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怒り
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怒りの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全130件 41~60 3/7ページ
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どんなにその人を愛していても、本当に心から人を信じるのは難しいのかもしれない。 この小説を読んで、とても重く考えさせられた。 普段はファンタジー物ばかり買っていたのですが、帯の言葉に興味を惹かれて買ってみました。 面白かった。そしてとても泣けた。 本当に信頼していたからこそ、心を開いていたからこそ、疑ってしまったのかもしれない。 信じるとはとても難しく、この小説はとても悲しくて、とても胸を締め付けられました。 普段本を読まない妹にもほとんど無理矢理読んでもらったのですが、読み終わった後泣いていました。 読んだ事が無いなら、是非、読んでほしいです。 | ||||
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面白くスラスラ読めました。それぞれの立場になって読めるストーリーでした。 | ||||
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とてもきれいでした。配送も速くて満足です!またよろしくです! | ||||
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泣けましたー 映画の予告出来になってから読んだので この役はあの俳優さんかー。なんて思いながら余計に感情移入しちゃいました。 | ||||
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結末が気になりあっという間に読み終えた。 それぞれの立場になると自分も信じ切れるかはわからない、だが辰哉の立場であれば信じてしまうと思う。辰哉がひじょーにかわいそうだ! 山神という男の異常性に怖さを感じた、山神自身の言葉で事件の真相や感情を聞きたかった。が、理解できることはないのだろう | ||||
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既に映画化され、タイトルを耳にした方も少なくないだろう。筆者自身は、映画は見ておらず事前情報ゼロの状態で読んだ。八王子で殺人事件を起こした男が逃亡する中、東京、千葉、沖縄で現れた素性が定かでない3人の男と、それぞれに関わった人々が並行して描かれている。この3人の男の誰かが逃亡中の犯人と思われるが、読者も登場人物も明らかにされないまま3つの物語が進んでいく。 本作品は、犯人はどの男なのかというWho had done itのミステリの要素が大きい。しかしそれ以上に、素性を明かさず、また隠して一か所にとどまることなく生きざるを得ない男と、受け皿となる人々が抱く不安や羨望、素性を疑う心が丁寧に描かれる。それぞれの地にとどまっている人々は漂流者に比べて安定しているわけではなく、限られた空間の中で揺れ動いている。どちらも微妙な均衡の中で共存しているため、その関係はちょっとしたきっかけで簡単に崩れてしまう。本書はその共同体にとっての異物と定住者との微妙な均衡が印象に残った。 映像化されるような作品は概しておもしろい。ストーリーは明るいものではないが、つまらなくて途中でやめるようなことはないので、とりあえずハズレを引きたくないのであれば本書は第一候補となるだろう。 | ||||
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東京八王子で発生した殺人事件。現場に残されたのは「怒」の血文字。 冒頭からぐぐっと引き込まれてしまうが、場面は変わり3人の謎の男を中心に3つのストーリーが描かれ、群像劇の様相を呈していく。彼らと殺人事件の関わりは?三者三様の心の闇が垣間見えるものの、上巻ではそれぞれが交錯することはない。 実在の殺人事件を想起させることから、結論は自ずと明らかなようだが、はてさてどうだろう。 3人の男の周辺、そして事件を追う刑事に、どのような人間模様が展開されるのか、期待が最高潮に高まったまま下巻へ続く。 | ||||
