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いなくなれ、群青
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いなくなれ、群青の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.37pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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語り口が淡々としつつもポエミーで自分に酔ってる感じがして、私には合わなかった。 独特の雰囲気があって、好きな人はハマると思うので、これはもう相性だと思うが、わたしの場合はこの登場人物たちの「自分、いいこと言ってない?」「この表現、いい感じじゃない?」的な自己陶酔感が鼻についてしまい、作品にうまく入り込めなかった。「どうしようもなく」という言葉の使い方とか、ムズムズしてしまった(映画の予告でも使われている、あの「どうしようもなく」です)。 あと、ここからは若干ネタバレになってしまうかもしれないが、 主人公の「真辺さんには、僕の理想の完璧な真辺さんのままでいてほしい、欠けがあってはいけない。ずっと僕の理想のままで、永遠に輝いていて」という気持ちは、「アイドルはトイレに行かない」的な押しつけというか、そんな理想どおりの人間なんて存在しないよ、ちょっとそれは主人公、自分勝手すぎない? って思ってしまいました…このあたりも、若さゆえの理想、青臭さというものなのかもしれませんが。 私はこの作品を読むには年を取りすぎたのかもしれない。 | ||||
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ミステリー……なのか? まぁ、タイトルの意味はわかった。 あと、読んでいる最中から登場人物がやたらポエミーで「青」臭いなぁと思っていたのだけれど、その感覚こそがじつは真相を突く正解だったのだと最後に気付くのは、なかなかのカタルシスでよい。 そしてなるほど、これはまさしく青春の「成長物語」なのだなぁと。 風景描写が多いのですんげー早く読めたけど、まあまあ楽しい。 個人的にはこれがどういうふうにシリーズ化していくかのほうが気になるので、続編も読んでみる。 | ||||
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噂に聞くほどには面白くはなかった。とりあえずわけがわからない設定が多かったように思える。魔女のせいにするにしても、ね。 この島にいる人たちは自殺者でなくしたのはアイデンティティとかそんなもんかなと思っていたが強ち間違いじゃなかったと思う。この本はミステリーというよりも青春に重点を置いたものであり、細かい疑問には目をつぶって楽しんでほしい。ラストはそこそこに好きな終わり方だった。これはシリーズものということだがこれ以上なにを穿り返すのか?やるとしても主人公を変えるとかしてくれ。 | ||||
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プロローグは意味不明だったが、 わずか数ページなので、 それさえ乗り切れば、物語に入っていける。 風景・人物描写はとても丁寧で、 目の前に景色やその人物が現れてくるようだ。 物語の進行も同じく丁寧に進められていく。 ただ、現実世界に、登場人物達の島が 明確に存在していることは、奇妙に感じた。 (定期船で往き来しているなど) また、島民の数が少ないことも、少々違和感を憶えた。 成長するにつれ捨ててしまったモノがあるのは、 誰しも一つや二つ心当たりがあると思うからだ。 なんだか読後がすっきりしないのは、 主人公が現実を越えるような何かを 起こそうとするのだけれど、結局はその現実を 受け入れるよう物語が終わってしまうためだろう。 登場人物達の表情が、 生き生きと見えてくるような描写であっただけに ラストシーンにもう一工夫あれば、 まったく異なった印象の作品になったはずである。 | ||||
