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明日の記憶
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明日の記憶の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.55pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全163件 61~80 4/9ページ
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自分にも心当たりがたくさんあってドキドキした。 夫婦愛がすてきだった。 | ||||
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「若年性アルツハイマー」って、これほど深刻だと思いませんでしたね。「忘れっぽい」というのは、笑い話ですましがちですが、病気と断定されると笑い話ではすまされません。 働き盛りの男性が、何となく「おかしい」。そのおかしさを、本人は全く感じないのだが、周りは何となくの感じている光景。そんな時、医師から病気で、処方がないといわれたら・・。本人は心の置き場をどこに求められるのだろう。そんな男性と妻の夫婦の姿は、ひょっとすると僕の将来の姿があるのかもしれません。胸が詰まり、涙をぬぐいながら見てしまった映画です。 | ||||
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若年性アルツハイマーによって記憶が失われていく主人公・・・。 最初は「ありがちなストーリー?まぁ読んでみるかな・・・。」という軽い気持ちで読み始めました。 しかし、そんな気持ちで読み始めたのが恥ずかしくなりました。 主人公の男性の苦しみがあまりにもリアルに伝わってきて、自分のことのように悲しみながら読み続けました。 そして読み終わった瞬間、本を読んで初めて号泣しました。 あの悲痛な感覚は忘れられません。 私がこうして健康に生きていられることがどれだけ幸福なことか教えられました。そして、アルツハイマーという病気は他人事ではないのだという事を。 少しでもたくさんの人に読んでもらいたい作品です。 | ||||
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主人公の目線を通して 若年性アルツハイマーの現実が淡々と綴られているところに すごいリアリティを感じました。 人間って、人生って なんて奥深いものなんだと改めて思わされました。 明日は我が身。 | ||||
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この作品は若年性アルツハイマーに侵された主人公の佐伯の一人称【私】で綴られている。故にリアルに作品を体感できたと思う。 私は身内や知り合いにすらアルツハイマーに侵された人がおらず、テレビの特集などで見た知識しかなかった。要するに一般的な傍観者だった。だが、作中で主人公が少しずつ仕事の事、趣味の事、家族の事を忘れていく過程を読書を通じて体感し、とても恐ろしくなったし、他人事じゃなく誰にでも有りうる事として、重ねて恐ろしくなった。 自分の大切なものをどんどん忘れていく。自分の人格すらも危うくなっていく。自分が自分じゃなくなっていく。とても恐ろしい事だ。人格を失い自分が無い自分は、たとえ生ある者であったとしても果たして生きていると言えるのだろうか?そう思うと記憶と言うのは金よりも高価なものに思えた。脳は大切だ。 家で使っているアルミニュウム製の薬缶や鍋をステンレス製に買い換えようとも思った。 | ||||
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一言で「記憶が無くなる」と言っても、アルツハイマーの場合、記憶とともに味覚や幻聴、幻想などが伴うため単なる記憶能力の欠如とは異なると思います。また、一番大切な家族の事も忘れてしまうという辛さは、今の私には想像できません。本書にあるように自分の子供の顔と名前を忘れないように写真に記す行為は、本人にとってものすごく辛い事に違いありません。それでも人間は生きていかなくてはならないのか?人間にとって生きるという事はどういうことなのかを改めて確認できる本でした。このような重たいテーマをサラリとした文面で書くことが出来るのは荻原氏でしか出来ないことだと思います。 | ||||
