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まほろばの疾風
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まほろばの疾風の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.94pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全13件 1~13 1/1ページ
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「荒蝦夷」を読んでから、この作品を是非読みたいと思っていました。期待通りの作品でした。 | ||||
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kindle版が出たのでdown loadしました。 蝦夷の阿弖流為(アテルイ)が、大和に立ち向う姿を熊谷ワールドに描いています。 この作品から「荒蝦夷」に繋がっていったものと思いますが、蝦夷の歴史を熊谷流に築いて頂きたい。 当分の間、高橋克彦作品を読むのを封印しますので、蝦夷に熊谷ワールドを広げていって欲しい。 歴史ドラマや映画が主役によって異なるイメージが描かれるように、作家によって異なる世界が繰り広げられるのを期待します。 | ||||
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あまり資料も残っていないテーマを歴史小説にするわけですから作者の考えでストーリーを作り上げていくしかないのでしょうが、とても面白い作品になっています。また「当時の人々の生活はこんな感じだったのだろうな」と思いました。 | ||||
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蝦夷(えみし)と大和朝廷の戦いを描いた物語。久々に読み返しました。戦記としてももちろん面白いのですが、蝦夷のリーダーとして朝廷との交渉に知恵を絞り、部族のとりまとめに奔走するアテルイのリーダーシップ論としても楽しめます。 敵ながら坂上田村麻呂も、人間的な魅力にあふれた誇り高き武将として描かれています。田村麻呂が率いる朝廷軍が、必ずしも武力で制圧するのではなく、都での豊かな暮らしぶりを見せて蝦夷の民を懐柔したり、寝返った者を処罰するのではなく取り込んでいくあたりは、ローマ人のやり方に通じるものを感じます。カエサルのようなリーダーが8世紀末の日本にもいたということでしょうか。 長編で大変読み応えのある小説ですが、これまで読んだ熊谷達也さんの作品の中では一番のお気に入りです。 | ||||
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説明以上に新品同様の状態です。安心して注文できます。 震災ボラ期間中に訪れた多賀城跡・東北歴史博物館見学で、蝦夷抵抗史に俄然興味。同氏の本書と「荒蝦夷」とで鮮やかにタイムスリップ。 | ||||
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『荒蝦夷』に続いて読んでみた。作品としては、『まほろばの疾風』の方が先に書かれたのだが、内容としては『荒蝦夷』の主人公、アザマロの息子、アテルイの活躍を描く。 できは、荒蝦夷の方がいいかもしれない。まほろばは、図式としては単純で、自然と暮らす蝦夷=善、帰服し農耕を強いる朝廷=悪、という形。でも、エンターテインメントとしては、アテルイの活躍を描くこちらの方が面白い。 しかし、なぜ、蝦夷の話に、心を揺さぶられるのだろう。 | ||||
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陸奥の敵は決して闘いに来ない朝廷だった。武士との闘いはお互いに尊敬し会うことが出来るけれども、権力者とはどこまで行っても理解し合うことが出来ないのだ。 アテルイは人間としての尊厳の中で生き抜いたのだろう。 だからこそ、自分を楯にすることが出来たのだ。 目に見えぬ者との闘い。これほど空しいものはない。 | ||||
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自治国家建国を夢見た男女達のアツい物語。北方謙三の南北朝ものなどに通ずるものがある。登場人物たちは皆清廉で、卑怯という言葉が最も似合わないような人たち。助ける必要のない敵を助けたり、現実的にはそこまでしないだろう、と思うような場面もあったが、そう思いながらも感動している自分がいた。最後が予想できてしまったのが残念だが、久々にアツくさせられた話だった。 | ||||
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『まほろばの疾風』非常に良く出来た蝦夷の英雄物語で、この内容なら漫画や映画にもできるててもおかしくないんじゃないの?とか思いながら読み進めていくうち恵美押勝や坂上田村麻呂が登場してくるにつけ、「おや?」これはもしや歴史本?なのと思いながらネットで調べてびっくり、アザマロの乱やアテルイの英雄伝ってちゃんと史実にある事に気づき自分の無知に反省しました。最後の最後迄一気に読み進められるほど面白い本でした。しばらく蝦夷本にはまりそうで蝦夷に対して興味を持つ入門だと思います。著者の荒蝦夷や、高橋克彦の火焔も読みたいと思います。正月休みにも絶対お勧めです。 | ||||
