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かにみそ
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かにみその評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.38pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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泣けるとか怖いというストーリーではない気がしてならない | ||||
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ホラーと言えばそうかもだけど怖さは感じなかった。寓話というかちょっとえぐいファンタジーというか…。 あんまり怖く感じなかった理由として、かには不気味でありながらも主人公に都合のよい味方、都合悪くなればキレイに退場と、終始危険な存在ではなかったからかもしれない。主人公の方がやばかったけど怖いという感じでもなかった。 主人公の気持ちが共感出来なかったのと、「ホラー」というジャンルがなんか違うんじゃないかという気がして星3。状況の描写は細かくて上手だなと思います。 | ||||
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世界観は好きです。話の内容も展開が早いですが話の焦点はそこじゃないと感じれば気にはならないです。 個人的なマイナスポイントは文章の読み辛さでしょうか。人並み以下の国語力の私では読めない分からない漢字や言い回しが多かったです。 いちいち翻訳しました(笑)日本人なのですが...... そういう点で物語に感情移入しにくく読んでてしんどかったです。 | ||||
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ホラーということで読んでみようと思ったのですが、ホラーとしては全く怖くはないかな? といいますか、もしかして純文学?という風にも思えました。個人的には純文学は好きなのですが…もっと若いときならば面白かったのかなあ、と。個人的意見として、文章の一つひとつはとてもしっかりとしていて、文章自体はとても面白いし素敵だとは思うのですが、ホラーを目的としたエンタメ的に面白いか、と言われると…う~~ん、という感じになりますかね。 個人的には表題の「かにみそ」よりは、もう一つのユリの話のほうがよかったかなあ…とは思いました。 | ||||
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主人公(ニート)がある日海岸を散歩していた時に何気なく拾った小さな蟹。その蟹を育てることにしたが日に日に巨大化し、知識を付け、どんどん人間を殺して食べていく。もはや自分では止められない・・・という話。 元々ホラー小説が好きで、「泣けるホラー」の見出しに惹かれて買いました。 物語としては世にも奇妙な物語で想像出来るくらいシンプルです(ホラーではない)。蟹が砂団子を作る実際の映像をYoutubeで検索し、小説の描写を現実で想像するとかなりシュールです。しかしホラー要素としては薄く、泣ける要素もわかりませんでした。 まずイマイチ蟹の感情が分かりにくく、最後の方は欲望だけで動く人食い蟹としか思えませんでした。 最後の、蟹が海で迷惑をかける人を殺した描写ですが、このように悪人だけを狙って殺していたのであれば実は正義の味方パターンで後悔泣き要素ありますが、実際蟹は映画館で若者を殺し、子供が食べたいだの言っていたので蟹に対する同情は湧きません。 あるいは主人公が熱帯魚を笑って殺す描写があるように、二人とも暴走し・・・、みたいな展開であればまた面白かったかもしれません。 | ||||
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非常に愉快で、爽快な話でした。 オチも予想通りなのに、ちょっとウルッとしました。 とても心温まる友情物語でした。 | ||||
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かにさんに星3つ!主人公が変化していくにつれて面白味が薄れていってしまった・・・というのが本音で残念なとこでした。それから最後に主人公が行った行為は罪なのか、罪でないのか・・・ネタばれになるので詳細は省きますが真剣に考えさせられました。物語なんだからどうでもいいじゃん!と言われればそれまでなのですが。罪でないと思われる方、じゃあアナタは同じことできますか? 2作目の作品は静かに不気味な話でした。やはりこれも考えさせられる、読者の想像におまかせ・・・的な最後だったと思いますが、違うでしょ!と言う読者さんもいらっしゃるかと。 と言うわけで素直に楽しんでも難しく考えてしまってもどちらでも楽しめる作品でした。 | ||||
