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(短編集)
泣き童子 三島屋変調百物語参之続
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泣き童子 三島屋変調百物語参之続の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.49pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全82件 41~60 3/5ページ
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登場人物の心理描写が相変わらずお上手な宮部 みゆき先生。 少々重い話もある短編集のような作品ですが、すらっと読めます。 | ||||
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「聞いて聞き捨て、語って語り捨て」という通り、ここで語られる話には寄席で語られる怪談噺のような「落ち」は無い。 素人が語る「怖い話」が往々にしてそうであるように、どんな怪異にも不思議にも明瞭明白な説明はつかない。 聞かされた方は「そりゃあ妙だねえ」と言うほかはない。 正直、解答編の無いミステリを読まされたような、中途半端に放り出されたような心持ちが何とも心許なくまさに「落ち着かない」のだが、かの『遠野物語』もそういうものだったと思い当たる。 淡々と、「これこれこういうことがあった」という語り手にとっての事実のみが語られ、聞き手は自分自身で何とか消化不良を起こさぬように折り合いをつけるほかないのだ。 つまり、聞き手(あるいは読者の)力量が試されているのである。 そういう意味でも「怖い話」なのである。 | ||||
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なんで、そんなにいけずをするんや。 なんで、わてだけまた仲間外れにするんや。 長次郎は両手を挙げて顔を覆った。呻くような声が、指の隙間から漏れて出た。 お陸には語れなかったこと。 長次郎が胸に想いを秘めてきたこと。 それが今、溢れ出てくる。 「わてかて、わかっているんや。わて1人だけ残ってしもうて、生き延びてしもうて、どんなにかみんなに済まんと思ってきたんや」 みんなに恨まれても、仕方ないと思ってきたんや。 「謝るから、なんぼでも謝るから、もういけずはやめて連れていっておくれよと」 泣いても叫んでも、応える声は聞こえない。ただもう一度、そっと背中に触れる小さくて柔らかい掌の感覚を覚えたと思ったら、長次郎は息を吹き返し、お陸や倅や嫁たちに取り囲まれて横たわっていたという。(98p第二話「くりから御殿」より) 第二話は2011年7月号の雑誌に掲載された。一日中震災の報道がされていた頃に着想を得たのだと想像される。あの頃は、津波で流された家族への想いを「淡々と」語る人々が、何度も何度も報道された。宮部みゆきは、当然「遠野物語」を読んでいるはずだ。そこには、津波被害に遭った妻の話や、あの世から引き戻された男の話が載っているだろう。そんなこんなが混じあわさって、山津波で1人生き残った少年の話が生まれてもおかしくはない。いや、むしろ宮部みゆきの「変調百物語」の役割でさえあっただろう。国民的体験である大震災のトラウマを、少しでも和らげる役割を、怪談話は持ち合わせている。 その他の怪談話もなかなか快調でした。また、語り手も第二話のように関西訛りもあれば、かなり高度な東北訛りもあり。当時世界有数の人口密集地であった江戸の町の特徴も良く出ていた。 2016年7月16日読了 | ||||
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自分の不注意ではあるが、最初から新作と 思い込んで文庫本を買った。ところが実は、 三年前に単行本で出たおりに買っていた…。 発行日を見て勝手に勘違いしたに過ぎない。 記憶にある場面が続く中でやっと気づく。 小説は、目の不自由な家族への朗読用で、 自分自身は読む気がない。然し、聞いている 当人も、同じ場面を何処かで聞いたね…とは 言うものの、完全に同じものを聞いた…とは 気づいていない。だからこのまま続ける。 | ||||
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厚い本はふやさないようにしていますが このシリーズものは単行本でありとびつきました ありがとうございました 帯までしっかりピカピカです いやらしいけど嬉しくてニンマリしています!ありがとうございました | ||||
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もうこのシリーズは宮部みゆきの代表的存在です。是非99話になるまで読み続けたいと思います。面白いか面白くないかの領域を超えて全て素晴らしい作品に仕上がっております。 最近、ファンタジー物にアマゾンレビューの評価が低いのですがそれはそれで読み応えがあり、十分楽しめます。 | ||||
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文庫化をどれほど心待ちにしていたか!待った甲斐がありました。さすが宮部みゆき、すばらしい。心の煤払いできました。 | ||||
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明日配達予定でしたが、先程配達していただきました。おそろし、あんじゅうと読み続きが楽しみです。 | ||||
