんだわけではなく、そこらへんの良い感じが良い感じだったから満足だったわけで

ただなぁ、今回は良い感じなキャラはあるんだけど、それ故にどうにも胸糞……
胸糞さが評価を下げる
やっぱハッピーエンドでなくてもいいから胸糞はやめてほしいよね
「砂漠の薔薇」とかは個人的には充分ハッピーエンドに、いやハッピーではないけど胸糞ではない、悲しいのと胸糞は違う
今回のはようするに良い感じの娘がひどい目にあって心壊れましたってだけやもんね、そりゃまあ胸糞ですわ
最初から達観してた系の娘ならともかく、レイプされて泣き叫んでたって話を聞くに、どちらかというと「バベル消滅」のような感じの娘なんでしょ
もう最悪やん。そういう娘は好きだけどこんなん最悪やん
ああくそイライラすると言葉がまとまらん、飛鳥部先生は百合作家としても一流だとは思う、恋愛を書くのが上手い人は百合を書くのも当然上手い、そこらへんは満足だから胸糞ってだけで最低の気分にはならんが
でもやっぱり胸糞や
鏡陥穽Amazon書評・レビュー:鏡陥穽より
4163241108
No.4:
(4pt)

著者の怪奇ホラー作品

飛鳥部氏の初の本格推理路線ではなくホラー路線の作品と位置付けられている作品だが、もともと怪奇色と本格色を融合した幻想ミステリーとも言うべき作品を多く書いてきた著者のことであるので、それほど今までの作品と違和感はない。
ドッペルゲンガーを主題にした怪奇、猟奇的な異型のこの人にしか書けない独特の世界観が堪能できる。
もちろん今回も絵画が作品全体を象徴しており、タイトルにもある鏡が異様な現象を生み出す。
一般受けはやはり灰汁があり過ぎてハードルが高いかと思うが、飛鳥部氏の著作が好きな人なら納得の出来である。
鏡陥穽Amazon書評・レビュー:鏡陥穽より
4163241108
No.3:
(3pt)

エロ・グロ・バイオレンス炸裂

本作はどのジャンルに分類されるべき作品なのだろうか。
ホラー?バイオレンス?モンスターパニック?
読後の印象は、クーンツの作品を読んだときみたいな感じ、というものだった。
そう、あの伝説的な名作「シャドウファイヤ」だ。

ストーリーのスタートは静かだ。
そして、怪異が少しずつ進行していく様子は、なにやら上質の怪奇ものを読んでいるという感じだった。
それが、あのエロ描写が登場したあたりから、少しずつ変容していく。
そして、怒濤のラストにむけて、エロとバイオレンスが突っ走るといった展開だ。

これは確かに読むひとを選ぶ作品だ。
そして、まちがってもミステリではない。
同じ人間が何人も登場するという不可思議というか謎はある。
しかし、その謎の解明がメインストリームではない。
登場人物も、みんないやなやつらばっかりだし。

けっしてすっきりとした読後感ではない。
しかし、乱歩の世界をもっとダークにエロにした世界にどっぷりと浸りたいひとには、なんともいえないだろう。
とくにフリークス好きにはおすすめだが、残念ながら私の波長にはあわなかったな。
鏡陥穽Amazon書評・レビュー:鏡陥穽より
4163241108
No.2:
(5pt)

飛鳥部勝則の可能性

本格と幻想を行き来する飛鳥部だが、「ひとでなし」な話の中に、純粋な「愛」を感じることが多くある。彼が恋愛小説を書いたら私は涙が止まらないかもしれない。鏡の魔力にしても、本格の方のトリックにしても、たとえそれが陳腐であっても、彼の人物描写が作品を崇高なものにしていると思う。
鏡陥穽Amazon書評・レビュー:鏡陥穽より
4163241108
No.1:
(4pt)

鏡よ、鏡……セカイで一番醜いのは

 ある種の「エゴイズム」というのは、作者にとって骨がらみのテーマなのかも知れない。この作者の描く「狂気」は、いつも肉感的な熱気を帯びている――他の作家なら、抽象的な非人性として立ち上げるところを。本作は「エゴイズム」が合わせ鏡の狭間で宙吊りにされるような感触を持つ。「私」の欲望が「私」に奪われていく不条理……そして増殖する「私」。肉体の断片化とそのシンメトリー的な増殖・接合から異形の群れが現前する。うーん大乱歩もうなされそうなイメージの連続っすね。芸術(家)をフィーチャーしたミステリならデカダンス、と相場は決まっているけれど、作者はパンクス要素が実は強かったりするんじゃないか。ふと、この人に楳図 かずお の漫画のノベライゼーションをさせたらハマるんじゃないか、と思った。
鏡陥穽Amazon書評・レビュー:鏡陥穽より
4163241108

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