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ギャグの要素が強い人情小説からサスペンス小説まで幅広い芸風を持つ作者が、若年性アルツハイマー症に正攻法で取り組んだ感動作。妙な小細工をしていない点に好感が持てる。 主人公は広告代理店の部長。この主人公が漸次的に記憶を失っていく様が描かれるのだが、広告代理店の内幕、趣味の陶芸、娘の結婚と言ったエピソードを挟んで自然かつ巧みな構成。そして何より「記憶を失って行く恐怖」が主人公の中でジワジワ広がって行く様子が切実に描かれる。本作執筆時の作者の年齢と主人公の年齢は同一ではないのか ? それだけに実感が込もる。主人公が通常の生活を続ける強い意志を持ち続ける事にも驚かされるが、症状が判明してからの主人公の妻、枝美子の献身振りも特筆もの。家族愛の物語とも言える。 そして、症状が進んだ末、主人公は次のような悟りを開く。 「記憶が消えても、私が過ごしてきた日々が消えるわけじゃない。私が失った記憶は、私と同じ日々を過ごしてきた人たちの中に残っている」 本作のテーマと言って良い。そして、この悟りを踏まえたラストシーンは余りにも切なく美しい。本作は、こうした人間の信頼関係の大切さを描いたものだが、主人公の前向きな姿勢から、アルツハイマー症への理解度を高めると言う点でも意味があったのでないか。 | ||||
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ある日突然自分がアルツハイマーと診断されたら…今までを順調に生きてきたどこにでもいそうなサラリーマンの人生が、医師の診断の一言で目まぐるしく変わっていく「死」の定義は最近でも新聞で話題になったけど、心拍停止脳死の他にこの本では記憶の喪失=死として、生きながらも死が近づいてくる様子を描いてたでも読んでて決して悲観的にならず、主人公が今を必死に生きていく様子は感動を覚えた記憶できるって事は当たり前のようで、素晴らしい力なんだなぁ〜て思ったラストまで目が離せません | ||||
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主人公の病気が進行して様子は、むしろこちらが恐怖と焦りを強く感じるほどの具体性と一つ一つの緻密な表現に、現れ、主人公とともに、アルツハイマーの進行に戸惑い、焦り、恐れている自分にに気づきます、 また、そうなったときの周りの様子が実にリアリティを持って現れています。 ラストのシーンは何度も読み返し、その山奥の秘の光とにおいさえ伝わってくるようなのが象徴的で、その中で、暖かく光る人のこころの優しさと愛を感じたとき、涙を流さずにいられませんでした。 記憶をなくしても、また、あえたこと、妻への愛を持ち続けていることができた人間への讃歌として終わっています。 | ||||
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アルツハイマー患者の会社での過ごし方、家族との接し方、趣味に対する思いなどの心情が細かく表現されていて、小説とは思えないほどリアルだった。アルツハイマーと診断されてからも娘の結婚式が終わるまでは会社人でいたいという思いから、必死にメモをとって仕事に打ち込む姿は笑えるものではなく、同情してしまうくらい悲しかった。また、彼の妻に対する想い、そして妻の彼に対する想いにはとても感動させられた。彼は妻がアルツハイマーの自分を抱えて不幸になるぐらいなら離婚することを考えたり、自分が亡くなったときのために妻に少しでもお金を残したりと本当に妻のことを想っていた。一方妻は彼の病気が進行しないよう食事や生活に気を使ったり、彼がどうなっても一生面倒を見続ける覚悟を見せたりと、彼のことを想い続けていた。たとえどちらかが病気になってもお互いを大事に想い支えあっていける最高のパートナーを見つけられたら病気になっても不幸ではないと思う。 | ||||
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ずいぶん前に、映画?を見て、 うわぁっ、怖いと思ったのですが、 やはり、活字になるともっと怖い。 どんどんと記憶が失われていく様子が、 主人公の書く日記の様子(誤字とか、漢字がひらかなになったりとか)から伺え、 道がわからなくなったり、名前がでてこなくなったりと。 なんか、アルコールで日々脳みそが破壊されている私には思い当たることばかりで。 記憶を失うということは、自分を失うということなのだろうか・・・ ある程度、年老いてからならとにかく、 主人公のように若年性のアルツハイマーは、あまりに影響が大きいです。 発芽玄米・・・飲もうかしら(笑 | ||||
