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キル・リスト



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キル・リストの評価: 4.05/5点 レビュー 37件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.05pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(2pt)

政治思想の貧困さ この程度かと残念

フォーサイスにしてこの程度か。具体の戦闘や諜報機関の動きを描くにはリア
ルに表現できる作家だが、政治的背景になると、典型的な小市民的発想しかない。
 ベトナム戦争の本質すらきちんと説明できず、「世界の警察官」たるアメリカ
(フォーサイスは英国人だが)の栄光しか目に入らない。対イラク戦争やアフガ
ン侵攻のことも同じ。アメリカの政治主張通りの説明しかできていない。

 今回の「お話」も、イスラームについては実にアメリカ的考え方をする。主人
公がイスラームについて詳しい高名なムスリムに会い、テロリストについて尋ね
るシーンもあり得ない。「(ムスリムの)テロリストにとって…怒りと憎悪がまず
あって口実がつく…イスラム過激派は信仰だ、それは偽の信仰だがね」と、身近
な人でもムスリムでもない人に言う。思わず読み直したが、こんなあり得ない設
定でお話は続く。「世界で指折りの『クルアーン』研究の…大学の長老的な学者」
がアメリカ兵にこう言うと本気で考えているとしたら、お年のせいか、フォーサ
イスも落ちたもんだ。この老教授はイスラーム過激派と共産主義がどこかでつな
がっていると思っているが、その説明がない。イスラームについても、このレベ
ルでは高校の「世界史」「倫理」レベル。「ハディース」など教科書でゴチック体
で載っている。

 敵をイスラーム過激派にするのはありふれていて、飽きてしまう。フォーサイ
スはどうも思想的、政治的なことになると、ありきたりの解説しかできない。文
才はあるが、それに見合った素養がなさ過ぎる。

 はてさて、イスラーム過激派のテロリストを暗殺するのが本書のストーリー。
9.11事件があり、アメリカの報復的殺害行為が正当化されたところから、お
話が始まる。CIAや米海兵隊が善で、イスラームが悪という、なんとも俗受け
しやすい骨組みとなっている。
 アメリカの政治家を主なターゲットとした、刃物や銃によるテロ。調べてみる
と背景に、謎の「説教師」がいましたとさ。そしてその「説教師」が、「アメリ
カのテロ行為による殺害目標」=「キルリスト」になる。

 しかしアメリカという国は面白いほど傍若無人にふるまう。他国にテロチーム
を送り込んで、特定の人間を殺害することを容認して(どころか積極的に計画・
実行する)、恥じない国家。そういえばビンラディンの殺害は、アメリカ国民が
万歳していたな、と思い出す。まあすごい国ですな。国際法もなにも全く無視す
る国。自分がルールブックと思っているのだろう。

 お話は、こうして、イラク、アフガン、パキスタン、でのイスラーム過激派の
活動や、活動家の成長の様子をこまめに記すが、このシーンは何ともリアリティ
がない。頭の中だけで考えたストーリーなのだろう。文章自体は(いつものこと
だが)とても読みやすく、会話やその場の情景を端的に的確に描写している。こ
れはさすがと思う。だが褒められるのはそれだけ。
 これらの小説で不可欠な「ハッキングの天才坊ちゃん」も登場し、更に陳腐。
 まあ物語は結局はいつものサクセスストーリーになるのだが、目新しいものは
ない。

 暇つぶしにはいいが、まともに読もうとすると困惑する。
 政治的に薄めた薄めた、調査や軍事的準備については濃い表現。

 まあ、借りて読んで下さい。それなりに評価が高いのが不思議。
 ☆は どうがんばっても ☆☆ のみ。
キル・リスト 上 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:キル・リスト 上 (角川文庫)より
4041088828
No.3:
(1pt)

ネゴシエーターとえらい違う。

フォーサイスの腕が落ちたのか、それとも翻訳家にセンスがないのか、余りにも面白くないので読むのを止めた。
キル・リスト (海外文学)Amazon書評・レビュー:キル・リスト (海外文学)より
4041014611
No.2:
(1pt)

価格不当

このボリューム(ページ)であれば一冊で済むのに、二冊に分ける必要はない。
利潤目的としてしか考えられない
キル・リスト 上 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:キル・リスト 上 (角川文庫)より
4041088828
No.1:
(2pt)

淡々と片付いたような

フォーサイスはジャッカルの日から漏れなく読んでいるが,ついにここまでという印象でため息。
戦争の事実は変わり,機械が偵察し機械が敵をピンポイントで殺す。そういう世の中ではドラマがかけないのはやむをえないにしても,旧作のような盛り上がりは望むほうが無理だったか。
キル・リスト (海外文学)Amazon書評・レビュー:キル・リスト (海外文学)より
4041014611

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