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殺人事件の容疑者とおぼしき三人の男。 彼らに心を揺さぶられる人々を中心に物語は進む。予期した群像劇とは違い、三つの離れた場所で、登場人物に関係などなく別々に語られるわけだがが、破たんすることなく大きな流れを形づくる著者の技はお見事。 心に闇を抱えた人々が、愛と信頼に苛まれるという重苦しい作品で、決して読後感はよろしくない。ぶっつりと断ち切られたかのような事件の顛末は、いくつかの謎を残してしまった。 ただ、本作品を見るべきは殺人犯そのものではなく、真の信頼が如何に得難いものであるかがテーマであるように思う。 | ||||
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1度心に生まれた疑念は留まることを知らず、いとも簡単に信頼を侵食する。それがどんなに愛する人ーーー家族、恋人、親友ーーに対するものであろうと。 私たち人間が「信じる」ということ、その曖昧さ・脆弱さを浮き彫りにした小説、それがこの『怒り』だ。 この小説は、単なる推理もの、ミステリー小説として読むものではない。 異なる3箇所が主な舞台となっており、それらが互いに交ざり合うことなく物語が進んでいく。この設定について様々な意見があったが、私は物語の世界観にリンクしているように感じた。 描写にも度々登場するが、3箇所各々は別の舞台について全く知らない。つまり、「完全なる他人」の世界なのである。人間は自分を世界の中心に置いているために、その境界から外に出てしまえば全くリアリティのない未知の世界なのである。その乖離している虚しさが、美しい孤島から感じられたのだ。 実は、それが親密な関係の間でも言えるのではないか。たとえ家族や愛人どうしでも、お互いを全て知ることは不可能である。何故なら、それは他人だから。 そこで、人間関係を築くために相手を信じることーー自分が見えないことを知ることーーが必要となるのだが、「信じること」とはそもそも何だろうか? 徹底的に事実を知ることか。妥協することか。すべてを受け入れることか。真実を知った上で嘘をつくことか。 この物語では、ある1つの事件をきっかけに様々な信頼が崩壊していく。私たちに「信じること」とは何か?もう1度考えさせてくれる。 渦巻く疑念に触れ、激情に駆られた人々が信じるのは自分であり、他人ではない。そして、潜在的に他人を信じることができない自分を悔やむのである。 他人だけでなく、自分の存在さえも完全に信じることが出来なくなった末路に待っているのは、犯人のような人間が抱く感情ーー矛先の対象がない、無から生まれる怒りなのであろう。 | ||||
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これまでにない作品でした。 人間の暗い部分と美しい部分の両面があらゆる場面と立場で描かれています。 人を信じることの難しさ苦しさ、そして素晴らしさをダイレクトに伝えてくれた作品です。 また、書籍の状態も非常によく気持ちよく読めました。 | ||||
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吉田修一氏の「悪人」は娯楽性と明確かつ深遠なメッセージを兼ね備えた近年では最高レベルの小説であった一方、その後手に取った「パレード」は雰囲気だけで中身やメッセージが有りそうでない駄作であると感じた。 この著者の実力を測りかねているところで、映画化もあり話題になっているこの本を手に取ってみた。 出だしは、それぞれに相関関係の無い幾つかの物語が目まぐるしく並行して進み、また、相変わらず同性愛ネタも織り込まれ(ちなみにこの著者、異性間の性愛の描写は淡白で、寧ろ同性愛の描写の方に力が入っていると感じる。作者自身も同性愛の趣向が有るのであろうか)、それぞれの人物造形も今一つきめ細かさに欠け、中々入り込めなかった。 しかし、読み進め、大凡描かれているそれぞれの状況を把握出来たところで、次第に著者の伝えたい事が自然に入って来る様になり、下巻に入る頃には引き込まれ、一気に読了した。 「自分はいったい何に目をつぶろうとしていたのだろうか。目をつぶろうとしていたのはこの事件ではなく、自分や愛子の、期待できそうにない人生に対してだったのではないだろうか」。 人を(時には自分自身や身内ですら)信じる事の難しさ、相手を信じたいと言う願いに反し疑いが生じる時の苦しさ、愛する者への疑いが無実であった時の取り返しようの無い心の痛み、信じていたが故の裏切られた時の怒りと失望の凄まじさ。これらはある程度の人生経験を持った者には説得力を持って訴えかけてくると思う。 それでも、真実から目を背け、何かに目を閉ざした関係が何処かに辿り着ける事はなく、愛憎、信頼と疑いを表現しながら向き合わないと真の関係は築けない- ということだろうか。 また、他のレビュアーの方も書いておられたが、この小説において、山神の「怒り」の原因や殺人・奇行の動機を最後まで説明しなかった事については私も妥当であると思う。 世の中には、狂った怒りや理不尽な悪意を抱えている人達が存在するのだ。 サスペンスドラマの様な万人が納得出来るような動機のみが犯罪を生むなら、近年の猟奇的かつ無意味に残虐な犯罪など起きようが無い。 | ||||
