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ライディング・ザ・ブレット
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ライディング・ザ・ブレットの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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母親が危篤に陥り、ヒッチハイクで実家へ戻ることを決めた大学生。彼を乗せた男は死体だった!というホラー作品。 死体は主人公の大学生に、このまま自分が連れていかれるか、それとも母親か、を選ぶよう迫まる。夜のヒッチハイクそのものが不穏な空気に包まれているので、ドライバーが死体と気づくあたりは我が身に置き換えてみるとかなり怖い。 主人公の選択が悪い結果を生むとはお話し上、明白なのだが、キングのすかしっぷりが、凡百のホラーとは違う。読み終えると、人生訓とみることができる余韻を残すのだ。 | ||||
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発売から3日足らずで50万部以上DLとされるが、それを鵜呑みにするとほんの少し裏切られる。124ページの中編だがタイトル通り、ジェットコースターみたいにあっという間にエンディングに至る。急病で倒れたたった一人の身内であリ味方である母ジーンを見舞いにヒッチハイクで遠く離れた病院へ向かう息子アランの、途中で様々に降り掛かる奇妙な体験。 1台目のヒッチカーは小便臭い老人のダッジ。2台目は夢の中で出会う、死んだはずの若者が運転するマスタング。どちらも年代物だが、後者の方は死体が運転してるだけあり、臭いも強烈だ。アランは飛び降りようと決意するも、体が言うことを聞かない。ここは悪魔が支配する空間なのだ。 この若き亡霊はアランの弱みを知り尽くしてる。そして、母と息子どちらか一方の命を選択しろと脅迫する。自分の為だけに身を粉にして働いてきた母は自分の全てだ。しかし、自分も今ここで死ぬ訳にはいかない。やりたいことは腐るほどある。しかし、順番から行けば母の方だろう。果たして迷った末に出した答えは? この亡霊の脅迫は後々までアランを苦しめる。以降、彼は母の死を常に待つ身となる。母の死に怯えながら、自分の臆病さに後悔しながら、大人になっていく。病床で母は”自分の為だけに生きなさい”とアランを諭すも、”母さんこそ自分の本物の人生”と引き下がらない。アランの愛情が勝ったのか、悪夢の予言には屈せず、母はすぐに退院する。 その後7年間は、母子ともにとても充実した楽しい日々を過ごす。アランは亡霊の脅迫に打ち勝ち、単なる悪夢に過ぎなかったと自分を諭すが、悪魔の予言は命中し、母ジーンは帰らぬ人となる。 人は夢を追い、ある人は運命に生きる。そして老いる。人は列に並び、”死”の順番を待つ。その時が来れば、乗るかもしれないし、逃げ出すかもしれない。しかし、結局は同じ事、そこに選択の余地はない。後悔は必ず後からやってくる。色んな小細工をする位なら、素直に死の順番を待ってた方が潔い。 最近は老人が元気良すぎる。アンチエージングも悪くはないが、何の策も講じる事なく、素直に運命に任せ、死んでいくのも悪くはない。"後悔は常に先に立たず"のこのアランの言葉は、高齢化社会の今、何か考えさせるものがある。 ホラーでも、勿論サスペンスでもない。人間ドラマと言うにはあっさりしすぎる。陳腐な感動ものでもない。運命というものをあっさりと受け入れる母と子の清々しく心暖かい物語だ。キングのアットホームな展開は実に知的で秀逸で美しい。 あっさりしすぎて物足りないとの思いもなくはないが、流石にキングの本領発揮な一冊であることには違いない。性別年齢を問わず楽しめる一冊だ。 | ||||
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大したあらすじではないのに筆力で魅せるキングの文才。 映像なら5分あれば伝えられそうなものが、10秒ごとに進んでいく。 こういうものを書ける人が作家なのだと思った。 恐怖の描写は見事。 | ||||
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スティーブン・キングって作家は、ストーリーテリングが実に巧い作家なので、ついつい引き込まれて読み進めてしまうが、その割には読者の期待している方向へと話は進まず、「なんでやねん!」って展開になることがよくある。 本書も同じような展開で、ジョージ・ストーブなるゾンビ・ドライバーの運転するムスタングに便乗することになるとこまでは、「おっ!」「おっ!」と思わせぶりな展開でお話は進むが・・・・・ e-Books(電子出版本)としてリリースされた後は、日本、ドイツ、イタリア、オランダでのみ、書籍での翻訳出版が可能になったということで、こうして日本語訳が読めることになったわけだ・・・・・ | ||||
