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(短編集)
地図にない町
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地図にない町の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.73pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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SF作家ディックの幻想短編集。 映画『トータル・リコール』や『ペイチェック』の原作者、フィリップ・K・ディックの短編集です。 すべてSFというわけではなく、SFの要素がほとんどない短編もあるのでSFが苦手な人でも気軽に読めます。 ディックならではの奇想天外なアイディアが凝縮された短編を、寝る前に一話ずつどうぞ。 | ||||
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「おもちゃの戦争」「薄明の朝食」「森の中の笛吹き」「輪廻の豚」「地図にない町」などどれも味わいのあるものばかり。1950年代の暗い予感を背景に綴ったものはその影響が出ている。あくる朝、我が家ごとタイムスリップして戦場へ。「薄明の朝食」のペシミズム(人類に破滅的な未来が訪れるのではないかという漠然とした不安や恐怖)。人間が人間であることを放棄して植物となってしまう不可思議な「森の中の笛吹き」、人間の欲を皮肉ったディックらしい「輪廻の豚」、戦争への批判から書いたと思われる「超能力者」。ディックらしいアイデアのつまった「名曲永久保存法」。そして、今では使い古されてスタンダードになってしまった「地図にない町」。短編の名手、ディックならではのものばかり。ディックやアシモフらを他の土壌で描いた(描いている)作家さんらと同じ土台で見ることは難しいですが、私はこの短編を読むと何故か懐かしさを覚えます。短編ならではの楽しみを味わって下さい。 | ||||
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あちこちに話が飛んだり、語り手がころころ変わったり、「彼」だったのがいつの間にか名前で語られていたりと、話の筋を細かく追うのが面倒だった。 それでも、路上で売っているおもちゃのロボットが人間侵略を企んであれこれ手を尽くす「おもちゃの戦争」や、路線地図に載って居ない街を捜し求める車掌の話「地図にない町」がおもしろかった。この2作は話がこんがらがることもなく、すらりと読める。この2作はとても印象に残った。ちょっと思いつかないアイデアだ。 | ||||
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フィリップ・K・ディックの作品といえば、早川文庫のSFか東京創元文庫のSFというのが通り相場なのに、なぜかこの短編集は早川文庫のNVに分類されています。それだけにハードSFというよりはむしろトワイライト・ゾーンの原作になりそうな異次元空間での物語が12編も収められているのです。 △最も強い印象が残ったのは表題作の「地図にない町」です。地図にない町までの乗車切符を買いにきた男を不審に思った駅の助役が、その町へと単身乗り込みます。その町が成長して周囲の町まで飲み込もうとしていることに気づいたとき、彼は愛する恋人の身を案じて慌てて自分の町まで戻ります。その彼を待ち受けていたものは…。と書くとなんだかひどくおどろおどろしい物語のように思えますけど、最後にはちょっと小粋でほほえましいオチが用意されています。 ▼なにしろ四半世紀以上も前に翻訳されたまま今日に至ってしまっているので、かなり日本語訳が古風に感じられてしまいます。一応「デリカテッセン」とルビが振られてはいるものの「調整食品店」という聞いたこともない用語があてられていたり、セーターをスエーター、ブラインドのことをシェイドとしたり、まだまだ日本語の訳が定着していなかった頃をしのばせる訳語が散見されます。なかなかの短編集なので新訳を出してもよいのではないでしょうか。 | ||||
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SF世界と言うよりも何か「世にも奇妙な物語」に出てきそうな話ばかりでした。特に「クッキーおばさん」ついこの間放送されたばかりの柊瑠美が出ていた逸話「おばあちゃん」を髣髴とさせて其のぞっとする話と同様に背筋が寒くなるのを感じました。SF界の巨匠で既に確固たる地位を得ているフィリップ・K・ディックの短編集なので初めて読むはずとはいえどこかでタイムトラベルに巻き込まれてとんでもない目に遭う「薄明の朝食」とか見たような読んだようなそういう不思議な感じのする話ばかりでした。でも時間が錯綜するプレコグとか記憶チップとか混乱をきたすものが出ることなくすっきりと読みやすくはありました。其の中でも表題作「地図にない町」は結構よかったです。地図にない架空の町のはずが其の中身!!はファンタジックな郷愁を誘う感じがして一番好きな話でした。どこかで見たような読んだような感じもして、ぞっとする話もありましたが比較的読みやすい短編集でした。 | ||||
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