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吉田修一氏の「悪人」は娯楽性と明確かつ深遠なメッセージを兼ね備えた近年では最高レベルの小説であった一方、その後手に取った「パレード」は雰囲気だけで中身やメッセージが有りそうでない駄作であると感じた。 この著者の実力を測りかねているところで、映画化もあり話題になっているこの本を手に取ってみた。 出だしは、それぞれに相関関係の無い幾つかの物語が目まぐるしく並行して進み、また、相変わらず同性愛ネタも織り込まれ(ちなみにこの著者、異性間の性愛の描写は淡白で、寧ろ同性愛の描写の方に力が入っていると感じる。作者自身も同性愛の趣向が有るのであろうか)、それぞれの人物造形も今一つきめ細かさに欠け、中々入り込めなかった。 しかし、読み進め、大凡描かれているそれぞれの状況を把握出来たところで、次第に著者の伝えたい事が自然に入って来る様になり、下巻に入る頃には引き込まれ、一気に読了した。 「自分はいったい何に目をつぶろうとしていたのだろうか。目をつぶろうとしていたのはこの事件ではなく、自分や愛子の、期待できそうにない人生に対してだったのではないだろうか」。 人を(時には自分自身や身内ですら)信じる事の難しさ、相手を信じたいと言う願いに反し疑いが生じる時の苦しさ、愛する者への疑いが無実であった時の取り返しようの無い心の痛み、信じていた故の裏切られた時の怒りと失望の凄まじさ。これらはある程度の人生経験を持った者には説得力を持って訴えかけてくると思う。 それでも、真実から目を背け、何かに目を閉ざした関係が何処かに辿り着ける事はなく、愛憎、信頼と疑いを表現しながら向き合わないと真の関係は築けない- ということだろうか。 また、他のレビュアーの方も書いておられたが、この小説において、山神の「怒り」の原因や殺人・奇行の動機を最後まで説明しなかった事については私も妥当であると思う。 世の中には、狂った怒りや理不尽な悪意を抱えている人達が存在するのだ。 サスペンスドラマの様な万人が納得出来るような動機のみが犯罪を生むなら、近年の猟奇的かつ無意味に残虐な犯罪など起きようが無い。 | ||||
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上下読破しました。 全く関係ない土地、全く繋がりのない3人の人間模様が、段落が変わるたびにテンポよく入り乱れる構成となっています。 どの男が犯人なのか、あれこれ推測させられる中、人を信じることの大切さ、愚かさも考えさせられます。 最後は思いもよらぬ結末となり、自分としては何か引っかかるものは残りますが、人間の心情が手に取るように如実に描かれる吉田修一さんならではの作品ですね。 映画では、この入り乱れる構成をどう1本の映画に収めたのか、とても興味深いです。 | ||||
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登場人物が多い話なので感情移入ができるのか疑問でしたが、読み始めるとぐいぐい引き込まれ、読み終わった後は全ての人の続きが気になり、乗り越えて頑張って!!とエールを送りたくなるほど全員に感情移入していました。 この小説の意外なところは、結局メインの八王子事件の背景や「怒り」の理由が分からず、犯人に同情ができない点でした。 こうした不気味な絶対悪を背景に、3人の身元不明者が登場しますが、はっきりと犯人が分かるまでは3人ともかなり怪しく見えてしまいます。 結局、罪を犯す悪人も心に傷を負った繊細な若者も、端から見るとなかなか区別がつかないということです。 猟奇的な犯罪が増え、疑心暗鬼が増える現代社会で、信じることの難しさを考えさせられました。 個人的に、直人の愛想のない中にも優しさがにじみ出るキャラクターが好きで、ゲイカップルの結末には電車の中で涙してしまいました。 また、愛子を思う父親の繊細な気持ちにも共感しました。 メインの殺人事件は救いのない終わりでしたが、3つの話はそれぞれ社会的マイノリティに対する周囲の優しさが感じられ、救いの全くない話ではなく、心の温まるエピソードもあり好きな小説でした。 | ||||