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先にDVDを見て感動し、その後に本書を読みました。感動するねぇ。泣いた泣いた! | ||||
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受賞→即映画化。悲劇。 自分にとっては鬼門の二つが重なってるので、羊を数える代わりにでもなればと思って買ったのですが、とんでもない。大当たりでした。 肩の力が良い意味で抜けた五十絡みの主人公は広告代理店の営業部長を肩書きにもつ、「周囲から慕われる」人格者。物語のテーマが重いわりに読後感が爽やかなのは、この主人公の性格に拠る所が大きいと思います。自分の悪い所は素直に認め、また病魔に囚われた自分を利用して利益を得ようとする輩にも、必要以上の抗議を行わない。 悪いのは自分か?Xか?病気か? ここでついついXを選択してしまい、例えば離婚や、家庭内暴力の道へ進む話なんて、現実世界に掃いて捨てるほどあります。 彼を心から愛し、献身的に「伴走」する妻の助力もありますが、主人公はしっかり「悪いのは病気」であると認識した上で、大切な記憶を守るため、また、プライドを守るため。そして、彼が人生の集大成であると自ら決めた「娘の結婚式」まで、自分らしい自分──スーツをカッチリと着て会社へと毎朝出掛ける父(夫)──を保とうと必死に頑張ります。 その頑張りは空転したり、時には逆回転していたりするのですが、見ているこっちが思わず涙してしまうほど一生懸命です。 そして感動のラスト。 若年性アルツハイマーという、夢も希望の無いはずの病気を主題に据えた作品である本作にとって、もっともあり得るラストなのですが、どこか爽やかで、ほんの一握りほどではありますが、明るい希望が感じられます。これからの彼を、過去の彼が得てきた様々なものが支えて行くのだろう、という未来を予感させ、あたたかな涙が流れてきます。 幸いにして周囲にアルツハイマーに罹った大切な人は居ませんが、もし今後そういう局面に立ったら、もう一度読んでみようと思った作品です。 自分が罹ったら、周りに勧めます。 文句なしの五つ星です。 未読の方はぜひ購入して読んでみてください。 | ||||
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50歳で若年アルツハイマー発症ですから、状況だけ言ったらとてつも無く悲惨な状況 なのですが、主人公の必死に生きていこうとする姿勢から、悲壮感と言うより、応援 したくなります。 個人的に、一番心に染みたのは、娘の結婚式が終わるまでは、現役でいたいと閑職に 飛ばされても職場にしがみつき、頑張り続けること。これは同じ親を持つものとして 非常に良くわかります。 妻と、お互いがこのような状況になったら、相手が自分の事を忘れてしまったら、 どうなってしまうか話をしました。家族の関係を見直す意味でも本当に良い話です。 | ||||
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若年性アルツハイマー病に冒された主人公が,奥さんと奮闘しながらも自らの「死」に向かっていく過程を描いた作品。ここで言う「死」とは,心臓死でも脳死でもない,精神の死。ぷつり,ぷつりと音を立てて記憶の糸が切られる過程が,主人公の文章や行動に現れます。 主人公が日記を書くという展開は「アルジャーノンに花束を」にも通じるんだけど,あれほど急速に知的レベルが上下する訳ではないだけに,かえって現実味が伝わってきます。そして「死」を迎えるラストシーンがもう,悲しい限り。 自我が崩壊していく夫(妻)を見て,妻(夫)はこのように寄り添えるのか。「健やかなる時も病めるときも・・・」とはこういう事も含むのかと思うと,その誓いの言葉の重さを感じずにはいられないのです。 | ||||
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「第2回本屋大賞」で302点を獲得して、大賞の『夜のピクニック』(374点)に次いで2位になった作品。 また「第18回山本周五郎賞」受賞作でもある。 「若年性アルツハイマー」がテーマの物語。 50歳の主人公佐伯の視点での一人称で語られ、本人の煩悶や、家族など周りの介護者の苦悩といった心理描写はあまり中心におかれず、本人の自覚が無いまま静かに淡々と、しかし着実に病気が進行してゆく様子が切々と綴られてゆく。 それが、かえってなんとも言えず切なくて、「自分の頭の中身をほじくり返すようにして書いた」という萩原浩の筆力に感動を覚える。 | ||||