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最近は、やや出来不出来が混在するようになった感じで気になっていたが、珍しく、読み漏らしていたものを見つけて読んだが、 久し振りに楽しめました。 | ||||
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表題の泣き童子怖かったです。 というかぞっとする系ですね。 第1話目がほんわか終わったので 気を緩め、お酒を飲みながら2話目に突入したら 大変な事になりました(涙的な意味で)。 3作目にして飽きさせない作品に感動。 | ||||
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購入しても全く損はしないでしょうが、何しろ大家の作品です。 どこの図書館でも確実に数冊いれてるでしょうから、我慢して待てる人ならタダで読めてしまうのが申し訳ない。 この作者の時代劇怪談は全部読んでますが、何故かマンネリにならないのが凄いです。 タイトルの『泣き童子』は重くてキツかった! 大罪人はそう生まれついたサイコパスばかりではない。いくらか弱くともまともな部類の人が、弱さゆえに道を誤り、一つの罪がまた罪を呼んで、その末に大罪人になってしまう怖さ哀しさが痛々しかったですね。 引き返せない罪人と、生来の生粋の弾劾者。もう絶対に共存できない、いきつくところまでいくしかない、その追い詰められた状況を、キッチリとラストまで書ききったところが心憎いです。 もうひとつ秀逸だったのは、『くりから御殿』でしょうか。人間は意外に、成人後に相当インパクトの強いことがあっても、幼少時の記憶が根強く残る。年をとればとるほど、壮年期より幼年期のことを思い出す、というのは真実だと思います。 ああでも、『まぐる笛』も捨てがたい。えてして、こういうタイプのあやかしは神様的な存在にしがちですが、絶対に神聖なものではありえない「退治すべき獣」として描ききった筆力がまた見事でした。 この作者の時代劇作品は本当に好きです。次巻を待ってます。 | ||||
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各物語(特に前半)に対する聞き手/主人公(おちか)の関わりが前作までより極めて希薄に描かれており、三島屋を基点・機軸としたストーリー展開が無く、シリーズ化した作品の一貫性が無い。言い換えれば、単純な”怪談物”の紹介になっている。 | ||||
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読み応えがあり、堪能できました★ やっぱり宮部みゆきの時代物が面白い! | ||||
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早く次作が読みたい!おちか・お勝・おしま、そして…「節気顔」にあの喪黒福造氏の祖先?のような登場人物が出てくるのですがこれからどんな風に係わってくるのやら楽しみですね(他作品にも出てますが)。短編で続けてゆくのは大変な事と思いますが、なんとかこの不可思議な時代物ばなしを書き続けて下さいね!待っていますので。細かい書評は他の方に任せて私ひたすら新作を待ちます!! | ||||
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江戸を舞台にした様々な作品、いつも引き込まれて、一気に最後まで読んでしまいます。 | ||||
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ちょっと不思議な百物語。只井絶賛開催中。 でも、このお話。これから何処へ行くのやら!! | ||||
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短編小説でしたが、いつも心が温かくなる内容で、でも時折ハッとするようなことも書いてあったり、新鮮な気持ちで読ませて 頂いています。これからもいい本を書いてくださるよう、切にお願いします。 | ||||
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三島屋シリーズの3作目を読み終えました。 表題作の【泣き童子】他6作の構成になっています。 どれも甲乙つけがたい傑作ばかりです。 ずっしりと心に重い表題作の泣き童子ですが最後の顛末は、 さすが宮部さん!と唸ってしまいました。 全体的に亡者と生きている人との不思議な絡みが多く 人間はやはり“悪いことをしてはいけない”と思わせる 作品ばかりでした。 またおちかの淡い恋心はうやむやで次作に期待というところです。 三島屋シリーズ、第4作が楽しみです! | ||||
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まったく問題はありませんでした。読むには中古本で充分です。宮部みゆきの大ファンなので、楽しく読めました。本も綺麗で大満足です。 | ||||
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宮部みゆきワールド満載です。読み進めるうちに、悲しくて悲しくて涙してしまう場面が何回もありました。人としてのあるべき姿や、やむなく犯してしまう罪、それでも他に方法はなかったのか…などなどいろいろ考えさせられる内容でした。 | ||||
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