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(短編集)
アジャストメント ディック短篇傑作選1
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アジャストメント ディック短篇傑作選1の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.08pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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とにかく「凍った旅」のあらすじを聞いて読みたくなったので購入。短編集の読み方として正しい作法かわからないが凍った旅から読み始める。 感想は、短い中によくこれだけ世界観と内面を表現できるのだと思った。過ちに後悔して何にも悲観的になっている男が折り合いを付けて成長をする姿が最後の締めにきっちり表現されていた。やはりこの作品だけでもお金を払って読む価値があったと感じられた。 技術が進んだ世界でも変わらない人間の心を軸に素晴らしい話が作られていた。 ただ、現実の技術の発展を想像したり、宇宙の派手なファンタジーを期待している人には物足りないのかもしれない。 | ||||
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満足しています。 | ||||
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この短篇集に収められた全ての作品が傑作とは言わないが、少なくとも「アジャストメント」「にせもの」「電気蟻」「凍った旅」などの傑作はこの短篇集でしか読めない。 「アジャストメント」は映画とは取っ掛かり以外は随分と違うが、原作には映画とはひと味ちがううま味があって捨てがたい。 「にせもの」は、傑作長編「電気羊」や同じく傑作短篇「探検隊はおれたちだ」と非常に似たテーマの作品で、主人公スペンス・オーラムは自分が人間だと信じているのだが、周囲の人々からは疑われ・・・。本物と偽物の境界を問う傑作。 「電気蟻」は、「にせもの」とはひと味違い、自分が偽物であることが判明したあと、それを逆手に取って、有機ロボットである自分の体を材料にして現実と虚構の境界をさぐる実験を行うという異色作。ディック短篇中の最高傑作のひとつ。 「凍った旅」は、十年間の冷凍睡眠で新天地の惑星に行くはずが、宇宙船内システムの手違いで途中で目覚めてしまった男が虚構と現実のあいだを彷徨う物語。 本物と偽物、虚構と現実など、ディックお得意のテーマは、短編にこそ端的に表現されているとはよく言われることだが、これらの短篇によってディックは長編にも増して、自らのテーマを真摯に追求しており、そこが非常に興味の尽きないところである。 | ||||
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大昔に『高い城の男』という小説を読んだことがあったので著者の名前は知っていましたが、それ以上は何の予備知識もなしに単におもしろそうと思って読んでみました。 しかし読んでおもしろかったのは『にせもの』と『くずれてしまえ』だけでした。 他の作品も読んでいる途中はおもしろいのですが、落ちがないというか、落ちがわからなくて楽しめませんでした。 ここに上がっている皆さんのレビューを見て、そういう短編集だったのかと思いましたが、先にレビューを見ればよかったと後悔しています。 なお『くずれてしまえ』は、ルイス・ダートネルの『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』を連想しました。 | ||||
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最後の”人間とアンドロイドと機械”のエッセイだけでも読む価値はあるとも思うな。 僕は、これはある種の詩のようなものだと考えてる。 ディックの魅力が凝縮された詩だとね。 ”ひょっとすると、精神圏は、非常に微弱なエネルギーの形で、思考パターンを含んでいたのかも知れない。 人間が電波通信を発明するまではです。 それをきっかけに、精神圏のエネルギーレベルは限界を飛び越え独立した声明を持つようになった。 ” どう、狂おしいほど面白いだろ??????!!!!!! | ||||
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再びディックブームがやってきたのでしょうか。 ハヤカワ文庫から,現在新刊として入手できないハヤカワ文庫及び新潮文庫から出版されていた短編作品を再編集して,全六巻の短編傑作集を順次出していくとのことで,更に長らく復刊が望まれていた長編作品もハヤカワ文庫から出版されるとのこと。 本作品集はその第一弾。 本作品集中マイベストは「くずれてしまえ」。 文明が崩壊してしまった未来世界が舞台。 異星から地球にやってきた生物がもつ,何でもコピーできる能力に頼って生きる人間たち。 あまりにも簡単に精巧なコピーを生み出すことから人間自ら何かを作り出すことを放棄してしまっている。 しかし,そのうちコピーを続けるうちに劣化が進み,宇宙生物の能力も限界が近づき・・・。 という物語ですが,そのオープニングからエンディングまで無駄がなく,ディックの文学的才能の高さを感じさせます。 主人公らが車で移動している場面から物語が始まり,その後説明口調にならずに世界観を示し,見事なエンディングへとつなげています。 そのほかしゃべる犬が登場するどこかほんわかした「アジャストメント」やサスペンスフルな「にせもの」,抗幻覚剤を飲むと本当の世界が見えるという「父祖の信仰」,冷凍催眠から冷めた宇宙航行中の男を描く「凍った旅」など,好作品ぞろいです。 | ||||