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※ネタバレを含みます※ 主人公は実家暮らしの無気力無感動で無職の青年。 だが挽回が困難な貧困や挫折や敗北からくる無気力ではなく、すぐにそれなりの仕事にありついたりしれっとセフレのようなノリで彼女を作ったりと「飽食の社会からくると思われるゆとり的無気力」まずこれに腹が立つ。 思考も行動も子供っぽいのに一人称が「私」なのも読んでいて違和感があった。 さておき、この青年が砂浜で見つけたカニ(生態からしてスナガニ科)を持ち帰るところから物語は始まる。 この「蟹」(主人公に最後まで名前すら付けてもらえない・・・不憫)が主人公に対しては終始奇妙で人懐っこく描写され、愛らしく、癒される。 しかし物語のキモともなる蟹の食事シーンの描写が不自然で蟹の生態に詳しい方には違和感があり物語に入り込めないかもしれない。 (スナガニが食事の際砂団子を作るのは砂中のプランクトンやデトリタス(動物の死骸や排泄物などの微細な有機物粒子とそれを分解する微生物群集)を濾し取り、食べられない砂を吐き出したものであり、砂部分が肉なら吐き出さず丸ごと食べるであろうことなので、作中のカニが補食した肉を食べきらずに肉団子にするシーンには「!?」であった。) 以降は人語を解し気さくに話しかけてきたり主人公を気遣ったり大きくなったり小さくなったりとまあこういういきものなんだと受け入れてしまえばとにかくかわいい「蟹」である。 蟹は主人公の都合のいい(よく懐く妹弟や恋人のような)存在として、彼の意に沿い育っていく。初めは彼の支配欲を満たす存在として、そして意思疎通の出来る友人としての存在として、更には主人公の罪を隠滅するための・・・!それが主人公の快楽のはけ口になり、やがて主人公は飽き、邪魔に思われ、そして・・・・。 無気力無感動無職の主人公は蟹との生活の中で変化を遂げていく。だがその変化は無軌道で、無計画だ。餌を与え続けるために職にありつき、仕事先でその場限りの恋人をつくり、都合が悪くなり衝動で人を殺し(!)それを蟹に処理させ(!)更に人肉の味を覚えてしまった蟹の捕食するさまを眺める事を快楽として人間狩りを喜々として行い、挙句彼女の遺族の姿を見て蟹が捕食することに罪悪感を感じ、最後は蟹を殺す・・どころか食べたいという衝動に駆られだす。 当の蟹はどんなに人間を喰らおうとも「ともだちは食わないよ」と言い切っているにも関わらず。 最後は最も自分を助けてくれた、恋人のような友人のような蟹を殺し、喰らう主人公。 そして何事もなかったように日常を生きていく。自分が犯した罪に一切の後悔や反省を感じることもなく。間接的に関わりのある近所の市営駐車場での殺人事件もどこか他人事だ。そして「生きなければ」「食べなければ」という渇望で物語は終わる。 ・・・蟹を人間として置き換えた場合を考えてみて欲しい。 間違いなくこの主人公はサイコパスだ。そして、蟹という存在を通して多くの人間を殺し、食べた殺人鬼であり食人鬼だ。 遠くない未来、必ずまた殺人を犯し、喰らうだろう。この物語で最もゾッとした部分がこれだ。ハートフルストーリーと思わせておいて、実は一人の青年が食人鬼として完成していく様を描いた物語であったのではないか。これだけの命を奪っておきながら、主人公には何の制裁も、反省もなく、自己満足の自分語りで幕を閉じる。各被害者は苦しんで死ぬ描写はなく、最後の被害者である蟹は異質の生き物らしく喜怒哀楽の表現の乏しいサバサバした性格のため、主人公の自分語りで何だかしんみりといい話っぽく感じてしまうが、騙されてはいけない。 ホラー映画などではBADENDが定石なのかもしれないが、読後の胸糞が悪い。 イギリスのCRACKING BEER のCM ( [・・・] )を見た時のような胸糞の悪さだ。 これがラノベやコメディだったら私は心置きなくこの蟹に萌えられただろう。 | ||||
