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ダーク・ムーン
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ダーク・ムーンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.43pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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前からほしかった、本なので満足しています、またよみたいのがあれば購入したいです。 | ||||
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始めは非常に読みにくい本だと思いました。なぜなら、中国人が多数登場し、しかも彼らの名前は難しい漢字で独特の発音をするのですから。読者にもう少し配慮してほしいと思いました。 さて、内容ですが、キー・パーソンは、ハロルド加藤、富永脩、そして、呉達龍の三人です。彼らがどんな破滅の狂想曲を奏でるのだろうか、始めは全く理解できませんでした。普通接触することなど皆無な身分、地位、人種が異なる三人がどう絡み合っていくのか?三人を噛み合わせた歯車は、ミッシェルというバイセクシャルでタブー無しのアウトローでした。 加藤明、ヂェン・フイ、そして、レイ・イウ・ミンの因縁の過去が彼らを破滅への舞台へと誘います。 それぞれが抱える苦悩、醜悪な本性、そして、目を背けたくなるほど血生臭い現実が彼らを奔走させ、より人間的により美しく煌めかせます。後半の異常なまでの高速な展開は、読者をヘロイン中毒の如く読書へ駆り立てます。 醜悪だけど美しい、人間性の背後にある野獣のような欲望が狂喜に走らせ、ダイヤモンドのように人生を光輝かせます。 ここまで人間の本性を上手くしかも読者の期待にそうように書ききるのはまさに天才としかいいようがありません。 新たな人間学を開拓されること必至です。お勧めの傑作です。 | ||||
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パターン的にはいつもの奈落スパイラルワールドだけど、今回は堕ちていくのが3人。 呉、ハリー、富永それぞれが個性的な人物で、それぞれのバックグラウンドも深く設定されていると思います。 その3人が関わる人間がカブっているので誰が誰とどう関わっていたか途中でよく分からなくなったりするけど、それでもちゃんと楽しめました。 ヴァンクーバーが舞台だけど、ヴァンクーバーに行った事がなくても情景が浮かぶ描写なので気合を入れずに読んでも楽しめると思います。 たとえばビーチでビールを飲みながらでも。 | ||||
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底無しの深い悪夢がさらに引き続く下巻。ジェットコースターな内容は下巻でロールプレイングのように複雑になり、やがてひとつになる。 下巻はマフィアや悪徳な人間という話のほかに「親子」、が非常にゆがんだ形でかかれている。親子の絆ではなく、親子の血は濃いということを救いのない描写で書かれている、「お前の血がながれているんだ。親がいなくても立派な人でなしに成長するさ。」すべてがここに集約された。 いつも思っていることだが副作用が強い。読後に人を信じられなくなることのほかに、登場人物「富永」のように自己がかかえる覗き見野郎が読者の頭のなかで蠢きだすということだ。 | ||||
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新宿から台湾、タイ、カナダと華僑が強い街を馳の描く「絶望」が侵食する。馳星周の漂流街や不夜城などと登場人物の青写真は残しながらも毎回グレードアップしていく様はそら恐ろしいのだが快感である。 今回の「ダークムーン」では三人の底無「くそ」野郎が登場。マネー/セックス/ドラッグといつもながらのどろどろ感で話は進んでいく。ただこれは上巻である、だからまだまだ薄味だ。底無沼に足をとられていく人間たち、金があろうがなかろうが、権力があろうがなかろうが一蓮托生でどっぷりいってしまう、さらには白人とアジア人との人種格差、これにもまた注目。見る目が変わることうけあい。 舞台がアメリカではなくカナダであることがいい。もちろん中国人社会が発展しているヴァンク-ヴァ-が選ばれたのだがそこにある社会問題をも痛烈に描いている。特筆すべきは街の空気感、それぞれに温度や湿度が感じられ、ここでもその空気は存分に感じられる。小説に翻弄されながら下巻に突入するハズ、文庫本がでて良かったぁ。 | ||||
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ヘロイン、黒社会、殺人、悪徳警官etc ヴァンクーバーを舞台に繰り広げられる馳ワールド。スリルとスピード感にあふれており、馳作品の中で最も映画化に適している物を挙げろといわれたら、これがイチオシ。ただ、一気に読んだので、3人のキーパーソンのキャラクターが途中でだぶってしまって星一つマイナス。よく読んだらきちんと(ルックスとか、耳元に聞こえる声とか)個性がわけられてるので、みんなが読んだら星5つでしょう。 | ||||
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ブ厚い新作。 どこを切っても暗黒。どこを切っても絶望。 日本で望みうる暗黒小説の最高峰。 それは認めるんだけど。 ちょっとばっかり、エルロイ色が強すぎやしませんか。 LAコンフィデンシャルのムード。 エルロイは遅筆だから、その新作を待ちわびている人には(私を含めて)歓迎されるけど、馳星周はどこに? | ||||
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舞台はカナダのヴァンクーヴァー。中国・広東出身で黒社会と通じて金を稼ぐ悪徳警官の呉達龍、その呉達龍を捜査する州連邦捜査局のエリート刑事のハロルド加藤、そして香港からボスの娘の捜索のためやってきた元刑事の富永脩。この3人の男達は、それぞれに別のものを追っていくうちに、3人の運命が交錯し、闇の世界へと引きずりこまれていく。それぞれのボスと父親、ヴァンクーヴァーでの歴史的な過去、そしてヘロインをめぐっての中国系マフィアの抗争と、登場人物それぞれの思惑を抱えて物語は佳境へと進んでいく……。 年末も近くなって、遂に馳星周の大作が登場。久々の長編小説は舞台を国内ではなくカナダのヴァンクーバーとし、更にスケールの大きな暗黒小説でもありました。約600ページという分厚さを全く感じさせず、読み始めから一気に物語に引き込まれ、展開の小気味良いスピード感、迫力ある抗争劇は見事な出来で、今年度の最高傑作といっても過言ではないでしょう。特に主人公ともいえる3人の男達の思惑がよく描かれており、呉は広東にいる子供をカナダへと移住させるために金を必要とし、ハロルド加藤は好きでもない政治家の娘と結婚し出世を手に入れようとし、富永は日本ではヤクザに追われ香港ではボスに追われと、存在感もあり、暗黒を抱え、それぞれに奈落の底へと落ちていく。馳星周の新たな世界が本書によって切り開かれたともいえますし、小説での1週間の出来事が重く深い物語で、魅力たっぷりの大作です! | ||||
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