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映画に合わせて、調整者(アジャストメント)を軸に短篇を寄せ集めた短編集、でディクファンならお持ちの短編集との重複も多く割高感満載の一冊です。ディク作品の多くの映画化と同じく映画と原作の隔たりは大きいのですが、映画を見て興味を持った方には初期の作品ですので解り易く、ほどのどの入門書かも知れません。 | ||||
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他の方のレヴューや本書のあとがきと重複するところもありますが、そこはご勘弁。 話はサンリオSF文庫の時代まで遡ります(大昔です)。 当時のディック傑作短編集としては ジョン・ブラナー編「ザ・ベスト・オブ・フィリップ・K・ディック」(I・IIに分冊)と、 マーク・ハースト編「ゴールデン・マン」を分冊した「ザ・ベスト・オブ・フィリップ・K・ディック」III・IV の計四冊がサンリオSF文庫から出版されていました。 サンリオの撤退後早川書房が版権を獲得し ハヤカワSF文庫「ディック傑作集」 1「パーキー・パットの日々」 2「時間飛行士へのささやかな贈り物」 3「ゴールデンマン」 4「まだ人間じゃない」 として長い間ディック短編のバイブルとして親しまれて来ました。 そこに昨今のディック作品の映画化ラッシュ時代が来て早川書房は 「マイノリティ・リポート」映画化の際『少数報告』を改題し同名の短編集を編纂出版します。意欲的な編集で好感の持てるものでした。 しかし「ペイェック―消された記憶―」(『報酬』)映画化の際本国アメリカで(映画化に合わせて)編集された傑作集「ペイェック」をそのまま出版してしまったのです。 これは前述の「ディック傑作集」から美味しい作品ばかり集めた一種「究極のディック短編入門書」です。もちろん全作品重複です。 早川書房も作品が重複した短編集を出している訳にも行かず「ディック傑作集」1・2、映画「NEXT」(『ゴールデンマン』)の後3・4を絶版。 「アジャストメント」(『調整班』) 「トータル・リコール」(『追憶売ります』) の両映画上映に合わせて同名の新しい「短編傑作選」を編集したのです。 なので以前の短編集を既読の人にとっては"物足りない""新しく買う必要が無い"とまで言われてしまっているのです。 早川書房では今後は重複等無いように留意して短編傑作集を出して行くようです。 しかし浅倉久志氏不在は痛いですね。 | ||||
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既刊の短編を再構成したものです。 元々掲載されていた本も所有しているのですが、久しぶりに読み返したこともあり、結構楽しめました。 内容的にはどれも馴染みのものばかりですので、元の短編集をお持ちの方には必要のない本だと思います。「さよなら、ヴィンセント」は初訳ですが、これを読む為だけに買うにはもったいないというのが率直な感想です(元々は手紙として書かれたものだそうです)。「人間とアンドロイドと機械」は初めて読みましたが、そちらの方が価値がありますね。 あとがきにこの本が刊行されることになった経緯が説明されていますが、都合により増刷できなくなった「パーキー・パットの日々」、「時間飛行士へのささやかな贈物」や、現在では入手困難な短編集から再編成したのだそうで、これからも継続して短編選集を出して行く予定だそうです。 収録作品〈既刊〉 - アジャストメント 〈悪夢機械〉 *改題 - ルーグ 〈パーキー・パットの日々〉 - ウーブ身重く横たわる 〈パーキー・パットの日々〉 - にせもの 〈パーキー・パットの日々〉 - くずれてしまえ 〈悪夢機械〉 - 消耗員 〈パーキー・パットの日々〉 - おお! ブローベルとなりて 〈時間飛行士へのささやかな贈物〉 - ぶざまなオルフェウス 〈模造記憶〉 - 父祖の信仰 〈時間飛行士へのささやかな贈物〉 - 電気蟻 〈時間飛行士へのささやかな贈物〉 - 凍った旅 〈悪夢機械〉 - さよなら、ヴィンセント 〈初訳〉 - 人間とアンドロイドと機械 〈開放されたSF〉 *スピーチ原稿 | ||||
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ディックの短篇集は何冊か読みましたが、その中でも一番…つまらないと思います。 それぞれのお話に落ちが無いと言うか、最後まで読んで、で?って言う気持ちになる作品ばかり。 短篇集の残り物を集めましたって感じでしょうか。 どうしても映画アジャストメントの原作が読みたいとかじゃなければお勧めしません。 ちなみに映画アジャストメントの原作(調整斑)もいつものように、映画の内容とはかけ離れています。 原作と言うよりアイデアを頂いたと言うか、インスパイアとか… | ||||
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収録されているのは 「アジャストメント」 「ルーグ」 「ウーブ身重く横たわる」 「にせもの」 「くずれてしまえ」 「消耗員」 「おお! ブローベルとなりて」 「ぶざまなオルフェウス」 「父祖の信仰」 「電気蟻」 「凍った旅」 「さよなら、ヴィンセント」 「人間とアンドロイドと機械」 *エッセイ 表題作「アジャストメント」はじめ、「さよなら、ヴィンセント」を除いたほとんどの作品が既出の短編集で読める為、ディックファンにはやや物足りない印象。 ただ「にせもの」や「凍った旅」、「ウーブ身重く横たわる」は何度読んでも面白い名作だと思います。 個人的には最後のエッセイ「人間とアンドロイドと機械」が非常に興味深かったです。これをきっかけにディック研究本(コレとか悪夢としてのP・K・ディック―人間、アンドロイド、機械)にも手を伸ばしてしまいそうです。 | ||||
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