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短編だし、話のスピード感もあるので、 小説読むのが苦手な人でも読みきれそうな本でした。 (怖いのが平気な人に限る) 私は寝る前に本を読むのが習慣なので、 めくりやすいソフトカバーが好きなんですが、 よく確認しなかったせいでハードカバーを買ってしまいました。 | ||||
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母親が倒れたという知らせを聞いた主人公の大学生が、 夜遅くにヒッチハイクをしながら、 入院先の病院に行く迄に起こる恐怖を綴った物語。 昼間、明るい時間に読むと、なんだか笑ってしまう様な恐怖体験話。 なのに夜を迎えた頃、何故か思い出し、静かな恐怖を呼び起こさせます。 断片的に出て来る、子供の頃、母に連れて行ってもらった遊園地の思い出。 それは決して、良い思い出ではなかった。 しかも、ヒッチハイクの終わりに、とんでもない選択をしてしまう青年。 その皮肉に、現実的なものを感じさせながら、 親子が歩いてきた苦難の道と強い絆を感じさせるキング。 キングの書いたほんの一行の文章に、 母子の足跡が広がる様に見えた時、キングの凄さを感じました。 確かに怖かった。 なのに、静かに静かに感動させられた作品でした。 大分前に読んだのに、今でも余韻が残っています。 現在母親であり、昔子供であったキングファンに、読んでもらいたいわ〜。 | ||||
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薄気味悪いし、怖いし、迫られた選択への切迫感も。 でも最後には何だか泣けちゃう。 さすがS.キングな一冊。 | ||||
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タバコをめちゃくちゃに吸う母。太りすぎてる母。めちゃくちゃ口が悪い母。 父親を早くなくし、そんな母一人、子一人で育った僕。 大学に入った21歳の僕に、その母が脳卒中で倒れたと電話がかかってくる。 僕は、すぐにヒッチハイクで病院に向かう。 しかし、彼を乗せてくれた車を運転していたのは・・・・・ 1時間もかからずに読みきれる短編なのに、無駄がなく、凄く怖く、そして泣かされた。 キングファンなら絶対に読むべき一冊。 「後悔さきにたたず」このことをいつも忘れずに大切な人を大切にしたい。 | ||||
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この作品は「大人になること」をテーマに書かれているように思う。たった一人の肉親の母が病に倒れ、ヒッチハイクで病院に向かう一人息子。「母の命か自分の命かどちらかを選べ」と邪悪な何者かに選択を迫られる。親を乗り越えて自己を確立していくのが、ある意味「自立」であるなら、この作品は暗にそれを示唆しているように思える。若い読者が、主人公に気持ちを重ねながら読んでほしい一冊だと感じた。 | ||||
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スピード感溢れる展開。一見単純な童話かと思うが、途中で親子の関係に関わる不条理めいた話を見事に埋め込んでいる。カミユの「異邦人」程難解ではないが、読後に妙に変な気分が残るところがいい。 | ||||
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さすがキングという一編。母一人子一人だが今は母と離れて大学に通うアランが、母が倒れたという知らせを聞いてヒッチハイクで見舞いに駆けつける。ヒッチハイク・ジェットコースター・墓地・マスタングetc、道具立てにも目新しさはない。それなのに、ただこれだけの話をここまでサスペンスフルに書けるとは!!そして、気持ちよく読者を裏切りつつ重いものを残す結末へ・・・。うーん、キング恐るべし。もともと電子出版である本書が翻訳された形で読めるのは、日本を含め4カ国のみとのこと。この作品が邦訳された(しかも白石朗氏の訳で!)ことを喜びたい。 | ||||
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キングの短編といえば、いまひとつおもしろくないという印象をもっていた。しかし本書は違う。長編小説にみられるキングらしさがこの短編にも十分生かされ、全編ハラハラドキドキの連続。内容はグリーンマイルやDifferentSeasons等の文芸的中編に近く、読み終わった後も自分の生き方や物事の考え方について考え込んでしまうほどの読後感。自分を見つめ直したいひとにおすすめ。 | ||||
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