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自分は荒蝦夷を先に読んでいた。資料に乏しい陸奥の物語は色々と想像力を駆使することが出来る。この作品もそうだ。 荒蝦夷とは内容が全く異なるけれども、それが小説に見せ場だろう。この作品から読んでいたならば、荒蝦夷であれほどの感動はなかった。 高橋克彦さんと並んで陸奥を任せられる作家が出現したことが嬉しい。 | ||||
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高橋克彦の「火怨」の後に読みました。 というか、「火怨」に不満が残ったのでこちらも読んでみた。 テーマは同じだけど全く違う話です。 それだけ文献が少ないのでしょうね、面白いなと思いました。 もしも私に文才があったら、アテルイの話を好きに書いてみたい(笑) 「火怨」で不満を感じた点が、この本ではリアルに描かれてます。 少年アテルイと人々の暮らし、文化。 前半は「そうそう、これこれ!これが読みたかったの!」 って感じでした。もともと蝦夷やアテルイについて知りたくて 探した本だったので、その意味では断然 熊谷さんの方が面白い。 熊谷さんの本は何冊か読んでますが、彼ならではの自然の描写がいいです。 「蝦夷の民」も「自然の一部」として繊細に描かれててさすが。 ただ、戦闘シーンになると、やはり「火怨」の方が迫力があって面白いと 言えるのかもしれない。。作者の得意なとこが出てるんでしょうか。 だからそのぶん、星1つ減らしましたw でも、私も「アテルイの戦ぶり」が読みたいわけではなかったので 全然気にならないです。 むしろ「火怨」はドラマチックすぎて読んでて恥ずかしくなってくる^^; 熊谷作品のアテルイの方がナイーブで脆くて、そんなに強い男じゃなくて、 だからむしろ本当に強い。ああきっとこういう人だったんだろなあ、って 素直に思いました。 モレとのエピソードも素敵です。 | ||||
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中学校の歴史の教科書には載っていなかったものの、副読本の年表には小さいフォントでつつましく載っていた「アテルイの乱」の物語です。実在した人物ではあるものの詳細不明だったアザマロやモレを、それぞれアテルイの父、隣村の大巫女と想定したことで、ダイナミックな時代小説ができあがりました。文庫本の厚さゆえ購入に躊躇したものの、ストーリーの展開がおもしろく、また、登場人物の矜持ある生き方に感動し、誰しもあっという間に読んでしまうことでしょう。表向きスマートな田村麻呂も朝廷内で相当苦労したはずだぞ。 アテルイは、母屋から離れたみすぼらしい小屋で、母が山に祈りつつ生まれたことから話が始まります。いかにも山(森)から生まれた子、と象徴づけたのでしょう。しかし、これはエミシのみでなく、血の穢れゆえ母屋での出産を斎みた、前近代の日本民俗では常套的な行為です。 他にも民俗学的なエピソードがふんだんに織り込まれていますが、柳田国男の「遠野物語」や「山の人生」、中西進らが明らかにした知見を参考にした割には・・・。また、東北、特にヤマセに襲われる岩手の農業は、戦前まではイネよりも雑穀が中心であり、文中に出てくる和賀ではほんとについ最近まで3年に1年はイネが育たないという有様でした(余談ですが1日に5合もの米を食べていた宮沢賢治はたいへんな贅沢者だ)。イネが不作なら急遽ソバを植えて飢えをしのいだそうです。フィクションと割り切ればこれらは瑣末なことですが、僕的には☆4つです。 | ||||
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八世紀末の東北蝦夷対大和朝廷との闘い。この題材ではすでに高橋克彦の長編傑作「火炎」がある。ところが、同じアテルイを主人公にしながら、まったく違う小説になっている事にまず驚く。登場人物たちの性格、立場、性別どころか、住む環境、闘う動機付け、全て違っており、同じところを探すのが困難、というよりか、同じところは結局文献に残っている資料部分のみなのだろうと思えた。高橋の著作も非常によかったが、考古学が趣味の私にとっては、こっちのほうがよりリアルである。確かに、当時の蝦夷達の生活はアイヌ民族のそれとあまり変わらなかっただろう。だとすると、最初から東北連合国家があり、アテルイはその首長の息子であったとする高橋の著作には少し無理があっただろう。モレをアテルイの懐刀ではなく、いち村を統率する大巫女で、女性であるとしていて、話を面白くしている。アテルイの少年場面などは熊谷のアイヌ取材、北海道動物取材が活きた独壇場。想像部分と歴史的材料をうまくとりこんで、なかなか小説になり難い古代をうまく料理している。 | ||||
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