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かわいい表紙だなぁ…と思ったらこれホラー小説なんですか?思わず手に取ってしまいましたが実際に読んでみて納得。この表紙、本編の雰囲気を絶妙に表していますね。ええ、ホラー小説かと言われるとホラー小説ではないような気がします。面白いんですけどね。怖くないんだこれが。 ざっくり言うと喋るカニと無気力に人生を浪費する青年のハートフルストーリーです。言動がコミカルで怖くないというと飴村行の「粘膜人間」の河童が思い浮かびますが、本作のカニはあれをさらにかわいくした感じ。このカニ、かなり食欲旺盛でふとしたきっかけから人食に目覚めるものの、「友達は食べない」と決めていることもあり飼い主である主人公がいつか食べられてしまうのでは!?といったハラハラ感はいっさいなし。それどころか主人公が体調を崩すとおろおろして心配したり眠る時には布団を掛け直してあげたりとかなり甲斐甲斐しい一面を持っています。これを怖がれって方が無理(笑) その代わりかグロシーンはけっこう頑張ってます。しかしそれも2、3度くらいでわりとあっさり終わるのでグロが苦手な人でも大丈夫かもしれません。 ラスト切ない…。カニと青年の友情が中編という短いストーリーの中にギュッと濃縮されてます。表題作の他にもう一編入っていてこちらは表題作よりホラー風味が強いですが、切ない後味は一緒。いっそグロ描写を丸削りしてこの作家にはホラー小説ではなく青春小説や感動小説を書いてほしいかも。☆3。 | ||||
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なんとも切ないお話です。 カニはカニとして生きて そして成長する。 いや、まっとうなカニではないが。 人間はそんなカニを見て決断する。 カニと人間、通じ合うものは確かにあった。 だから、切ない。 | ||||
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本の表紙からは想像がつかないストーリーです。ジャンルがホラーなのかどうかは分かりませんが、人喰い蟹の描写はなかなか不気味な雰囲気を醸し出しています。 加え、蟹の愛すべきキャラや行動、また主人公の若者との微笑ましい絡みが、更にそれを際立たせています。 無気力で感情に乏しい主人公が、蟹との交流を通じて、本来あるべき感情を取り戻していくに従い、逆に蟹に付いていけなくなり、切ないラストを迎えるというのは泣ける話と言えそうです。 同じく本書に収録されている「百合の火葬」のほうが、ホラー色はあるかもしれません。 | ||||
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第20回日本ホラー小説大賞優秀賞受賞作である本小説。浜辺でふと拾ったカニを育てていたらどんどん成長し、なんと連続殺人鬼になって主人公と同居するという奇想天外なお話です。 主人公は最初は「カニ」の行動に同調し、「カニ」の捕食行為を手助けしていたりしたのですが、やがて罪悪感に目覚め始め、「カニ」と同居することにすら限界を感じるようになります。 この主人公の心情の変化は文学的には評価できます。特に冷凍倉庫でのアルバイトで人生に絶望していたがゆえに、「カニ」の捕食行為にもなんら気に留めなかった主人公の心の変化がつぶさに描かれているところは、芥川龍之介の小説のようです。 この小説で注目すべきはやはり殺人鬼を「カニ」にしたというところでしょう。そしてこの「カニ」は現実に生息するカニではありえない「カニ」なのです。人間同様の生活を行うことや(テレビを観たり新聞を読んだり、主人公の心情に共感したり挙句の果てには、主人公のまくれた掛け布団をかけなおす(!)というところまで!)自分の体の大きさを自由に変化させたりと、かなりファンタジックな要素を盛り込んでいます。 その「カニ」の非現実的要素をファンタジーとしたこと、それに加えて「カニ」の言動がいささか子供っぽいがゆえに、虐殺シーンから現実性がそぎ落とされたことで、大量に殺人シーンが登場する小説にありがちな血なまぐささや暗い雰囲気を一掃しています。 しかし同時にそれは、この小説がホラー小説としての魅力を減少させているのです。 つまり、「カニ」の行う捕食行動が読者の恐怖を喚起できないわけです。恐怖を喚起する現実性=臨場感に乏しい。それにこの主人公は、「カニ」をあっさりと退治してしまっているわけですし、「カニ」の方も主人公を捕食する気はないと断言してしまっている。つまり親しくなった存在から急に命を狙われるといった恐怖もまったく描かれていないわけです。「カニ」が捕食するのは人間ではありますが、市井の匿名の人物ですし殺害の描写もあっさりしすぎているのであまり怖くありません。 つまり、この小説は、日本ホラー小説大賞の受賞作でありながら、最初から読者の恐怖を喚起する仕掛けが最初から完全に骨抜きにされている。つまりこれはもう「ホラー小説」とは呼べないものになっているのです。 そういった意味では、★は3つが妥当だと思います | ||||
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