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ザ・バット 神話の殺人



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【この小説が収録されている参考書籍】
ザ・バット 神話の殺人 (集英社文庫)

ザ・バット 神話の殺人の評価: 3.17/5点 レビュー 6件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.17pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全6件 1~6 1/1ページ
No.6:
(3pt)

オーストラリアにおける白人の侵略と人種差別の歴史

謎を孕んで難解に進むストーリー、結末を探るうちに、意外にあっけない幕切れとなり、主役の活躍にも物足りさなを感じた。少々粗削りでまとまりのない作品との評価と思う。むしろ侵略迫害された土着民族の悲哀が印象に残った。
過去に世界中で繰り返されてきた欧米人、白人のむごい侵略、略奪の歴史は、正義面したグローバリズムで今ものさばっている事実をこの作品を読んで新たに思わずにはいられない。
ザ・バット 神話の殺人 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・バット 神話の殺人 (集英社文庫)より
4087606880
No.5:
(1pt)

途中でギブアップ

ヘニング・マンケルやアーナルデュル・インドリダソンといった重厚なミステリーを期待して読み始めたが、全くの外れ。
 30代に書いた作品だからかもしれないが、私のような中年ミステリーファンには文章が軽すぎて幼稚。
ザ・バット 神話の殺人 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・バット 神話の殺人 (集英社文庫)より
4087606880
No.4:
(3pt)

読み辛かったかな。

好みの問題なのでしょう。私には読み辛かったです。

犯人は誰なのか、二転三転しながら、話は迷走
していきます。
本来ならそのあたりが面白くなるはずなのに、
何だかハラハラ感がなくて、しっとり情緒的に
話が進みます。

舞台がオーストラリアで、原住民の神話など
なかなかの演出なのですが、いまひとつ
「面白い!」感じにならなくて・・・。

それは、私がオーストラリアの歴史に疎いから
なのかもしれません。相性が悪かったかも。

神話の殺人て、ああ、そういう事だったのか。
やっと読み終えました。結末はなんだか
辛いなぁ・・・。
ザ・バット 神話の殺人 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・バット 神話の殺人 (集英社文庫)より
4087606880
No.3:
(2pt)

なんでこんなに評価の高さが理解できません。

作中にこの文章殺人事件の話に必要かな?!と思うような無駄に感じる文章が多かったです。 伝説と殺人の話が繋がるのは分かるが、盛り上がりがあんまりなく終わるといった感じでした。
ザ・バット 神話の殺人 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・バット 神話の殺人 (集英社文庫)より
4087606880
No.2:
(5pt)

ノルウェー人の刑事がオーストラリアの殺人事件を追う。オーストラリアの歴史の影をも描く秀作

500ページ強の大作だが、面白いので一気に読めてしまいます。

ストーリーは、ノルウェーの刑事ハリーが、ノルウェー人の美女がオーストラリアでレイプ後絞殺された事件を追ってオーストラリアへやってくるところから始まります。オーストラリアの警察では、最初ハリーのことを歓迎しませんが、彼のがんばりと能力を認めざるをえなくなり、チームの一員として捜査をすすめます。

ハリーとコンビを組むのがオーストラリアの先住民であるアンドリュー刑事。彼は年はとっているものの、元ボクサーで事件に並々ならぬ情熱を示します。アンドリューや彼の仲間たちから、ハリーは先住民の神話を聞かされるわけですが、それがこの作品の副題となっていて、この作品を単なるミステリーでないオーストラリアの影である先住民と白人たちの歴史問題というテーマを感じさせます。

ハリーが知り合う赤毛のスウェーデン人はバーではたらく美女で、ハリーとのラブシーンは映画を見ているような気分にさせてくれます。訳が素晴らしいのもあるのでしょうが、セリフ回しがウィットに富んでいて大人の会話です。一方、激しいアクションや、ハリーが失意でボロボロになるシーンなど、非常にエンターテイメント性にも優れています。

難を言えば、登場人物が多すぎて誰がなんだか混乱してしまうことが多かったことですが、全体のストーリーを把握するうえで問題にはなりません。
ザ・バット 神話の殺人 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・バット 神話の殺人 (集英社文庫)より
4087606880
No.1:
(5pt)

神話と現実がめぐり会うとき

ノルウェー人作家ジョー・ネスボのデビュー作であり、オスロ警察刑事ハリー・ホーレ・シリーズの第一作目にして「ガラスの鍵」賞受賞作である。

前訳「スノーマン」(北欧ミステリの中でも一級品の面白さ)はシリーズ第七作目であり、ハリーは警部になっている。

物語はハリー・ホーレ刑事がノルウェーから遠く離れたオーストラリアの国境を越えるところから始まる。ノルウェー人女性インゲルが異国オーストラリアで他殺体となって発見され、その捜査のために赴いてきたのだ。

先住民族であるシドニー警察のアンドリュー刑事とコンビを組み捜査が始まるが、過去の未解決事件を調べると四人の女性が性的暴行を受けた後、絞殺され首に指の痕がついていたことが分かる。
そして四人ともブロンドだった。インゲルもブロンドで手口は全く同じだったのだ。
最初に容疑者として浮上したのは麻薬の売人であり、インゲルの恋人だったエヴァンズ・ホワイトだ。

事件は連続殺人の様相をみせるが捜査は二転三転していく。
しかし本書に通底するのはオーストラリアの重く長い歴史であり、苛酷な先住民たちの生活である。
ゲイやボクサー、アルコール依存、失業、結婚生活の破綻、売春、犯罪、暴力、薬物の中でマイノリティーたちが集う街。そして彼らであふれる街のバー。

そこでハリーは先住民たちから彼らの長大な歴史をさかのぼることで、それが土地の伝承と神話をたどり、迫害された人々の苛酷な現実とむきあうことになる。

本書では小声で語られる彼らの物語は、世界の歴史通史の中で真実はもっと悲惨で残酷な事実である。

ハリー・ホーレがたどる歴史に翻弄された人々の神話。北欧の女性ビルギッタとの出会い。

全編、死に満ちたジョー・ネスボのデビュー作は、死者たちとの出会いと別れ、異質な人々、文化、土地の様々な物語がからみあい、最後にすべてが混然一体となって終わる重量級の傑作である。
ザ・バット 神話の殺人 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:ザ・バット 神話の殺人 (集英社文庫)より
4087606880

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