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広告代理店の営業部長が50歳で若年性アルツハイマーに罹患するという話。だんだん記憶が抜け落ちていき,行き慣れた得意先の場所が分からず迷子になったりと,徐々にあり得ない間違いが増え,壊れていく。 アルツハイマーを扱う話は,介護者等周囲の者の視点で書かれるのが普通ではないかと思うが, この小説は,アルツハイマー患者本人の視点でつづられているのが特徴である。 読者は,主人公が病状の進行に恐怖するのを追体験し, 同時に,「アルジャーノンに花束を」のようにだんだんレベルが低下する主人公の日記や, 主人公が気づいていない病的な記憶の欠落を,第三者の視点からも眺めることになる。 中盤までは,どこまで落ちていくのか怖くて,着地点が見えるまで読むのをやめられない といった心境。 しかし,終盤の描き方,まとめ方は,なかなか美しい。 現実はこうはいかないだろうし,きれい過ぎる気もするが, アルツハイマー患者も,何も分からないわけではないし,感情をなくしたわけでもない, という視点の据え方は,患者とどう向き合うかとか,人間の尊厳とは何かといったことを 改めて考えさせられる。 | ||||
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アルツハイマーの病により、記憶を失っていく主人公。それはどんなに努力しても確実に彼の大切な記憶を奪っていく…。 この物語に、救いはあるのだろうか…。 私はアルツハイマーという病を全く知らなかったので、この病気は本当に恐ろしいものだと思いました。文章がずっと主人公の視点で進んでいくので彼の自分が奪われていく恐怖、悲しみが物凄く伝わってきます。 なんとか病を食い止めようと努力している姿に所々泣いてしまいました。それを支える妻の姿にも泣けます。 記憶を失うことは自分を失うこと。途中までこの物語に救いなんてないと思っていました。しかし、失った記憶の行く先や主人公の持つ強さを読者は知ることになります。 最後はもう涙で視界がぼやけていました。そして、この文庫の表紙が一体どの場面の風景なのかを知って、更に泣いてしまいました。決して明るい話ではありませんが、暗い話でもありません。むしろ人の持つ強さを思い知らされます。 色んな方に読んで欲しい作品だと思います。個人的にこの本を読むときは、自分の部屋で読むことをお勧めします。泣いてしまいますから。 | ||||
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内容についてある程度の予備知識はあったので読むのが怖かったのだが、 センセーショナルに恐怖を煽るような描き方ではなかったのでホッとした。 いや、むしろ老いよりも速やかに、淡々と日常に忍び寄ってくる怖さは上か。 いずれにしろ物忘れを意識する年齢になるとドキッとする箇所は多い。 しかし、終盤からラストにかけてはみごとだった。 ラストこそ本当の戦いへのスタートに過ぎないのだが、それでもしみじみと 温かいものが流れる。 記憶という、個人にとって最大にして唯一の人生の証を失くそうというとき、 それでもどうしても残したいものとは何だろう。 | ||||
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文庫化してたんで速攻買って、ほんと今更ですけど読みました。 「神様から一言」で萩原浩に触れた俺としては圧倒される思いです。 合わせて「メリーゴーランド」も買って読んだんですが、 軸がブレてない。そう思います。 正直まったく別次元の話なのに芯は同じというか… 主人公に力があります。 自分を哀れんだりした作品の書き方をしてない、 主人公が悲劇のヒーローを演じてない。 言い方が悪いかもしれませんが、 自分の体が腐って土に返っていくのを客観的に見つめた。 というような描き方、そこに事故憐憫はない。 そこがまたこの作品をすごいものにしてると思う。 読者を泣かせるためにあえて泣かせるような描き方をしてない そんな作品なのにもかかわらず、 電車ん中でラストまで読んだ俺は涙をこらえるの必死でした。 すごい | ||||
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