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階段島と呼ばれる奇妙な島に暮らす七草。 いつもよりも早い時間に目覚めた彼が、気まぐれで海沿いの道を歩いていると目の前に知った女性が現れた。 真辺由宇 目一杯、理想主義者で気づかないうちに自身を追い詰めている彼女。彼女は決してこの島に来るはずがない女性だった。「捨てられた人たちの島」であるこの階段島に。 階段島に暮らす者は「捨てられた」とされている。「捨てられた」島民は、失った物を思い出せれば島から出ることが出来る。 七草はそんな島で穏やかに暮らしていたが、悲観主義者の自分とは真反対の真辺が目の前に現れたことで、どうしようもなく動かされていくことになる。 独特の空気感の漂う物語。捨てられた人だけが暮らす孤島で、長い階段の先には魔女が住んでいるという世界。 登場人物もそれぞれがクセのある人ばかりで、そんな中に現れた真辺の直線的な行動が羨ましくもあり痛々しく感じられる。 島に住むという魔女の正体と、それぞれが失ったものが何かということを鍵に七草視点で物語が進むが、ミステリという感じではなく、登場人物それぞれの言葉や行動に浸ってしまって気がつくと吸い込まれている感じ。 失ったものが何かという謎が明らかになってからの展開は、それこそ痛々しくて、読んでいるこちら側まで喪失感に襲われてしまいます。 悪くないラストだと思うのですがこれ、シリーズ物なんですか? という感じ。 続き読んでみようか。 | ||||
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主人公である七草の悲観的な思考回路や妙に達観した言動が何故その様な人格を形成するに至ったかについてのバックグラウンドが全く語られないので感情移入出来ず、 登場人物もそれぞれ事情を抱えていて何を考えているのかイマイチわからないところが多く会話していても常に噛み合ってない違和感があり、外界から閉ざされた非常に狭い階段島でただ学校に通うだけという生活感の無い日常描写も相まって中盤以降は読んでいてフラストレーションが溜まりました。 終盤になるとこれらの噛み合わなさが意図されての演出だったことが階段島の秘密と共に判明し納得は出来るのですが、 個人的には溜まったフラストレーションを全て吹き飛ばしてくれるほどのカタルシスは得られませんでした。 人物描写も含めて全体的に無機質で淡々とし過ぎていて物語に入り込めなかった。 とは言え作品の扱うテーマは非常に面白く、若い人だけじゃなく大人になってしまった人も読後には自身を振り返ってみる機会を与えてくれる寂しさと爽やかさのある良作だったと思います。 | ||||
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舞台を覆う不思議な世界はミステリというか村上春樹的な不条理性を感じました 百万回生きた猫とのやり取り(このモチーフからして)や主人公の台詞回し、 やたらペダンティックな文章からもそれらしい方向性が見えます。 というかラノベ版の村上春樹と言っても良いかも知れません この作者さんを読むのは初めてですが、多分好きなんじゃないかななんて ノルウェイやスプートニク、国境の南〜辺りの喪失感や虚無感、 繊細さといったらもっと伝わりますかね まぁひとつの作品に対して、オマージュがどうとか影響云々ばかり語るのは あんまり良い読み方ではないですけども ラノベにもやっぱりあの人の影響下にある人がいるのかなあと ちょっと興味深いものがありました 最終的に辿り着く場所は全く違うかもしれませんし、 次も買ってみようと思います | ||||
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よくわからない人たちと,よくわからない島と,よくわらかない詩的で抽象的な世界観. その少し長めのプロローグには,興味より先に身構えてしまうというのが率直な印象です. ただ,落ち着いた文章は読みやすく,物語の秘密にも早めに気づいてしまったものの, 高校生という,この世代特有の鬱屈や苛立ちを素材としてうまく引き出し,絡めており, 青春ミステリとありましたが,見方によってはダーク寄りのファンタジにも感じられます. かと思えば,まっすぐ過ぎる少女の言動は,停滞した安定を望む少年のざわつきと同様, こちらを落ち着かせてはくれず,その言葉にしがたい感情には青クサい若さを漂わせます. 反面,彼らの内面を描く丁寧な言い回しは,時に回りくどくテンポを削いでいるようにも…. とはいえ,少年と少女がお互いに許せなかったこと,望んだこと,この複雑なすれ違いや, 彼女を強く輝く星へと重ねる彼の思いは,激しさと優しさ,そして爽やかな余韻を残します. しかし,続刊予定とのことも,物語の根底が明かされた現状,これ以上何をといった疑問も. 確かに謎は残り,続きを示唆する最後でしたが,ここでまとめておいた方がよかったのでは…. | ||||
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