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ゲイの話でよもや泣くとは思わなんだ。。 まあ、ゲイだけではないんだけど。 結局、血文字の理由は判らない。 小説なんだからそこは判るように書いてよーとも思いつつ、いや、全ての怒り、作者自身の怒り、なんじゃないかと思い直した。 こういう理由で・・と、一つに絞るんではなく、敢えて不透明にすることでの怒りは、読後に読者の心に、それぞれの理由で、ずん、とくるのではないか、と。 | ||||
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3人の身元不詳者と周りの人との関係・生活引き込まれて読みましたが 「怒り」とは?と思いつつ上巻終了 犯人捜しのための、TV番組の使い方、逃走のための整形など実際に起こっていることで 解りやすく、想像しやすかったです 「信じる」「信じて」「疑い」など人の心の弱さや良心をつかれる話に 引きこまれ一気に下巻まで読んでしまいました | ||||
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信じる・信じれない・裏切り・疑う 愛する人に対してのこのような言葉・感情に翻弄される人々を見て 何なんだろうと辛くなりました 信じることと人の強さは一緒だろうか?と自分に問いかけた1冊です | ||||
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映画→原作、の順で見ました。 上★3、下★4.5くらいの合わせ技です。 上は正直映画とほぼ変わらず、 「知ってるよ」みたいな読後感。 その分、下巻は、映画で語られてないエピソードが 多数あって読みごたえがありました。 映画は原作のエピソードを大幅にまとめてるのですが、 「あれを映像だとこう表現するかー」っていう 視点は絶対に受け手に生まれます。 両方見る場合、どちらが先でも「結末がわかってしまう」 というのは致命的ですが、 それを補ってなお余りある、力のある作品です。 本の内容自体は。なんつうか、考えさせられますな。 映画鑑賞時の感想は 「絶対的領域まで達した『悪』は理解できない」でした。 でも原作では、映画にない犯人のルーツが 語られていて。 そうすると、犯罪において、あんまり考えたくないけど 正直「血縁・遺伝」は 無視できないのかなと。 だけどその家に生まれちゃった人には罪はないから、 なるべく道を外れないようにがんばって… 人は皆ひとりではないから… と、甘ちゃんなことを考えてみたりさせられました。 | ||||
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この小説は結末近くになって、何を言いたいのかがはっきりしてきます。 それまでは、3つの場所でミステリーな展開が続いていきます。 千葉の漁港、沖縄の離島、東京で。 ひとを信じること、ひとと信じあうこと。 きずなを信じること、信じあうこと。 反面、ふとしたきっかけで疑念を抱き、不信に陥ってしまうこと。 不信が不信を生む負の連鎖。 不信に陥り、行動を起こすことによって、間違っていたと気がつき、取り返しのつかないと悔恨の涙を流すこと。 信じていたひとに嘘をつかれていてショックに思うこと。 信じていたひとが突然態度を豹変すること。 「信じる」をテーマにして、ひとのこころ模様をうまく描いています。 絵になりやすい作風で、そのシナリオは映画にぴったりきます。 | ||||
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2016年9月17日に映画が公開されました。 洋平役に渡辺謙、田中役に森山未來、哲也役に松山ケンイチ、直人役に綾野剛、泉役に広瀬すず、北見役に三浦貴大、董役に高畑充希、香役に池脇千鶴、愛子役に宮崎あおい、優馬役に妻夫木聡。 豪華なキャスト陣で演出される原作を読みました。 いきなり冒頭で、眼前に迫るショッキングな事件。 「怒」の文字が残されて、犯人が逃亡。 そして、1年後の夏、3つの場所で物語が広がっていきます。 千葉の漁港、沖縄の離島、東京と、人々がふれあっていきます。 そのどこかに犯人が潜んでいるのではないかとの憶測がどんどんふくらんできます。 上巻は、物語のきっかけとなる部分をはじめ、下巻に続くミステリーの前段となっています。 | ||||
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